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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X2425
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 X2425
管理番号 1238329 
審判番号 不服2010-19308 
総通号数 139 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-07-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-08-26 
確定日 2011-06-15 
事件の表示 商願2009-53291拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「PILELANE」の欧文字を標準文字で表してなり、第24類及び第25類に属する商品を指定商品として平成21年7月14日に登録出願、その後、指定商品については、当審における同22年10月8日付け手続補正書により、第24類「パイル織り製の織物,パイル織り製の布製身の回り品,パイル織り製の敷布,パイル織り製の布団,パイル織り製の布団カバー,パイル織り製の布団側,パイル織り製のまくらカバー,パイル織り製の毛布,パイル織り製の織物製いすカバー,パイル織り製の織物製壁掛け,パイル織り製のカーテン,パイル織り製のテーブル掛け,パイル織り製のどん帳,パイル織り製の織物製テーブルナプキン,パイル織り製のふきん,パイル織り製の織物製トイレットシートカバー」及び第25類「パイル織り製の被服,パイル織り製のガーター,パイル織り製の靴下止め,パイル織り製のズボンつり,パイル織り製のバンド,パイル織の生地を用いたベルト,パイル織の生地を用いた履物,パイル織り製の仮装用衣服,パイル織の生地を用いた運動用特殊衣服,パイル織の生地を用いた運動用特殊靴」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)
原査定は、以下の(1)及び(2)のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(1)本願商標は、その構成中に、表面が輪奈になった織物の『パイル』を看取させる『PILE』の文字を有してなるから、これをその指定商品中『パイル織物,パイル織製の布製身の回り品等』以外の商品に使用するときは、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(2)本願商標は、「ニットレーン」の片仮名文字と「knit lane」の欧文字とを上下二段に書してなり、平成18年2月16日に登録出願、第25類「ニット製被服」を指定商品として、同年8月25日に設定登録された登録第4981408号商標(以下「引用商標」という。)と類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第16号について
本願は、前記1のとおり、当審におけるその指定商品についての補正の結果、本願商標をその指定商品に使用しても商品の品質について誤認を生ずるおそれはなくなった。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項16号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は、解消した。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本願商標は、前記1のとおり、「PILELANE」の欧文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、同じ書体、同じ大きさ、等間隔で、軽重の差なく、外観上まとまりよく一体的に表されているものであって、これより生ずる「パイルレーン」の称呼も、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、たとえ、本願商標の構成中「PILE」の文字部分がパイル織りの意味合いを有するものであるとしても、前記のような本願商標の構成においては、当該文字が商品の品質等を具体的に表示するものとして、直ちに理解されるものとも言い難いところであるから、むしろ、構成全体をもって一体不可分のものと認識し、把握されるとみるのが自然である。
してみれば、本願商標は、「PILELANE」の構成文字全体をもって、特定の観念を生じない一種の造語を表したものと把握、認識されるとみるのが自然である。
したがって、本願商標は、その構成に相応して「パイルレーン」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないというのが相当である。
他方、引用商標は、前記2(2)のとおり「ニットレーン」の片仮名文字と「knit lane」の欧文字とを二段に書してなるものであるところ、当該「ニットレーン」の文字部分は、同じ書体、同じ大きさ、等間隔で、軽重の差なく、外観上まとまりよく一体的に表されており、当該「knit lane」の文字部分も「knit」と「lane」の間に半文字程度の間隔を有するとしても、各文字は、同じ書体、同じ大きさで外観上まとまりよく一体的に表現されているものであって、各文字部分も上下二段にまとまりよく統一感をもって表され、各文字部分に相応して生ずる「ニットレーン」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、たとえ、引用商標の構成中「ニット」及び「knit」の文字が編物の意味合いを有するものであるとしても、前記のような引用商標の構成においては、当該文字が商品の品質等を具体的に表示するものとして、直ちに理解されるものとも言い難いところであるから、むしろ、構成全体をもって一体不可分のものと認識し、把握されるとみるのが自然である。
してみれば、引用商標は、その構成文字全体をもって、特定の観念を生じない一種の造語を表したものと把握、認識されるとみるのが自然である。
したがって、引用商標は、その構成に相応して「ニットレーン」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないというのが相当である。
以上からすれば、本願商標及び引用商標から「レーン」の称呼をも生ずるとし、その上で、本願商標と引用商標とが称呼上類似するものとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2011-05-30 
出願番号 商願2009-53291(T2009-53291) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (X2425)
T 1 8・ 272- WY (X2425)
最終処分 成立  
前審関与審査官 山田 忠司 
特許庁審判長 芦葉 松美
特許庁審判官 内田 直樹
前山 るり子
商標の称呼 パイルレーン、レーン 
代理人 特許業務法人三枝国際特許事務所 

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