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審決分類 審判 全部無効 商4条1項15号出所の混同 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) Y12
管理番号 1212921 
審判番号 無効2008-890122 
総通号数 124 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2010-04-30 
種別 無効の審決 
審判請求日 2008-11-28 
確定日 2010-03-01 
事件の表示 上記当事者間の登録第4855986号商標の商標登録無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第4855986号の登録を無効とする。 審判費用は被請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第4855986号商標(以下、「本件商標」という。)は、「チームルマン」及び「Team Le Mans」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成16年5月12日に登録出願、第12類、第25類及び第37類に属する後記に記載の商品及び役務を指定商品・指定役務として、平成17年4月8日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
請求人が引用する以下の登録商標は、いずれも、「LE MANS」の文字を横書きしてなり、現に有効に存続しているものである。
1.登録第4291184号(引用商標1)
昭和57年8月25日に出願された商願昭57-75252を原出願として、平成5年6月28日に登録出願、第12類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年7月9日に設定登録され、その後、平成21年6月24日に指定商品を「船舶並びにその部品及び附属品,航空機並びにその部品及び附属品(タイヤ・チューブを除く。),鉄道車両並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品(タイヤ・チューブを除く。),二輪自動車並びにその部品及び附属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片」とする書換登録がされた。
2.登録第4840536号(引用商標2)
平成16年6月14日に登録出願、第12類「自動車のタイヤ,自動車のチューブ」を指定商品として、平成17年2月25日に設定登録された。
3.登録第2494391号(引用商標3)
昭和57年7月29日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年1月29日に設定登録され、その後、平成15年9月3日に指定商品を第12類「陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。)」とする書換登録がされた。
4.登録第2377704号(引用商標4)
昭和57年7月29日に登録出願、第22類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成4年2月28日に設定登録され、その後、平成14年7月24日に指定商品を第18類「傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄」及び第25類「履物」とする書換登録がされた。
5.登録第2713047号(引用商標5)
昭和57年7月29日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成8年3月29日に設定登録され、その後、平成18年5月17日に指定商品を第14類「身飾品(「カフスボタン」を除く。),カフスボタン,貴金属製のがま口及び財布,宝玉及びその模造品,貴金属製コンパクト」、第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」及び第25類「ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」とする書換登録がされた。
6.登録第3184795号(引用商標6)
平成4年9月29日に登録出願、第37類「建築一式工事,しゅんせつ工事,土木一式工事,舗装工事,石工事,ガラス工事,鋼構造物工事,左官工事,大工工事,タイル・れんが又はブロックの工事,建具工事,鉄筋工事,塗装工事,とび・土工又はコンクリ?トの工事,内装仕上工事,板金工事,防水工事,屋根工事,管工事,機械器具設置工事,さく井工事,電気工事,電気通信工事,熱絶縁工事,船舶の修理又は整備,船舶の建造,航空機の修理又は整備,自転車の修理,自動車の修理又は整備,鉄道車両の修理又は整備,二輪自動車の修理又は整備,映写機の修理又は保守,エレベ?タ?の修理又は保守,火災報知機の修理又は保守,写真機械器具の修理又は保守,事務用機械器具の修理又は保守,暖冷房装置の修理又は保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスクその他の周辺機器を含む。)の修理又は保守,電話機の修理,土木機械器具の修理又は保守,バ?ナ?の修理又は保守,ボイラ?の修理又は保守,ポンプの修理又は保守,ラジオ受信機又はテレビジョン受信機の修理,冷凍機械器具の修理又は保守,家具の修理,傘の修理,楽器の修理又は保守,金庫の修理又は保守,靴の修理,時計の修理又は保守,はさみ研ぎ及びほうちょう研ぎ,毛皮製品の手入れ又は修理,洗濯,被服の修理,被服のプレス,煙突の清掃,建築物の外壁の清掃,し尿処理槽の清掃,窓の清掃,床敷物の清掃,床磨き,浴槽又は浴槽がまの清掃,電話機の消毒,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものを除く。),土木機械器具の貸与,床洗浄機の貸与,モップの貸与,修理情報の提供,タイヤの更生,自動車の洗浄及び車内清掃,盗難報知機の設置又は修理」を指定役務として、平成8年8月30日に設定登録された。
(以下、一括していうときは「引用商標」という。)

