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審決分類 審判 判定 その他 属さない(申立て不成立) X41
管理番号 1226761 
判定請求番号 判定2010-600008 
総通号数 132 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標判定公報 
発行日 2010-12-24 
種別 判定 
判定請求日 2010-03-12 
確定日 2010-11-08 
事件の表示 上記請求人の登録第5247402号商標の判定請求事件について、次のとおり判定する。 
結論 役務「ベビーセラピストの育成・教育」に使用するイ号標章は、登録第5247402号商標の商標権の効力の範囲に属しない。
理由 1 本件商標
本件登録第5247402号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に表示するとおりの構成よりなり、平成20年12月22日登録出願、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),図書の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与」を指定役務として、同21年7月10日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

2 イ号標章
請求人が役務「ベビーセラピストの育成・教育」に使用する標章として示したイ号標章は、「ベビーセラピスト・カレッジ」の片仮名文字と中黒「・」とを一連に横書きした構成よりなるものである。

3 被請求人
本件は、被請求人の存在しない判定請求であり、被請求人の反論はない。

4 請求人の主張の要点
請求人は、役務「ベビーセラピストの育成・教育」について使用するイ号標章は、本件商標の商標権の効力の範囲に属するとの判定を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第13号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)判定請求理由の要約
イ号標章は、本件商標と類似し、イ号標章が使用されている役務「ベビーセラピストの育成・教育」は、本件商標の指定役務中「知識の教授」に含まれる。
(2)判定請求の必要性
請求人は、本件商標の商標権者であり、イ号標章は、請求人が提供する役務「ベビーセラピストの育成・教育」について使用している商標である。
本件商標は、文字と図形とで構成された商標であるところ、文字のみで構成されたイ号標章が、本件商標の効力の範囲に含まれるか否かについて疑義があることから、これを確認すべく判定を求めるものである。
(3)イ号標章の説明
イ号標章は、「ベビーセラピスト」の文字と「カレッジ」の文字とを中黒「・」を介して横一列に表してなるものであり、請求人が提供する役務「ベビーセラピストの育成・教育」について使用するものである(甲第1号証)。
なお、イ号標章の使用者は株式会社RAJAであるが、株式会社RAJAはヒーリングサロン事業、ヒーリングスクール事業等を担当する請求人の関連会社である(甲第2号証)。
(4)イ号標章が本件商標の商標権の効力の範囲に属する理由
ア 本件商標
本件商標は、片仮名文字と図形とで構成され、片仮名文字部分は、「ベビーセラピスト」の文字と「カレッジ」の文字とが、後述図形を中黒様に縮小した図形を介して横一列に表され、図形部分は、母親の顔が描かれた「B」の文字と赤ちゃんの顔が描かれた「a」の文字とを重ねて母親が赤ちゃんを優しく抱いているような図形として描かれている。
この図形部分は、片仮名文字部分の下方に片仮名文字部分とは分離して描かれていることから視覚上分離して認識されやすく、本件商標は常に全体として一体不可分の商標として把握、認識されるものではない。
そうすると、本件商標は、図形部分又は「ベビーセラピスト カレッジ」の文字部分がそれぞれ独立して認識されるものである。
そして、「ベビーセラピスト カレッジ」の文字部分からは、「ベビーセラピスト大学」程度の意味合いが想起され、かかる観念を伴って「ベビーセラピストカレッジ」の一連の称呼が生じるものである。
ここで、「ベビーセラピスト カレッジ」から想起される「ベビーセラピスト大学」の観念は、指定役務「知識の教授」(特に、「ベビーセラピストの育成・教育」)との関係でも、十分に識別力を備えたものである。
