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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない Y03161841
管理番号 1231753 
審判番号 取消2010-300553 
総通号数 135 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-03-25 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2010-05-21 
確定日 2011-02-04 
事件の表示 上記当事者間の登録第4746886号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第4746886号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成15年8月20日に登録出願、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛,洗濯用漂白剤」、第16類「事務用又は家庭用ののり及び接着剤,封ろう,印刷用インテル,活字,青写真複写機,あて名印刷機,印字用インクリボン,自動印紙はり付け機,事務用電動式ホッチキス,事務用封かん機,消印機,製図用具,タイプライター,チェックライター,謄写版,凸版複写機,文書細断機,郵便料金計器,輪転謄写機,マーキング用孔開型板,電気式鉛筆削り,装飾塗工用ブラシ,紙製幼児用おしめ,紙製包装用容器,家庭用食品包装フィルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,型紙,裁縫用チャコ,紙製のぼり,紙製旗,観賞魚用水槽及びその附属品,衛生手ふき,紙製タオル,紙製テーブルナプキン,紙製手ふき,紙製ハンカチ,荷札,印刷したくじ(おもちゃを除く。),紙製テーブルクロス,紙類,文房具類,印刷物,書画,写真,写真立て」、第18類「かばん金具,がま口口金,皮革製包装用容器,愛玩動物用被服類,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,皮革」及び第41類「当せん金付証票の発売,技芸・スポーツ又は知識の教授,献体に関する情報の提供,献体の手配,セミナーの企画・運営又は開催,動物の調教,植物の供覧,動物の供覧,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,美術品の展示,庭園の供覧,洞窟の供覧,書籍の制作,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),放送番組の制作における演出,映像機器・音声機器等の機器であって放送番組の制作のために使用されるものの操作,スポーツの興行の企画・運営又は開催,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),競馬の企画・運営又は開催,競輪の企画・運営又は開催,競艇の企画・運営又は開催,小型自動車競走の企画・運営又は開催,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供,娯楽施設の提供,映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供,興行場の座席の手配,映画機械器具の貸与,映写フィルムの貸与,楽器の貸与,運動用具の貸与,テレビジョン受信機の貸与,ラジオ受信機の貸与,図書の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与,ネガフィルムの貸与,ポジフィルムの貸与,おもちゃの貸与,遊園地用機械器具の貸与,遊戯用器具の貸与,書画の貸与,写真の撮影,通訳,翻訳,カメラの貸与,光学機械器具の貸与」の外、第9類、第20類、第21類及び第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品又は指定役務として、同16年2月13日に設定登録されたものである。
そして、本件審判の請求の登録は、平成22年6月9日にされたものである。

第2 請求人の主張
請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定商品、指定役務中、第3類「せっけん類、歯磨き、化粧品、香料類」、第16類「印刷したくじ(おもちゃを除く。)」、第18類「皮革製包装用容器」、第41類「書籍の制作、興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。)」については、その登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、本件審判の請求日前3年以内に日本国内において、請求の趣旨に記載の指定商品、指定役務について使用されていないことから、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消されるべきものである。
