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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Z1011
審判 全部申立て  登録を維持 Z1011
管理番号 1235049 
異議申立番号 異議2010-900206 
総通号数 137 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2011-05-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2010-07-26 
確定日 2011-03-14 
異議申立件数
事件の表示 登録第5316207号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5316207号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
登録第5316207号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に示すとおりの構成からなり、平成21年10月2日に登録出願、第10類「家庭用超音波式美容マッサージ器」及び第11類「家庭用電気式美容機械器具」を指定商品として、平成22年2月15日に登録査定、同年4月16日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する国際登録第860811号商標(以下「引用商標」という。)は、「SWARO」の欧文字を書してなり、2004年6月21日Liechtenstein国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、同年11月3日に国際商標登録出願、第2類、第6類、第8類、第9類、第11類、第14類、第16類、第19類ないし第21類、第24類、第28類、第35類及び第41類に属する別掲(2)に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成20年7月4日に設定登録されたものである。
(2)理由の要点
本件商標は、下記のア又はイにより、その登録を取り消されるべきものである。
ア 商標法第4条第1項第8号違反
本件商標は、申立人の著名な略称である「swaro」を含む商標であって、申立人の承諾を得ているものではない。したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第8号に違反してなされたものである
イ 商標法第4条第1項第15号違反
本件商標は、申立人の周知商標と同一のものを含む商標であるので、本件商標がその指定商品について使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。したがって、たとえ、本件商標が前記8号に違反して登録されたものでないとしても、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第8号について
申立人提出の証拠によれば、申立人の取扱いに係る商品が「スワロフスキー」との呼び名で称呼される場合があることが窺え、また、申立人の名称が「スワロフスキー アクツィエンゲゼルシャフト」であることからすれば、「スワロフスキー」が申立人の名称の略称に該当することは明らかである。
しかしながら、全証拠に徴しても、「swaro」あるいは「スワロ」が、申立人の名称の略称に当たることを示す具体的で的確な証左はみいだせない上、それらが本件商標の出願時において、申立人の略称として、一般に広く認識され著名なものとなるに至っていたと認めることはできないものである。
そして、本件商標は、別掲(1)に示すとおり、同じ書体、同じ大きさ、等間隔で「swarobeauty」の文字を横書きにし、その「w」の右肩から右上へ、なだらかな弧を描いた曲線が、「ut」の上部で鋭角に下向へ折れて左下に向かい、後半の「a」の文字部分で交差しながら語頭「s」の下部に至るように描かれているものであり、全体としてまとまりよく表されているものであって、かかる構成態様の本件商標においては、「swaro」の部分のみが分離抽出して認識されるというよりも、一連の造語を図案化して表した一体的な標章として看取されるというのが相当である。
してみれば、本件商標は、申立人の略称を含むものには当たらないというべきである。
したがって、本件商標は、他人の著名な略称を含む商標とはいえないから、商標法第4条第1項第8号に該当せず、同号に違反して登録されたということはできない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、前記(1)に述べたとおりのものであり、殊更に「swaro」の部分のみが分離抽出して認識され、これに相応した称呼や観念をもって取引に資されるとすべき理由はみいだせない。むしろ、一体的に構成された欧文字に相応して「スワロビューティー」の称呼が生じるものであり、特定の観念を生じさせない造語からなるものというべきである。
他方、引用商標は、構成文字「SWARO」から「スワロ」の称呼を生じるものであり、特定の観念を生じさせない造語からなるものとして看取されるものである。
しかして、本件商標と引用商標とを比較してみると、両者は、外観構成において明らかな相違があり、外観上で相紛れるおそれはない。また、本件商標と引用商標の称呼は、構成音数及び「ビューティー」の音の有無の相違によって、明らかに聴別し得るものである。さらに、観念については、ともに造語よりなるものであって比較し得ないから、観念上相紛れるおそれはない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれからみても、類似の商標とはいえない。
そして、申立人提出の証拠に徴しても、引用商標「SWARO」が需要者の間で広く認識されるに至っているものであると認めることはできないから、両商標を関連あるものとみる理由はなく、結局、両商標は、別異の商標といわざるを得ないものである。
さらに、本件商標の指定商品と引用商標が使用されている商品も、用途、品質や流通経路等が全く異なるから、両商品の関連性が高いとはいえないものである。
してみれば、本件商標を指定商品に使用した場合、その出願時及び登録査定時のいずれにおいても、これに接する取引者、需要者が引用商標を想起し連想して、当該商品が申立人あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く誤信するとはいえず、商品の出所について混同するおそれはなかったと判断されるものである。
したがって、本件商標は、他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標とはいえないから、商標法第4条第1項第15号に該当せず、同号に違反して登録されたということはできない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第8号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録は維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲(1) 本件商標


別掲(2) 引用商標の指定商品及び指定役務
第2類「Lacquers.」
第6類「Handles and fittings for doors, brackets for building, outdoor blinds; partition walls, all mentioned goods primarily of common metal.」
第8類「Cutlery namely knives.」
第9類「Spectacles and spectacle frames, optical glasses, spectacle lenses, sun glasses, eye glasses. warning triangles for vehicles, reflectors for roadsafety, in particular reflecting signalling boards and road signs,reflective bands and reflective clothing for pedestrian safety.」
第11類「Bath fittings.」
第14類「Gem stones.」
第16類「Writing materials, paper weights.」
第19類「Ceramic wall tiles; glass granules for road marking; partition walls of concrete, wood and glass.」
第20類「Furniture, in particular closets, show-cases, beds, sofas, chairs,hallstands, racks, trolley tables; curtain rails, mirrors, picture frames; wind chimes and curtains for decoration.」
第21類「Figurines, vases, hollow glasses, all mentioned goods primarily of glass.」
第24類「Pillowcases of textile, furniture coverings of textile or plastic, curtains of textile or plastic, cushion covers, bedspreads, wall covering of textile,wall hangings of textile.」
第28類「Decorations for Christmas trees.」
第35類「The bringing together, for the benefit of others, of gem stones, jewellery,decorative articles primarily made of glass, spectacles, bags, clothing,cosmetics, lighting apparatus and furniture (excluding the transport thereof), enabling customers to conveniently view and purchase those goods; business management and organisation consultancy; shop window dressing; organisation of exhibitions for commercial or advertising purposes; publicity, sales promotion for others; advertising, in particular presentation of goods for advertising purposes.」
第41類「Entertainment, education and cultural activities, namely arranging and conducting seminars, workshops, symposiums and conferences, organisation of exhibitions for cultural or educational purposes, organisation of entertainment shows, organisation of fashion shows, presentation of live performances, music performances.」

異議決定日 2011-02-24 
出願番号 商願2009-75035(T2009-75035) 
審決分類 T 1 651・ 23- Y (Z1011)
T 1 651・ 271- Y (Z1011)
最終処分 維持  
前審関与審査官 薩摩 純一古森 美和 
特許庁審判長 芦葉 松美
特許庁審判官 渡邉 健司
井出 英一郎
登録日 2010-04-16 
登録番号 商標登録第5316207号(T5316207) 
権利者 株式会社プラソン
商標の称呼 スワロビューティー 
代理人 特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所 

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