すなわち、「ベビーセラピスト」は、概ね「ベビーマッサージなどを通して赤ちゃんを癒す者」程度の意味合いで用いられているものの(甲第3号証の1ないし2)、「ベビーセラピスト」に関する教育を専門とする単科大学は存在しないことから、「ベビーセラピスト カレッジ」という構成における「カレッジ」の文字部分は、教育機関としての「大学」を表示したものと理解されるというよりは、むしろ「ベビーセラピスト カレッジ」という造語の一部として理解されるというべきであって、ここから「ベビーセラピスト大学」の観念が生じたとしても教育機関としての「大学」の意味合いが直ちに想起されるものではない。
したがって、本件商標における「ベビーセラピスト カレッジ」の文字部分は、一種の造語として認識されるものであって、自他役務の識別標識として機能しうるものであり、本件商標に接する取引者、需要者は、「ベビーセラピスト カレッジ」の文字部分に着目し、これより生ずる「ベビーセラピストカレッジ」の称呼をもって取引に当たる場合も少なくないというべきである。
なお、「ベビーセラピスト」の文字と「カレッジ」の文字との間に描かれた縮小図形は文字と比較して小さく中黒様に描かれていることから、「ベビーセラピスト カレッジ」の片仮名文字部分に埋没してしまい、もはや中黒「・」程度の印象しか与えないものであり、「ベビーセラピスト カレッジ」の文字部分の識別性に影響を与えるものではない。
上記「ベビーセラピスト カレッジ」の文字部分が識別力を備えている旨の主張は、類似群41A01において教育内容を示す文字と「カレッジ」又は「college」の文字とが結合してなる商標が多数登録されていることによっても裏付けられるものである(甲第4号証ないし甲第13号証)。
イ イ号標章
上記のとおり、イ号標章は「ベビーセラピスト」の文字と「カレッジ」の文字とを中黒「・」を介して横一列に表してなり、かかる構成より、イ号標章からは「ベビーセラピストカレッジ」の称呼を生じ、「ベビーセラピスト大学」程度の観念を生じるものである。
そして、イ号標章は、請求人が提供する役務「ベビーセラピストの育成・教育」について商標(講座名)として使用している(甲第1号証)。
また、イ号標章が使用される役務「ベビーセラピストの育成・教育」は、ベビーセラピストを目指す者を対象としてベビーセラピストに関する専門知識を教授する役務であって、本件商標の指定役務中「知識の教授」に含まれる役務である。
ウ 対比
イ号標章と本件商標とを対比するに、全体的な構成において、イ号標章が文字のみで構成されているのに対し、本件商標は図形と文字とで構成されており、全体的な外観は異なるものである。
しかしながら、上述のとおり、本件商標は、図形部分と「ベビーセラピスト カレッジ」の文字部分とが視覚上分離して把握されるものであって、常に一体不可分の商標としてのみ認識されるとみるべき特段の事情はないのであるから、図形部分又は「ベビーセラピスト カレッジ」の文字部分が、それぞれ独立して自他役務の識別標識としての機能を発揮しうるものである。
そうすると、イ号標章と本件商標の類否判断においては、イ号標章と本件商標において独立して識別標識たり得る「ベビーセラピスト カレッジ」の文字部分を分離観察して対比する必要がある。
そこで、イ号標章と本件商標の「ベビーセラピスト カレッジ」の文字部分とを対比するに、外観において、「ベビーセラピスト」と「カレッジ」の文字の間に中黒「・」(イ号標章)、小さな図形(本件商標)という差異があるものの何れも片仮名文字で表されている点で共通し、称呼において、何れからも「ベビーセラピストカレッジ」の称呼が生じる点で共通し、観念において、何れからも「ベビーセラピスト大学」程度の観念を生じる点で共通している。
したがって、イ号標章と本件商標の「ベビーセラピスト カレッジ」の文字部分とは、外観、称呼、観念の何れの点においても類似又は共通するものであるから、イ号標章と本件商標とは類似する。
また、イ号標章を使用する役務「ベビーセラピストの育成・教育」は、本件商標の指定役務中「知識の教授」に含まれるものである。
したがって、イ号標章は、本件商標と類似する。

5 当審の判断
(1)商標権の効力の範囲について