第3 請求人の主張
請求人は、結論と同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第58号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、証拠により明らかなように、商標法第4条第1項第15号、同第19号、同第11号及び同第7号に該当するものであるから、同法第46条第1項の規定により、その登録は無効とされるべきものである。
(1)商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、その構成中に「ルマン」及び「Le Mans」の各文字を含むものであるところ、「ルマン」及び「Le Mans」の文字は、1923年から80年以上にわたり、フランス国ルマンにおいて開催されている「24 hour du mans」(ルマン24時間自動車レース)の略称として、また、主催者である請求人が使用する商標として、本件商標の登録出願日以前から、フランスはもとより、わが国においても需要者間において広く認識されている商標である。
したがって、上記構成からなる本件商標をその指定商品及び指定役務について使用するときは、請求人の業務に係る商品又は役務であるかの如く、出所について混同を生じさせるおそれがあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
ところで、最高裁は、商標法第4条第1項第15号の適用についての判示をしている。(最高裁平成10年(行ヒ)第85号 同12年7月11日第三小法廷判決)(甲第8号証)
上記判決の前段は、いわゆる広義の混同を生ずるような場合も本号に該当するとし、また、後段の要旨は、「混同を生じるおそれ」の有無は、他人の表示の周知性・著名性の程度、両商標の類似性の程度、商品・役務との関連性の程度、商品・役務の取引者の共通性などを総合的に勘案して判断すべきとしている。
そこで、以下、請求人の「ルマン」「Le Mans」「LE MANS」商標が、本件商標の出願日前にフランスはもとよりわが国においても需要者間に広く認識されていたこと、本件商標と引用商標とは類似する商標であること、両商標の指定商品・指定役務は、密接な関連性を有すること、及び両商標の商品・役務の取引者は、共通性を有すること等について、順を追って述べる。
ア 請求人の「ルマン」「Le Mans」商標の著名性について
「Le Mans」(LE MANS)は、「ルマン」と称され、前述のとおり、1923年から80年以上にわたり、フランス、サルト県ルマンで開催される「24 hour du mans」(いわゆる「ル・マン24時間自動車レース」)の略称として、また、請求人が上記「自動車レースの企画・開催」等について使用する商標として、本件商標の出願日のはるか以前から、フランスをはじめとする欧米諸国、及びわが国の需要者間において広く認識されていたものである。
すなわち、「Le Mans」は、最も過酷で権威のある自動車耐久レースとして世界的に知られており、「モナコグランプリ(F1世界選手権)」、「インディ500」と並ぶ世界三大自動車レースの一つであり、スポーツカーの耐久世界一を決めるレース名でもある。上記自動車レースは、第二次世界大戦前から開催され、特に戦後のモータリゼーション化の進展に伴い、自動車及び自動車レースヘの関心や人気も飛躍的に高まったところ、「LE MANS24時間自動車レース」もその例外ではなく人気が高まり、世界三大自動車レースの一つとして名声を得てきたものである。
これらの事実を立証するため、上記ル・マン24時間自動車レースの歴史、その記録を著した「ル・マン24時間レースの伝統・その記録」奥山俊昭ほか著(美智出版株式会社)昭和44年2月15日出版(甲第9号証)を提出する。
また、「LE MANS24時間自動車レース」に参加して勝利することが、自動車メーカーのステータスや競争力アップにも繋がることから、各社こぞって参加してきたことが窺える。このことは、わが国の自動車メーカーについてみても、トヨタ、ニッサン、ホンダ及びマツダの四社が参加しており、特にマツダは1970年から参加している。その一例をあげれば、マツダが「ロータリーエンジンの歴史(ルマン参戦)」(甲第10号証)と称して、今から約38年前の1970年から「ルマン」に参加しており、いかにこのレースヘの関心度が高いかを示している。
また、翌1971年には、「LE MANS(ルマン)」が世界的に有名になった24時間耐久自動車レースであることを裏付けるように、「ルマン」を題材とした映画が米国で製作された。題名は「LE MANS」、邦題は「栄光のル・マン」であり、当時、米国の人気俳優であった「スティーブ・マックィーン」が主役を演じて、わが国でも上映され、人気を博している(甲第11号証)。
なお、日本人レーサーとして初めて参加したのは、1973年6月の第41回大会の「生沢徹」であり、その記事は新聞でも大きく取り上げられている(甲第12号証)。
このように、Le Mans(ル・マン)24時間自動車耐久レース及びその略称である「Le Mans」は、本件商標の出願日のはるか以前から、開催地のフランスはもとより、欧米諸国、及びわが国においても、上記自動車レースの名称として、また、同レースを主催する請求人の商標として、広く需要者間に認識されていたことは自明のことである。
さらに、このレースの人気や関心の高さを示すものとして、「Le Mans」に関する書籍やル・マン24時間自動車レースを特集した雑誌も多数出版されている。
なお、「Le Mans」が広く認識されていることを示す事実として、わが国で出版されている仏和辞典(甲第28号証)にも【Mans(le)】の項に掲載され、以下のように記述されている。
(新スタンダード仏和辞典 株式会社大修館書店1987年5月1日発行)
【Mans(le)】 24heures du Mans ル・マンの24時間自動車耐久レース
また、「LE MANS」は、フランスエ業所有権庁の発行するフランス周知商標集にも、周知商標として掲載されている(甲第36号証の2)。
以上のように、「Le Mans」「LE MANS」(ルマン)といえば、フランスで開催される24時間耐久自動車レースの略称として、また、同レースを主催する請求人の商標として、フランスをはじめとする欧米諸国において、また、わが国においても、需要者の間に広く認識されていたことは明らかである。
イ 本件商標と「ルマン」「Le Mans」商標との類似性について
本件商標は、「チームルマン」、及び「Team Le Mans」の各文字を上下二段に横書きしてなるものであるところ、前段の「チーム」「Team」の文字は「チーム、選手団、組」などの意味を有する語として既に日本語化しているほど親しまれた語であり、他方、「ルマン」「Le Mans」の語は、前述のとおり、請求人の主催する24時間自動車レースの名称(略称)として、また請求人の著名な商標として認識されるものである。
そして、これらの各文字が結合されて特定の熟語的意味合いを有する語を形成するものとも認められないから、本件商標に接する需要者、取引者は、上記2語の結合からなるものと容易に理解し認識するものというべきである。
ところで、近年、特定の目的のためにチームを組み、その名称を「チーム○○」と称されている事実が多数見受けられるところである。例えば、心臓手術″バチスタ手術″の専門集団を「チーム・バチスタ」、先ごろ引退したマラソンランナー高橋尚子(愛称「Qちゃん」)のサポートチームを「チーム・Q」、天気予報の森田正光氏をはじめ、人気のお天気キャスターによるチームブログを「チーム森田」、カーリングの「チーム青森」など多数の例が挙げられる。
特に自動車レースの分野では、チームを組んで挑戦する例が多く、わが国のレーシングチームでは、郷和道を代表とする「チーム郷(チームごう)」(甲第29号証)、元レーシングドライバーの高橋国光を代表とする「チーム国光(チームくにみつ)」などが挙げられる(甲第30号証)。
そして、何れも「チーム」の文字は、単にその目的集団を表すにすぎないものであるから、その余の部分が需要者に対して強く印象に残る部分ということができる。
そうすると、本件商標の構成中、「ルマン」、「Le Mans」の文字部分が自他商品・役務の出所標識として、需要者に強く印象付けられるものであるから、当該文字部分が自他商品・役務の識別標識として認識されるものというべきである。
加えて、特許庁商標課編「商標審査基準」(以下「審査基準」という。)によれば、需要者の間に広く認識された他人の登録商標と他の文字又は他の図形等を結合した商標は、原則として、その他人の登録商標と類似するものとするとされている(甲第40号証)。
そうすると、本件商標の構成中の「ルマン」、「Le Mans」の文字は、自他商品・役務の出所標識として需要者に強く印象付けられる文字部分であること、及び本件商標は、請求人の著名な商標「ルマン」、「Le Mans」を含むものであること等から、両商標は、共に「ルマン」の称呼を共通にする類似商標ということができる(また、仮に類似しないとしても極めて類似性の高い商標というべきである。)。
ウ 商品・役務との関連性について
本件商標の指定商品は、第12類「自動車並びにその部品及び附属品」等の商品、第25類「洋服、コート、セーター類、ワイシャツ類」等の商品、及び第37類「自動車の修理又は整備、二輪自動車の修理又は整備、自転車の修理」等の役務をそれぞれ指定商品及び指定役務とするものである。
他方、請求人は、「自動車レースの興行」を主な業務とするものであるから、自動車関連商品及び自動車の修理等とは密接な関係を有するものであることはいうまでもない。
また、請求人はこれらに付随して様々なサービスや被服関係のマーチャンダイジングビジネスなど多角的な事業を行っている。
このことは、例えば、わが国においては、株式会社エトワール海渡、グンゼ株式会社、株式会社新光などに対し、「LE MANS」商標を「被服、バッグ、ネクタイ、ベルト、紳士靴、時計、かさ、カーアクセサリー」などに使用許諾してきたことからも窺い知ることができる(甲第31号証)。
また、フランスにおいても被服、ネクタイ、帽子、かばん、さいふ、時計、自動車タイヤ、筆記具などについて、「LE MANS」商標を付した商品を多数販売している(甲第32号証)。
そうすると、本件商標の指定商品及び指定役務と請求人の取扱う業務に係る商品・役務とは密接な関係を有するものといわなければならない。
エ 商品・役務の取引者の共通性について
上記ウに述べたとおり、本件商標の指定商品及び指定役務と請求人の業務に係る商品及び役務の取引者は、共通性を有することは明らかである。
オ 小括
以上のとおり、本件商標中の「ルマン」及び「Le Mans」の文字は、請求人が主催する24時間自動車レースの名称(略称)として、また、同レースを主催する請求人の商標として需要者間に広く認識されていること、本件商標と引用商標とは類似する商標であるか、類似性が極めて高い商標であること、両商標の指定商品・役務には関連性があること、及び両商標の指定商品・役務の取引者には共通性があること等を総合勘案すれば、本件商標をその指定商品及び指定役務に使用するときは請求人の業務に係る商品又は役務であると出所について混同を生じるおそれがあるものといわなければならない。
また、本件商標をその指定商品及び指定役務に使用するときは、請求人と経済的又は組織的に何等かの関係がある者の業務に係る商品又は役務であると誤認し、その商品又は役務の出所について混同を生ずるおそれがあることは明らかである。

(2)商標法第4条第1項第19号について
本件商標が上記条項に該当するためには、(a)請求人の「ルマン」「Le Mans」商標が(本件商標の出願日前に)日本国内又は外国における需要者に広く認識されていること、(b)本件商標と引用商標とが同一又は類似すること、及び(c)本件商標権者が不正の目的をもって使用すること、の要件を充足する必要があるものと解される。
ア 請求人の「Le Mans」「LE MANS」商標の著名性について
請求人の「ルマン」、「Le Mans」、「LE MANS」商標がわが国において、需要者間に広く認識されていることは、前述のとおりである。
また、本国であるフランスにおいて、「Le Mans」、「LE MANS」商標が本件商標の出願日前に周知著名であることは、以下の事実からも明らかである。
すなわち、請求人の登録商標「LE MANS」(甲第36号証の1)が、フランス工業所有権庁が編纂した周知商標集の338頁に、同国の周知商標(指定商品・役務「スポーツ競技の企画、被服、アクセサリー等」)として掲載されている(甲第36号証の2)。
また、特許庁の商標審査便覧(以下「審査便覧」という。)「需要者の間に広く認識されている商標」の取扱い(甲第37号証)によれば、前記周知商標集は「外国周知商標集 フランス編」として挙げられ、その取扱いは、「掲載されている商標については、原則として当該国における需要者の間に広く認識されている商標として取り扱うものとする。」とされている。
上記に加え、フランスにおける引用商標の周知著名性を裏付けるものとして、さらに以下の証拠を提出する。
(a)「LE MANS a century of passion」(2002年?2005年の抜粋)(甲第38号証)
これは、フランスにおける「LE MANS」の人気がいかに高いかを表す資料である。1923年の第一回自動車レースから掲載されているものであるが、量的に膨大となるため、2002年から2005年にかけて行われたレースのトピックス等が掲載されている部分を提出する。
特に2000年以降は、日本人レーサーも多数参加しており、2004年には荒聖治グループが第1位になったことなどが大きく掲載されている。
(b)海外における「LE MANS」レースの放映状況(甲第39号証)
これは、世界各国でテレビ放映された事実を立証するものであり、いかに世界各国で「LE MANS」レースが放映されているかを示す資料である。
(c)以上のとおり、引用商標は、わが国においても、そして、開催国であるフランスにおいても本件商標の出願日前、及び登録査定時まで、需要者に広く認識されていたことは明らかである。
イ 本件商標と引用商標との類否について
前述のとおり、本件商標は、その構成中の「ルマン」、「Le Mans」の文字部分が自他商品・自他役務の出所標識として、需要者に強く印象付けられるものであること、及び、「ルマン」、「Le Mans」の文字は、請求人の主催する24時間自動車レースの名称(略称)として、また、請求人の著名商標として認識されていることから、本件商標と引用商標とは、「ルマン」の称呼を共通にする類似の商標というべきである。
このことは、審査基準において、需要者の間に広く認識された他人の登録商標と他の文字又は他の図形等を結合した商標は、原則として、その他人の登録商標と類似するものとするとされていることからも明らかである(甲第40号証)。
以上のとおりであるから、本件商標と引用商標とは、共に「ルマン」の称呼を共通にする類似商標といわなければならない。
ウ 本件商標権者が不正の目的をもって使用することについて
インターネット情報によれば、ウィキペディアではあるが、被請求人は1967年に設立され、当初の社名は「ルマン商会」であった。主に自動車レース用のチューニングパーツの開発・販売や、海外のレーシングカーの輸入販売を手がけていることが窺われる。
また、レース参戦時は「チームルマン」を名乗り、2000年からはレース部門を株式会社チームルマンとして子会社化した。チーム名の由来は「ル・マン24時間レースから」と記載されている(甲第41号証)。
さらに、被請求人の社名は「株式会社ルマン」であり、同社のホームページをみれば、同社の名称は、明らかに請求人の主催する24時間自動車レースの名称(略称)であり、かつ請求人の周知著名商標である「ルマン」「Le Mans」に由来するものであることは明らかである(甲第42号証)。
そうすると、被請求人は、自動車レース関連分野の業務にかかわるものであるから、当然に請求人の周知著名な商標「ルマン」「Le Mans」を十分に知悉しながら、これをその商標の一部に用いたものといわざるを得ない。
すなわち、他人の商標の著名性や名声を利用して、自己の利益を得る目的が窺われ、不正の目的をもって使用するものといわなければならない。
前述のとおり、「チーム名の由来はル・マン24時間レースから」と記載されていることからも、本件商標が請求人の主催する24時間自動車レースの名称(略称)であり、かつ著名な商標でもある「LE MANS」に由来することは明らかであることからすると、通常、二日間にわたって開催される上記自動車レースに出場するチーム名として「ルマン」「Le Mans」の文字をその一部に採択使用することの是非についてはともかくとして、被請求人は、「ルマン」「Le Mans」の文字を含む本件商標を独占排他的な権利である商標権を取得するために出願して登録を得たものである。
そして、これが許されないことは、前述の審査基準及び最高裁の判例等に照らしても明らかである。
最高裁も、第4条第1項第15号についてではあるが、「同号は、周知表示又は著名表示へのただ乗りや当該表示の希釈化を防止し、商標の自他識別機能を保護することによって、商標を使用する者の業務上の信用の維持を図り、需要者の利益を保護することを目的とするものであるから?・・」として、かかる商標は上記条項に該当し登録を受けることができないとしている。
このことは、たとえば、「アウディ」又は「フェラーリ」と何ら関係を有しない第三者が、Audi(アウディ)車を中心とする自己のレーシングチーム名として、「チーム アウディ\Team Audi」やフェラーリ車を中心とする「チーム フェラーリ\Team FERRARI」を仮に採用し得たとしても、第12類「自動車並びに部品及び付属品」や、第37類「自動車の修理・保守」等を指定商品及び指定役務として、商標登録出願をし、独占排他的な権利である商標権を取得することは許されないということと同じである。
エ 小括
以上のとおり、「ルマン」、「Le Mans」は、24時間自動車レースの名称(略称)として、また、請求人の商標として、本件商標の出願日前からフランスはもとよりわが国においても需要者間に広く認識されていたこと、本件商標と引用商標とは「ルマン」の称呼を共通にする類似商標であること、及び本件商標権者は、不正の目的をもって使用するものであることから、本件商標は、第4条第1項第19号に違反して登録されたものといわざるを得ない。

