ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 外観類似 登録しない X35 審判 査定不服 観念類似 登録しない X35 審判 査定不服 称呼類似 登録しない X35 |
---|---|
管理番号 | 1236591 |
審判番号 | 不服2010-16893 |
総通号数 | 138 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2011-06-24 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2010-07-27 |
確定日 | 2011-04-21 |
事件の表示 | 商願2009-89176拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第35類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成21年6月17日に登録出願された商願2009-49383に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同年11月25日に登録出願されたものである。 その後、指定役務については、原審における平成22年3月8日付け及び当審における同年7月27日付けの手続補正書により、第35類「身の回り品の紙媒体又は電子媒体を利用した通信販売による小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,宝玉及びその模造品の紙媒体又は電子媒体を利用した通信販売による小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由 原査定は、以下のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。 (1)本願指定役務中、小売等役務(商標法第2条第2項に規定する役務)は、全く業種が異なり、類似の関係にもないものであるため、出願人が本願商標をこれらの指定した小売等役務のいずれにも使用しているか又は近い将来使用をすることについて疑義があるといわざるを得ないから、本願は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備しない。 (2)本願指定役務は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認めらないから、本願は、商標法第6条第1項の要件を具備しない。 (3)本願商標は、以下の登録商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。 ア 登録第4542670号商標(以下「引用商標1」という。)は、「イマックビーシー」の片仮名文字を標準文字で書してなり、平成13年4月6日登録出願、第14類「身飾品,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,時計,キーホルダー,貴金属製コンパクト」及び第26類「頭飾品,ボタン類,衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用ブローチ,帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),ワッペン,腕章,腕止め」を指定商品として、平成14年2月8日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 イ 登録第4616051号商標(以下「引用商標2」という。)は、「IMAC BC」の欧文字を書してなり、平成13年4月6日登録出願、第14類「身飾品,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,時計,キーホルダー,貴金属製コンパクト」及び第26類「頭飾品,ボタン類,衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用ブローチ,帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),ワッペン,腕章,腕止め」を指定商品として、平成14年10月25日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 (以下、まとめていうときは、単に「引用商標」という。) 3 当審の判断 (1)商標法第3条第1項柱書及び同法第6条第1項について 本願の指定役務については、当審における平成22年7月27日付け手続補正書により、前記1のとおり補正された結果、役務の内容及び範囲が明確なものになり、かつ、原審において提出された平成22年3月9日付け手続補足書によれば、請求人が、本願が指定する小売等役務について、本願商標を使用していることについての疑義がなくなったものと認められる。 したがって、本願は、商標法第3条第1項柱書及び同法第6条第1項の要件を具備するものとなった。 (2)商標法第4条第1項第11号該当性について 本願商標は、別掲のとおり、上段に4本の円弧を描いた図形と、下段に「IMACBC CO.,LTD.」の欧文字とを組み合わせた構成からなるところ、かかる構成にあっては、図形部分と文字部分とが視覚的に分離して看取されるといえるものであり、これらが常に一体不可分のものとして把握されるとすべき特段の事情は、見受けられない。 そうとすれば、本願商標は、欧文字部分も独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得るというのが相当である。 ところで、本願商標の構成文字中後半の「CO.,LTD.」の文字部分は、「(company limited)有限(責任)会社」(「例文で読むカタカナ語の辞典」小学館)を意味し、法人組織を表す英語表記として、我が国においても普通に使用されているものであり、一般的に会社等の法人組織の種類を表す「株式会社」、「CO.」、「CO.,LTD.」等の文字部分は、自他商品又は役務の識別機能を果たし得ない部分であることから、簡易迅速を旨とする商取引の場においては、同前半の「IMACBC」の文字部分に着目し、これより生ずる称呼をもって取引に当たるといえるものである。 そして、「IMACBC」の文字は、特定の語義を有しない造語といえるものであり、我が国において広く親しまれているローマ字読み又は英語読みに倣って称呼されるとみるのが自然であるから、該文字に相応して「イマックビーシー」又は「アイマックビーシー」の称呼を生ずるものと認められる。 他方、引用商標1は、「イマックビーシー」の片仮名文字を書してなり、「イマックビーシー」の称呼を生じ、引用商標2は、「IMAC BC」の欧文字を書してなるものであるから、本願商標と同様に、「イマックビーシー」又は「アイマックビーシー」の称呼を生じ、また、それぞれ特定の語義を有しない造語と認められる。 してみれば、本願商標と引用商標とは、外観において相違し、観念において異同がないことを考慮しても、「イマックビーシー」又は「アイマックビーシー」の称呼を共通にする類似の商標であって、かつ、本願商標は、引用商標の指定商品と同一又は類似の役務を含むものである。 (3)まとめ したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 <本願商標> 色彩は原本を参照されたい。 |
審理終結日 | 2011-02-17 |
結審通知日 | 2011-02-22 |
審決日 | 2011-03-07 |
出願番号 | 商願2009-89176(T2009-89176) |
審決分類 |
T
1
8・
263-
Z
(X35)
T 1 8・ 262- Z (X35) T 1 8・ 261- Z (X35) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 池田 光治、浦崎 直之、平澤 芳行 |
特許庁審判長 |
佐藤 達夫 |
特許庁審判官 |
小田 昌子 田中 亨子 |
商標の称呼 | イマックビイシイカンパニーリミテッド、イマックビイシイ、イマック、アイマックビイシイ、アイマック |
代理人 | 山本 典弘 |
代理人 | 鈴木 一永 |
代理人 | 鈴木 正次 |
代理人 | 涌井 謙一 |