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審決分類 審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) Y10
管理番号 1223110 
審判番号 取消2009-301263 
総通号数 130 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2010-10-29 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2009-11-13 
確定日 2010-08-30 
事件の表示 上記当事者間の登録第4676012号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第4676012号商標の商標登録は取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第4676012号商標(以下「本件商標」という。)は、「MENTOR IBRI」の欧文字を横書きしてなり、平成14年10月9日に登録出願、第10類「医療用機械器具」を指定商品として、同15年5月23日に設定登録されたものである。

第2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由、答弁に対する弁駁及び口頭審理における陳述を要旨以下のように述べた。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品「医療用機械器具」について、継続して3年以上日本国内において使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により、取り消されるべきものである。
2 答弁に対する弁駁
(1)乙第1号証のカタログ(表紙のみ)の仕様及び寸法の欄には、「形式 ガリレオ式双眼実体顕微鏡」等と表示されているのみで、写真に現れる商品が医療用機械器具であることを示す情報は、何ら示されていない。
すなわち、「ガリレオ式双眼実体顕微鏡」は、光学機械器具である顕微鏡の商品概念に属するもので医療用機械器具の範ちゅうに属するものではないから、乙第1号証は、本件商標が指定商品について使用された事実を示すものではない。医療用機械器具といえるためには、特定の医療目的で使用される専用機器であることが必要であり、その用途や機能、使用方法、製造許可番号等の説明・開示のない乙第1号証からは、写真に現れる商品が本件商標の指定商品であると判断することはできない。
(2)当該カタログには、製品に関する説明文も、販売元の住所・名称・電話番号等の記載も、希望小売価格等の表示もないから、当該表紙一枚だけで商品カタログとして配布されるものであるとは到底信じ難く、乙第1号証は、証拠方法として信憑性を欠くものといわざるを得ない。
仮に、乙第1号証の証拠力を認めるとしても、被請求人は、当該カタログの発行年月日も頒布の事実も証明することができないのであるから、本件商標について商標法第2条第3項第8号に該当する事実があったとは、認められない。
さらに、不使用取消を免れるために求められる登録商標の使用は、取消審判の請求登録日前3年以内の使用でなくてはならず、その使用は名目的な使用では足りないとされているところ、被請求人は当該期間内における本件商標の実際の使用行為や当該商品の販売実績を何ら証明していない。
なお、被請求人は、当該カタログの最下段に商標権者のHPのアドレスが記載されていて、これは、当該商品についての販売先(販売元の誤記と思われる)の住所及び電話連絡先が記載されているのと同等の効果をもつ旨主張しているが、当該HP中のどのウェブサイトを閲覧しても、本件商標の使用例や当該商品に関する情報は、一切見当たらない。
当該HPのトップペ-ジには、「2010/1/4 手術器具にカテゴリを追加、及び現行カタログ掲載商品を全品UP致しました」との表示があるから、当該カタログが現在も使用されているのであれば、その情報を閲覧することができるはずであるが、当該カタログを閲覧することもできないし、当該商品に関する情報の痕跡もない。
(3)以上の理由から、被請求人の提出した乙第1号証は、本件取消審判請求の予告登録前3年以内の本件商標の日本国内における使用事実を立証するものではないことを確信するものである。
3 口頭審理における陳述
(1)本件商標の使用の事実は、乙第1号証に基づき認定されるべきである。
(2)被請求人は、平成22年6月7日付け通知書に対し応答しておらず、本件商標の具体的使用について何ら立証していない。

第3 平成22年6月7日付け通知書の要旨
1 被請求人は、口頭審理陳述要領書において、以下の点を証明されたい。
(1)平成22年1月5日付け答弁書における証拠方法(乙第1号証)を補完し、又は追加の証拠を提出することによって、本件審判の請求の登録(平成21年12月2日)前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者による使用の事実を証明されたい。
なお、被請求人は、本件商標の使用の事実を証明する証拠として、例えば、広告等が掲載された新聞、雑誌等の印刷物、カタログやパンフレット、取引の際使用される販売伝票、発注伝票、納品伝票、請求書等の取引書類等であって、いずれも、使用された年日付、本件商標、使用商品及び発行者等が明確に把握できる資料を提出することができる。
(2)乙第1号証のカタログが、いつ、どこで、誰に対して頒布(又は展示)されたものであるかを説明されたい。
(3)乙第1号証に表示された商品「ガリレオ式双眼実体顕微鏡」が、本件取消請求に係る商品「医療用機械器具」に属する商品であれば、その使用方法等を説明されたい。
また、商品「ガリレオ式双眼実体顕微鏡」が医療機器製造承認又は医療用具製造承認等を受けているものであれば、被請求人は、医療機器製造承認番号又は医療用具製造承認番号等を明示されたい。
(4)乙第1号証には「L-099 INAMI MENTOR」及び「L-100 MENTOR IBRI」のように商標が2つ記載されているが、被請求人は、その理由及び両者の相違点を説明されたい。
(5)平成22年3月3日付け弁駁書に対して、その反論及び必要な説明をされたい。
2 請求人は、口頭審理陳述要領書により反論されたい。