(3)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、引用商標と類似し、かつ、その指定商品及び指定役務も同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
ア 本件商標
本件商標は、前記第1に記載のとおりである。
イ 引用商標
引用商標は、いずれも、前記第2に記載のとおりである。
ウ 本件商標と引用商標の類否について
本件商標と引用商標とが類似する商標であることは,前記(2)のイにおいて述べたとおりである。
すなわち、請求人の著名商標「ルマン」「Le Mans」を含む本件商標と請求人の引用商標とは、ともに「ルマン」の称呼を共通にする類似商標といわざるを得ないものであることは、審査基準の記載に照らして明らかである。
エ 本件商標と引用商標の指定商品及び指定役務の類否について
本件商標は、第12類、第25類及び第37類に属する商品及び役務を指定商品及び指定役務とするものである。
そうすると、まず、本件商標の第12類の指定商品中、
・自動車並びにその部品及び附属品(12A05)
・陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。)(11A01)
・船舶並びにその部品及び附属品(12A01、12A73)
・航空機並びにその部品及び附属品(12A02)
・鉄道車両並びにその部品及び附属品、(12A05)
・乳母車、人力車、そり、手押し車、荷車、馬車、リヤカー(12A71)
・タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片(12A72)
は、以下の引用商標1ないし3の指定商品と同一又は類似する商品である。
(a)引用商標1
第12類 「輸送機械器具、その部品及び附属品(但し、自転車、自転車の部品及び附属品、航空機のタイヤ、チューブ、自動車のタイヤ、チューブを除く。)」(12A01?12A05、12A71、12A72、12A73)
(b)引用商標2
第12類 「自動車のタイヤ、自動車のチューブ」(12A05)
(c)引用商標3
第12類 「陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。)」(11A01)
次に、本件商標中の第25類に属する指定商品中、
・履物(22A01?22A03)」及び
・ガーター、靴下止め、ズボンつり、バンド、ベルト(21A01)」と引用商標4及び5の以下の商品とは,同一又は類似する商品である。
(d)引用商標4
第25類 「履物」(22A01?22A03)
(e)引用商標5
第25類 「ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」(21A01)
さらに、本件商標の第37類に属する指定役務と、引用商標6の指定役務とは、「自動車の修理又は整備,二輪自動車の修理又は整備,自転車の修理,建設工事,船舶の建造,船舶の修理又は整備,航空機の修理又は整備,鉄道車両の修理又は整備,映画機械器具の修理又は保守,光学機械器具の修理又は保守,写真機械器具の修理又は保守,荷役機械器具の修理又は保守,火災報知機の修理又は保守,事務用機械器具の修理又は保守,暖冷房装置の修理又は保守,バーナーの修理又は保守,ボイラーの修理又は保守,ポンプの修理又は保守,冷凍機械器具の修理又は保守,電子応用機械器具の修理又は保守,電気通信機械器具の修理又は保守,土木機械器具の修理又は保守,家具の修理,傘の修理,楽器の修理又は保守,金庫の修理又は保守,靴の修理,時計の修理又は保守,はさみ研ぎ及びほうちょう研ぎ,毛皮製品の手入れ又は修理,洗濯,被服のプレス,煙突の清掃,建築物の外壁の清掃,窓の清掃,床敷物の清掃,床磨き,浴槽又は浴槽がまの清掃,電話機の消毒,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものを除く。),土木機械器具の貸与,床洗浄機の貸与,モップの貸与」において、同一又は類似するものである。
そうすると、両商標は、ともに「ルマン」の称呼を共通にする類似の商標であり、かつ、その指定商品及び指定役務も上記に示した指定商品及び指定役務において同一又は類似するものである。
したがって、本件商標は、上記の指定商品及び指定役務については、第4条第1項第11号に違反して登録されたものといわざるを得ない。

(4)商標法4条第1項第7号について
同法第4条第1項第7号は、商標の構成自体が公序良俗に反するものだけでなく、社会公共の利益に反し、社会の一般道徳観念に反するものも含まれるとされる(「審査基準」第4条第1項第7号の項)。
そこで、本件商標の構成中、「ルマン」「Le Mans」の文字は、前述のように24時間自動車レースの略称として、また、請求人の著名な商標として、本件商標の出願日前から、フランスはもとより欧米諸国、及びわが国の需要者間において広く認識されているものである。
そうすると、本来、「ルマン」「Le Mans」の商標は勿論のこと、該文字を含む商標を請求人の承諾なくして採択使用することは、許されないはずである。
なぜならば、請求人は、1923年から約80年にわたり、上記自動車レースを主催・運営し、「ルマン」、「Le Mans」(LE MANS)を世界の三大自動車レースといわれる伝統的レースにまで名声を高めたものであるから、これをその商標の一部とはいえ、無断で採択使用し、商標登録することは、国際商道徳にも反する行為といえるからである。
すなわち、「ルマン」、「Le Mans」の文字を商標の一部に採択し、これを商標登録することは、請求人が築き上げた「LE MANS」のもつ名声をフリーライドする行為ということができ、一般道徳観念及び国際信義に反し、また社会公共の利益にも反して許されない。よって、本件商標は、第4条第1項第7号にも該当する。

