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審決分類 審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) 029
管理番号 1206719 
審判番号 取消2008-301536 
総通号数 120 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2009-12-25 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2008-12-05 
確定日 2009-10-29 
事件の表示 上記当事者間の登録第4201427号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第4201427号商標の商標登録は取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第4201427号商標(以下「本件商標」という。)は、「えどがま」の平仮文字と「江戸蒲」の漢字とを上下二段に横書きしてなり、平成8年12月20日に登録出願、第29類「かまぼこ」を指定商品として、同10年10月16日に設定登録、その後、同20年6月24日に商標権存続期間の更新登録がなされたものである。

第2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第4号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標の商標権者は、日本国内において、本件商標を、継続して3年以上「かまぼこ」について使用していない。また、その商標登録原簿に徴する限り、本件商標に専用使用権あるいは通常使用権が設定・許諾されている事実も見当たらない(甲第1号証)。よって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により、取り消されるべきである。
2 平成21年2月16日付け答弁に対する弁駁
(1)乙第1号証及び乙第2号証及び答弁書における説明は、本件商標の指定商品についての使用事実とは、何ら関係のないものである。
なお、被請求人は、答弁書において、「そして、同店舗で販売している『揚げかまぼこ』の包装用容器には『江戸蒲』の文字が大きく表示されている」と述べているが、乙第1号証及び乙第2号証によっては、この事実は、何ら立証されていない。
(2)乙第3号証及び答弁書における説明も本件商標の指定商品についての使用事実とは、何ら関係のないものである。
なお、被請求人は、答弁書において、店頭販売では、取引書類である請求書や領収書が発行されることがないかのごとき主張をしているが、これは、事実とは異なる。この点については、後述する。
(3)被請求人は、乙第4号証は店頭販売している各種「揚げかまぼこ」の包装用容器であり、容器中央に大きく「江戸蒲」の文字が表示されていると述べている。確かに、乙第4号証が、被請求人によって販売されている商品「揚げかまぼこ」の包装用容器であるならば、貼付されているラベルでの使用により、商標権者による指定商品についての本件商標の使用であるとも考えられる。
しかしながら、乙第4号証として提出された「包装用容器」は、その使用年月日が不明であり、本件審判請求の登録前3年以内に使用されたものであることは、何ら立証されていない。
(4)被請求人は、乙第5号証は平成21年1月19日時点での門跡橋工房の店頭販売の様子及び販売されている商品を撮影した写真であり、商品「炙焼き」については、包装用容器の表面には、中央に大きく「江戸蒲」の文字、左下に「佃權」及び「つくごん」の文字を表示したラベルシール(以下、「江戸蒲シール」という。)が貼付され、表面には「揚げかまぼこ(魚肉練製品)」の名称などが表示されたシールが貼付されていると述べている。また、乙第6号証は、平成21年2月10日時点での門跡橋工房の店頭販売の様子及び販売されている商品を撮影した写真であり、被請求人は直近の写真をもって日常の店頭販売の様子を明らかにするものであるが、被請求人による買物客相手の店頭販売は、その販売方法を変えることなく審判請求の登録日前から継続的に行われている旨述べ、あたかも、乙第5号証及び第6号証の写真中に表れている本件商標を貼付した商品「揚げかまぼこ」を審判請求の登録日前から継続的に販売しているかのごとく主張している。