商標権の効力は、商標権の本来的な効力である専用権(使用権)にとどまらず、禁止的効力(禁止権)をも含むものであるから、指定役務と同一又は類似の役務についての登録商標と同一又は類似の商標の使用に及ぶものである(商標法第25条第37条)が、同時に同法第26条第1項各号に掲げるいずれかに該当する商標(他の商標の一部となっているものを含む。)には、及ばないものとされており、例えば、同項第3号には、「当該指定役務若しくはこれに類似する役務の普通名称、提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、数量、態様、価格若しくは提供の方法若しくは時期・・・を普通に用いられる方法で表示する商標」と規定されていることから、同号に該当する商標であれば、当該商標権の効力は及ばないことになる。
(2)本件商標の構成とその要部について
ア 本件商標の構成について
本件商標は、別掲に表示するとおり、桃色で着色された欧文字の「B」と青色で着色された欧文字の「a」とを組み合わせた図形を配し、その図形の上段には、青字の「ベビーセラピスト」と「カレッジ」の片仮名文字を配し、両文字の間には、下段の図形を縮小した図形を配した、図形と文字との結合商標である。
イ 本件商標の要部について
本件商標の構成中、「ベビー」の文字は、「赤ちゃん、赤ん坊」等(株式会社三省堂 コンサイスカタカナ語辞典 第3版)の意味を、「セラピスト」の文字は、「治療士、治療者」(前掲書)の意味を、それぞれ有する親しまれた語である。
そして、本件商標の指定役務中「技芸・スポーツ又は知識の教授」には、前記「セラピスト」に関する役務が含まれており、この種業界において、「セラピスト」の文字の前に治療の対象とする語を冠して、例えば、以下の(ア)及び(イ)のように、「チャイルドセラピスト」、「ベビーマッサージセラピスト」等のように使用されていることから、当該「ベビーセラピスト」の構成全体からは、「赤ちゃんのためのセラピスト(治療士)」程の意味合いを認識し得るものということができる。
また、当該「ベビーセラピスト」の文字は、以下の(ウ)ないし(カ)のように、この種業界において、ベビーマッサージなどを通じて赤ちゃんとのコミュニケーションを深めさせ、赤ちゃんとお母さんのストレスを軽減させる等のサービスを行う者について、一般に使用されていることが認められる。
さらに、本件商標の構成中、「カレッジ」の文字は、「高等専門学校、単科大学」(前掲書)の意味を有し、親しまれた語であり、本件商標の指定役務中「技芸・スポーツ又は知識の教授」を取り扱う業界においては、以下の(キ)ないし(サ)のように多数使用されており、当該文字が上記の「高等専門学校、単科大学」の意味の他に、特定の学校名や講座名等としても一般に使用されていることが認められる。

(ア)「Heart Step College/ハートステップ・カレッジ」の見出しのウェブサイトにおいて、「チャイルド・セラピスト養成講座/チャイルド・タッチセラピスト養成講座」の記載がある(http://www.heart-c.co.jp/cct/kouza/kouza01.html)。
(イ)「ロイヤルセラピストウェブ」の見出しのウェブサイトにおいて、そのカテゴリーの中には、「ベビーマッサージセラピスト、ベビースキンケアセラピスト」等の記載がある(http://www.royal-web.net/index.php)。
(ウ)「ベビーマッサージ、ベビーサイン、食育が学べるYMCメディカルトレーナーズスクー・・・」の見出しのウェブサイトにおいて、「コースの特徴」の見出しのもと、「ベビーセラピストって?」の項において、「肌と肌を触れ合わせることで赤ちゃんとのコミュニケーション能力を高めママやパパの愛情を伝えてあげることができます。さらにベビーマッサージでリンパや神経に作用することで代謝を促し免疫力を高め、自然治癒力をアップさせ病気にかかりにくい体をつくります。また、赤ちゃんやママのストレスも軽減させるリラックス効果もあります。・・・」の記載がある(甲第3号証の1)。
(エ)「ベビーセラピスト資格取得-アプリケアカレッジ」の見出しのウェブサイトにおいて、「ベビーセラピストはママと赤ちゃんを幸せに導くサポートが仕事」の見出しのもと、「・・・ベビーセラピストとは、赤ちゃんとお母さんを日々のストレスから解放し、親子で楽しい時間を過ごせるようにサポートし、親子のコミュニケーションを深める方法をお伝えしたり、孤立して育児をしているお母さんの集まれる場所を提供する大切な仕事です。・・・」の記載がある(甲第3号証の2)。