2 弁駁及び証拠提出
(1)商標法第4条第1項第15号について
繰り返して述べるが、本件商標をその指定商品・指定役務について使用した場合、取引者・需要者が請求人の商品・役務とその出所について混同を生じるおそれがあるか否かの判断は、ア.引用商標の著名性、イ.両商標の類似性、及び ウ.両者の商品・役務の関連性等、これらを総合的に判断してなされるべきであるとするのが、最高裁平成10年(行ヒ)第85号判決(甲第8号証)ほか多数の判決が示すところである。
また、上記条項に該当するか否かの判断時期は、本件商標の出願時及び登録査定時であることは、法第4条第3項及び平成16年(行ケ)第256号、平成17年(行ケ)第10491号ほか多数の判決からも明らかである。
ア 引用商標の著名性について
被請求人は、
(ア)「ルマン」は自動車レースの略称であり、直ちに「ルマン」商標が商標として周知・著名となっているとはいえない。
(イ)引用商標は少なくとも20年前は周知商標とはなっていなかった。
(ウ)引用商標「ルマン」が登録された後に周知商標となりうるのであるから、少なくとも商標登録以前には、周知商標とはいえないことは当然である、等々述べ、引用商標が周知著名商標であることを否定している。
しかしながら、これらが全て誤りであることは、本件審判事件とほぼ同じ証拠を提出した4件の請求人に係る審判事件(無効2008-890041、同2008-890042、同2008-890046及び同2008-890047)の審決(甲第43号証、甲第44号証、甲第45号証、及び甲第46号証)において、引用商標は周知著名商標であると認定されていることからも明らかである。
すなわち、上記4件の審決は、古くは1967年1月前から、また、無効審判請求された各登録商標の出願時及び登録査定時において、引用商標が周知著名であることを認めている。そこで、上記審決のうち、本件商標と出願時期及び登録査定時期がほぼ同時期である2件の審決要旨を紹介する(甲第43号証及び同第44号証)。すなわち、該審決において、請求人の「LE MANS」、「ルマン」商標の著名性が既に認定されているのである。
さらに、甲第34号証及び同第35号証に示したとおり、平成元年又は同5年に登録出願された他人の「Le Mans」または「LE MANN」を含む商標についても、その登録出願時及び査定時に引用商標の周知著名性を認めたうえで、これらを拒絶しているから、特許庁の判断は、この間、一貫して引用商標の周知著名性を認めていることが窺われるものである。
ところで、被請求人は、「『ルマン』商標は、フランスで1996年に登録(日本では1983年)されたものである。また、少なくとも商標登録以前には周知商標とはいえないことは当然である。」などと主張している。
しかしながら、「ルマン」商標はフランスで1996年に登録されたという主張は明らかに誤りである。
まず、登録第1583330号は、1989年7月13日に寄託され、同日に登録されているのである(旧フランス商標法は、寄託制度を採用しており、寄託日が登録日となる(甲第47号証)。被請求人の主張する1996年4月15日は、上記登録第1583330号商標はフランスにおいて登録されていることをフランスエ業所有権庁が証明した日付である。
なお、上記登録よりもさらに古い登録商標「LE MANS」が存在する。
すなわち、甲第48号証は、マドリッド協定に基づく国際登録第481248号の内容である。フランスは、マドリッド協定及び同プロトコルとも加入しており、「LE MANS」商標の国際登録(登録第481248号)の内容をみると、フランスにおける基礎となる国内登録は「FR、27.07. 1979、1103581」、すなわち、1979年7月27日 登録第1103581号と記載されていることから、フランス国内における「LE MASNS」商標の登録時期は1979年7月27日であることは明白である(甲第49号証)。
さらに、被請求人は、少なくとも商標登録以前には周知商標とはいえないことは当然であるなどというが、そのような法的根拠があるなら示して欲しい(なお、商標法第4条第1項第10号は、いわゆる未登録周知商標を保護する規定である。)。
また、他人の商標については、「商標登録前には周知商標とはいえないことは当然である」と述べながら、本件商標については、「本件商標は1969年から使用開始し、数年後には広く認識された商標(周知商標)となっていた。」(本件商標の登録時は平成17年3月15日である。)と述べているが、これは明らかに矛盾した主張である。
なお、被請求人は、本件商標を1969年から使用開始し、数年後には広く認識されたというが、1970年代?80年代に本件商標が広く認識されたことを立証する証拠は一切提出していない。仮に、1970年代には周知に至ったというのであれば、単なる使用したことの事実ではなく、周知に至ったことを立証する客観的な証拠を提出して欲しい。
また、乙第17号証ないし同第31号証は、単にレーシングチーム名として掲載された新聞・雑誌記事にすぎず、これらをもって本件商標が著名になったなどとは到底いえない。
以上のとおりであるから、請求人の引用商標は、本件商標の出願時及び登録査定時において周知著名であったことは明らかであり、これを否定する被請求人の主張は失当といわざるを得ない。
イ 本件商標と引用商標の類似性について
請求人は、本件商標と引用商標とは類似商標であるから、第4条第1項第11号に該当すると主張するものである。しかし同時に、仮に類似しないとしても、本件商標と引用商標とは類似性の極めて高い商標であるから、その高い類似性ゆえに出所の混同を生じるおそれがあると主張しているのである。
そして、商標が類似するか否かの判断要素として、他人の周知著名商標を含む商標の場合は、原則としてその他人の当該商標と類似するとの審査基準を引用しているのであって、その主張は何ら、矛盾するものではない。
すなわち、引用商標「LE MANS」の周知著名性は前記した審決によっても認められているのであるから、これを含む本件商標は引用商標と類似する商標であるか、仮にそうでなくとも極めて類似性の高い商標と言わざるを得ない。
参考までに、他人の著名商標と類似しない商標であるとしても、当該著名商標を含む商標については、第4条第1項第15号に該当するとした判決(甲第50号証)を紹介する。該判決からも、本件商標は同様の判断がなされてしかるべきである。
ウ 両者の商品・役務の関連性について
被請求人は、本件商標と引用商標の商品・役務の関連性について、被請求人の業務は特殊であり、請求人のそれと混同を生じない旨主張している。
ここでいう「商品・役務の関連性」とは、現実に被請求人が行っている業務との比較ではなく、本件商標の指定商品・指定役務と周知著名商標である引用商標に係る商品・役務との関係をいうのである。
この点、被請求人は、明らかに誤解していると思われるので、最高裁の判決例(甲第8号証)を挙げて反論する。
引用商標は、「自動車レースの企画・開催」について著名であることは、前述の4件の審決例からも明らかである。
他方、本件商標の指定商品・指定役務は、第12類「自動車、その部品及び付属品」、第25類「被服」、第37類「自動車の修理」等であるから、両者の商品・役務中、「自動車」及び「自動車の修理等」と「自動車レースの企画・運営」とは、何れも自動車に深く関連するものであるし、取引者、需要者を共通にするものといえる。また、「被服」については、請求人が商品化事業の一環として行っており、甲第41号証及び甲第42号証に示した2件の審決においても関連性があるものと認めている。
そうすると、前記の最高裁判決に従えば、両者の商品・役務は互いに極めて関連性の高い商品・役務といわざるを得ないのである。
したがって、「被請求人の業務は特殊であり、請求人のそれと混同を生じない」などという被請求人の主張は、明らかに失当である。
エ 出所について混同を生じるおそれについて
以上、ア.引用商標の著名性、イ.両商標の類似性、及び ウ.両者の商品・役務の関連性について述べた事情を総合的に勘案すれば、本件商標をその指定商品・指定役務について使用した場合、取引者・需要者が引用商標の商品・役務とその出所について混同を生じるおそれがあるということに疑いの余地はない。
他方、被請求人は、さらに以下の理由をもって、出所の混同を生じない旨主張している。
(ア)本件商標と引用商標とは別異の商標である。
(イ)本件の異議決定で登録が維持されている。及び、「Le mans」「LEMANS」を含む商標が登録されている。
(ウ)本件商標を使用して以来、一度も混同を生じていない。
これに対し、請求人は、以下のとおり反論する。
前記(ア)について
本件商標は、その商標中に周知著名商標である「Le mans」、「ルマン」の文字を含むものであり、かつ、「チーム」、「Team」の文字が結合されているとしても、該語は、「チーム、組、団体」等の意味を有する語として親しまれ、他の語に付してよく使用される語である(特に、甲第29号証の「チーム郷」、同30号証の「チーム国光」等の使用例からも、そのことが窺われる。)。
また、自動車レースの分野等において、「チーム」の語が普通に使用されて識別力の極めて弱い語であることは、朝日新聞2009年5月22日の朝刊の「F1」の記事に「チーム」の文字(語)が、19箇所も記載されていることからも窺われる(甲第58号証)。
そうすると、その余の語が取引者、需要者に強く印象付けられ、かつ、当該語は、請求人の周知著名商標である「Le Mans」、「ルマン」と同一であるから、かかる場合は、類似する商標というべきである。
そして、このことは、審査基準の記載にも合致するものであって、決して、本件商標と引用商標とは別異の商標であるなどということはできない。
また、このことは、たとえば、「TEAM」の文字を含む2件の判決においても、裏付けられるものである(甲第51号証及び同第52号証)。
さらに、他人の著名商標と「TEAM」の文字(語)とを結合した商標について、出所の混同を生ずるおそれがあるとした2件の判決がある(甲第56号証及び同第57号証)。
前記(イ)について
(a)確かに本件の異議決定では、登録を維持するとの決定がなされている。しかしながら、異議申立の内容や提出された証拠等が本件無効審判事件と異なる場合には、異議決定と異なる判断がなされてしかるべきである。そうでなければ、異議申立制度と無効審判制度を併存させる意味がない。
(b)被請求人は「Lemans」、「LEMANS」を含む3件の商標が登録されていることを挙げ、本件商標の登録妥当性の根拠としている。
これはわが国の、周知著名商標の保護制度の経緯を無視した主張であり、失当である。以下、若干の説明をする。
上記登録商標は、何れも平成4年6月30日または平成5年8月23日に出願、同6年11月24日、同7年3月30日、及び同8年7月4日に登録査定がされ、何れも平成17年8月又は同18年10月に権利が満了しているものである。
ところで、1990年代から世界的な周知商標保護の高まりの中で、WIPOにおいて周知商標の保護が検討され、その結果、第34回WIPO一般総会(1999年9月20日?29日)において、「周知商標の保護規則」に関する共同勧告が採択された。そして、この共同勧告案を勘案考慮して、日本特許庁も平成11年6月には「周知・著名商標の保護に関する審査基準の改正」が行われ、従来よりも周知・著名商標の保護を強化した基準の運用が行われたのである(甲第53号証)。
したがって、上記基準の適用のなかった平成3年又は同4年に出願され、同7年又は同8年に登録査定がされた前記3件の商標登録例を挙げても、本件商標の登録の妥当性や、その根拠には全くならない。
前記(ウ)について
被請求人は、本件商標を使用して以来、一度も混同を生じていないと主張する。しかしながら、現実に出所の混同を生じたか否かは第4条第1項第15号の適用に何ら影響を及ぼさないことは、幾多の判決の示すところである(甲第54号証)。