しかしながら、そもそも販売方法が登録商標の指定商品についての使用を意味するものでないことは、明らかである。さらには、被請求人も述べているように、前記の写真は本件審判の請求の登録前3年以内に撮影されたものではないことは、明らかであるから、乙第5号証及び乙第6号証によっては、本件審判請求の登録前3年以内に本件商標が指定商品に使用されたことは、何ら立証されていない。
なお、商標法第50条第2項では、審判請求の登録後における使用事実を示す証拠によって登録前における使用を認めるということは、何ら規定しておらず、提出された証拠に基づく被請求人の主張を認容することは認められないものである。仮に、被請求人が主張するように「店頭販売が販売方法を変えることなく審判請求の登録日前から継続的に行われている」ことが事実であったとしても、前述したとおり、販売方法が登録商標の指定商品についての使用を意味するものでないことは、明らかであることに加え、審判請求の登録日以前に販売されている商品の態様が審判請求の登録日以降に撮影された写真に表れている商品の態様と同一であるといえないことは、明白である。
現に、請求人は、平成21年2月26日に門跡橋にある被請求人の店舗を訪問し、被請求人の商品である「築地みやげ」「ピリカラ牛蒡」等の「揚げかまぼこ」3点を購入したが、その際には、被請求人の主張とは異なり機械による領収書が発行されており(甲第2号証)、この事実だけでも被請求人が答弁書で主張する通常の販売方法とは、異なっている。また、商品購入の際に店頭を確認したところ、乙第5号証及び乙第6号証の写真に表れているような、江戸蒲シールを貼付した商品は、一点も存在しなかったのである。その証拠として、購入した商品の包装用容器を甲第3号証、商品の写真を甲第4号証として提出する。甲第3号証の包装用容器は、ふた部にシールが貼付されているものは、被請求人提出した乙第5号証の写真(3)に表れている商品「築地みやげ」の包装用容器であり、シールが全く貼付されていないものは、被請求人が提出した乙第5号証の写真(4)及び乙第6号証の写真(4)、(5)に表されている商品「ピリカラ牛蒡」並びに乙各号証の写真には、表れていない「盛り合わせ」の包装用容器である。この内、ふた部にシールが貼付されている商品「築地みやげ」の包装用容器は、乙第5号証の写真(3)に表れている同商品の写真とは異なり、江戸蒲シールは、貼付されていない。また、表面にシールが貼付されていない商品「ビリカラ牛蒡」の包装用容器は、乙第5号証の写真(4)及び乙第6号証の写真(4)、(5)に表れている同商品の写真とは異なり、江戸蒲シールのみならず、何らシールは、貼付されていない。
すなわち、被請求人が商品等の写真を撮影したと述べている平成21年1月19日から僅か1ヵ月後、ましてや乙第6号証の撮影日である平成21年2月10日から僅か2週間余り後に同店舗で販売された被請求人の商品には、江戸蒲シールは、貼付されていないのが事実である。したがって、仮に被請求人が主張するように、店頭販売が販売方法を変えることなく審判請求の登録日前から継続的に行われていることが事実であったとしても、被請求人が証拠写真の撮影をした後、1ヶ月以内の期間に店頭販売する商品に貼付するシールの態様が異なり、あるいは、シールの貼付自体がなくなるような態様で販売されているという事実に基づけば、審判請求の登録日以降に撮影された写真に表れている商品の態様と同一の態様で審判請求の登録日前から継続的に販売されているとの主張は、到底認められるものではなく、被請求人の主張は、むしろいわゆる駆け込み使用に基づき根拠のない主張を行っているものであるといわざるを得ない。
よって、乙第5号証及び乙第6号証によっては、本件商標が指定商品について本件審判の請求の登録前3年以内に使用されたものであることは、何ら立証されておらず、また、被請求人が主張するような審判請求の登録日前からの商品態様の継続性も認められないことも、甲第3号証、甲第4号証から明白であるから、いずれにしても、乙第5号証及び乙第6号証は、商標法第50条第2項に規定する時期的要件を満たしていない。
(5)さらに、被請求人は、乙第7号証として、印刷業者である有限会社フジワラによる江戸蒲シールの納品書写し、乙第8号証として同社から被請求人に宛てた請求明細書の写し、乙第9号証として同社から被請求人に宛てた領収書写しを提出して、答弁書において、「乙第7号証ないし乙第9号証をもって江戸蒲シールの最新入手状況を明らかにするものであり、被請求人による業者への発注は以前から行われている」と述べている。