2 答弁に対する弁駁
(1)香料類への使用について
被請求人は、「被請求人が株式会社ローズオニールキューピー・インターナショナルに使用許諾し、同社が株式会社円谷ドリームファクトリーと業務委託契約を締結し、著作物『キューピーハニー』の商品化のための利用許諾業務を委託し(乙第1号証)、株式会社円谷ドリームファクトリーは、株式会社ノルコーポレーションに、著作物『キューピーハニー』をペーパーエアフレッシュナーに用いることを使用許諾している(乙第2号証)。したがって被請求人は本件商標を使用している。」と答弁している。
しかしながら、被請求人の主張及びその主張を立証するための乙第1号証、乙第2号証をもっては、被請求人が本件商標の使用を許諾し、被許諾者がその許諾に基づき業務委託契約を締結し、商品化のための利用許諾業務を委託し、ペーパーエアフレッシュナーに本件商標を使用しているとはいえない。
その理由は、乙第1号証は、著作物「キューピーハニー」についての業務委託契約書であり、乙第2号証は、「本プロパテイ『キューピーハニー』」についての使用許諾契約書であって、何れも「キューピーハニー」についての業務委託契約、使用許諾契約といえるとしても、本件商標についての業務委託契約、使用許諾契約とはいえないものである。
このことは、業務委託契約書(乙第1号証)第1条(業務委託)において、「1 甲及び乙は、以下の著作物を商品化する権利の利用許諾業務(以下「本件業務」という)を丙に対して委託し、丙はこれを受託する。1(丸付き数字)著作物:キューピーハニー(以下「本件著作物」という)2(丸付き数字)本件業務:本件著作物の商品化を第三者に非独占的に許諾する業務」と規定し、使用許諾契約書(乙第2号証)の本文で、「別表第1項に規定するプロパティについて、以下の通り契約を締結します。」と規定し、同契約書の別表に「1.本プロパティ:『キューピーハニー』」と明記しているとしても、本件商標について、その使用を許諾しているとはいえないものである。
そして、業務委託契約書(乙第1号証)第6条第3項で「本件著作物の商標出願を行う。」と規定し、使用許諾契約書(乙第2号証)第16条第1項で「本プロパティに関する著作権、商標権、意匠権及びその他一切の知的財産権、並びにこれらの権利の登録を受ける権利は、すべて甲、乙又は本件権利者に帰属することを確認します。」と規定し、同条第2項で「丙の本件商品の製作、販売及び頒布にあたり、商標又は意匠の出願登録が必要なときは、丙は甲の指定する名義及び方法により出願登録するものとします。」と規定しているところであり、いずれも「キューピーハニー」に関する規定であって、本件商標についてのものではない。
さらに、これらの契約に関して特許電子図書館で調査したところ、本件契約の後である平成19年5月11日に被請求人とダイナミック企画株式会社(業務委託契約書(乙第1号証)の甲)が共同出願で、「キューピーハニー」の文字(標準文字)よりなり、第25類[被服、ガーター、靴下止め、ズボンつり、バンド、ベルト、履物、仮装用衣服、運動用特殊衣服、運動用特殊靴」を指定商品として登録出願(商願2007-51431号)し、平成20年1月11日に登録第5102699号として登録されている。
しかして、この登録商標の指定商品を見ると、業務委託契約書(乙第1号証)の範囲に含まれているとしても、使用許諾契約書(乙第2号証)の本件商品の範囲には含まれないものである。
そうしてみると、業務委託契約書(乙第1号証)及び使用許諾契約書(乙第2号証)は、本件商標についての使用許諾契約とはいえないものである。
そうとすれば、「被請求人が株式会社ローズオニールキューピー・インターナショナルに使用許諾し、同社が株式会社円谷ドリームファクトリーと業務委託契約を締結し、著作物『キューピーハニー』の商品化のための利用許諾業務を委託し(乙第1号証)、株式会社円谷ドリームファクトリーは、株式会社ノルコーポレーションに、著作物『キューピーハニー』をペーパーエアフレッシュナーに用いることを使用許諾している(乙第2号証)。」との主張は、これらの契約が本件商標の使用許諾契約とはいえないから、使用許諾契約に基づき本件商標を使用しているとはいえないものである。
したがって、被請求人(商標権者)、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが本件審判請求に係る商品「香料類」について、本件商標を使用しているとはいえない。
(2)書籍の制作への使用について