(2)商標法第4条第1項第19号について
ア 本件商標の出願時及び登録査定時において、引用商標がフランス及び日本において周知著名であることは、前述の4件の審決例からも明らかである。
イ 本件商標と引用商標とが、類似する商標であることは、審査基準に照らしても、是認し得るところである。
すなわち、本件商標は周知著名な引用商標「Le Mans」をその商標中に含むものであり、かかる場合は、原則として類似する商標として取り扱われる。
他方、被請求人は両商標が類似することを否定しているので、他人の著名な商標をその一部に含む商標が、その著名商標と類似すると認定された最新の異議決定例を紹介する(甲第55号証)。
以上のとおり、審査基準に示されたように、他人の著名商標をその一部に含む商標は、原則としてその他人の著名商標と類似するのであるから、本件商標と引用商標とは類似商標とされるべきである。
不正の目的をもって使用すること
そもそも本件商標の採択の意図は、ウィキペディア情報ではあるが、「チームルマン」は、請求人の「ルマン24時間自動車レース」から採用したと明確に書いてある。このような他人の著名商標を商標の一部に採用して出願し、独占排他的な商標権を得ようとすることは、まさに不正の目的があるものといわざるを得ない。

(3)商標法第4条第1項第11号について
被請求人は、本件商標と引用商標とが非類似であることを前提として、請求人の主張が失当であると述べているが、これが誤りであることは、前述のとおりである。

(4)商標法第4条第1項第7号について
審判請求書において主張したとおりであり、被請求人の答弁の内容を認めることはできない。

第4 被請求人の主張
被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とするとの審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第31号証を提出した。
1 商標法第4条第1項第15号の非該当性
本件商標は、請求人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれのない商標であるので、商標法第4条第1項第15号に該当しない。他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれのある商標とは、商品の生産者・取扱者・販売者ないしは役務の提供者を誤って認識させるような商標をいう。
本件において、商品又は役務の取引者・需要者に、商品の生産者等又は役務の提供者を誤って請求人であると認識させることはない。
(1)本件商標は「チームルマン/Team Le Mans」であり、請求人の「ルマン」「Le Mans」商標(以下、単に「ルマン」商標という。)とは別異の商標であるから、請求人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれはない。
(2)本件商標は、二段併記で表示され、上段にカタカナで「チームルマン」を表示し、下段に「Team Le Mans」と表示したものであるところ、本件商標を構成する各文字は、均等に配置され、外観上まとまりよく一体的に表現されており、これより生ずる「チームルマン」の呼称もよどみなく一連に称呼し得るものであって、全体として、一連一体の構成からなるチーム名を表したものと容易に理解されるものであり、他に、構成中の「ルマン/Le Mans」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見出せない。
「チームルマン/Team Le Mans」を辞書や辞典で調べても発見することはできない。これは、被請求人が案出した造語だからである。したがって、本件商標を呼称するときは、カタカナの部分が本件商標の読み方を示すため、「チームルマン」と呼称される。「ルマン」と呼称されることはない。
これに対し、「ルマン」商標は、「ルマン」とのみ呼称される。
このように、両者を比較検討すると、まず呼称が異なり、特に、本件商標からは「チーム」という呼称が、後に続く「ルマン」という発音と一体となって必ず生じるため、両者は呼称が明確に異なるものである。
本件商標と「ルマン」商標との外観が同一又は類似していないことは一見して明らかであり、観念の点でも、本件商標は、あえていえば“ルマン(被請求人の会社名)のチーム”という意味があるのに対し、「ルマン」商標の観念は、自動車レースの呼称としての意味のほかに、フランスのサルト県ルマンという県都名が思い浮かぶにすぎず、両者は類似していない。
そして、我が国においては、本件商標は、被請求人が設立したカーレースのチーム名称として知られているものであり、しかも、「LE MANS」は、フランス北西部サルト県の県都名であって、自動車耐久レースが行われる町として理解・認識されているものである(乙第9号証、同第28号証)。
「LE MANS」は、乙第9号証に記載されているように、1870年以降、スポーツカーを中心に自動車工業の町となり、1932年には毎年夏に行われる24時間ル・マンの自動車耐久レースが始まり、1936年にルノーが工場移転してくると、自動車産業とオートレースの町として世界的に知られるようになったところである。
したがって、「ルマン」を、フランスに在住する権利者である請求人がもつ「LEMANS」商標と認識する取引者・需要者はいない。
してみれば、本件商標と「ルマン」商標とは、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるから、被請求人が本件商標をその指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者・需要者をして「ルマン」商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品及び役務が請求人又は請求人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品及び役務の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。以上のことは、特許庁も登録異議の決定において認めるところである(乙第1号証)。
(3)被請求人の主張が妥当なことは、過去の審査において、「LE MANS」の文字を含んでいる商標がそれぞれ別人に商標登録されていることからも明らかである(乙第14号証ないし同第16号証)。
請求人の主張が妥当であれば、前記商標は、いずれも拒絶されたはずである。それにもかかわらず、これらがすべて商標登録されているのは、それぞれ一語の造語と捉えられたからだと考える。
このような登録事例からも、本件商標は登録適格があり、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(4)被請求人は、昭和42年の創業当時(当時は株式会社ル・マン商会という社名であり、1983年に現社名に改名)から現在に至るまで、外国カーレースの関連商品の輸入、販売を行うとともに、国内外のカーレースに積極的に参加し、カーレース車両などの特殊車両の設計・製作をし、また、関連商品の製造・販売をしている。
1969年にレーシング部門をつくり、「チームルマン」という名称のレーシングチームを正式に発足させ、レースに積極的に参加するようになった。これは、被請求人が、高性能部品輸入販売業者として独自の宣伝活動、または製品の評価、開発活動をするための目玉としたものである。レースのプログラム、出場自動車への表示、ステッカー等に「チームルマン」商標を使用してきたことは勿論である。
「チームルマン」という名称としたのは、被請求人が1967年に設立された当時、「株式会社ル・マン商会」という社名であったことからである。その後、2000年に、「チームルマン」を株式会社として独立させ今日に至っている。
以上のとおり、被請求人は、すでに1969年から、自動車、その部品、付属品、衣類などに「チームルマン」のロゴをつけ、レースのプログラム、出場自動車への表示、ステッカー等及び自動車の修理・整備などの役務の表示に「チームルマン」を付けて、本件商標を商標として使用してきたのである。
かつ、被請求人は、「チームルマン」の商標を付した商品の宣伝広告に努め、数年後には広く認識されるに至った。
もっとも、「ルマン」が日本において、ルマンで行われるオートレースの略称として使用され始めた後で、本件商標が使用され始めたことは事実であるが、先述のように、これらは別異な商標であるから、そもそも混同を生じるおそれはない。
現に、被請求人が本件商標を使い始めてから今日まで40年になるが、ただの一度たりとも、請求人の商品及び役務との混同が問題となったことはなく、混同を生じないことが歴史的事実によって裏づけられているのである(乙第2号証ないし同第12号証。乙第17号証ないし同第31号証)。
(5)請求人は、「ルマン」商標の周知性・著名性について述べているが、失当である。
ア ルマンは、もともとフランスの一地方の地名であるとともに、自動車レースの略称としての意味を有するものであるから、ルマンで行う自動車レースがいかに有名であっても、直ちに商標として周知・著名となっているとはいえない。
イ 請求人は、「ルマン」商標は、請求人が上記「自動車レースの企画・開催」等について使用する商標として、本件商標の出願日のはるか以前から、フランスをはじめとする欧米諸国、及び我が国の需要者間において広く認識されていたと主張し、甲第4号証ないし同第28号証を根拠としているが、これらはすべて、ルマンで行われる自動車レースに係わるものであって、直接「ルマン」商標が「自動車レースの企画・開催」について使用する商標であることを根拠づけるものではない。
したがって、請求人がルマンの自動車レースを主催する請求人の商標として、フランスをはじめとする欧米諸国において、また、我が国においても、需要者の間に広く認識されていたことは立証されていない。
甲第31号証は、1992年作成のもの、甲第32号証は2005/2006のコレクションであり、これをもって周知されていたとは認められない。少なくとも、1992年以前に周知されていたことの立証はない。
なお、甲第38号証及び同第39号証には訳文がないので、訳文が提出されてから反論する。
ウ 却って、次の事実から、少なくとも20年前以前には周知商標となっていなかったことが窺われる。即ち、「ルマン」商標は、確かに外国周知商標集のフランス編(甲第36号証の2)に掲載されている。ところが「ルマン」商標がフランスにおいて登録されたのは、1996年4月15日であり、出願は1989年7月13日である(甲第36号証の1)。
「ルマン」商標が商標登録された後に、周知商標となりうるのであるから、少なくとも商標登録以前には、周知商標とはいえないことは当然である。
審査便覧(甲第37号証)によると、これは、昭和56年(1981年)3月に作成された後、適宜改定されている。したがって、どんなに遡っても、1981年の便覧以降に初めてフランス編が掲載されたことになる。
そして、フランスで「ルマン」商標が登録されたのは、1996年4月15日であるから、審査便覧にフランス編の周知商標集として「ルマン」商標が掲載されたのは、早くても1996年である。
ところが、本件商標は1969年に使用され始めているのであるから、本件商標との係わりで「ルマン」商標の周知性・著名性をいくら述べてみても無意味である。そればかりでなく、長い間使用していた本件商標の後で承認された商標をもって、本件商標をつぶそうとしているのであって、その不当性は明らかである。
(6)請求人は、本件商標と「ルマン」商標との類似性について述べているが、失当である。
ア 本件商標と「ルマン」商標とは別異な商標であることは、先に述べたとおりである。
イ 本件商標は、全体として、「ルマン」というチームであるとの概念を生じ、特定の熟語的意味を有するものである。本件商標に接する取引者・需要者として、「ルマン」商標を連想又は想起させるものは認められず、したがってまた、その商品及び役務が請求人又は請求人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品及び役務の出所について混同を生じさせるおそれはない。
ウ 請求人は、「チーム」の文字は、単にその目的集団を表すにすぎないものであるから、その余の部分が需要者に対して強く印象に残る部分ということができる、と主張する。
しかし、この主張は一方的見方であって失当である。「チーム」の文字はその目的集団を表すものとしても、そうだからといって、その余の部分が需要者に対して強く印象に残る部分ということはできない。「チーム」とその余の部分が一体として出所表示の機能を果しているのと同様の商標はいくらでもあるからである。
したがって、本件商標の構成中、「ルマン」、「Le Mans」の文字部分が自他商品・役務の出所標識として、需要者に強く印象付けられるということはない。
エ 以上のとおり、請求人は、「チームルマン」の構成中、「ルマン」の文字部分が自他商品・役務の出所標識として、需要者に強く印象付けられるものであるから、当該文字部分が自他商品・役務の識別標識として認識されるものである、と我田引水の主張をしているものであって、失当である。
オ 被請求人は、審査基準によると、需要者の間に広く認識された他人の登録商標と他の文字又は他の図形等を結合した商標は原則として、他人の登録商標と類似するものとされていることも、その主張の根拠としている。しかし、この主張も失当である。
第一に、15号は、他人の業務に係る商品又は役務と混同、即ち出所の混同を定めるものであるところ、請求人の掲げる審査基準は、第4条第1項第11号の規定に関するものであるから、これを根拠とすることは、そもそも失当である。
第二に、本件商標の構成中の「ルマン」、「LeMans」の文字は、自他商品・役務の出所標識とは需要者に強く印象付けられる文字部分があること、及び本件商標は、請求人の著名な商標「ルマン」、「LeMans」を含むものであること等から、両商標は共に「ルマン」の呼称を共通にする類似商標ということができる(また、仮に類似しないとしても極めて類似性の高い商標というべきである)、との請求人の主張は失当である。
第三に、審査基準は、「原則として」と定められているが、本件がそうでないことは、すでに述べたとおりである。
(7)請求人は、商品・役務との関連性について述べているが、失当である。
第4条第1項第15号は、「他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標」と規定しているが、被請求人の業務は特殊であって、被請求人の商品又は、役務が請求人のそれと混同を生ずることはない。
(8)請求人は、第4条第1項第15号の審査基準上の取扱いに基づいて、請求人の業務に係る商品・役務と混同を生じる旨主張するが、失当である。
第一に、「原則として、かつ推認する」との審査基準であり、そう推認されないことはすでに述べたとおりである。
第二に、同審査基準には、「他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがあるかどうかの認定にあたっては、取引の実情等個々の実態を充分考慮するものとする。」との記載がある。
本件商標は、登録を申請する以前、すでに1969年から被請求人が使用し続けてきたものであるところ、その頃は自動車レースの「ルマン」が現在ほど知られていなかった頃であり、逆に、本件商標は、主として日本のオートレースの進展とともに、遅くとも数年後には被請求人(及び株式会社チームルマン)のオートレース部門として、(当業者、自動車業界などの)関係者・オートレースファンの間に広く認識されるようになっていた。
他方、「ルマン」商標は、フランスにおいて、1996年に商標登録されたものであり、また、日本においては、最も早い「ルマン」商標の登録が1982年である。このように、本件商標の使用開始後取得された商標によって、長年使用されてきた本件商標の使用とその登録が制限されるいわれはない。現に、請求人の商品又は役務と混同を生じたことは、本件商標の出願時は勿論、その後も一度もないことは前述したとおりである。
いうまでもなく、「商標の類否は、対比される両商標が同一または類似の商品に使用された場合に、商品の出所につき誤認混同を生じるおそれがあるか否かによって決すべきであるが、それには、そのように使用された商標が外観、観念、呼称等によって取引者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すべく、しかもその商品の取引の実情を明らかにしうる限り、その具体的な取引状況に基づいて判断するのを相当する。・・・商標の外観、観念、または呼称の類似はそれを使用した商品につき出所の誤認混同のおそれを推測させる一応の基準にすぎず、したがって、右三点のうちその一において類似するものでも、他の二点において著しく相違することその取引の実情等にとって、何ら商品の出所に誤認混同をきたすおそれの認めがたいものについては、これを類似商標と解すべきものではない」(判例43・2.27民条22-2-339)。
本件商標が外観・観念・呼称等によって取引者に与える印象・記憶・連想等を総合的に判断して全体的に考察し、しかも、商品又は役務の取引の実情(本件が特殊は商品と役務であること)に基づいて判断すべきである。
また、かりに、多少とも請求人の主張する観念において「ルマン」が共通する要素であると認められるとしても、他の二点において著しく相違するし、前述のような本件商標の使用開始は、1965年に遡り、その後に日本及びフランスで「ルマン」商標が登録された経緯と本件商標の指定商品、役務は、特殊な商品と役務であるという実情に照らし、本件商標はなんら商品の出所に誤認・混同をきたすおそれは認められないし、したがってまた、本件商標は、「ルマン」商標と類似商標とは認められない。
請求人の主張は、フリーライドが許されてないとの考え方に乗って、フリーライドしていない(逆である)本件商標を無効と主張しているものであって、不当である。
(9)請求人が掲げる異議決定例も、請求人の主張を裏づけるものではない。
ア 「LeMans by Goudman」商標は、構成上、Lemansが主体であるから、混同を生じると判断されたとしてもおかしくはない。この事例は、本件商標に当てはまらない。
イ 「ルマン/LE MANS」商標は、「ルマン」商標と外観も呼称も観念も同一であるから、混同を生ずるとされるのは当然である。