しかしながら、これらの取引書類は、有限会社フジワラが被請求人に「江戸蒲シール」なる商品を納品すると共に、その対価を請求し、被請求人が対価を支払ったことを証明しているにすぎず、本件商標が指定商品について使用されたものであることの証左には、なり得ないものである。仮に、これらの証拠に記載されている「江戸蒲シール」なる商品が乙第4号証に貼付されているシールと同一の物であるとした場合であっても、被請求人によって本件商標が指定商品について本件審判の請求の登録前3年以内に使用されたものであることが立証されていない。
(6)以上述べた理由により、被請求人が提出した答弁書及び乙各号証によっては、商標権者によって本件商標がその指定商品について本件審判の請求の登録前3年以内に使用されている事実を示すものではなく、提出された証拠によっては、本件審判の請求の登録前3年以内における登録商標の指定商品についての使用が立証されていないこと明らかであるから、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により、取り消されるべきものである。

第3 被請求人の答弁
被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求める、と答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第9号証を提出した。
1 平成21年2月16日付け答弁書
(1)被請求人は、明治元年の創業以来、「かまぼこ、おでん種、あげかまぼこ各種」等を創り出している老舗の水産加工品メーカーであり、被請求人に係る商品は、主要取引先である、有名百貨店、優良量販店、優良市場荷受会社、優良生協組合などにおいて販売されている(乙第1号証)。また、被請求人は、築地市場内に1店舗、場外市場にも市場橋工房と門跡橋工房の2店舗を有し、これらの店舗においても被請求人に係る商品を製造販売している(乙第2号証)。上記の門跡橋工房は、おでん鍋をはじめ、蒲鉾等を店内の工房で仕上げて販売している(乙第1号証)。そして、同店舗で販売している「揚げかまぼこ」の包装用容器には「江戸蒲」の文字が大きく表示されている。
(2)ところで、被請求人の店舗は、「おいしい!築地 歩くグルメ地図」「東京・築地 五つ星の味、極上の逸品」などといった媒体で紹介されたり(乙第1号証)、テレビ東京の人気番組「出没!アド街ック天国」の「買い出しに行きたい築地」(2008年12月20日放送)の特集では、5位にランクインする(乙第3号証)など、数多くのメディアで取り上げられている。また、被請求人は、積極的に宣伝広告活動を行っている結果、被請求人の店舗には買物客が次々と来店する。しかしながら、場外市場の商店街における他の店舗と同様、被請求人の店舗も一般の買物客を相手とする店頭販売であって、その場で商品を手渡し、現金を受け取るといった対応をしているので、これらの買物客との間では、通常、請求書や領収書のやりとりはない。
そこで、以下の資料により、使用事実を立証する。
(3)乙第4号証は、門跡橋工房で販売している「築地みやげ」「あぶりやき」「ピリカラ牛蒡」等の「揚げかまぼこ」の包装用容器である。同容器の中央に江戸蒲シールが貼付されており、同店舗では、この包装用容器に「揚げかまぼこ」を入れ、店頭販売している。
(4)乙第5号証は、平成21年1月19日の時点における門跡橋工房の店頭販売の様子及び販売されている商品を撮影した写真である。乙第5号証の写真(1)ないし(4)のように、毎日商品が並べられ、その場で次々と買物客に手渡される。乙第5号証の写真(3)及び(4)のように、「築地みやげ」は1パック900円、「あぶりやき」は1パック1,000円、「ピリカラ牛蒡」は1パック460円でそれぞれ販売されている。乙第5号証の写真(5)及び(6)のように、「炙焼き」の包装用容器の表面には、江戸蒲シールが貼付され、裏面には「揚げかまぼこ(魚肉練製品)」の名称などが表示されたシールが貼付されている。乙第6号証は、平成21年2月10日の時点における門跡橋工房の店頭販売の様子及び販売されている商品を撮影した写真である。乙第6号証の写真(4)及び(5)のように「ピリカラ牛蒡」(1パック460円)などが販売されている。乙第6号証の写真(7)のように、店内の工房で仕上げた商品が店頭に並べられている。被請求人は、乙第5号証及び乙第6号証のような直近の写真をもって日常の店頭販売の様子を明らかにするものであるが、被請求人による買物客相手の店頭販売は、その販売方法を変えることなく審判請求の登録日前から継続的に行われているのである。
