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審判番号(事件番号) データベース 権利
無効2012890070 審決 商標
無効2011890101 審決 商標
無効2013890034 審決 商標
無効2012890020 審決 商標
無効2011890023 審決 商標

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審決分類 審判 全部無効 外観類似 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) Y293032
管理番号 1238366 
審判番号 無効2010-890065 
総通号数 139 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-07-29 
種別 無効の審決 
審判請求日 2010-08-20 
確定日 2011-05-30 
事件の表示 上記当事者間の登録第4967664号商標の商標登録無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第4967664号の登録を無効とする。 審判費用は被請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
登録第4967664号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1に示すとおりの構成からなり、平成16年5月14日に登録出願、第29類「食用油脂,乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆,食用たんぱく」、第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,食品香料(精油のものを除く。),茶,コーヒー及びココア,氷,菓子及びパン,調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,アーモンドペースト,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン」及び第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,ビール製造用ホップエキス,乳清飲料,飲料用野菜ジュース」を指定商品として、平成18年5月29日に登録査定、同年7月7日に設定登録されたものである。
その後、本件商標の登録は、商標法第50条による商標登録の取消審判の請求(取消2010-300765)があった結果、当該取消審判の請求の登録が平成22年7月28日になされたものであり、同年10月21日にその登録は取り消すとの審決がなされ、その審決は同年11月29日に確定し、その登録が同年12月24日になされたものである。

2 引用商標
請求人が引用する登録第4464953号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲2に示すとおりの構成からなり、平成12年3月28日に登録出願、第29類「食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物,豆,加工野菜及び加工果実,冷凍果実,冷凍野菜,卵,加工卵,乳製品,食用油脂,カレー・シチュー又はスープのもと,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,食用たんぱく」及び第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料,ビール製造用ホップエキス」を指定商品として、平成13年4月6日に設定登録され、その後、平成23年3月15日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
同じく、登録第4812887号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2に示すとおりの構成からなり、平成16年2月26日に登録出願、第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,食品香料(精油のものを除く。),茶,コーヒー及びココア,氷,アイスクリーム,その他の菓子及びパン,めんつゆ,その他の調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,めん類,もち,その他の穀物の加工品,アーモンドペースト,ぎょうざ・しゅうまい・肉まんじゅう・あんまんじゅう及びそれらの冷凍食品,茶碗蒸し,レトルトパウチされた茶碗蒸し,茶碗蒸しの冷凍食品,サンドイッチ,すし,たこ焼き,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン」を指定商品として、同年10月22日に設定登録されたものである。
以下、引用商標1及び2をまとめて「引用商標」という。