2 商標法第4条1項19号の非該当性
(1)請求人は、本件商標と「ルマン」商標とが類似すると主張しているが、失当であること前述したとおりである。
(2)請求人は、本件商標権者が不正の目的を持って、本件商標を使用する旨主張しているが、失当である。
ア 本号にいう不正の目的とは、不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的、その他の不正の目的(取引上の信義則に反するような目的)をいう。
被請求人は、本件商標を1969年から使用し始め、数年後には需要者の間に広く認識されるに至った。被請求人は、このような商標を商標登録すべく、申請し登録され、現在も使用しているものであるから、何ら、取引上の信義則に反するような目的、即ち不正の目的はない。
イ 請求人は、インターネット情報(ウィキペディア)によれば、「チームルマン」の「チーム名の由来は、「ル・マン24時間レースから」と記載されていることを不正の目的の根拠としているが、失当である。
「チームルマン」は、株式会社ルマンという社名から、同社のチームという意味で名付けたものであり、また、ルマンはフランスの一都市の名称であることからいって、何ら不正の目的はない。
ウ 請求人は、被請求人が「ルマン」「LeMans」の文字を含む本件商標を独立排他的な権利である商標権を取得するために出願して登録を得たことが許されないことは、前述の審査基準及び最高裁の判例等に照らし明らかである旨主張するが、失当である。その理由はすでに述べたとおりである。
請求人は、「アウディ」などと何ら関係を有しない第三者が、Audi車などを中心とする自己のレーシングチーム名として、「チームアウディ/Team Audi」等を採用した場合を例に挙げて、その主張を根拠付けようとしているが、「アウディ」等の状況と本件商標をめぐる状況とは違う。

3 商標法第4条第1項第11号の非該当性
(1)請求人は、本件商標と引用商標の類似性について主張しているが、失当であること前述のとおりである。
(2)本件商標は、登録前(1969年)から現在に至るまで使用していること、本件商標自体すでに需要者に広く認識されるに至っている。したがって、いくら「ルマン」商標が先に登録されたからといっても、これによって本件商標が登録されないというものではない。なぜなら、11号の規定は、根本的には出所の混同を防止する規定だからである。そして、出所の混同をしないことは前述のとおりである。