第4 被請求人の答弁
被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証を提出した。
1 答弁の理由
(1)乙第1号証の商品カタログの右肩には、「株式会社イナミ」が所有する社名をモチ-フとした第4495704号の登録商標が表示されている。また、その最下段には、「株式会社イナミ」のHPのアドレスが記載されている。該アドレスの記載は、当該商品についての販売先である「株式会社イナミ」の住所及び電話連絡先が記載されているのと同等の効果をもつ。
(2)乙第1号証には、請求に係る指定商品「医療用機械器具」に分類される「ガリレオ式双眼実体顕微鏡」の写真、機能及びその品番が記載されている。
(3)乙第1号証には、本件商標「MENTOR IBRI」が記載されている。
(4)乙第1号証に発行日は、記載されていない。その理由は、本件の使用に係る商品は、流行性のある一般消費財ではなく、病院で行われる検査に用いられる高額な専用品であり、検査能力等が最優先される機能重視型の商品である。このような商品の性格から、商品の基本的な仕様やデザインは大きく変わることがなく、いわゆる息の長い商品と呼べるものであり、また、この商品の販売は、販売員が、販売先の病院、さらに言えば当該商品を使用する医師や検査技師などに商品のもつ個々の機能を説明し、使用者の商品に対する理解が十分に得られた上でなされるため、カタログの内容に比べて商品に多少の変更が生じていたとしても許容できる。このため、「医療用機械器具」の商品カタログは、変更なしで持続的に使用することを前提に作成されており、本件商標の使用者は、商品カタログに発行日を記載しないことを通常としており、乙第1号証のカタログにも発行日の記載はない。この乙第1号証のカタログの客先への配布は、商標権者である「株式会社イナミ」に所属する従業員によって現在も持続的に行われていることから、登録商標の使用は現在も持続的に行われている。
(5)以上のとおり、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者により指定商品中第10類「医療用機械器具」について使用していることが明らかである。
2 上申の内容
本件については、平成22年1月5日付け答弁書において述べた乙第1号証以上の提出物件はない。
乙第1号証のカタログに記載のガリレオ式双眼実体顕微鏡は、眼科医及び眼科の検査技師が使用するものであって、前眼部から眼底までの質の高い眼科医療を考慮した顕微鏡であり、明らかに医療用機械器具の商品分類に属すものである。答弁書において述べたとおり、当該商品は、その性質上、多数を頻繁に販売できるものではない。
3 口頭審理における陳述
被請求人は、本件口頭審理期日に出頭していない。

第5 当審の判断
1 不使用取消審判の趣旨
商標法第50条に規定する商標登録の取消しの審判にあっては、その第2項において、その審判の請求の登録(本件の場合、平成21年〔2009年]12月2日)前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品又は指定役務のいずれかについての使用をしていることを被請求人が証明しない限り、被請求人がその請求に係る指定商品又は指定役務について登録商標の使用をしていないことについて正当な理由があることを明らかにした場合を除いて、商標権者は、その指定商品又は指定役務に係る商標登録の取消しを免れないとされている。
2 被請求人の提出に係る証拠について
被請求人は、本件商標を請求に係る指定商品について使用している旨主張し、乙第1号証を提出しているので、該証拠について検討する。
乙第1号証は、カタログと認められるところ、その上部には、大きく表された「INAMI MENTOR」及び小さく表された「Series」の文字が二段に横書きされ、中央右側には「L-100 MENTOR IBRI」の文字が記載され、左側には眼科の検査に用いるものと思しき機械の写真が掲載され、右下の「仕様及び寸法」が記載された一覧表の「顕微鏡部」の「形式」欄には、「ガリレオ式双眼実体顕微鏡」等の文字が記載されている。
しかしながら、乙第1号証のカタログには、作成日又は発行日の記載がないものであり、当該カタログを展示し、頒布する等、本件商標の現実の使用を確認できるような証拠は示されておらず、乙第1号証のみによっては、本件商標が本件審判の請求の登録前3年内に使用されたということができない。
また、本件商標の使用を証明する証拠は、乙第1号証以外に提出されていない。
そして、被請求人は、平成22年6月7日付け通知書に対して答弁しておらず、本件口頭審理期日にも出頭していない。
してみれば、提出に係る証拠のみによっては、審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品のいずれかについての使用をしていることを被請求人が証明していないものというべきであり、また、被請求人は、不使用に係る正当な理由についての主張及び立証もない。
3 結び
したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消すべきである。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2010-07-06 
結審通知日 2010-07-08 
審決日 2010-07-21 
出願番号 商願2002-85880(T2002-85880) 
審決分類 T 1 31・ 1- Z (Y10)
最終処分 成立 
前審関与審査官 西田 芳子 
特許庁審判長 渡邉 健司
特許庁審判官 岩崎 良子
井出 英一郎
登録日 2003-05-23 
登録番号 商標登録第4676012号(T4676012) 
商標の称呼 メンターイブリ、メンターアイビイアアルアイ、メンター、メントールイブリ、メントール、イブリ、アイビイアアルアイ 
代理人 近藤 利英子 
代理人 小林 十四雄 
代理人 岡村 信一 
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