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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) 011
管理番号 1216430 
審判番号 取消2009-300865 
総通号数 126 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2010-06-25 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2009-07-29 
確定日 2010-05-06 
事件の表示 上記当事者間の登録第4271296号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第4271296号商標の指定商品中、「家庭用空気清浄器並びにこれらの部品及び付属品」については、その登録は取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第4271296号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、第11類「家庭用空気清浄器並びにこれらの部品及び付属品,業務用空気清浄機,業務用電気集塵装置並びにこれらの部品及び付属品」を指定商品として、平成9年3月30日に登録出願、同11年5月14日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
(1)理由
本件商標は、その指定商品中「家庭用空気清浄器並びにこれらの部品及び付属品」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが使用した事実がないから、その登録は上記指定商品について商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
(2)答弁に対する弁駁
被請求人の提出した資料は、取消し請求に係る指定商品「家庭用空気清浄器並びにこれらの部品及び付属品」とは認められない全く非類似の商品に関するものである。
すなわち、被請求人が使用の事実を示す証拠として提出した
・乙第1号証は、業務用空気清浄機である。
・乙第2号証は、前記業務用空気清浄機のリーフレット製作数量を示す。
よって、これら証拠は、取消し請求に係る指定商品「家庭用空気清浄器並びにこれらの部品及び付属品」とは非類似の商品に、被請求人の標章が付されていることを示すにすぎないものである。
被請求人は、この他に乙第3号証を提出しているが、本件商標が付されておらず、本件商標が、本件審判の請求の登録前3年以内に使用されたことを示す証拠とは認められない。
したがって、被請求人の提出資料はいずれも、請求人の取り消しに係る「家庭用空気清浄器並びにこれらの部品及び付属品」について本件商標が、本件審判の請求の登録前3年以内に使用されたことを示す証拠とは認められない。
なお、被請求人のウェブサイトから明らかであるが、乙第1号証の天井埋込型空気清浄機「TZ4000」は、処理風量が最低でも毎分25立方メートルという性能を持つ業務用空気清浄機である(甲第1号証)。そして、その取り付け設置には大掛かりな内装工事と配管工事を伴い、正常に稼働させるには専門知識を有する被請求人の熟練スタッフによる定期的なメンテナンスを要するもので、このような特殊な大型機の機能は、家庭内での使用に求められている性能・性質とは余りにもかけ離れており、家庭内での使用を目的として取引されているとは到底考えられない。
さらに、被請求人は、自己の会社概要に「業務用空気清浄機の製造、販売」、「工場用オイルミストコレクターの製造、販売」、「ディーゼルエンジン排ガス浄化装置の製造、販売」と「VOC除去装置の製造、販売」を業務内容とする旨を掲載している。(甲第2号証)
これらの状況から、被請求人が取消し請求に係る指定商品を取り扱っておらず、本件商標が、本件審判の請求の登録前3年以内に使用されていないことは明白である。
よって、請求人の請求に係る指定商品についての登録は取り消されるべきである。

3 被請求人の答弁
被請求人は、「審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第3号証を提出した。
【理由】
乙第1号証及び乙第2号証から、明らかなとおり、本件商標は、指定商品中「家庭用空気清浄器並びにこれらの部品及び付属品」について、請求人が本件審判を請求した月にも、日本国内において商標権者が継続して使用した事実が存するから、本件審判請求は成り立たない。
なお、乙第3号証から明らかなとおり、業務用空気清浄機と家庭用空気清浄器との区別は明確ではなく、業務用であると共に家庭用でもある空気清浄器は多く存在している。「AIR SPACE」を付した天井埋め込み型空気清浄機TZ4000も、家庭に設置しても好適な空気清浄器である。
株式会社オーデンは、企業はもとより、一般家庭(需要層)にも流通経路を充分構築しており、そこに、第三者が、商標「AIR SPACE」を家庭や企業で使用すれば、出所の混同・品質誤認を招いて、株式会社オーデンの業務上の信用が損なわれるおそれがある。このような事態は、我が国の円滑な商品流通を阻害することになる。