3 請求人の主張
請求人は、結論と同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第6号証を提出した。
(1)本件商標の無効理由
本件商標は、引用商標と類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであり、商標法第4条第1項第11号に該当し、商標法第46条第1項第1号により無効とされるべきものである。
(2)商標の類似性
ア 本件商標
本件商標において、商標全体は、緑色で配色された縦方向に長い長方形の外周部と、中央部に配置された、鳥が太陽に向かって飛ぶ様子を描いた図柄と、下部に配置された、外周部の底辺から生えてきたように描かれた4本の木と思われる図柄によって構成されており、中央部に配置された、鳥が太陽に向かって飛ぶ様子を描いた図柄は、右上部に、赤く輝く太陽の図形を配し、左下方に、羽根を広げた黄色の鳥が太陽に向かって飛ぶ図形を配してなり、太陽の図形においては、周囲に18本の長短の光線を表す線分が、ほぼ均等の間隔で配置されており、そのうち、下方の線分については、下端付近で分断されるという特徴を有し、鳥の図形においては、頭部・羽根部とも細部の描写はなく、羽根を広げた鳥を一本の線で囲むように描画され、羽根部及び尾部から長短5本の線分が鳥の後方に向かって描かれており、そのうち下から2本目の線分は、その下端付近で分断されるという特徴を有している。
イ 引用商標1
引用商標1において、全体の構成は、右上部に、輝く太陽の図形を配し、左下方に、羽根を広げた鳥が太陽に向かって跳ぶ図形を配し、太陽の下部であって鳥の右側に、太陽、鳥と一部重なって「たなびく雲」を配してなり、太陽においては、周囲に18本の長短の光線を表す線分が、ほぼ均等の間隔で配置されており、そのうち、下方の線分については、下端付近で分断されるという特徴を有し、鳥の図形においては、頭部・羽根部とも細部の描写はなく、羽根を広げた鳥を一本の線で囲むように描画され、羽根部及び尾部から長短5本の線分が鳥の後方に向かって描かれており、そのうち下から2本目の線分は、その下端付近で分断されている。
ウ 本件商標と引用商標1の対比
(ア)類似点
(a)中央部の右側上方に輝く太陽の図形を配し、中央部の左側下方に羽を広げて太陽に向かって跳ぶ鳥が描かれている。
(b)中央部の右側上方の輝く太陽の図形においては、太陽の周囲に18本の長短の光線を表す線分が、ほぼ均等の間隔で配置されており、そのうち、下方の線分については下端付近で分断されるという特徴を有している。
(c)中央部の左側下方の羽根を広げた鳥においては、頭部・羽根部とも細部の描写はなく、羽根を広げた鳥を一本の線で囲むように描画され、羽根部及び尾部から長短5本の線分が鳥の後方に向かって描かれており、そのうち下から2本目の線分は、その下端付近で分断されるという特徴を有している。
(イ)相違点
(a)本件商標においては、緑色で配色された縦方向に長い長方形の外周部と、中央部に配置された、鳥が太陽に向かって飛ぶ様子を描いた図柄と、下部に配置された、外周部の底辺から生えてきたように描かれた4本の木と思われる図柄によって構成されているのに対し、引用商標1においては緑色の外周部を有さず、また、下部に配置された、外周部の底辺から生えてきたように描かれた4本の木と思われる図柄を有さない。
(b)本件商標においては、太陽には赤色の色彩、鳥には黄色の色彩が付加されており、また、外周部は緑色に、下部に配置された、外周部の底辺から生えてきたように描かれた4本の木と思われる図柄は、外周部と同じ緑色に彩色されているのに対し、引用商標1は全体が無彩色である。
(c)本件商標においては、引用商標1に描かれている「たなびく雲」が描かれていない。
(ウ)類否判断
本件商標においては、緑色で配色された長方形の外周部を有すること、下部に配置された、外周部の底辺から生えてきたように描かれた4本の木と思われる図柄が付加された点、太陽と鳥に彩色が施されている点、「たなびく雲」が描かれていない点の各相違点がある。
「たなびく雲」については、「太陽に向かう鳥の図柄」に極めて親和性の高い図形であり、格段の識別力を有するものではない。また、引用商標1においては「たなびく雲」は太陽・鳥の背景として描かれているものであり、商標の識別力において重要な機能を果たすものではない。
緑色で配色された外周部は、商標の外縁を示しそれによって商標の範囲を示すにとどまり外周部の緑色の配色でもって格段の識別力をもたらすものではない。
「外周部の底辺から生えてきたように描かれた4本の木と思われる図柄」は、ありふれた木の形状であり、描き方も一筆書き様に書かれたに止まり、それによって、格段の識別力をもたらすものとはいえない。
したがって、本件商標の識別力は、「太陽の表示とそれに向かって飛ぶ鳥の組み合わせ」の図柄に由来するというべきである。
一方、引用商標1の識別力は、「太陽の表示とそれに向かって飛ぶ鳥の組み合わせ」の図柄にあり、本件商標と引用商標1の商標の要部は、「太陽の表示とそれに向かって飛ぶ鳥の組み合わせ」の図柄であることを共通にするものである。
さらに、本件商標と引用商標1の商標の要部である「太陽の表示とそれに向かって飛ぶ鳥の組み合わせ」の図柄については、太陽から放射する線分の本数、長さ、さらには線分の途切れ具合まで同じであり、また、鳥の形状や鳥の羽根から下に放射された線分の形状も同じであり、両者は同一に近いほどの図柄の類似性が認められる。
そして、本件商標の指定商品が予定する需要層は、幼児・小中学生も予定されており、これら低年齢の需要層においては、「太陽の表示とそれに向かって飛ぶ鳥の組み合わせ」の図柄を共通にすることから、対比的観察のみならず、離隔的観察のもとにおいても、商標を彼我混同するおそれは現実的なものと言わざるを得ず、本件商標と引用商標1は、類似する商標であると断じざるを得ない。
エ 本件商標と引用商標2の対比
引用商標1と引用商標2は、ほぼ同一の商標であり、本件商標と引用商標の対比は、本件商標と引用商標1の類否と同じ結論である。
(3)指定商品の類似性
本件商標の指定商品は、前記1記載のとおりであり、引用商標の指定商品は、前記2記載のとおりであるから、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と類似する。
(4)結論
以上のとおり、本件商標は、当該商標登録出願の日前の商標登録出願に係る他人の登録商標又はこれに類似する商標であって、その商標登録に係る指定商品に類似する商品について使用をするものであることから、商標法第4条第1項第11号に該当するものであり、商標法第46条第1項第1号により無効とされるべきものである。