(5)乙第7号証は、印刷業者である有限会社フジワラから被請求人に宛てた平成20年10月10日を売上日とする江戸蒲シールの納品書の写しであり、乙第8号証は、同社から被請求人に宛てた平成20年10月31日締切分の江戸蒲シールの請求明細書の写しであり、乙第9号証は、同社から被請求人に宛てた平成20年11月30日付けの江戸蒲シールの領収書の写しである。被請求人は、乙第7号証ないし乙第9号証をもって江戸蒲シールの最新の制作入手状況を明らかにするものであるが、被請求人による業者への発注は、以前から行われている。
(6)以上のとおり、被請求人が本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、指定商品中の「揚げかまぼこ」について本件商標と社会通念上同一の商標を使用していることは、明らかである。
2 弁駁に対する平成21年8月14日付け答弁書
(1)請求人は、乙第5号証及び乙第6号証の写真は、本件審判の請求の登録前3年以内に撮影されたものではないから、本件審判請求の登録前3年以内の本件商標の使用を立証するものではない旨主張する。
しかしながら、被請求人が実際に本件審判請求があったことを知ったのは請求書副本の送達がなされた平成21年1月6日である。そこで、答弁書提出期間内である平成21年1月19日及び平成21年2月10日の時点における門跡橋工房の店頭販売の様子及び販売されている商品を撮影した写真により日常の店頭販売の様子を明らかにするとともに、乙第4号証、乙第7号証ないし乙第9号証により、被請求人が自ら経営する門跡橋工房において本件商標「江戸蒲」を使用した包装用容器に入れた「揚げかまぼこ」が本件審判の請求の登録日前から継続的に店頭販売されていたことを立証するものである。
なお、請求人は、甲第2号証ないし甲第4号証を提出しているが、これは本件審判の請求の登録日後における事実に基づいて請求の登録日前における本件商標の不使用の主張を証明するために提出されたものであり、前記請求人の主張と矛盾するものといわざるを得ない。
(2)また、請求人は、領収書が発行されていることは被請求人が平成21年2月16日付審判事件答弁書で主張する通常の販売方法とは異なっている旨主張する。
しかしながら、同答弁書で述べたように、一般の買物客との間では、通常、請求書や領収書のやりとりはなく、レシートを発行しており、買物客から要求があれば甲第2号証のような領収書を発行している。この点は、場外市場の商店街における他の店舗となんら異なるところはない。
(3)さらに、請求人は、甲第3号証及び甲第4号証を提出して、江戸蒲シールを貼付した商品は存在しなかった旨主張する。
しかしながら、「揚げかまぼこ」は生鮮品から作られるので、作り置きできないものであり、工房内の職人が天気や人の流れ等を見て経験的に店頭に出す商品の種類・数量を見極め、一気に作り上げており、「江戸蒲」の商標を使用した商品についても店頭に出るときもあれば出ないときもあるのである。請求人が商品を購入したときはたまたま「江戸蒲」の商標を使用した商品が出ていなかったにすぎない。
(4)以上のとおり、被請求人が本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、指定商品中の「揚げかまぼこ」について本件商標と社会通念上同一の商標を使用していることは明らかである。

第4 当審の判断
商標法第50条に規定する商標登録の取消しの審判にあっては、その第2項において、その審判の請求の登録(本件の場合、平成20年12月24日)前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品又は指定役務のいずれかについての使用をしていることを被請求人が証明しない限り、使用をしていないことについて正当な理由があることを明らかにした場合を除いて、商標権者は、その指定商品又は指定役務に係る商標登録の取消しを免れないとされている。
1 被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に、商標権者が本件商標を請求に係る指定商品について使用しているとして、乙第1号証ないし乙第9号証を提出する。
そこで、被請求人の提出に係る乙各号証について検討すると、次の事実が認められる。
(1)乙第1号証は、被請求人のホームページの写しと認められ、また、乙第2号証は、「築地蒲鉾屋四代目の築地案内」の書籍の写しと認められるところ、これらには被請求人の店舗に関する情報は記載されているものの、本件商標の表示は見当たらない。
(2)乙第3号証は、テレビ東京の人気番組「出没!アド街ック天国」のサイトの写しと認められるところ、これには被請求人の店舗が紹介されてはいるものの、本件商標の表示は見当たらない。