被請求人は、「株式会社ローズオニールキューピー・インターナショナルは、書籍の制作も行っており、被請求人の使用許諾により、同社は、そのホームページの『出版』の広告サイトに本件商標を用いている(乙第5号証)。また、本件商標は、同社が2010年3月に発行したローズオニールコレクションブック(乙第6号証)にも用いられ、同社は、当該書籍を国立国会図書館に寄贈している(乙第7号証)。したがって、被請求人は、本件商標を使用している。」と主張している。
しかしながら、被請求人の主張及びその主張を立証するための乙第5号証、乙第6号証、乙第7号証をもっては、被請求人が本件商標の使用を許諾し、被許諾者がその許諾に基づき、「書籍の制作」について本件商標を使用しているとはいえない。
その理由は、株式会社ローズオニールキューピー・インターナショナルのホームページにおける「ローズオニールキューピー出版」における掲載内容は、同社が出版した書籍を広告、頒布を目的とするものとみられるものであって、書籍についての使用といえるとしても、書籍の制作についての本件商標の使用とはいえないものである。
また、ローズオニールコレクションブック(乙第6号証)に表示された標章は、書籍に付された商標の使用といえるとしても、書籍の制作についての本件商標の使用とは、いえないものである。
さらに、当該書籍を国立国会図書館に寄贈している(乙第7号証)との主張についても、乙第7号証は、刊行物の寄贈に対する礼状で、書籍の制作についてのものではなく、かつ、そこに本件商標が表示されていない。
したがって、被請求人(商標権者)、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが本件審判請求に係る役務「書籍の制作」について、本件商標を使用しているとはいえない。
(3)結論
以上により、本件商標は、本件審判の請求前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが本件審判請求に係る各指定商品、各指定役務についての登録商標の使用をしていないといえるものであるから、被請求人の答弁は、理由がないというべきものである。

第3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第10号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 第1答弁の理由
(1)香料類への使用
被請求人は、株式会社ローズオニールキューピー・インターナショナルの代表取締役であり(乙第8号証)、本件商標を同社に使用許諾している。
株式会社ローズオニールキューピー・インターナショナルは、株式会社円谷ドリームファクトリーと業務委託契約を締結し、著作物「キューピーハニー」の商品化のための利用許諾業務を委託し(乙第1号証)、株式会社円谷ドリームファクトリーは、株式会社ノルコーポレーションに、著作物「キューピーハニー」をペーパーエアフレッシュナーに用いることを使用許諾している(乙第2号証)。
エアフレッシュナーは、香料類の商品に該当し、本件商標は、エアフレッシュナーの台紙および商品カタログに付され、株式会社ローズオニールキューピー・インターナショナルの出所を表示するために用いられている(乙第3号証)。
使用許諾契約書によれば、許諾期間は、2008年4月30日まで、セルオフ期間60日間であり、したがって、2008年6月までは、当該商品は販売されていた。さらに、エアフレッシュナーの広告は、2007年10月20日発行の日本キューピークラブニュース(乙第4号証)にも、掲載されている。
したがって、被請求人は、本件商標を、本件審判請求日3年以内に日本国内において使用している。
(2)書籍の制作への使用
株式会社ローズオニールキューピー・インターナショナルは、書籍の制作も行っており、被請求人の使用許諾により、同社は、そのホームページの「出版」の広告サイトに本件商標を用いている(乙第5号証)。また、本件商標は、同社が2010年3月に発行したローズオニールコレクションブック(乙第6号証)にも用いられ、同社は、当該書籍を国立国会図書館に寄贈している(乙第7号証)。
したがって、被請求人は、本件商標を、本件審判請求日3年以内に日本国内において使用している。
2 第2答弁の理由
(1)香料類への使用について
弁駁の趣旨は、乙第1号証、乙第2号証は「キューピーハニー」に関する業務委託契約書ないし使用許諾契約書であり、本件商標についての契約ではないというものである。
確かに、乙第1号証、乙第2号証は、「キューピーハニー」に関する業務委託契約書ないし使用許諾契約書であるが、これらが「キューピーハニー」に関するものであるからといって、本件商標の使用許諾を否定するものではない。本件商標は、これら業務委託契約ないし使用許諾契約に付随して、使用が許諾されたものであり、使用が許諾されたからこそ、指定商品(香料類)に用いられているものである(乙第3号証)から、使用の事実は明らかである。
