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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない X35
審判 査定不服 観念類似 登録しない X35
管理番号 1219983 
審判番号 不服2009-2449 
総通号数 128 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2010-08-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-02-05 
確定日 2010-07-08 
事件の表示 商願2007- 46132拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「ユー・エフ・オー」の文字を標準文字で表してなり、第3類、第9類、第10類、第14類、第16類、第18類、第20類、第21類、第25類、第35類及び第42類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成19年5月9日に登録出願されたものである。その後、指定商品及び指定役務については、原審における同20年4月10日付け及び同年9月16日付け提出の手続補正書により、最終的に、第35類「被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に補正されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法4条第1項第11号に該当するとして、引用した登録第2708005号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和52年8月4日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成7年6月30日に設定登録され、同17年7月12日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、その後、同18年1月11日に指定商品を第24類「布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布」及び第25類「被服」とする指定商品の書換登録がされているものであり、当該商標権は現に有効に存続するものである。

3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標との類否について
本願商標は、「ユー・エフ・オー」の文字よりなるところ、該「ユー・エフ・オー」の文字は、「未確認飛行物体」を意味する語として一般に良く知られているところである。
そして、「小学館ランダムハウス大辞典 第2版((株)小学館発行)」によれば、「UFO」の項において「未確認飛行物体(空飛ぶ円盤(flying saucer)など.またU.F.O.,ufo」との記載、また、「広辞苑第六版((株)岩波書店発行)」では、「ユーフォー」の項において「[UFO](unidentified flying object)未確認飛行物体。空飛ぶ円盤など。ユー‐エフ‐オー。」との記載がされていることからすれば、本願商標は、その構成文字に相応して「ユーエフオー」の称呼及び「未確認飛行物体」の観念を生ずるものである。
他方、引用商標は、別掲のとおり、図形及び該図形内左上に「UFO」の文字を配してなるところ、その構成中の文字部分と図形部分とが全体として特定の観念を有するものとは認められないばかりでなく、両者が渾然一体として融合した構成態様からなるものともいえず、その他文字部分と図形部分とを常に一体不可分のものとして把握しなければならない特段の事情も見いだすことができないことからすれば、文字部分も独立して自他商品の識別機能を果たすものと判断するのが相当であり、構成中の「UFO」の文字部分から、「ユーエフフォー」及び「ユーフォー」の称呼を生じ、かつ、本願商標と同様に「未確認飛行物体」の観念を生ずるものである。
そうとすれば、本願商標と引用商標とは、外観については、相違するとしても、ともに「ユーエフオー」の称呼及び「未確認飛行物体」の観念を共通にする類似の商標と言わざるを得ない。
また、本願の指定役務である第35類「被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と、引用商標の指定商品中、第25類「被服」とは、役務の提供と商品の販売が同一事業者によって行われることが一般的であり、役務の提供場所と商品の販売場所を同一にし、さらに、需要者を共通にするものであるから、本願の指定役務と引用商標に係る指定商品中の前記商品とは類似するものとみるのが相当である。
してみれば、本願商標と引用商標とは、その称呼及び観念を共通にする類似の商標であり、本願商標をその指定役務に使用した場合は、その出所について誤認混同を生ずるおそれがあるものと認められる。
(2)請求人の主張について
請求人は、「本願商標は、何らかの英単語の頭文字をとった特定の観念を生ずることがない造語であり、さらに、出願人の商号「U.F.O」の部分の称呼を表示したものであるので、本願商標と引用商標とが同一又は類似の商品・役務に使用されても出所の誤認混同を生ずるおそれがない」旨を主張している。
しかしながら、「ユー・エフ・オー」の語は、上記(1)で述べたとおり、「未確認飛行物体」を意味する語として一般に良く知られているものであることからすれば、本願商標に接する取引者、需要者は、これより「未確認飛行物体」の観念を生ずるものというのが相当であり、請求人の主張は採用することができない。
また、請求人は、過去の登録例を提出し、本願が登録されるべきであると主張しているが、その比較すべき商標の構成態様及びその指定商品・役務の分野が本件とは異なるばかりでなく、商標の類否判断は、比較する両商標について個別具体的に考察し、検討すべきものであるから、他の登録例の存在によって本件に関する上述の判断を左右するものではない。
さらに、請求人は、引用商標の指定商品中、第25類「被服」について不使用取消審判(2009-300384)を請求しており審決が確定するまで、本件の審理を猶予するよう求めていたが、当該引用商標の商標登録原簿を徴すれば、その登録を取り消すことができない旨の審決が確定し、その確定審決の登録が平成22年4月6日にされていることからして、審理進行を猶予する理由はもはや認められないため、本件に関して審理を終結することとした。
(3)結論
以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原審の判断は妥当であるから、原査定を取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲 引用商標

審理終結日 2010-04-28 
結審通知日 2010-05-11 
審決日 2010-05-24 
出願番号 商願2007-46132(T2007-46132) 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (X35)
T 1 8・ 263- Z (X35)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 茂木 裕子 
特許庁審判長 野口 美代子
特許庁審判官 小川 きみえ
小俣 克巳
商標の称呼 ユーエフオー 
代理人 特許業務法人共生国際特許事務所 

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