(オ)「内閣府認証 特定非営利活動法人/ベビーセラピスト協会」の見出しのウェブサイトにおいて、「ベビーセラピストは子育て支援のスペシャリスト」の見出しのもと、「赤ちゃんがのびのび健やかに成長できるように、ママが楽しく育児ができるように、親子のサポートをしませんか?ベビーマッサージやベビーヨガなどの触れ合い遊びを通して、楽しいスキンシップで、親子の愛情が深まる『心と体の癒し』を提供し、赤ちゃんとママを幸せに導くスペシャリストがベビーセラピストです。・・・」の記載がある(http://www.wsp.sakura.ne.jp/btp/)。
(カ)「ベビーセラピスト:女性の資格と仕事」の見出しのウェブサイトにおいて、「ベビーセラピストとは、赤ちゃんとお母さんを日々のストレスから解放し、癒してあげるお仕事です。・・・」の記載がある(http://onnanoshigoto.com/2009/08/post_86.html)。
(キ)「安林水(ありす)が29日、東京・銀座にセラピスト養成スクール開校」の見出しのもと、「タラサ志摩スパ&リゾートの100%子会社、安林水(東京都中央区)は二十九日、東京・銀座にセラピスト養成スクール『インターナショナル・スパ・カレッジ』を開校する。・・・」の記載がある(2006.04.07 FujiSankei Business i. 17頁)。
(ク)「エステティシャンら養成、来春、カネボウが教育施設。」の見出しのもと、「・・・教育施設『カネボウトータルビューティアカデミー』を東京都港区に開設する。エステティシャンを養成する『エステティックカレッジ』(全八コース)と、ネイリストを養成する『ネイルカレッジ』(全四コース)と、アロマセラピストを養成する『アロマテラピーカレッジ』(全三コース)を用意する。・・・」の記載がある(2008/10/21 日経産業新聞 19ページ)。
(ケ)「(社)日本アロマ環境協会 アロマセラピスト・インストラクター・アドバイザー認定校」の見出しのウェブサイトにおいて、「JTC日本セラピストカレッジご案内」の見出しのもと、「JTC日本セラピストカレッジはプロフェッショナルなセラピストを目指すためのカレッジです。・・・」の記載がある(http://www.uwauwa.com/jtc/)。
(コ)「資格と仕事.net」の見出しのウェブサイトにおいて、「YMCメディカルトレーナーズスクール アロマ・ボディセラピストカレッジ 東京・大阪・横浜(拠点:新宿校)」の見出しのもと、「アロマ+リフレや骨盤調整まで学び、女性を癒す人気セラピストに!・・・」の記載がある(http://www.shikakutoshigoto.net/cspr/school/kyotenTop/sc_S027006/kt_0010078534/pm_ct__cp_/)。
(サ)「全国の専門学校を分野別に検索!/専門学校ガイド」の見出しのウェブサイトにおいて、「ヒューマン ビューティセラピストカレッジ 原宿校」の見出しのもと、「心と身体の両面から女性本来の美を引き出す、“トータルセラピスト” になるための専門校。・・・」の記載がある(http://www.senmon-gakkou.jp/detail_3018.html)。

これらを総合すると、本件商標の構成中、「ベビーセラピスト カレッジ」の文字部分は、その構成全体から、「赤ちゃんのためのセラピスト(治療士)を養成する学校(講座)」程の意味合いを認識し得るものということができ、当該「ベビーセラピスト カレッジ」の文字を本件商標の指定役務中「技芸・スポーツ又は知識の教授」に使用する場合には、その役務の質を表示しており、自他役務の識別力が、無いか極めて弱い文字(語)というべきである。
そして、本件商標の構成中の「ベビーセラピスト カレッジ」以外の図形部分は、当該役務の質とは直接関連性がないものであるから、当該図形部分が、本件商標について唯一、自他役務の識別標識の機能を果たす部分というべきであり、本件商標の要部は、この図形部分にあるとみるのが取引の経験則に照らし相当である。
以上のとおり、本件商標は、これに表示された文字及び図形のうち、図形部分以外の各部分は、いずれも当該役務の質を表示しているに止まり、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものであって、類否判断の対象とはなし得ないものというべきである。
(3)イ号標章の構成と要部について
ア イ号標章の構成について
イ号標章は、前記2のとおり、「ベビーセラピスト・カレッジ」の片仮名文字と中黒「・」とを一連に横書きした構成よりなるものである。
イ イ号標章の要部について