(3)乙第4号証は、商品の包装用容器と認められ、そのふた部分に「築地」「魚河岸」「佃權」「つくごん」の文字と共に「江戸蒲」の文字が記載されたシール(江戸蒲シール)が貼付されているものの、実際に商品を包装し、いつ商品を販売したのか不明確であるから、本件審判の請求の登録前3年以内に、本件商標を「かまぼこ」について使用していたと認めることはできない。
(4)乙第5号証は、平成21年1月19日時点における被請求人の門跡橋工房の店頭販売の様子及び販売されている商品を撮影した写真であり、そこには、商品「炙焼き」と称する「揚げかまぼこ(魚肉練製品)」について包装用容器の表面に江戸蒲シールが、また、裏面には「揚げかまぼこ(魚肉練製品)」の名称などの文字が記載されたシールが貼付されているものの、その撮影時期が平成21年1月19日であるから、本件審判の請求の登録前3年以内に該当しないものである。
また、乙第5号証では、「築地みやげ」「おでんセット」「美々いか」と称する商品の包装用容器の表面に江戸蒲シールが貼付されていることは認められるものの、その撮影時期が平成21年1月19日であり、本件審判の請求の登録前3年以内に該当しないものである。
(5)乙第6号証は、平成21年2月10日時点における被請求人の門跡橋工房の店頭販売の様子及び販売されている商品を撮影した写真であり、前記乙第5号証と同様に練製品の包装用容器の表面に江戸蒲シールが貼付されていることは認められるものの、その撮影時期が平成21年2月10日であり、本件審判の請求の登録前3年以内に該当しないものである。
(6)乙第7号証ないし乙第9号証は、被請求人に対する印刷業者による商品名「江戸蒲シール」の納品書の写し、請求明細書の写し、領収書の写しであるが、これらによって商品名「江戸蒲シール」が制作されたことは認められるものの、これらによっては、本件商標を「かまぼこ」について実際に使用したことを確認することができないから、本件商標の使用があったものと認めることはできないものである。
2 前記事実からすれば、被請求人が提出した乙各号証によっては、本件商標(社会通念上同一の商標を含む。)が本件審判の請求の登録前3年以内に取消請求に係る指定商品「かまぼこ」について使用されたことを証明したものということはできない。
他に、本件商標が請求に係る指定商品について使用されていると認め得る証拠はない。
3 なお、被請求人は、平成21年2月16日付け答弁書で「同店舗で販売している『揚げかまぼこ』の包装用容器には『江戸蒲』の文字が大きく表示されている。」旨主張する。
確かに、乙第4号証ないし乙第6号証から包装用容器に「江戸蒲」の文字を記載したシールが貼付されていることは確認できるものの、これらはいずれも本件審判の請求の登録前3年以内の使用とは認められないものであることは、前記認定のとおりである。
また、被請求人は、「次から次に買い求める一般の買物客との間では、通常、請求書や領収書のやりとりはなく、レシートを発行しており、買物客から要求があれば甲第2号証のような領収書を発行している。この点は、場外市場の商店街における他の店舗となんら異なるところはない。」旨主張する。
しかしながら、本件商標を「かまぼこ」に使用し、本件審判の請求の登録前3年以内にそれを販売したことを証明する領収書はもとより、レシートも提出されていない。
してみれば、被請求人のいずれの主張も採用できない。
4 以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品について、本件商標の使用をしていることを証明していないものといわざるを得ず、また、被請求人は、使用をしていないことについて正当な理由があることを明らかにしていない。
したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2009-09-01 
結審通知日 2009-09-03 
審決日 2009-09-17 
出願番号 商願平8-142835 
審決分類 T 1 31・ 1- Z (029)
最終処分 成立 
前審関与審査官 早川 真規子 
特許庁審判長 森吉 正美
特許庁審判官 岩崎 安子
小畑 恵一
登録日 1998-10-16 
登録番号 商標登録第4201427号(T4201427) 
商標の称呼 エドカマ 
代理人 香原 修也 
代理人 川村 恭子 
代理人 佐々木 功 
代理人 藤田 雅彦 
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