• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 登録しない X29
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない X29
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない X29
管理番号 1218226 
審判番号 不服2008-19283 
総通号数 127 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2010-07-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2008-07-30 
確定日 2010-05-21 
事件の表示 商願2007-109776拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 第1 本願商標
本願商標は、「ミルーク」の片仮名文字を標準文字で表してなり、第29類「乳飲料」を指定商品として、平成19年10月26日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、指定商品『乳飲料』との関係から容易に商品『ミルク』を想起させるに止まる該商品名に長音を加えた『ミルーク』の文字を標準文字により書してなるものであるから、これを本願指定商品に使用しても、これに接する需要者は、何人かの業務に係る商品であるかを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、『ミルク』以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

第3 当審において通知した審尋
請求人に対して、平成21年12月14日付けで、回答を求めた審尋の内容は、別掲のとおりである。

第4 審尋に対する請求人の対応
前記第3の「審尋」に対して、所定の期間を指定して回答書面を提出する機会を与えたが、請求人からは所定の期間を経過するも何らの応答もなかった。

第5 当審の判断
1 本願商標について
本願商標は、「ミルーク」の文字を標準文字により表してなるところ、その構成は、本願の指定商品「乳飲料」に含まれる商品「ミルク」の語の第二音目及び第三音目の間に長音符号を挟んでなるにすぎないものであると認められる。
2 「ミルク」の表示について
別掲の審尋の内容(要旨)の2のとおり、「ミルク」の語を表示する場合は、消費者・需要者による混同を防止し、飲用乳業界の公正な競争を確保するためにその表示方法について規制があることが認められる。
3 商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の該当性について
別掲の審尋の内容(要旨)の1及び2の事実からすれば、「ミルク」の語よりは「牛乳」あるいは「ミルク」であることの意味を認識させ、また、「ミルク」の語を表示する場合には、その商品の内容、成分、品質等について規定されているところであり、その使用に際しては厳格に判断して行わなければならないものである。
そうとすれば、そのように使用が規制されている「ミルク」の語に長音を挿入したにすぎない本願商標に接した場合、取引者、需要者をして商品「乳飲料に規定されるミルク」の意味を容易に認識させるものと認められる。
よって、本願商標をその指定商品中「ミルク」に使用しても、商品の品質等を表してなるものにすぎないものであり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものであると認められ、また、本願商標を「ミルク」以外の商品に使用するときには、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるものと認められる。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
なお、原査定において、本願商標は、商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして拒絶したものであるが、前記第3のとおり、当審において、本願商標は、前記のとおり本願の指定商品中「ミルク」との関係においては、自他商品の識別標識としての機能を果たさない商標であり、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるとの認定を審尋において通知しているものである。
この点について、商標法第3条第1項は「6号は、1号から5号までの総括条項である。逆にいえば、1号から5号までは6号を導き出すための例示的列挙ともいえるのであり『特別顕著』の一般的な意味を明らかにしているのである。」(特許庁編「工業所有権法(産業財産権法)逐条解説(第17版) 1172頁」)とされ、また、「本件査定で援用された第2回理由通知は、本願商標が法3条1項6号及び法4条1項16号に該当するものとし、本件審決は、本願商標が法3条1項3号に該当するものとしているところ、法3条1項の該当性の判断に関しては、本願商標の『インテリアショップ』が、『室内装飾品を販売する店』の意味合いが生じることを前提として、第2回理由通知においては、これを本願指定商品に使用しても、自他商品識別標識としての機能を具備するものとは認め難いとし、本件審決においては、本願商標が法3条1項3号の(『販売地』の範疇に属する)『販売場所』を表示しているものと認識されるから、これを本願指定商品に使用しても、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないとするものである。すなわち、第2回理由通知と本件審決とは、いずれも本願商標から『室内装飾品を販売する店』という共通の認識が生じることを前提として、これを本願指定商品に使用しても自他商品識別標識としての機能を有するものではなく、法3条1項所定の商標登録の要件を欠く商標に該当するという共通の結論に至るものであるから、両者は、その判断の内容において実質的に相違するものではなく、本件審決が、新たな拒絶理由を示したものでないことは明らかである。」(東京高等裁判所 平成17年1月26日言渡 平成16年(行ケ)第369号)との判示もなされているものである。
そうとすると、前記第2のとおり、原査定の拒絶の理由においては、本願商標は商品「ミルク」を容易に想起させるためにこれをその指定商品に使用してもこれに接する需要者は何人かの業務に係る商品であるかを認識することができないものであると認定し、これに対して、当審においては、前記のとおり本願商標はその指定商品中「ミルク」に使用しても、商品の品質等を表してなるものにすぎないものであり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものであると認定するものである。