4 商標法第4条第1項第7号の非該当性
請求人は、被請求人が、「ルマン」、「LeMans」の文字を商標の一部に採択し、これを商標登録することは、請求人が築き上げた「LE MANS」のもつ名声をフリーライドする行為ということができ、一般道徳観念及び国際信義に反し、また社会公共の利益にも反し、許されない旨主張するが、この主張は失当である。
なぜなら、請求人の立論の前提である「ルマン」、「LeMans」の文字を商標の一部に採択し、これを商標登録したとの主張自体が失当だからである。
前述のように、本件商標は、我が国において、被請求人が設立したカーレースのチーム名称として知られているものであり、しかも、「LE・MANS」は、フランス北西部サルト県の県都名であって、自動車耐久レースが行われる町として理解・認識されているものである。
してみれば、本件商標と「ルマン」商標とは、十分に区別し得る別異な商標というべきものであるから、被請求人が本件商標をその指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者・需要者をして「ルマン」商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品及び役務が請求人又は請求人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品及び役務の出所について混同を生じさせるおそれはない。
したがって、本件商標は国際商道徳に反しないし、または請求人が築き上げた「LE MANS」のもつ名声をフリーライドする行為でもなく、一般道徳観念及び国際信義にも反することはないし、また社会公共の利益にも反することはない。
請求人が上記のような主張をすることこそ、「LE MANS」の自動車レースとしてもつ名声の名の下に、自由に使用できる本件商標の使用を不法に押さえ込もうとするものであって、許されない。

5 まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第15号、同第19号、同第11号及び同第7号に違反して登録されたものではない。

第5 当審の判断
1 引用に係る商標の周知性について
(1)請求人及び被請求人提出の証拠によれば、以下の事実が認められる。
ア 「LE MANS」の語は仏語の一であり、1987年発行の新スタンダード仏和辞典(甲第28号証)には、「Mans(le)」の項に、「ル・マンの24時間自動車耐久レース」との記載がある。
イ 「Le Mans」は仏国の地理的名称(乙第10号証)であり、該地で行われる24時間耐久自動車レースを「ルマン24時間耐久自動車レース」あるいは「ルマン24時間レース」と指称している。そして、当該「ルマン24時間レース」は、第1回が1923年に開催されて以降、中止された年はあるがほぼ毎年継続して行われ、本件商標の出願年の前年に当たる2004年までに72回開催され、その後も継続しており、「モナコグランプリ」「インディ500」と並び、世界3大レースの一とされている。また、前記「ルマン24時間レース」は、「ルマン」「ル・マン」「LE MANS」と略し指称され、表示されている(甲第9号証、甲第38号証)。
ウ 1971年(昭和46年)には、スティーブ・マックィーン主演で「ルマン24時間耐久自動車レース」を題材とした米国映画「LE MANS」が制作された。日本においては「栄光のル・マン」の名で上映され、その映画公開時のパンフレットには「LE MANS」「栄光のル・マン」が表示されていた。また、その映画のDVD版が2003年(平成15年)に日本で発売され、そのパッケージには、「LE MANS」と日本における映画の題名「栄光のル・マン」がともに表示されている(甲第11号証)。
エ 1973年(昭和48年)に、「ル・マン 10時間半の力走もむなし」の小題(見出し)のもと、日本人レーサーが「ル・マン自動車レース」に初めて挑戦したとの報道記事が報知新聞に掲載された(甲第12号証)。
オ 1992年(平成4年)集英社発行の書籍(甲第15号証)には、「ル・マン」の題名が付され、表紙には「ル・マン」とともに「LE MANS」が表示されている。内容として、1973年初参加以来1991年に至る「ル・マン自動車レース」への日本勢参戦の模様や、1991年に日本車が「ルマン初制覇」をした様子が写真とともに掲載され、「出場日本車全記録」が記載されている。
カ 1981年(昭和56年)6月発行の雑誌「AUTO SPORT」(甲第13号証)において、「いま、出発します ル・マンへ」、1987年(昭和62年)8月発行の雑誌「AutoSport」(甲第14号)において、「男たちのル・マン」「私とルマン」「ル・マンに憑かれた男」、2002年9月発行の雑誌「Racing on(月刊レーシングオン)」(甲第16号証)において、「これまでにない準備期間を経てル・マンへ挑んだ・・」「ル・マン 最速への道」、2002年発行の雑誌「LE VOLANT(ル・ボラン)」(甲第17号証)において、「最近のル・マンとは異なる勢力分布・・」、同年(平成14年)9月発行の雑誌「ROSSO」(甲第18号証)において、「昨年のル・マンで最高のポテンシャル・・」「ル・マンには悪戯好きな女神がいる。」「ル・マンのシミュレーション・・」、というように、前記「ルマン24時間レース」を指称する文字として「ル・マン」が頻繁に使用されている。
また、上記の甲14には、「ル・マンおみやげプレゼント」として、ライターやサインペンのほか、「LE MANS」や「DU MANS」の文字が表示されているプログラム、ステッカー、Tシャツ等の現物写真が掲載されている。
キ 2003年5月発行の雑誌「週刊オートスポーツ(AUTO SPORT)」(甲第19号証)において、「ル・マンは主に低速コーナーと・・」「ル・マンで連勝したアウディ・・」、同年6月発行の同誌(甲第20号証)において、「プライベーターとしてのル・マン制覇・・」「・・ここまでの体制を組んでル・マンを続ける・・」「ル・マンには、いずれまた戻って・・」、同年7月発行の同誌(甲第21号証)において、「激しい戦いを予感させるいつもより暑いル・マン」、同年7月発行の同誌(甲第22号証)において、「新しいル・マン参戦スタイルを・・」「ル・マンに通って16年」「新世紀のル・マンを・・」「ル・マンは観る人も耐久だよ」「ベントレーが去った後のル・マンはどうなるのか?」「偉大なるル・マンの近未来を占う」などのように、前記「ルマン24時間レース」を指称する文字として「ル・マン」が頻繁に使用されている。
ク 本件商標の出願後で登録前発行の「週刊オートスポーツ(AUTO SPORT)」(甲第23号証ないし同第25号証)において、「今年のル・マンは24時間完全生中継!!」「ル・マン特番7夜連続放送!」「チームゴウ 最後のル・マン」(甲23)、「チームゴウ悲願のル・マン初優勝」(甲24)、「ル・マンでの勝利を目指して・・」「ル・マンの将来を支えるのはワークスかプライベートか?」(甲25)など、前記「ルマン24時間自動車レース」を指称する文字として「ル・マン」が使用されていることが認められる。
(2)小括
以上によれば、「LE MANS(ル・マン)」が「ルマン24時間自動車レース」の略称として、本件商標の出願時において、自動車レースに係る役務を表示するものとして、「ルマン」の称呼とともに、自動車レースに係る役務の需要者の間に広く認識されていたものであり、また、一般の需要者にも相当広く知られるに至っていたと認められる。そして、それは本件商標の登録時においても、継続していたと優に推認し得るものである。

2 商標間の類似性の程度等について
(1)商標間の類似性について
本件商標は、「チームルマン」及び「Team Le Mans」の文字からなるものである。そして、下段の欧文字「Team Le Mans」にあっては、「Team」「Le」「Mans」の頭文字が大文字であることから、視覚上、「Team」「Le」「Mans」の各文字が結合されたものとして、容易に認識し得るものであり、また、上段「チームルマン」は、この欧文字の表音として自然なものである。
ところで、「Team」及び「チーム」の語は、「チーム、団、組」「共同で仕事をする一団の人」等の意で一般に親しまれた語である上、近時、自動車レースの参加チーム名(甲第29号証及び同第30号証)を含めて、「チーム○○○」として「○○○」部分を主要部とする名称の用例が普通に認められることも併せみれば、本件商標の構成において、「Le Mans」及び「ルマン」が主要な部分として看取されることも決して少なくないというのが相当である。
そうすると、本件商標は、その構成中の「Le Mans」及び「ルマン」の文字部分が、その主要な部分として独立して認識されるものというべきである。
一方、請求人の主催する自動車レース「ルマン24時間自動車レース」の略称であり、引用商標の「LE MANS」は、「ルマン」の称呼が生じるものであり、「ルマン24時間自動車レース」の観念を生ずるものというべきである。そして、引用商標「LE MANS」は、本件商標の構成欧文字中「Le Mans」と共通の欧文字綴りというのが相当であり、また、その称呼「ルマン」は、本件商標の構成片仮名文字中「ルマン」と相通ずるものである。
してみれば、本件商標は、引用商標「LE MANS」と、その主要な部分において、称呼及び観念を共通にするものであるうえ、構成欧文字綴りの共通性があり、外観上の違いはあるとしても、全体としてルマン24時間自動車レース「LE MANS」に関わりのあるものとして看取され、両者の類似性の程度は相当に高いというべきである。
(2)本件商標の指定商品及び使用に係る役務・商品間の関連性等について
前記のとおり、周知と認められる引用商標「LE MANS」は、主として自動車レースに関連した役務に使用されているものである。一方、本件商標の指定商品・役務には、自動車をはじめとして、自動車等に関連する商品や、自動車の修理又は整備をはじめとして関連性の高い役務があり、これらに密接に関連した商品や役務が含まれており、その需要者を共通にすることが多いものというべきである。
そして、本件商標の指定商品中には被服等が含まれているが、そのイベントに際しての関連グッズとして、シャツやジャンバー等にシンボルマークや大会の名称や略称等が表示され販売等されることは、甲第14号証に見られるように、普通に行われることといえる。また、請求人は、被服等に関して、相当以前から、商品化事業を行っていることが窺える(甲第31号証、甲第32号証)。
してみれば、本件商標の指定商品・役務と前記の役務との間には、前記関連グッズ等をも併せて勘案すれば、充分に関連性あるものといえる。そして、自動車レースの観戦者は、被服等の一般需要者でもあり、また、近時、一般消費者中に自動車レースのファンが相当程度に含まれているというのが相当である。
なお、この点に関して、被請求人は、同人の業務は特殊である旨述べているが、同人の業務(乙第11号証)や本件商標の指定商品・役務の記載に照らしても、同人の業務が殊に特殊なものであるとみるべき理由及び証拠はない。

