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審決分類 審判 査定不服 観念類似 登録しない X09
審判 査定不服 称呼類似 登録しない X09
管理番号 1198981 
審判番号 不服2008-19211 
総通号数 115 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2009-07-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2008-07-29 
確定日 2009-06-05 
事件の表示 商願2007- 69219拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は,別掲のとおりの構成からなり,第9類に属する願書に記載の商品を指定商品として,2007年5月4日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し,平成19年6月28日に登録出願されたものである。その後,指定商品については,同20年4月18日付け手続補正書で第9類「コンピュータ,コンピュータソフトウェア,携帯情報端末装置,パーソナルコンピュータゲーム用ジョイスティック,パーソナルコンピュータゲーム用コントローラ,コンピュータ周辺機器,その他の電子応用機械器具及びその部品,コンパクトディスクプレーヤー及びレコーダー,DVDプレーヤー及びレコーダー,MP3プレーヤー及びレコーダー,テレビジョン受信機用セットトップボックス,テレビジョン受信機,ラジオ受信機,アンプリファイヤー,スピーカー,デジタルカメラ,携帯電話,コンピュータネットワーク用の接続ハブ及びルータ,その他の電気通信機械器具,家庭用テレビゲームおもちゃ用ジョイスティック,家庭用テレビゲームおもちゃ用コントローラ,家庭用テレビゲームおもちゃ用ソフトウェア,家庭用テレビゲームおもちゃ,電線及びケーブル,火災報知器,ガス漏れ警報器,盗難警報器,インターネットを利用して受信し及び保存することができる音楽ファイル」に補正されたものである。

2 引用商標
原査定において,本願の拒絶の理由に引用した登録第4825940号商標(以下「引用商標」という。)は,「花」の漢字を標準文字で表してなり,平成13年3月27日登録出願,第9類「理化学機械器具,測定機械器具,電池,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,救命用具,録音済みのフレキシブルディスク及びコンパクトディスク・その他のレコード,オゾン発生器,電解槽,ロケット,業務用テレビゲーム機用プログラムを記録させたコンパクトディスク・その他の遊園地用機械器具,スロットマシン,運動技能訓練用シミュレーター,乗物運転技能訓練用シミュレーター,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,鉄道用信号機,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,火災報知機,ガス漏れ警報器,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,消防車,消防艇,スプリンクラー消火装置,盗難警報器,保安用ヘルメット,磁心,自動車用シガーライター,抵抗線,電極,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,金銭登録機,計算尺,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,ウエイトベルト,ウェットスーツ,浮袋,エアタンク,水泳用浮き板,潜水用機械器具,レギュレーター,アーク溶接機,家庭用テレビゲームおもちゃ用プログラムを記録させたコンパクトディスク・その他の家庭用テレビゲームおもちゃ,金属溶断機,検卵器,電気溶接装置,電動式扉自動開閉装置,メトロノーム」,第16類「紙類,家庭用食品包装フィルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,衛生手ふき,型紙,紙製テーブルクロス,紙製テーブルナプキン,紙製タオル,紙製手ふき,紙製のぼり,紙製旗,紙製ハンカチ,紙製ブラインド,裁縫用チャコ,荷札,印刷物,書画,写真,写真立て,遊戯用カード,文房具類,事務用又は家庭用ののり及び接着剤,青写真複写機,あて名印刷機,印刷用インテル,印字用インクリボン,活字,こんにゃく版複写機,自動印紙はり付け機,事務用電動式ホッチキス,事務用封かん機,消印機,製図用具,タイプライター,チェックライター,謄写版,凸版複写機,文書細断機,封ろう,マーキング用孔開型板,郵便料金計器,輪転謄写機,観賞魚用水槽及びその附属品」及び第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,動物の調教,植物の供覧,動物の供覧,図書及び記録の供覧,美術品の展示,庭園の供覧,洞窟の供覧,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,ゴルフの興行の企画・運営又は開催,相撲の興行の企画・運営又は開催,ボクシングの興行の企画・運営又は開催,野球の興行の企画・運営又は開催,サッカーの興行の企画・運営又は開催,競馬の企画・運営又は開催,競輪の企画・運営又は開催,競艇の企画・運営又は開催,小型自動車競走の企画・運営又は開催,当せん金付証票の発売,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供,娯楽施設の提供,興行場の座席の手配,映写機及びその附属品の貸与,映写フィルムの貸与,楽器の貸与,スキー用具の貸与,スキンダイビング用具の貸与,テレビジョン受信機の貸与,ラジオ受信機の貸与,図書の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与,おもちゃの貸与,遊園地用機械器具の貸与,遊戯用器具の貸与」を指定商品及び指定役務として,同16年12月17日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)商標の類否について