4 当審の判断
本件について、被請求人が、請求に係る商品「家庭用空気清浄器並びにこれらの部品及び付属品」について使用しているか否かについて、当事者間に争いがあるので、以下検討する。
なお、請求人は、本件商標の使用者が本件商標権者であること、使用に係る商標が本件商標と社会通念上同一の範囲内であること、商標権者による使用の時期が本件審判の請求の登録前3年以内であり、日本国内での使用であることについては、争うことを明らかにしていない。
(1)被請求人提出の乙各号証によれば、以下の事実が認められる。
ア 乙第1号証は、上部左からに「O-DEN 天井埋込型空気清浄機/Electronic Air Cleaner」の表示、その下に、ややデザイン化された「AIR SPACE」、その右横に「TZ4000」と表記されている商品カタログの表表紙で、中央部分に天井に埋め込む型の空気清浄機と思しき写真が表記され、下部中央に「天井埋込型の新世代」、「天井埋込型のベストセラーTN4000、TX4000が/脱臭機能を一段と向上させて/TZ4000として生まれ変わりました。」と記載されている。
イ 乙第2号証は、伝票日付けが2009年07月24日の「株式会社明友」から「株式会社オーデン」宛の納品書で、伝票番号「028516」、品名の欄に「TZ‐4000 リーフレット」、数量の欄に「5,000枚」、単価の欄に「18.90」、金額の欄に「94,500」と記載されている。
ウ 乙第3号証は、2009年10月5日付け打ち出しの被請求人「株式会社オーデン」のインターネットの製品情報の写しで、上部左側の「製品情報」の見出しの右側に「業務用空気清浄機 パーソナル卓上型 QT‐1」の大きい表題、その下に商品の写真とともに「個人用・家庭用空気清浄機。/…」との記載と、「仕様・外形」欄には、「処理風量」が毎分1.2立方メートルである旨、記載されている。
(2)請求人提出の甲各号証によれば、以下の事実が認められる。
ア 甲第1号証は、被請求人「株式会社オーデン」の「製品情報」のウェブサイトで、1枚目の上部中央部に「ホーム〉製品情報」の表示、やや右下の「業務用空気清浄機」の表題の下に「喫煙室はもとよりオフィス、レストラン、パチンコ店、公共施設などでタバコの煙や臭い、浮遊粉塵を除去する業務用の電気集塵型の空気清浄機です。」、「製品の一覧を見る」、「業務用空気清浄機の特徴」と記載されている。
3枚目の上部中央部に「ホーム〉製品情報〉業務用空気清浄機」の表示、その下に「天井埋込型」の表題の下に「タバコの煙をはじめ、…」の記載、やや空けたその下に商品の写真、その右横に「TZ4000/天井埋込型のベストセラー機。」と記載されている。
7枚目中央やや下に「個人用、家庭用空気清浄機。」の表題の下に「新発想!タバコの煙がお部屋に広がる前に『卓上型QT‐1』が吸い込みます。」の記載、その右と下に商品の写真が掲載されている。
11枚目の処理風量(立方メートル(単位記号にて表示されている。以下同じ。)/分)の項の50ヘルツ(「単位記号にて表示されている。以下同じ。)の欄の強、中、弱に「36、31、25」、60ヘルツの欄の強、中、弱に「40、35、28」の数値が掲載され、その下方に、「製品の性能を維持するために、定期的なメンテナンスが必要です。」と記載されている。
そして、甲第1号証からは、どこにも本件商標を使用していることを窺わせる表示は見当たらない。
イ 甲第2号証は、被請求人「株式会社オーデン」の「会社概要」のウェブサイトで、目的の項に「業務用空気清浄機の製造、販売」、「工場用オイルミストコレクターの製造、販売」、「ディーゼルエンジン排ガス浄化装置の製造、販売」及び「VOC除去装置の製造、販売」と記載されている。

(3)上記の(1)及び(2)の事実によれば、被請求人の提出に係る乙第1号証は、本件商標と社会通念上同一の「AIR SPACE」の商標の付された、「TZ4000」の商品カタログの表紙のみであるところ、この商品カタログが、本件審判の請求の登録日前3年以内である、2009年(平成21年)7月24日に、株式会社明友から被請求人に納品(乙第2号証)されたことが推認されるとしても、「TZ4000」なる商品が、「家庭用」あるいは「業務用」の「空気清浄機」なのか確認することができない。
しかしながら、請求人の提出に係る甲第1号証の被請求人の「製品情報」のウェブサイトによれば、「TZ4000」なる商品が、喫煙室、オフィス、及び公共施設等などで使用される「業務用空気清浄機」として紹介され、また、その製品の性能を維持するために、定期的なメンテナンスが必要であること、さらに、その処理風量が、「個人用、家庭用空気清浄機」として紹介されている「卓上型QT‐1」と比べて明らかに大きいことが認められる。
そうとすれば、被請求人が、本件商標を使用しているとする「天井埋め込み型空気清浄機TZ4000」は、その用途、性能等からすれば、「業務用空気清浄機」の範疇に属する商品と判断するのが相当である。
(4)以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録日前3年以内に本件審判の請求に係る指定商品「家庭用空気清浄器並びにこれらの部品及び付属品」について、日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが上記指定商品について、本件商標を使用していたこと証明し得なかったのみならず、使用していないことについて正当な理由があるとも認められないものである。
(5)なお、被請求人は、「乙第3号証から明らかなとおり、業務用空気清浄機と家庭用空気清浄器との区別は明確ではなく、業務用であると共に家庭用でもある空気清浄器は多く存在しており、『AIR SPACE』を付した天井埋め込み型空気清浄機TZ4000も、家庭に設置しても好適な空気清浄器である。そこに、第三者が、商標『AIR SPACE』を家庭や企業で使用すれば、出所の混同・品質誤認を招いて、株式会社オーデンの業務上の信用が損なわれるおそれがある。」旨主張する。
しかしながら、商標法第50条第1項には「…各指定商品又は指定役務についての登録商標(…)の使用をしていないときは、何人も、その指定商品又は指定役務に係る商標登録を取り消すことについて審判を請求することができる」旨規定されているものであり、請求人は上記のとおり、本件商標の指定商品中の「家庭用空気清浄器並びにこれらの部品及び付属品」についての登録を取り消すべきものと請求しているものであって、かつ、上記の判断のとおり、被請求人が、上記商品について使用していたものとは認められないから、この点に関する被請求人の主張は採用の限りでない。
(6)したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その指定商品中の「家庭用空気清浄器並びにこれらの部品及び付属品」についての登録を取り消すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
本件商標

審理終結日 2010-03-03 
結審通知日 2010-03-05 
審決日 2010-03-23 
出願番号 商願平9-34884 
審決分類 T 1 32・ 1- Z (011)
最終処分 成立 
前審関与審査官 山田 忠司 
特許庁審判長 佐藤 達夫
特許庁審判官 野口 美代子
小川 きみえ
登録日 1999-05-14 
登録番号 商標登録第4271296号(T4271296) 
商標の称呼 エアスペース 
代理人 西村 征生 
代理人 加藤 義明 
代理人 アインゼル・フェリックス=ラインハルト 
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