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審決分類 審判 査定不服 観念類似 登録しない X16
審判 査定不服 称呼類似 登録しない X16
管理番号 1221431 
審判番号 不服2009-13179 
総通号数 129 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2010-09-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-07-03 
確定日 2010-07-16 
事件の表示 商願2008-46278拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1に示すとおりの構成よりなり、第12類及び第16類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成20年6月2日に登録出願されたものであるが、その指定商品については、原審における同21年1月14日付け手続補正書及び当審における同年7月3日付け手続補正書によって補正された結果、最終的に、第16類「紙製包装用容器,紙製のぼり,紙製旗,衛生手ふき,紙製タオル,紙製テーブルナプキン,紙製手ふき,紙製ハンカチ,紙類,文房具類,印刷物」となったものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標の拒絶の理由に引用した登録第4992788号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2に示すとおりの構成よりなり、平成18年3月20日登録出願、第16類「印刷物,文房具類」を指定商品として、同年10月6日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標との類否について
本願商標は、前記1のとおり、四隅を丸めた黄色四角形内に黒色で輪郭を描き、その上部に手足を伸ばした乳児とおぼしき図形を表し、その下部に「BABY」の欧文字と「IN CAR」の欧文字とを上下二段に横書きしてなるものである。そして、「BABY」の欧文字と「IN CAR」の欧文字とが同じ書体、同じ色彩でまとまりよく表されている上に、それらの文字は、我国で一般に親しまれた英語であるから、「BABY IN CAR」の文字部分全体として「車の中の赤ん坊」程の意味合いを看取させるものである。さらに、図形部分と文字部分とを常に不可分一体のものとしてのみ観察しなければならないとすべき特段の事情は認められず、図形部分と文字部分とは、それぞれ独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものとみるのが相当である。そうすると、簡易迅速を旨とする取引の実際にあっては、それ自体独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得る「BABY IN CAR」の文字部分に着目し、該文字から生ずる称呼及び観念をもって取引に資する場合も決して少なくないというべきであるから、本願商標は、該文字部分に相応して、「ベビーインカー」の称呼及び「車の中の赤ん坊」程の観念を生ずるものである。
これに対し、引用商標は、別掲2のとおり、極めて薄い水色の略正方形の上部に図案化した「Baby in Car」の欧文字を表し、その下部に「ベビー・イン・カー」の片仮名文字を横書きしてなるところ、いずれも一般に親しまれた英語及び外来語であるから、それぞれの文字に相応して、「ベビーインカー」の称呼及び「車の中の赤ん坊」程の意味合いを生ずるものである。
してみれば、本願商標と引用商標は、「ベビーインカー」の称呼及び「車の中の赤ん坊」程の観念を共通にすることから、外観上の相違を考慮しても、称呼及び観念を共通にする相紛れるおそれのある類似の商標といわなければならない。
そして、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似のものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、本願商標中の文字「BABY IN CAR」と引用商標中の文字「ベビー・イン・カー」は商標法第3条第1項第2号、同第3号又は同第6号に該当し、識別力がないものであること、意匠登録を得ていたこと、本願商標は、商標法第3条第2項に該当する周知著名なものであること及び他の商標登録の併存事例があることに言及し、本願商標は登録されるべきであると主張している。
しかしながら、本願商標の文字部分は、図形部分とは別個に独立して自他商品識別機能を有するものであり、かつ、本願の指定商品は、請求人の主張するような商品(請求人が当審において提出した資料1ないし3によれば、車内又は車外に貼付等して一種のメッセージを表示するステッカーと推認される。)以外の商品をも指定商品としているところ、少なくともそれらの商品については、上記(1)のとおり判断されるものである。また、意匠登録を得ていたという事実が、上記(1)で述べた本願商標の判断を左右するものではないし、本願商標が、商標法第3条第2項の規定に該当するか否かということと、商標法第4条第1項第11号の規定に該当するか否かという本願商標の審理とは、何ら関係がない。さらに、請求人が主張する商標登録の事例は、商標の具体的構成において本願商標とは事案を異にするものであり、該事例をもって本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切ではない上に、商標の類否判断は対比される商標同士で個別具体的に判断されるべきであるところ、本願商標については、前記(1)の認定のとおりである。
よって、請求人の主張は、いずれも採用することができない。
(3)結語
以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当なものであって、これを取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(本願商標)

(色彩についての詳細は、原本を参照されたい。)

別掲2(引用商標)

(色彩についての詳細は、原本を参照されたい。)

審理終結日 2010-05-06 
結審通知日 2010-05-14 
審決日 2010-05-26 
出願番号 商願2008-46278(T2008-46278) 
審決分類 T 1 8・ 263- Z (X16)
T 1 8・ 262- Z (X16)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 金子 尚人 
特許庁審判長 芦葉 松美
特許庁審判官
内田 直樹
岩崎 良子
商標の称呼 ベビーインカー 

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