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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 登録しない X35 審判 査定不服 外観類似 登録しない X35 審判 査定不服 観念類似 登録しない X35 |
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管理番号 | 1208215 |
審判番号 | 不服2008-32987 |
総通号数 | 121 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2010-01-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2008-12-27 |
確定日 | 2009-11-12 |
事件の表示 | 商願2007- 73312拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「CARE」の欧文字を横書きにしてなり、第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,商品の販売に関する情報の提供」を指定役務として、平成19年6月30日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、登録第2485922号商標(以下「引用商標1」という。)、登録第4165734号商標(以下「引用商標2」という。)、登録第4420785号商標(以下「引用商標3」という。)及び登録第5035070号商標(以下「引用商標4」という。)(なお、これらをまとめていうときは、「引用各商標」という。)と類似の商標であって、同一又は類似の商品及び役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 そして、引用商標1は、「CARE」の欧文字及び「ケア」の片仮名文字を二段に書してなり、平成1年11月2日に登録出願、第30類「菓子、パン」を指定商品として、同4年12月25日に設定登録、その後、同14年10月15日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、指定商品については、同14年10月30日に、第30類「菓子,パン」に書換登録され、現に有効に存続しているものである。 引用商標2は、別掲に示すとおりの構成よりなり、平成7年4月21日に登録出願、第1類「化学品,植物成長調整剤類,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。),高級脂肪酸,非鉄金属,非金属鉱物,原料プラスチック,パルプ,工業用粉類,肥料,写真材料,陶磁器用釉薬」を指定商品として、同10年7月10日に設定登録、その後、同20年7月8日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。 引用商標3は、「ケア」の片仮名文字を標準文字で表してなり、平成11年8月27日に登録出願、第29類「加工野菜及び加工果実,冷凍果実,冷凍野菜,乳製品,食用油脂,カレー・シチュー又はスープのもと,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,食用たんぱく」及び第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,みそ,ウースターソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ,ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,化学調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),食用グルテン,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,酒かす」を指定商品として、同12年9月29日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 引用商標4は、「ケア」の片仮名文字と「CARE」の欧文字を二段に書してなり、平成18年4月26日に登録出願、第32類「清涼飲料,果実飲料,ビール製造用ホップエキス,ビール」を指定商品として、同19年3月30日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 (1)本願商標と引用商標1との類否について 本願商標は、「CARE」の文字よりなるものであり、その構成文字より「ケア」の称呼を生じ、「世話、看護」等の観念を生ずるものである。 他方、引用商標1は、前記2のとおり「CARE」及び「ケア」の文字よりなるものであるから、その構成文字より「ケア」の称呼を生じ、「世話、手入れ」等の観念を生ずるものである。 そして、本願商標「CARE」の文字と引用商標1の構成中の「CARE」とは、その綴りを同じくするものであるから、外観において類似するものである。 してみれば、本願商標と引用商標1は、外観において類似し、「ケア」の称呼及び「世話、手入れ」等の観念を共通にする類似の商標であり、また、本願商標の指定役務中「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と、引用商標1の指定商品「菓子,パン」は、商品の製造・販売と役務の提供が同一事業者によって行われることが一般的であり、商品の販売場所と役務の提供場所を同一にし、さらに、需要者を共通にするものである。 (2)本願商標と引用商標2との類否について 本願商標は、上記(1)の認定のとおり、「ケア」の称呼を生じ、「世話、看護」等の観念を生ずるものである。 他方、引用商標2は、別掲のとおり、黒地の長方形(以下、「黒地図形」という。)内の左側に白抜きで「ペンギン」様の図形(以下「図形」という。)