商標の類否については、次のように判示されているものである。
「商標が類似するかどうかは,最終的には,対比される両商標が同一又は類似の商品に使用された場合に,商品の出所につき混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべきものであり,具体的にその類否判断をするに当たっては,両商標の外観,称呼,観念を観察し,それらが取引者に与える印象,記憶,連想等を総合して全体的に考察すべきであって,決して上記3要素の特定の一つの対比のみによってなされるべきものではないが,少なくともその一つが類似している場合には,当該具体的な取引の実情の下では商品の出所の混同を生ずるおそれはないと考えさせる特別の事情が認められる場合を除いて,出所の混同を生ずるおそれがあると認めるのが相当である(最高裁昭和43年2月27日第三小法廷判決・民集22巻2号399頁参照)」(平成11年(行ケ)第422号 平成12年6月13日判決言渡)。
「商標はその構成部分全体によつて他人の商標と識別すべく考案されているものであるから,みだりに,商標の構成部分の一部を抽出し,この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判定するがごときことが許されないのは,正に,所論のとおりである。しかし,簡易,迅速を尊ぶ取引の実際においては,各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認められない商標は,常に必ずしもその構成部分全体の名称によって称呼,観念されず,しばしば,その一部だけによって簡略に称呼,観念され,一個の商標から二個以上の称呼,観念の生ずることがあるのは,経験則の教えるところである」(最高裁昭和38年12月5日第一小法廷判決(昭和37年(オ)第953号)参照)。
以下,これらを踏まえて,本願商標及び引用商標とをそれぞれの指定商品に使用した場合に,商品の出所の混同を生ずるおそれがあるか否かについて判断する。
(2)本願商標と引用商標について
本願商標は,別掲のとおり,中央部分に右端が丸みを帯びた灰色の横長図形を配し,その表面に,輪郭を白抜きにした「HANA」の欧文字を斜めに配し,それぞれの文字をオレンジ色,灰色,紫色,青色で彩色して表してなり,その横長図形部分を囲むように,青く配色された横長長方形を上下に二つずつ配し,その右横に同じ青色,同じ太さで,欧文字の「U」を横に倒したような図形を立体的に描いてなるものである。
しかして,その構成中の青色及び灰色で表された図形部分と中央に表された「HANA」の欧文字部分とは,上記のとおり,色彩が相違するだけでなく,看者の目を引く中央部分に,輪郭を白抜きした四色の欧文字を表した構成よりなるものであるから,視覚上分離して看取されるものであり,観念上においても,図形部分と「HANA」の欧文字との結合により特定の意味合いが生ずるものとも認められない上に,これらを常に一体のものとして把握しなければならないような特段の事情も見いだせない。そうとすれば,本願商標は,青色及び灰色で表された図形部分と中央に表された「HANA」の文字部分とを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分に結合しているものとは認められないというべきである。
したがって,本願商標は,図形部分と文字部分とが分離されて認識されるものであるから,その構成中央の見やすく読みやすい「HANA」の文字部分に着目し,該文字部分をもって取引にあたる場合が決して少なくないものとみるのが相当であり,その文字部分に相応して,我が国で親しまれたローマ文字読みで「ハナ」の称呼を生ずるものである。そして,該「ハナ」の称呼からは,広く親しまれた語である「花」(ァ.種子植物の有性生殖にかかわる器官の総体。ィ.特に,梅または桜の花。等「広辞苑 第5版」)あるいは「鼻」(哺乳類の顔の中央に隆起し,呼吸・嗅覚をつかさどり,発声を助ける器官。「広辞苑 第5版」)の字音として想起されるとみるのが相当であるから,本願商標の「HANA」の欧文字から,「花」又は「鼻」の観念を生ずるものというべきである。
これに対し,引用商標は,前記2のとおり,「花」の文字を表してなり,その文字に相応して「ハナ」の称呼を生じるものであり,「花」の文字よりは前述のとおり「ァ.種子植物の有性生殖にかかわる器官の総体。ィ.特に,梅または桜の花。等」(広辞苑 第5版)の意味合いを理解させるものである。
そこで,本願商標と引用商標について,その称呼,観念及び外観を総合的に考察すると,本願商標と引用商標とは,外観において相違するものであるが,本願商標の中央に顕著に表された欧文字部分である「HANA」の文字と引用商標「花」の文字よりは,「ハナ」の称呼を同じくするものであり,観念については,本願商標からは,広く知られた「花」又は「鼻」のいずれかの意味を想起させる場合があり,「花」を理解させることはないとはいい得ないから,引用商標の「花」の観念と同じくする場合も少なくないものというべきである。さらに,本願商標と引用商標について,商品の出所の混同を生ずるおそれがないと考えさせる具体的な取引の実情を見いだすこともできない。
そうすると,本願商標と引用商標とは,外観において相違することを考慮しても,称呼及び観念において相紛らわしい類似の商標であって,かつ,本願商標の指定商品は,引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものであるから,本願商標をその指定商品に使用した場合,商品の出所について誤認混同を生じさせるおそれがあるものと判断するのが相当である。
(3)請求人の主張について