したがって、両認定は商標法第3条第1項所定の商標登録の要件を欠く商標に該当するという共通の結論に至るものであり、その判断の内容において実質的に相違するものではないから、結局、原査定は妥当なものであって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲 審尋の内容(要旨)
1 本願商標は、「ミルーク」の文字を標準文字により表してなるところ、その構成は、本願の指定商品「乳飲料」に含まれる商品「ミルク」の語の第二音目及び第三音目の間に長音符号を挟んでなるにすぎないものであると認められる。
そこで、「ミルク」の語について考察するに、該語は「1.牛乳。2.コンデンス・ミルク(練乳)など加工乳の略。」(広辞苑第六版)及び「1.乳牛からしぼった乳。牛乳。」(「大辞林第三版」株式会社三省堂 2006年10月27日第三版発行)等を意味する語として、一般的に認識されているものと認められる。
2 次に、我が国における「ミルク」の表示について考察するに、飲用乳の種類等に関して「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」が昭和26年に規定され、該省令を補うものとして「飲用乳の表示に関する公正競争規約」及び「飲用乳の表示に関する公正競争規約施行規則」により、必要とされる表示事項が決まっている。
上記の「飲用乳の表示に関する公正競争規約」(以下「規約」という。)第4条(特定事項の表示基準)第3項において、「事業者は、飲用乳を示す文言(商品名、シリーズ名等)として、『ミルク』又は『乳』を用いる場合は、施行規則で定める表示基準によらなければならない。」と規定され、規約施行規則第14条(特定事項の表示基準)において、「規約第4条に規定する表示基準は、次のとおりとする。」と規定され、その(2)において、「飲用乳を示す『ミルク』又は『乳』の文言について ア.牛乳、特別牛乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳及び加工乳にあっては、当該牛乳等を示す文言として、『ミルク』又は『乳』を用いることができる。イ. 無脂乳固形分8.0%以上の乳飲料にあっては、当該乳飲料を示す文言として、『ミルク』又は『乳』を用いることができる。ただし、乳脂肪以外の脂肪を含む場合は、当該乳飲料を示す文言として、『ミルク』又は『乳』を用いることはできない。ウ.イの規定にかかわらず商品名と性状から、ア.に規定する飲用乳と異なることが明らかであって、無脂乳固形分4.0%以上の乳飲料にあっては、当該乳飲料を示す文言として、『ミルク』又は『乳』を用いることができる。」と規定されている。
また、規約には、上記の規約施行規則に違反する事業者に対し、警告あるいは罰則等の規定が設けられており、規約第10条(違反に対する措置)第1項において、「公正取引協議会は、第3条、第4条若しくは第6条の規定又は第5条の規定に基づく施行規則に違反する行為があると認めるときは、その違反行為を行つた事業者に対し、その違反行為を排除するために必要な措置を採るべき旨、その違反行為と同種又は類似の違反行為を再び行つてはならない旨、その他これらに関連する事項を実施すべき旨を文書をもつて警告することができる。」と規定され、第2項において「公正取引協議会は、前項の規定による警告を受けた事業者がこれに従つていないと認めるときは、当該事業者に対し、30万円以下の違約金を課し、除名処分をし、又は必要があると認めるときは、消費者庁長官に必要な措置を講ずるよう求めることができる。」と規定され、第3項において「公正取引協議会は、前条第3項又は本条第1項若しくは第2項の規定により警告をし、違約金を課し、又は除名処分をしたときは、その旨を遅滞なく、文書をもつて消費者庁長官に報告するものとする。」と規定されている。
このように、「ミルク」の語を表示する場合は、消費者・需要者による混同を防止し、飲用乳業界の公正な競争を確保するためにその表示方法について規制があることが認められる。
3 以上の事実を総合勘案すると、「ミルク」の語よりは「牛乳」あるいは「ミルク」であることの意味を認識させ、また、「ミルク」の語を表示する場合には、その商品の内容、成分、品質等について規定されているところであり、その使用に際しては厳格に判断して行わなければならないものである。
そうとすれば、そのように使用が規制されている「ミルク」の語に長音を挿入したにすぎない本願商標に接した場合、取引者、需要者をして商品「乳飲料に規定されるミルク」の意味を容易に認識させるものと認められるものと判断される。
4 よって、本願商標をその指定商品中「ミルク」に使用しても、商品の品質等を表してなるものにすぎないものであり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものであると認められ、また、本願商標を「ミルク」以外の商品に使用するときには、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるものと認められる。
5 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものと判断される。
なお、原査定は、本願商標が商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当することを理由として本願を拒絶したものであるが、前記のとおり、本願商標は、同法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号をもって拒絶すべきものである。
しかして、商標法第3条第1項は、同一の法律要件(登録要件の有無)に関し、例示的又は総括的に定めたものであって、両条項は、本願商標の登録要件について実質的に同趣旨の規定をしているものとみて差し支えないものである。


審理終結日 2010-03-25 
結審通知日 2010-03-29 
審決日 2010-04-09 
出願番号 商願2007-109776(T2007-109776) 
審決分類 T 1 8・ 16- Z (X29)
T 1 8・ 13- Z (X29)
T 1 8・ 272- Z (X29)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 小松 孝 
特許庁審判長 鈴木 修
特許庁審判官 小畑 恵一
旦 克昌
商標の称呼 ミルーク 
代理人 岡村 憲佑 
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社   サービスに関しての問い合わせ