3 被請求人の主張
被請求人は、答弁をしていない。

4 当審の判断
(1)本件商標について
本件商標は、別掲1に示すとおり、黒の矩形の輪郭に緑色の縁取りを施し、その下部に当該輪郭に連結されたように緑色で4本の樹木と思しき図を描き、中央部右に、赤い太陽とそれから放射される光線を表した図を配し、中央部左に、右上の太陽に向かって飛びあがって行く鳥と思しき黄色の図を配した構成からなるものであり、特定の称呼及び観念は生じないものである。
そして、構成中の太陽においては、周囲に18本の長短の光線を表す線が、ほぼ均等の間隔で配置されており、そのうち、下方の線については下端付近で分断されており、また、鳥の図形においては、頭部・羽根部とも細部の描写はなく、羽根を広げた鳥を一本の線で囲むように描き、羽根部及び尾部から長短5本の線が鳥の後方に向かって描かれており、そのうち下から2本目の線は、その下端付近で分断されている。
さらに、本件商標において、緑色部分が黒い線とともに輪郭装飾的に捉えられることと相俟って、緑色部分と色彩を異にし、中央部に配された「太陽とそれに向かって飛ぶ鳥」の図形部分の構図が、特徴ある部分として強く印象され、記憶される場合が決して少なくないというのが相当である。
(2)引用商標について
引用商標は、別掲2に示すとおり、右上部に太陽と思しき図形を配し、左下方に、羽根を広げた鳥が太陽に向かって飛ぶ図形を配し、太陽の下部であって鳥の右側に、太陽、鳥と一部重なって雲と思しき図を配した構成よりなり、特定の称呼及び観念は生じないものである。
そして、太陽においては、周囲に18本の長短の光線を表す線が、ほぼ均等の間隔で配置されており、そのうち、下方の線については下端付近で分断され、鳥の図形においては、頭部・羽根部とも細部の描写はなく、羽根を広げた鳥を一本の線で囲むように描画され、羽根部及び尾部から長短5本の線分が鳥の後方に向かって描かれており、そのうち下から2本目の線は、その下端付近で分断されている。
さらに、薄く描かれた雲と思しき図に比して、同じ濃い黒線で描かれた「太陽とそれに向かって飛ぶ鳥」の図形部分の構図が、殊に強く印象され、記憶され得るものというのが相当である。
(3)本件商標と引用商標との類否について
本件商標と引用商標とを対比すると、色彩の相違、輪郭の有無、樹木・雲と思しき図の有無の相違が認められるけれども、本件商標の構成の中央部に描かれ、特徴ある部分として強く印象付けられる「太陽とそれに向かって飛ぶ鳥」の図柄については、太陽から放射する線の本数、長さ、線の途切れ具合が、引用商標のそれとほぼ同様であり、また、鳥の形状や鳥の羽根から下に放射された線の形状も引用商標のそれとほぼ同じであるから、当該図形部分において、両者は同一に近いほど酷似したものである。
また、本件商標と引用商標は、ともに、特定の称呼や観念は生じないものであるから、称呼や観念の違いによって、両者を明確に区別し得るものともいえない。
しかして、両商標は、前記「太陽とそれに向かって飛ぶ鳥」の特徴ある構図から受ける共通の印象が、他の相違点を凌駕するものといえるから、時と所を異にする取引の実際にあって、これらを同一又は類似の商品に使用した場合は、同一の事業者の製造販売に係る商品であるかの如く、需要者がその出所について誤認混同するおそれがあるといわざるを得ない。
したがって、本件商標は、引用商標に類似する商標といえるものである。
(4)商標法第4条第1項第11号該当性について
本件商標の指定商品は、前記1のとおりであり、また、引用商標1及び2の指定商品は、前記2のとおりであるから、本件商標の指定商品は、引用商標1及び2の指定商品と同一又は類似の商品と認められる。
してみると、本件商標は、引用商標に類似する商標であり、かつ、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品に使用されるものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
(5)まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項第1号に基づき、その登録を無効とすべきものである
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(本件商標)

(色彩については原本参照)



別掲2(引用商標1及び2)




審理終結日 2011-03-29 
結審通知日 2011-04-01 
審決日 2011-04-18 
出願番号 商願2004-44707(T2004-44707) 
審決分類 T 1 11・ 261- Z (Y293032)
最終処分 成立 
前審関与審査官 田口 善久 
特許庁審判長 芦葉 松美
特許庁審判官 井出 英一郎
渡邉 健司
登録日 2006-07-07 
登録番号 商標登録第4967664号(T4967664) 
代理人 日野 修男 
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