3 出所混同のおそれの有無
以上のとおり、引用商標「LE MANS」の周知性の程度、使用される商標間の類似性の程度、商標の使用される商品・役務間の関連性、需要者の共通性、事業者の多角経営化等を総合勘案してみれば、本件商標の登録時はもとよりその出願時において、本件商標をその指定商品及び指定役務に使用するときには、これに接する需要者が引用商標(「LE MANS」)を連想、想起して、当該商品及び役務を請求人あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品あるいは役務であるかの如く誤信し、商品あるいは役務の出所について混同するおそれがあったと判断されるものである。

4 小活
してみれば、本件商標は、他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標というべきものであるから、商標法第4条第1項第15号に該当するものと認められる。

5 被請求人の主張
(1)被請求人は、1969年から、自動車、その部品、付属品、衣類などに「チームルマン」のロゴをつけ、レースのプログラム、出場自動車への表示、ステッカー等及び自動車の修理・整備などの役務の表示に「チームルマン」を付けて、本件商標を商標として使用しており、かつ、「チームルマン」の商標を付した商品の宣伝広告に努め、数年後には広く認識されるに至った。もっとも、「ルマン」が日本において、ルマンで行われるオートレースの略称として使用され始めた後、本件商標が使用され始めたことは事実であるが、これらは別異な商標であるから、そもそも混同を生じるおそれはない。現に、被請求人が本件商標を使い始めてから今日まで40年になるが、ただの一度たりとも、請求人の商品及び役務との混同が問題となったことはない旨主張している。
そして、被請求人の提出した証拠によれば、被請求人の業務内容として、「自動車及び自動車部品の製造及び販売並びに修理」「モーターオイルの販売」等が挙げられており(乙第11号証)、請求人の子会社である株式会社チームルマンの業務として「広告代理店業」「紳士服、婦人服、アクセサリーの販売」等が挙げられている(乙第12号証)。また、被請求人が示す証拠(乙第17号証ないし同第31号証)においては、自動車レースに参加するチーム名として使用された事実を窺わせるものである。
しかしながら、被請求人提出の全証拠において、本件商標が前記自動車、その部品、付属品、衣類等に使用をされ、当該商品や役務について現に商取引が行われたことを示す資料は見いだせないから、これによっては、前記の商品や役務についての商標として、その需要者間に広く知られるに至っていたとは到底認めることはできないものである。また、レーシングチーム名として、自動車レース関係者の間で知られるところがあったとしても、その名称が一般に広く認識されるに至っていたとも認め難いものである。
してみれば、本件商標が使用された結果、周知性を取得し、その出願時における取引の実情として、本件商標が引用商標とは別異の出所を示す独自の商標としての地位を確立していて、それ故に、出所の混同を生ずる余地がなかったと認めることはできない。
また、本件商標の使用により現実に出所の混同が生じたことはない旨主張するが、本号の適用に際しては、現実に出所の混同が惹起された場合に限られることなく、出所の混同のおそれがあることをもって足りると解すべきであるから、当該主張を採用することはできない。
(2)被請求人は、引用商標についての周知性が生じ得るとすれば、それはその登録後であり、本件商標の使用開始時より後に取得された旨の主張をしている。
しかし、本号の適用に際して、引用に係る商標の周知性の基準となるべき時期は、遅くとも本件商標の出願時であり(第4条第3項)、これを本件商標の使用開始時と解すべき合理的理由はみいだせない。そして、周知性が商標登録後にのみ取得されるとすべき合理的理由はない。
(3)さらに、被請求人は登録例を挙げ本件商標の登録の妥当性をいうが、いずれの商標についても個々具体的事情等に基づき判断がされるべきものであり、それらの登録の存在のみをもって、本件の前記判断が左右されることはないというべきである。

6 まとめ
以上のとおり、本件商標は商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、その余の無効理由について判断を示すまでもなく、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすべきものである。
よって、結論のとおり審決する。


「後記」(本件の指定商品及び指定役務)
第12類
自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,荷役用索道,カーダンパー,カープッシャー,カープラー,牽引車,陸上の乗物用の動力機械(その部品を除く。),陸上の乗物用の機械要素,落下傘,乗物用盗難警報器,車いす,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。),船舶並びにその部品及び附属品,航空機並びにその部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片
第25類
洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,Tシャツ,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげかさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴
第37類
自動車の修理又は整備,二輪自動車の修理又は整備,自転車の修理,建設工事,建築工事に関する助言,建築設備の運転・点検・整備,船舶の建造,船舶の修理又は整備,航空機の修理又は整備,鉄道車両の修理又は整備,映画機械器具の修理又は保守,光学機械器具の修理又は保守,写真機械器具の修理又は保守,荷役機械器具の修理又は保守,火災報知機の修理又は保守,事務用機械器具の修理又は保守,暖冷房装置の修理又は保守,バーナーの修理又は保守,ボイラーの修理又は保守,ポンプの修理又は保守,冷凍機械器具の修理又は保守,電子応用機械器具の修理又は保守,電気通信機械器具の修理又は保守,土木機械器具の修理又は保守,民生用電気機械器具の修理又は保守,照明用器具の修理又は保守,配電用又は制御用の機械器具の修理又は保守,発電機の修理又は保守,電動機の修理又は保守,理化学機械器具の修理又は保守,測定機械器具の修理又は保守,医療用機械器具の修理又は保守,銃砲の修理又は保守,印刷用又は製本用の機械器具の修理又は保守,化学機械器具の修理又は保守,ガラス器製造機械の修理又は保守,漁業用機械器具の修理又は保守,金属加工機械器具の修理又は保守,靴製造機械の修理又は保守,工業用炉の修理又は保守,鉱山機械器具の修理又は保守,ゴム製品製造機械器具の修理又は保守,集積回路製造装置の修理又は保守,半導体製造装置の修理又は保守,食料加工用又は飲料加工用の機械器具の修理又は保守,製材用・木工用又は合板用の機械器具の修理又は保守,繊維機械器具の修理又は保守,たばこ製造機械の修理又は保守,塗装機械器具の修理又は保守,農業用機械器具の修理又は保守,パルプ製造用・製紙用又は紙工用の機械器具の修理又は保守,プラスチック加工機械器具の修理又は保守,包装用機械器具の修理又は保守,ミシンの修理又は保守,貯蔵槽類の修理又は保守,ガソリンステーション用装置の修理又は保守,機械式駐車装置の修理又は保守,自転車駐輪器具の修理又は保守,業務用食器洗浄機の修理又は保守,業務用加熱調理機械器具の修理又は保守,業務用電気洗濯機の修理又は保守,乗物用洗浄機の修理又は保守,自動販売機の修理又は保守,動力付床洗浄機の修理又は保守,遊園地用機械器具の修理又は保守,美容院用又は理髪店用の機械器具の修理又は保守,水質汚濁防止装置の修理又は保守,浄水装置の修理又は保守,廃棄物圧縮装置の修理又は保守,廃棄物破砕装置の修理又は保守,潜水用機械器具の修理又は保守,原子力発電プラントの修理又は保守,化学プラントの修理又は保守,家具の修理,傘の修理,楽器の修理又は保守,金庫の修理又は保守,靴の修理,時計の修理又は保守,はさみ研ぎ及びほうちょう研ぎ,錠前の取付け又は修理,ガス湯沸かし器の修理又は保守,加熱器の修理又は保守,なべ類の修理又は保守,看板の修理又は保守,かばん類又は袋物の修理,身飾品の修理,おもちゃ又は人形の修理,運動用具の修理,ビリヤード用具の修理,遊戯用器具の修理,浴槽類の修理又は保守,洗浄機能付き便座の修理,釣り具の修理,眼鏡の修理,毛皮製品の手入れ又は修理,洗濯,被服のプレス,被服の修理,布団綿の打直し,畳類の修理,煙突の清掃,建築物の外壁の清掃,窓の清掃,床敷物の清掃,床磨き,し尿処理槽の清掃,浴槽又は浴槽がまの清掃,道路の清掃,貯蔵槽類の清掃,電話機の消毒,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものを除く。),医療用機械器具の殺菌・滅菌,土木機械器具の貸与,床洗浄機の貸与,モップの貸与,洗車機の貸与,電気洗濯機の貸与,衣類乾燥機の貸与,衣類脱水機の貸与,家庭用ルームクーラーの貸与,鉱山機械器具の貸与,暖冷房装置の貸与
審理終結日 2009-08-11 
結審通知日 2009-08-14 
審決日 2009-08-31 
出願番号 商願2004-43622(T2004-43622) 
審決分類 T 1 11・ 271- Z (Y12)
最終処分 成立 
前審関与審査官 手塚 義明 
特許庁審判長 佐藤 達夫
特許庁審判官 野口 美代子
小川 きみえ
登録日 2005-04-08 
登録番号 商標登録第4855986号(T4855986) 
商標の称呼 チームルマン、ルマン 
代理人 萼 経夫 
代理人 朝倉 正幸 
代理人 田中 芳美 
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