請求人(出願人)は,審判請求書において,「本願商標は,『HD』の文字を青色のブロック状の立体的図形に形成し,『H』の水平画から『D』の内側に組み込むように配置された灰色のブロック体の表面に,白く縁取りし,かつ各文字に各色が施された『HANA』の文字が表され,立体を左上方から見たように全体としてやや傾斜した構成であり,引用商標とは外観上相違するものである。また,本願商標よりは,『HD』『HANA』の文字が認められ,特定の観念を生じさせるものとはいえず,特異な態様であるから,直ちに『花』の音訳であると認識されることはあり得ない。『HANA』は一つの単語と言うより,出願人の名称の頭文字にほかならないから,観念上も全く別異のものである。称呼については,本願商標は『HD』『HANA』の文字を有するから,『エッチディー』『エイチディ』『エイチエーエヌエー』などの称呼の他に『ハナ』の称呼を生じ得るが,外観,観念において疑問の余地なく著しく相違している。」旨主張する。
しかしながら,本願商標の青色の図形部分は,欧文字「HD」を図案化したものという請求人(出願人)の意図があったとしても,相当程度図案化されており,具体的にどのような文字を表したものか明確に判読することは難しく,これに接する需要者,取引者が,請求人(出願人)の主張するような「H」,「D」の欧文字を直ちに理解,認識できるとはいい得ないものである。加えて,青い長方形などの図形の中央部分には,色の違う灰色の横長図形が納まるように配されており,請求人(出願人)が主張する欧文字の「H」を構成する横の線及び「D」の文字を構成する縦の線は認めることができないことからも,青色の部分を文字として理解,把握されるとはいい難いところである。したがって,青色及び灰色に配色された部分は,図形と理解,認識されるというべきであり,その図形部分より特定の称呼が生じるとは認められない。また,本願商標の「HANA」の欧文字部分は,特定の一つの観念に限定されるものでないとしても,広く親しまれた「花」の観念を生じないということもできないから,これより「花」の観念を理解させる場合があることは前述のとおりであり,該「花」の観念を超えて「HANA」の文字が,請求人(出願人)の名称の頭文字を表したものと取引者,需要者に理解されていると認められる証拠も見いだせない。
そして,請求人(出願人)は,「『商標の類否は,対比される両商標が同一または類似の商品に使用された場合に,商標がその外観,観念,称呼等によって取引者に与える印象,記憶,連想等を総合して全体的に考察すべく,しかもその商品の取引の実情を明らかにしうる限り,その具体的な取引状況に基づいて判断するのを相当とする・・商標の外観,観念または称呼の類似は,その商標の使用した商品につき出所の誤認混同のおそれを推測させる一応の基準すぎず,従って,右三点のうちその一において類似するものでも,他の二点において著しく相違することその他の取引の実情等によってなんら商品の出所に誤認混同をきたすおそれの認めがたいものについては,これを類似商標と解すべきではない。』と判示されており,その後も同様の判決例や審決例がある。」旨主張する。
しかしながら,請求人が挙げた判決において「右三点のうちその一において類似するものでも,他の二点において著しく相違することその他の取引の実情等によってなんら商品の出所に誤認混同をきたすおそれの認めがたいものについては」と判示されており,本願商標と引用商標とは,称呼のみならず,観念も類似する場合があるものと判断されるものであるから,他の二点において著しく相違するものということはできず,両者をその指定商品に使用したときに,商品の出所に誤認混同をきたすおそれがないと認める取引の実情なども認められない。
また,請求人は「拒絶理由通知書で引用した引用商標及び登録第4947302号は『ハナ』の称呼を有し,指定商品も類似するにもかかわらず,併存登録されているのは,総合的,全体的に考察した場合に混同のおそれがないと判断されたからに他ならない。」旨述べ,さらに,「『花』は,商標の構成要素としてはありふれたものであり,それ自体の識別力は比較的弱いと考えられ,『ハナ』の称呼のみによって商品を識別すると解することは経験則に反するものである。」旨主張する。
しかしながら,商標の類否判断は,個別具体的に,本願商標と引用商標との対比において判断されるべきものであり,請求人(出願人)の挙げる登録例などは商標の構成態様及び指定商品との関係等も異なるものであるから,請求人の挙げる登録例及び審決例が,本願商標と引用商標との類否判断に影響を与えるものということはできない。また,「花」の文字がよく知られた語であるとしても,商標の識別性の判断はその指定商品との関係によって判断されるべきものであり,本願商標構成中の「HANA」の欧文字部分は,これをその指定商品に使用したときに,十分自他商品の識別標識としての機能を果たすものというべきであるから、本願商標は,「ハナ」の称呼をもって取引に資される場合があるといわなければならない。したがって,請求人のいずれの主張も採用することはできない。
(4)むすび
以上のとおりであるから,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって,取り消すことはできない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲 本願商標



審理終結日 2009-01-06 
結審通知日 2009-01-08 
審決日 2009-01-26 
出願番号 商願2007-69219(T2007-69219) 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (X09)
T 1 8・ 263- Z (X09)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 大橋 良成浅野 真由美早川 文宏 
特許庁審判長 中村 謙三
特許庁審判官 清川 恵子
末武 久佳
商標の称呼 ハナ、エッチデイ、エイチデイ 
代理人 大島 厚 
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