を配し、その図形の右横に白抜きでやや右側に傾斜した「CARE」の文字を書してなるところ、これが、構成全体として、なんらかの特定の意味合いを看取させる等、「黒地図形」、「図形」及び「CARE」の文字を常に不可分一体のものとしてのみ観察されなければならないとすべき特段の事情は認められないものである。 そして、「CARE」の文字は、黒地図形内に白抜きされた構成から、特に、看者の目を惹きやすい部分であると認められるものであるから、視覚上、分離して認識し、把握される場合があるとみるのが自然である してみると、簡易迅速を尊ぶ取引の実際にあっては、引用商標2に接する取引者、需要者は、「CARE」の文字部分に強く印象を留め、これより生ずる称呼をもって取引に資する場合も決して少なくないというべきである。 したがって、引用商標2は、「CARE」の文字部分に相応した「ケア」の称呼を生じ、「世話、手入れ」等の観念を生ずるものである。 そして、本願商標「CARE」の文字と引用商標2の構成中の「CARE」とは、その綴りを同じくするものであるから、外観において類似するものである。 してみれば、本願商標と引用商標2は、外観において類似し、「ケア」の称呼及び「世話、手入れ」等の観念を共通にする類似の商標であり、また、本願商標の指定役務中「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と、引用商標2の指定商品中「工業用粉類」は、商品の製造・販売と役務の提供が同一事業者によって行われることが一般的であり、商品の販売場所と役務の提供場所を同一にし、さらに、需要者を共通にするものである。 (3)本願商標と引用商標3との類否について 本願商標は、上記(1)の認定のとおり、「ケア」の称呼を生じ、「世話、看護」等の観念を生ずるものである。 他方、引用商標3は、前記2のとおり「ケア」の文字よりなり、その構成文字より「ケア」の称呼を生ずること明らかであり、「世話、手入れ」等の観念を生ずるものである。 してみれば、本願商標と引用商標3は、外観において相違するものであるとしても、「ケア」の称呼及び「世話、手入れ」等の観念を共通にする類似の商標であり、また、本願商標の指定役務中「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と、引用商標3の指定商品中第29類「加工野菜及び加工果実,冷凍果実,冷凍野菜,乳製品,食用油脂,カレー・シチュー又はスープのもと,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆」及び第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,みそ,ウースターソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ,ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,化学調味料,香辛料,食用グルテン,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー」は、商品の製造・販売と役務の提供が同一事業者によって行われることが一般的であり、商品の販売場所と役務の提供場所を同一にし、さらに、需要者を共通にするものである。 (4)本願商標と引用商標4との類否について 本願商標は、上記(1)の認定のとおり、「ケア」の称呼を生じ、「世話、看護」等の観念を生ずるものである。 他方、引用商標4は、前記2のとおり「ケア」と「CARE」の文字よりなるものであるから、その構成文字より「ケア」の称呼を生じ、「世話、手入れ」等の観念を生ずるものである。 そして、本願商標「CARE」の文字と引用商標4の構成中の「CARE」とは、その綴りを同じくするものであるから、外観において類似するものである。 してみれば、本願商標と引用商標4は、外観において類似し、「ケア」の称呼及び「世話、手入れ」等の観念を共通にする類似の商標であり、また、本願商標の指定役務中「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と引用商標4の指定商品「清涼飲料,果実飲料,ビール製造用ホップエキス,ビール」は、商品の製造・販売と役務の提供が同一事業者によって行われることが一般的であり、商品の販売場所と役務の提供場所を同一にし、さらに、需要者を共通にするものである。 (5)請求人(出願人)(以下「請求人」という。)の主張 請求人は、平成20年12月27日付け審判請求書の「請求の理由」(平成21年3月30日付け手続補正書により補完)において、引用各商標について、不使用取消審判を請求する予定であり、不使用取消審判により、引用商標の登録が取り消されれば、本願商標の拒絶理由は解消するので、不使用取消審判の審理後に、本件の審理を願いたい旨述べている。 しかしながら、相当の期間経過後も、引用各商標について、不使用取消審判が請求された事実は認められなかった。 そこで、当審において、引用各商標について不使用取消審判の請求を行う手続を早急にとられたい旨同21年6月17日付け審尋書を送付し、回答書の提出を求めたが、これに対し、請求人は何ら応答をしていない。 そして、その後も、請求人により、引用各商標について不使用取消審判が請求された事実は認められない。 したがって、これ以上、本件の審理を遅延させるべき理由はないものと判断し、結審することとした。 (6)まとめ 以上よりすれば、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 引用商標2 |
審理終結日 | 2009-08-31 |
結審通知日 | 2009-09-07 |
審決日 | 2009-09-28 |
出願番号 | 商願2007-73312(T2007-73312) |
審決分類 |
T
1
8・
261-
Z
(X35)
T 1 8・ 262- Z (X35) T 1 8・ 263- Z (X35) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 大島 康浩 |
特許庁審判長 |
野口 美代子 |
特許庁審判官 |
豊田 純一 小川 きみえ |
商標の称呼 | ケア |
代理人 | 西 良久 |