(2)書籍の制作への使用について
乙第6号証の1、乙第6号証の2、乙第6号証の3の書籍各末尾頁横に、「発行・(株)ローズオニールキューピー・インターナショナル」、「編集・キューピーヴィレスタジオ」。「監修・北川和夫」とあるとおり、被請求人の経営する株式会社口-ズオニールキューピー自身が書籍を制作し、発行し、本件商標を使用している。
なお、キューピーヴィレスタジオは、被請求人の東京オフィスである(乙第10号証)。また、被請求人ないし株式会社ローズオニールキューピーは、書籍の制作について、本件商標を広告にも用いている(乙第5号証)。
したがって、本件商標を指定役務(書籍の制作)に使用している事実は明らかである。

第4 当審の判断
1 被請求人の提出に係る乙各号証によれば、次の事実を認めることができる。
乙第1号証は、ダイナミック企画株式会社(甲)と株式会社ローズオニールキューピー・インターナショナル(乙)及び株式会社円谷ドリームファクトリー(丙)との間で締結された著作物「キューピーハニー」の商品化のための平成19年1月5日付けの業務委託契約書であり、第1条(教務委託)3に、「甲および乙は、アイピーフォー株式会社(以下「丁」という。)が、本契約書に定める丙に義務(第3条第6条2項及び第7条の義務を含む本契約上の全ての義務)と同じ義務を甲および乙に対して負うこと、および、その旨の丁の同意書を甲及び乙に対して各1通ずつ交付することを条件として、丙が丁に自己の名で前項に定める利用許諾を行わせることにつき許諾する。」と記載されている。また、同7頁中央部に「乙 株式会社ローズオニールキューピー・インターナショナル 代表取締役 北川和夫」の記載がある。
乙第2号証は、アイピーフォー株式会社(甲)と株式会社円谷ドリームファクトリー(乙)及び株式会社ノルコーポレーション(丙)との間で締結された2007年(平成19年)2月27日付けの「使用許諾契約書」であり、第2条(契約の目的)1に、「甲は丙に対し、別表第4項記載の許諾期間中、本プロパティを使用して、別表第2項記載の商品(以下、「本件商品」という。)を製造し、別表第3項に規定する許諾地域において販売又は頒布することを非独占的に許諾します。」と記載されている。また、同契約書の別表に、「1.本プロパティ:『キューピーハニー』」「2.本件商品:ペーパーエアフレッシュナー」「3.許諾地域:日本国内」「4.許諾期間:契約締結日?2008年4月30日」の記載がある。
乙第3号証は、株式会社ノルコーポレーションの商品カタログであり、2枚目の左下に「株式会社ノルコーポレーション」、右上に「エアーフレッシュナー」「好きな場所に吊り下げて香りが楽しめるペーパー式の芳香剤です。」の記載があり、その下に四角形のペーパー式の芳香剤の写真が掲載されている。そのうち上部の大きい2つの四角形の写真中の上に小さい
図形商標(以下「使用商標」という。)が表示され、その他の四角形の写真中の上部にもさらに小さく使用商標が表示されている。
乙第4号証は、日本キューピークラブが2007年(平成19年)10月20日に発刊した会誌であり、5頁の中央右に「エアフレッシュナー/各¥294」の記載、及び前記乙第3号証2枚目と同じ四角形のペーパー式の芳香剤の写真が掲載されている。
乙第8号証は、株式会社ローズオニールキューピー・インターナショナルの平成22年7月13日付けの履歴事項全部証明書であり、商号欄に「株式会社ローズオニールキューピー・インターナショナル」、目的欄に「1.キャラクターの企画、開発および販売」、役員に関する事項欄に「取締役 北川和夫」の記載がある。
2 前記1で認定した事実よれば、以下のとおり判断するのが相当である。
(1)通常使用権者について
一般的に通常使用権に関する契約は、商標権者又は専用使用権者との間で交わされる商標権使用許諾契約に基づいて発生するものであって、同契約は、商標権者等と使用者との意思表示の合意によって成立するものであるから、必ずしも書面による必要はないと解される。
そして、乙第1号証によれば、ダイナミック企画株式会社、株式会社ローズオニールキューピー・インターナショナル及び株式会社円谷ドリームファクトリーは著作物「キューピーハニー」の商品化のため業務委託契約を締結した。また、株式会社円谷ドリームファクトリーがアイピーフォー株式会社に自己の名で前項に定める利用許諾を行わせることにつき許諾した。
乙第2号証によれば、アイピーフォー株式会社、株式会社円谷ドリームファクトリー及び株式会社ノルコーポレーションは、著作物「(キューピーハニー)」の商品(ペーパーエアフレッシュナー等)について使用許諾契約を締結した。
乙第1号証及び乙第8号証によれば、被請求人(北川和夫)は、株式会社ローズオニールキューピー・インターナショナルの代表取締役である。
