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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない Y414244 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない Y414244 |
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管理番号 | 1202067 |
審判番号 | 不服2007-3495 |
総通号数 | 117 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2009-09-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2007-02-05 |
確定日 | 2009-07-29 |
事件の表示 | 商願2005-119869拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「アンチエイジングカウンセラー」の文字を標準文字で書してなり、第41類、第42類、第43類及び第44類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成17年12月21日に登録出願され、その後、指定役務については、原審における同18年7月11日付け手続補正書により、第41類「当せん金付証票の発売,技能・スポーツ又は知識の教授,医学・医薬品に関する知識の教授,医学・医薬品に関する知識の教授に関する情報の提供,献体に関する情報の提供,献体の手配,セミナー・シンポジウム・会議・講演会・研修会・研究会・勉強会・討論会の企画・運営又は開催,動物の調教,植物の供覧,動物の供覧,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,オンラインによる電子書籍の供覧,美術品の展示,庭園の供覧,洞窟の供覧,書籍の制作,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),医薬品に関するビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),放送番組の制作における演出,映像機器・音声機器等の機器であって放送番組の制作のために使用されるものの操作,スポーツの興行の企画・運営又は開催,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),競馬の企画・運営又は開催,競輪の企画・運営又は開催,競艇の企画・運営又は開催,小型自動車競走の企画・運営又は開催,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供,娯楽施設の提供,映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供,興行場の座席の手配,映画機械器具の貸与,映写フィルムの貸与,楽器の貸与,運動用具の貸与,テレビジョン受信機の貸与,ラジオ受信機の貸与,図書の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与,ネガフィルムの貸与,ポジフィルムの貸与,おもちゃの貸与,遊園地用機械器具の貸与,遊戯用器具の貸与,書画の貸与,写真の撮影,通訳,翻訳,カメラの貸与,光学機械器具の貸与」、第42類「気象情報の提供,建築物の設計,測量,地質の調査,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究,機械器具に関する試験又は研究,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,社会保険に関する手続の代理,計測器の貸与,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供,理化学機械器具の貸与,製図用具の貸与」及び第44類「美容,理容,入浴施設の提供,庭園又は花壇の手入れ,庭園樹の植樹,肥料の散布,雑草の防除,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものに限る。),あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,はり,医業,医療情報の提供,健康診断,歯科医業,調剤,栄養の指導,動物の飼育,動物の治療,植木の貸与,農業用機械器具の貸与,医療用機械器具の貸与,漁業用機械器具の貸与,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与,芝刈機の貸与,アンチエイジングに関する相談及びカウンセリング,美容に関する情報の提供,理容に関する情報の提供,入浴施設の提供に関する情報の提供,医療情報の提供,庭園又は花壇の手入れに関する情報の提供,庭園樹の植樹に関する情報の提供,肥料の散布に関する情報の提供,雑草の防除に関する情報の提供,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものに限る。)に関する情報の提供,あん摩・マッサージ及び指圧に関する情報の提供,医業に関する情報の提供,栄養の指導に関する情報の提供,家畜の診療に関する情報の提供,きゅうに関する情報の提供,健康診断に関する情報の提供,歯科医業に関する情報の提供,柔道整復に関する情報の提供,調剤に関する情報の提供,はりに関する情報の提供,植木の貸与に関する情報の提供,漁業用機械器具の貸与に関する情報の提供,コンバインの貸与に関する情報の提供,芝刈機の貸与に関する情報の提供,超音波診断装置の貸与に関する情報の提供,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与に関する情報の提供」と補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、その指定役務との関係において、『老化防止に関する美容等の相談相手(カウンセラー)』の意味合いを容易に認識させる『アンチエイジングカウンセラー』の片仮名文字を標準文字で表示してなるものであるから、これをその指定役務中、上記意味合いに照応する役務、例えば、『アンチエイジングに関する相談及びカウンセリング,美容に関する情報の提供,医療情報の提供,美容,栄養の指導』等に使用するときは、単に役務の質(内容)を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審における証拠調べ通知 当審において、本願商標が、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、次の事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、その結果を請求人に通知し、意見を求めた。 (1)株式会社岩波書店発行「広辞苑第6版」において、「アンチエージング」は、「老化を防止すること。多く、医療・美容などでいう。老化防止。抗老化。」と記載されている。 (2)株式会社三省堂発行「大辞林第3版」において、「アンチエージング」は、「→抗老化」と記載され、さらに、「抗老化」は、「老化を防止すること。多くの場合、若返りを目的にした医療・美容・整形などに対していわれる。アンチエージング。」と記載されている。 (3)株式会社三省堂発行「コンサイスカタカナ語辞典第3版」において、「アンチエージング」は、「抗老化。老化を防止すること。多くの場合、若返りを目的にした医療・美容・整形などに対していわれる。」と記載されている。 (4)株式会社集英社発行「imidas現代人のカタカナ語欧文略語辞典」において、「アンチエージング」は、「老化防止の。抗加齢の。不老の。アンチエイジングともいう。」と記載されている。 (5)自由国民社発行「現代用語の基礎知識2008」において、「アンチエイジング」は、「『老化を防ぐ』を意味する。」と記載されている (6)2002.04.16 読売新聞 東京朝刊 25頁 「老化防止を科学 研究会が来月発足」の見出しの下、「食生活の改善や運動など様々な方法で加齢に伴う身体機能の衰えを軽減させようという『アンチエイジング』について、女性たちに科学的な情報を提供する『女性のための抗加齢医学研究会』(発起人=坂元正一・東大名誉教授ら十四人)が来月発足する。産婦人科医、美容外科医、皮膚科医、運動生理学者ら百人が参加、日本では初めての試みとして注目される。」の記載がある。 (7)2003.08.19 読売新聞 東京朝刊 2頁 「[顔]加齢への対処考えるNPOを作った 塩谷信幸さん」の見出しの下、「アンチエイジングは『「抗加齢」の意味。加齢に伴う様々な悩みや障害に対応する。美容だけでなく、生活習慣病や男女の更年期、健康食品、化粧法など多岐にわたる。」の記載がある。 (8)2005.08.06 朝日新聞 東京朝刊 11頁 「(私の視点ウイークエンド)アンチエイジング 老化度知り弱点克服を 米井嘉一」の見出しの下、「老化の進行を予防したり、遅らせたりするアンチエイジング(抗加齢)という言葉が、テレビや雑誌、広告にあふれている。しかし、効果を示す明確なデータのない健康食品や怪しげなサプリメント、サービスも出回って、本当にその予防法は正しいのか、どこまで信用できるのかわからないのが実情だろう。・・(略)・・日本抗加齢医学会(水島裕理事長)は、こうした状況を踏まえ、この6月、専門医の認定制度を発足させた。他の学会の『専門医』『認定医』資格を持つ医師や歯科医師らを対象に試験を実施。近く約300人のアンチエイジングの『専門医』『指導士』が全国に誕生する予定だ。」の記載がある。 (9)2006.06.26 産経新聞 大阪朝刊 9頁 「【Q&A】アンチエイジング」の見出しの下、「□Q よく聞くアンチエイジングとは、どんなものなのでしょうか。 □A 心身の老化を防ぐことを目的としたケアの考え方です。遺伝子や細胞レベルでの老化研究が進むのに従って注目され出しました。女性の肌のシワやシミの防止、減少するホルモンの補充、骨密度の低下予防など、加齢に伴う体の変化を少しでも少なくしていこう、と化粧品や健康食品、美容整形といった業界から商品や情報、サービスが幅広く提供され、医学の1分野にもなっています。」の記載がある。 (10)2006.07.28 朝日新聞 東京夕刊 7頁 「疲れ知らぬ『抗加齢』ブーム シワ取り化粧品にプチ整形…」の見出しの下、「アンチエイジングは90年ごろ、米国で健康のための予防医学として生まれた。近年の健康志向も追い風になり、日本でも広がっているが、もっぱら注目を集めるのはやはり美容分野だ。」の記載がある。 (11)2007.01.22 日刊建設工業新聞 1頁 「回転窓/アンチエイジングがトレンドに」の見出しの下、「『アンチエイジング』が新しいトレンドになりつつある。それを旗印に掲げたクリニックなども増えているそうだ▼アンチエイジングとは「加齢とともにおこる自然現象の老化や機能の退化を遅らせたり、逆転させたりすることへの挑戦」とでも言うのだろうか。要は老化防止▼」の記載がある。 (12)2008.01.15 毎日新聞 東京朝刊 23頁 「医療ナビ:アンチエイジング外来 どんな効果が期待できますか。」の見出しの下、「アンチエイジングは『抗加齢』と訳されることが多い。年をとるにつれて皮膚にしわが増えるなど容姿が変化、足腰の筋力が衰え、目や耳が悪くなる。記憶力など脳の機能が衰え、免疫や血管、内臓の働きも弱まって病気にかかりやすくなる。体の機能が衰えることがエイジング(加齢)で、アンチエイジングは加齢現象を食い止める試み。老化研究が進み、医療に取り入れられるようになった。日本では、90年代後半に美容整形外科や化粧品メーカーなどが、アンチエイジングという言葉を使い始めた。00年に血管年齢などを調べるアンチエイジングドックが登場し、01年に日本抗加齢医学会の前身の研究会が発足した。」の記載がある。 (13)http://archive.mag2.com/0000183484/20060202181834000.html 株式会社まぐまぐの運営するメールマガジンの「絶対!アンチエイジング『魔法のサプリ活用法』」において、「アンチエイジングを心掛けるには、『上手なサプリメントの摂り方』はもちろん、『ココロを元気にする事』も大切!薬剤師・日本臨床栄養協会認定サプリメントアドバイザーのアンチエイジングカウンセラー日馬正博がお届けする、『カラダとココロのサプリマガジン』。」の記載がある。 (14)http://blog.goo.ne.jp/sakura-an エヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社の運営する「gooブログ」内の「あき子のアンチエイジング指南」のブログの「自己紹介」の欄において、「2001年アンチエイジングカウンセラーの職に。」の記載がある。 (15)http://www.anti-ageing.jp/magazine/backnumber/show/d200601250001.html 特定非営利活動法人アンチエイジングネットワークの2006年1月11日発行の「アンチエイジングメールマガジン」において、「今年のアンチエイジングは-」の見出しの下、「『アンチエイジング』は予防医学ですから、ココロの病を予防する『アンチエイジング心療内科医』や『アンチエイジング・カウンセラー』が登場しても何の不思議もありません。」の記載がある。 (16)http://www.neec.ac.jp/spo/guide/teacher.html 「日本工学院スポーツカレッジ」のサイトにおいて、「講師紹介」の見出しの下、「伊藤友美」の欄に、「アンチエイジングカウンセラー、管理栄養士。アンチエイジング指導の第一人者として、カウンセリングや美容スクールでの講義、講演会、テレビ出演などマルチに活躍。」の記載がある。 (17)http://www.ig-c.net/cgi-bin/kbank/siteup.cgi?&category=1&page=0&view=&detail=on&no=21 株式会社アイグースのサイトにおいて、「講師BANK 登録講師 一覧」の見出しの下、「大津美彩緒」の「区分」欄に、「企業研修・講師・講演・執筆 アンチエイジング・カウンセラー」の記載がある。 (18)http://news.goo.ne.jp/entertainment/talent/M07-1063.html エヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社の「gooニュース」のサイトにおいて、「マイケルM金子」の欄に、「俳優 タレント DJ インタビュアー・企画・プロデュース アンチエイジングカウンセラー」の記載がある。 4 証拠調べ通知に対する意見の要点 「アンチエイジング」の語は、特定の語義ないし使用法の確立されていない語であり、非常に広い意味合いを有している。したがって、これに「相談員」を意味する「カウンセラー」の語が組み合わされたとしても、当該「アンチエイジングカウンセラー」の語に接した日本人需要者は、当該語からその具体的な内容を思い浮かべることはできないから、「医学・医薬品に関する知識の教授」といった特定分野において当該語を使用した場合、当該「アンチエイジングカウンセラー」の語は出願人のサービスを識別する文字商標として日本人需要者に十分認識されるものであって、本願商標は登録されるべきである。 5 当審の判断 本願商標は、前記1のとおり、「アンチエイジングカウンセラー」の文字を標準文字で書してなるところ、その構成中の「アンチエイジング」の文字は、「老化防止。抗老化。」等を、「カウンセラー」の文字は、「社会生活において個人が直面する悩みなどについて相談に応じ、適切な指導・助言をする人。相談員。」等をそれぞれ意味する語として、ともに一般に広く知られているものであるから、全体として「老化防止・抗老化に関する相談員」程の意味合いを容易に理解、認識させるものである。 そして、前記3の証拠調べ通知で示した事実によれば、「アンチエイジング」の文字は、美容・医療に係る役務分野をはじめとする様々な分野において、「老化防止、抗老化」程の意味合いとして、一般に広く使用されていること、また、「アンチエイジングカウンセラー」の文字は、「アンチエイジング(老化防止・抗老化)に関するカウンセラー(相談員)」程の意味合いとして、実際に使用されていることが認められる。 してみれば、本願商標は、これをその指定役務中、「アンチエイジングに関する相談及びカウンセリング,美容に関する情報の提供,医療情報の提供,美容,栄養の指導」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「アンチエイジング(老化防止・抗老化)に関するカウンセラー(相談員)」程の意味合いを理解、認識し、役務の提供者、質(内容)を表示したものとして認識するにとどまり、自他役務の識別標識としては認識し得ないというのが相当であって、また、本願商標を上記役務以外の役務に使用するときは、役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。 なお、請求人は、前記3の証拠調べ通知に対して、前記4に記載の旨、意見を述べているが、本願商標については上記のとおり判断するのが相当である。 また、請求人は、過去の登録例を挙げ、本願商標も登録されるべきである旨主張するが、登録出願された商標が、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標の構成態様と指定役務との関係における、その役務の取引の実情を考慮して、個別具体的に判断されるべきものであって、かつ、その判断時期は、査定時又は審決時と解されるべきものであるから、請求人が挙げた商標登録例の存在によって、上記判断は左右されるものではない。したがって、請求人の主張は採用することができない。 以上のとおりであるから、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2009-05-26 |
結審通知日 | 2009-06-01 |
審決日 | 2009-06-15 |
出願番号 | 商願2005-119869(T2005-119869) |
審決分類 |
T
1
8・
272-
Z
(Y414244)
T 1 8・ 13- Z (Y414244) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 原田 信彦 |
特許庁審判長 |
野口 美代子 |
特許庁審判官 |
小川 きみえ 稲村 秀子 |
商標の称呼 | アンチエイジングカウンセラー、アンチエイジング |
代理人 | 深見 久郎 |
代理人 | 野田 久登 |
代理人 | 竹内 耕三 |
代理人 | 森田 俊雄 |