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審決分類 審判 査定不服 観念類似 登録しない X35
審判 査定不服 称呼類似 登録しない X35
管理番号 1231756 
審判番号 不服2009-18203 
総通号数 135 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-03-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-09-28 
確定日 2011-02-04 
事件の表示 商願2007-114020拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「FUTURE SHOP」の欧文字を標準文字で表してなり、第35類「オンラインによるコンピュータハードウェア・コンピュータソフトウェア・その他の電子応用機械器具及びその部品・電気通信機械器具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,コンピュータハードウェア・コンピュータソフトウェア・その他の電子応用機械器具及びその部品・電気通信機械器具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、平成19年11月9日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第4654888号商標(以下「引用商標1」という。)は、「FUTURE」の欧文字を標準文字で表してなり、平成9年9月29日に登録出願され、第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として平成15年3月20日に設定登録されたものである。
(2)登録第4654889号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成9年9月29日に登録出願され、第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として平成15年3月20日に設定登録されたものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、「FUTURE SHOP」の文字を横書きしてなるところ、構成中「FUTURE」の文字は「未来」を、また、「SHOP」の文字は、「商店、小売店」を意味する平易な英語(いずれも、ランダムハウス英和大辞典 小学館)として、それぞれ広く一般に知られ、親しまれているものである。
そして、本願指定役務を提供する業界においては、例えば、特定のメーカー(携帯電話キャリア)の商品の小売等に関する便益の提供を専門的に取り扱う形態の店舗等の名称として、「○○ショップ(shop)」(「○○」はメーカーまたは携帯電話キャリアの名称)の語が、一般的に採択、使用されている実情が窺い知れるところ、このことは、例えば、以下のインターネット情報によっても裏付けられるものである。
ア 「エイサーショップ」(http://www.acer-shop.jp/)
イ 「auショップ」(http://www.au.kddi.com/au-shop/index.html)
ウ 「ソニーショップ」(http://www.sony.jp/event/com_shop/index.html)
エ 「パナソニックショップ」(http://www.lococom.jp/mt/19737/)
オ 「キヤノンショップ」(http://www.askul.co.jp/sf/canonShop/canonShop00/00/)
カ 「Microsoft shop」(http://www.seshop.com/special/microsoft/)
キ 「カシオショップ」(http://www.akihabara.org/S65426.html)
してみれば、本願商標の構成中「SHOP」の文字部分は、上記した意味合いで、需要者に本願の指定役務の提供場所を表したものと容易に理解・認識されるものであって、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないというべきである。
また、本願商標の構成文字が、構成全体として、なんらかの特定の意味合いを看取させる等、これらを常に一体不可分のものとして観察されなければならないとすべき特段の事情は認められないものである。
そうとすれば、本願商標は、その構成中「FUTURE」の文字部分が独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし、これより生ずる「フューチャー」の称呼をもって役務の提供に資される場合も決して少なくないとみるのが相当であるから、本願商標は、構成全体から生ずる「フューチャーショップ」の称呼のほか、単に「フューチャー」の称呼をも生ずるものである。
また、該文字部分からは、「未来」の観念を生ずるものとみるのが相当である。
(2)本願商標と引用商標1の類否について
引用商標1は、「FUTURE」の文字よりなるところ、その構成文字に相応して「フューチャー」の称呼を生ずるものであり、また、「未来」の観念を生ずるものとみるのが相当である。
してみれば、本願商標と引用商標1とは、外観において相違するとしても、「フューチャー」の称呼及び「未来」の観念を共通にする類似の商標である。
また、本願商標の指定役務は、商品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供、いわゆる小売等役務であるところ、小売等役務の需要者(提供を受ける者)及び提供場所と、該小売等役務に係る取扱い商品の需要者(購入者)及び販売場所とは、主として共通するものであることからすれば、これらに、同一又は類似する商標が使用された場合には、該商品と該小売等役務とが同一の営業主により提供されるものであるかのごとく誤認され、商品及び役務の出所の混同を生じさせるおそれがあるというべきである。さらに、該商標は、商標法第4条第1項第11号該当の要件である「登録商標に係る指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務に使用するもの」に該当するものといえるものである。
したがって、本願商標の指定役務は、引用商標1の指定商品と類似する役務と認められる。
(3)本願商標と引用商標2の類否について
引用商標2は、別掲のとおりの構成よりなるところ、構成文字中、ややレタリングが施され、殊更大きく書された「FUTURE」の文字部分に相応して「フューチャー」の称呼をも生ずるものであり、また、「未来」の観念を生ずるものとみるのが相当である。
してみれば、本願商標と引用商標2とは、外観において相違するとしても、「フューチャー」の称呼及び「未来」の観念を共通にする類似の商標である。
また、本願商標の指定役務は、前記(2)と同様に、引用商標2の指定商品と類似する役務と認められる。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

4 請求人の主張について
請求人は、過去の登録例、審決例を挙げ、本願商標も登録されるべきである旨主張するが、商標の類否の判断においては、過去の審査例等の一部の判断に拘束されることなく、個別、具体的に検討されるべきところ、本願商標と引用商標とが出所の混同を生ずるおそれのあること、前記認定のとおりであるから、この請求人の主張は採用することができない。
その他、請求人の主張をもってしても、原査定の拒絶の理由を覆すに足りない。

5 結論
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、これを取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲(引用商標2)


審理終結日 2010-09-06 
結審通知日 2010-09-09 
審決日 2010-09-22 
出願番号 商願2007-114020(T2007-114020) 
審決分類 T 1 8・ 252- Z (X35)
T 1 8・ 253- Z (X35)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 渡辺 潤木住野 勝也大島 康浩 
特許庁審判長 野口 美代子
特許庁審判官 田中 亨子
豊瀬 京太郎
商標の称呼 フユーチャーショップ、ヒューチャーショップ、フユーチャー、ヒューチャー 
代理人 岩瀬 吉和 
代理人 北口 貴大 
代理人 城山 康文 
代理人 森 智香子 

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