イ号標章の構成中、「ベビー」の文字は、「赤ちゃん、赤ん坊」等(株式会社三省堂 コンサイスカタカナ語辞典 第3版)の意味を、「セラピスト」の文字も、「治療士、治療者」(前掲書)の意味を、それぞれ有し、親しまれた語である。
そして、イ号標章を使用している役務「ベビーセラピストの育成・教育」には、前記「セラピスト」に関する役務が含まれており、前記5(2)イのとおり、この種業界において、「セラピスト」の文字の前に治療の対象とする語を冠して、例えば、「チャイルドセラピスト」、「ベビーマッサージセラピスト」等のように使用されていることから、当該「ベビーセラピスト」の構成全体からは、「赤ちゃんのためのセラピスト(治療士)」程の意味合いを認識し得るものということができる。
また、当該「ベビーセラピスト」の文字も、前記5(2)イのとおり、この種業界において、ベビーマッサージなどを通じて赤ちゃんとのコミュニケーションを深めさせ、赤ちゃんとお母さんのストレスを軽減させる等のサービスを行う者について、一般に使用されていることが認められる。
さらに、イ号標章の構成中、「カレッジ」の文字は、「高等専門学校、単科大学」(前掲書)の意味を有する親しまれた語であり、前記5(2)イのとおり、イ号標章を使用する役務「ベビーセラピストの育成・教育」を取り扱う業界においては、多数使用されており、当該文字が上記の「高等専門学校、単科大学」の意味の他に、特定の学校名や講座名等としても一般に使用されていることが認められる。
これらを総合すると、イ号標章「ベビーセラピスト・カレッジ」は、その構成全体から、「赤ちゃんのためのセラピスト(治療士)を養成する学校(講座)」程の意味合いを認識し得るものということができ、当該「ベビーセラピスト・カレッジ」の文字をイ号標章の使用役務「ベビーセラピストの育成・教育」に使用する場合には、その役務の質を普通に用いられる方法で表示しており、それのみでは自他役務の識別機能を有しないものである。
以上のとおり、イ号標章「ベビーセラピスト・カレッジ」は、全体として当該役務の質を普通に用いられる方法で表示しているに止まり、当該文字が独立して自他役務の識別標識(要部)としての機能を発揮し得るものではないから、結局、イ号標章は、類否判断の対象とすべき登録要件を具備しないもの、すなわち、それ自体商標として認識し得ないものというべきである。
(4)本件商標とイ号標章との類否について
本件商標は、その要部を「ベビーセラピスト カレッジ」以外の図形部分とするものであり、これを除いたその余の構成各部は、いずれも当該役務の質を表示するに止まり、自他役務の識別標識(要部)とは認識し得ないものであって、商標の類否判断の対象とはなし得ないものであることは前記認定のとおりである。
他方、イ号標章は、全体として当該役務の質を普通に用いられる方法で表示するに止まり、自他役務の識別標識(要部)とは認識し得ないものであって、商標の類否判断の対象とはなし得ないものであることは前記認定のとおりである。
そうすると、本件商標とイ号標章とは、その要部において相互に共通する点はなく、また、その外観、観念、称呼等により取引者に与える印象、記憶、連想等を総合し、かつ、それら役務の具体的な取引状況に照らし全体的に考察しても、なお、両者は、その出所について混同を生ずるおそれのない互いに別異のものといわなければならない。
してみれば、イ号標章は、本件商標と類似のものということはできない。

6 結語
以上のとおり、請求人が役務「ベビーセラピストの育成・教育」について使用するイ号標章は、本件商標と類似のものということはできないから、結局、イ号標章は、本件商標の商標権の効力の範囲に属しないものである。
よって、結論のとおり判定する。
別掲 別掲 本件商標(色彩については原本を参照)


判定日 2010-10-28 
出願番号 商願2008-102899(T2008-102899) 
審決分類 T 1 2・ 9- ZB (X41)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 泉田 智宏 
特許庁審判長 渡邉 健司
特許庁審判官 安達 輝幸
前山 るり子
登録日 2009-07-10 
登録番号 商標登録第5247402号(T5247402) 
商標の称呼 ベビーセラピストカレッジ、ベビーセラピスト、カレッジ 
代理人 峯 唯夫 
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