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審決分類 |
審判 査定不服 商3条2項 使用による自他商品の識別力 取り消して登録 X30 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 X30 |
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管理番号 | 1209951 |
審判番号 | 不服2009-5451 |
総通号数 | 122 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2010-02-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2009-03-12 |
確定日 | 2010-01-18 |
事件の表示 | 商願2007-95765拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第30類「菓子及びパン,サンドイッチ」を指定商品として、平成19年9月7日に登録出願され、その後、指定商品については、当審における同21年3月12日受付の手続補正書により、第30類「パン,サンドイッチ」に補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由(要点) 原査定は、「本願商標は、『ランチパック』の語よりなり、指定商品との関係で、全体として、『昼食用にパック詰めした商品』程を意味するから、本願商標に接する取引者・需要者は、前記意味合いを認識するに止まり、これをその指定商品に使用するときは、単にその商品の品質・包装形態を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。なお、出願人は、本願商標の周知性を立証するため、近日中に周知証明資料を提出する旨述べていたが、その後、相当の期間が経過したにもかかわらず、当該資料の提出がないものである。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号について 本願商標は、別掲のとおり、「ランチパック」の文字を横書きしてなるところ、構成中「ランチ」の文字は、「昼食」等の意味を有し、また、「パック」の文字は、「包装すること。包装したもの。」等の意味を有するものとして、それぞれ広く一般に知られている語であるから、本願商標は、全体として「昼食用にパック詰めした商品」程の意味合いを容易に理解させるものであり、かつ、特殊な態様からなるともいうことができないから、商品の品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎず、商標法第3条第1項第3号に該当するというべきである。 (2)商標法第3条第2項について 請求人は、本願商標は、使用により自他商品の識別力を獲得しているから、商標法第3条第2項の要件を具備している旨主張し、証拠方法として、当審における平成21年3月12日受付の手続補足書により添付書類第1号ないし同第83号を提出している。 そこで、本願商標が商標法第3条第2項の要件を具備するか否かについて検討するに、請求人の提出に係る添付書類によれば、請求人は、1984年(昭和59年)から「サンドイッチ」のシリーズブランドとして「ランチパック」の表示をこれまで継続して使用し、2007年(平成19年)5月に「ランチパック」の表示態様を本願商標に統一し、ジャムやクリームなどを挟んだ菓子パンタイプ及びハムやコロッケなどを挟んだ惣菜タイプの商品として、本願の指定商品「パン,サンドイッチ」に現在まで使用してきたことが認められる。 そして、添付書類第1号ないし同第62号記載の新聞・雑誌・書籍における広告及び紹介記事、同第65号及び同第66号記載の各テレビ・コマーシャルにおける放映、同第68号記載の商品展示会への出展(「こだわり食品フェア2008」2008年2月20日から22日 東京ビッグサイト スーパー他食品流通業者約7万5千人来場)、同第71号ないし同第73号に記載の「2006年度食品産業技術功労賞」、「平成18年度優秀ヒット賞」及び「第25回食品ヒット大賞」の受賞、同第79号記載の平成18年ないし同20年の売上高(平成18年約233億円、同19年約352億円、同20年約267億円)及び個数(平成18年約2億3656万個、同19年約3億4307万個、同20年約2億4971万個)、同第81号及び同第82号記載の商品キャンペーンの実施(2007年5月16日から6月30日まで)、並びにその他の添付書類を総合勘案すれば、本願商標は、平成19年5月から継続して指定商品「パン,サンドイッチ」に使用された結果、現在においては、取引者、需要者が請求人の業務に係る商品であることを認識することができるに至ったものと認め得るところである。 さらに、当審における職権調査によれば、本願の指定商品について、本願商標を他人が使用している事実も見当たらない。 (3)むすび したがって、本願商標は、その指定商品について、商標法第3条第2項に規定する要件を満たしているものであるから、同法第3条第1項第3号に該当するとして、本願を拒絶すべき限りでない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本願商標 |
審決日 | 2010-01-04 |
出願番号 | 商願2007-95765(T2007-95765) |
審決分類 |
T
1
8・
17-
WY
(X30)
T 1 8・ 13- WY (X30) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 福島 昇 |
特許庁審判長 |
小林 由美子 |
特許庁審判官 |
田村 正明 木村 一弘 |
商標の称呼 | ランチパック、ランチ |
代理人 | 岡村 信一 |
代理人 | 小林 十四雄 |