これらの事実からすれば、被請求人と株式会社ノルコーポレーションは、著作物(キューピーハニー)の商品(ペーパーエアフレッシュナー等)について、業務上密接な関係にある者といえるものである。
また、株式会社ノルコーポレーションが、本件商標を使用している事実(乙第3号証及び乙第4号証)、及び被請求人が前記第3 2(1)において「本件商標は、これら業務委託契約ないし使用許諾契約に付随して、使用が許諾されたもの」と主張していること等を考え合わせると、両者の間に、本件商標の商標権についての使用許諾に関する契約書がないとしても、被請求人は、株式会社ノルコーポレーションに対し、本件商標の使用を黙示的に許諾していたものと推認するのが自然というべきである。
したがって、株式会社ノルコーポレーションは、本件商標の商標権の通常使用権者とみて差し支えない。
(2)「ペーパー式の香料剤」についての使用の事実について
通常使用権者である株式会社ノルコーポレーションは、商品カタログ(乙第3号証)において、その2枚目にエアーフレッシュナーと称する四角形の写真の中に使用商標を表示して、ペーパー式の香料剤を紹介したことが認められる。
また、乙第4号証の5頁に記載のエアーフレッシュナーと称する四角形の写真は、乙第3号証2枚目と同じペーパー式の香料剤と認められるから、株式会社ノルコーポレーション(通常使用権者)は、当該商品を2007年(平成19年)10月20日に発刊した会誌において、広告したものと推認できる。
以上の乙各号証を総合してみれば、通常使用権者は、本件審判についての要証期間内に、商品カタログ(乙第3号証)に使用商標を表示して各ペーパー式の香料剤を掲載し、該商品カタログに掲載されている上記ペーパー式の香料剤を会誌(乙第4号証)において、広告したものということができる。
そして、上記「ペーパー式の香料剤」は、取消請求に係る指定商品中の第3類「香料類」の範ちゅうに属する商品である。
(3)使用商標について
本件商標は、別掲のとおりの構成からなるところ、乙第3号証の2枚目の各四角形の写真中に小さく使用商標が表示されている。そして、そこに表示された使用商標は小さいものではあるが、本件商標と社会通念上同一の商標と認められる。
(4)請求人の主な反論について
請求人は、乙第1号証は、著作物「キューピーハニー」についての業務委託契約書であり、乙第2号証は、「本プロパテイ『キューピーハニー』」についての使用許諾契約書であって、何れも、本件商標についての業務委託契約、使用許諾契約とはいえないものである旨主張している。
しかしながら、上記2(1)認定のとおり、被請求人と株式会社ノルコーポレーションは、業務上密接な関係にある者といえるものであり、両者の間に、本件商標の商標権についての使用許諾に関する契約書がないとしても、被請求人は、株式会社ノルコーポレーションに対し、本件商標の使用を黙示的に許諾していたものとみるべきである。よって、請求人のこの主張は、採用することができない。
(5)まとめ
以上のとおり、乙各号証を総合してみれば、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を取消請求に係る第3類の指定商品中の「香料類」の範ちゅうに属する「ペーパー式の香料剤」について使用していたものと認められる。
したがって、本件商標の指定商品中、本件審判の請求に係る第3類「せっけん類、歯磨き、化粧品、香料類」、第16類「印刷したくじ(おもちゃを除く。)」、第18類「皮革製包装用容器」、第41類「書籍の制作、興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。)」についての登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
本件商標




審理終結日 2010-12-03 
結審通知日 2010-12-07 
審決日 2010-12-20 
出願番号 商願2003-76234(T2003-76234) 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (Y03161841)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 八木橋 正雄 
特許庁審判長 井岡 賢一
特許庁審判官 小畑 恵一
末武 久佳
登録日 2004-02-13 
登録番号 商標登録第4746886号(T4746886) 
代理人 勝沼 宏仁 
代理人 永田玲子 
代理人 吉武 賢次 
代理人 宮嶋 学 
代理人 井奈波朋子 
代理人 山本隆司 
代理人 宇梶 暁貴 
代理人 高田 泰彦 
代理人 小泉 勝義 
代理人 柏 延之 
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