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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 X16 審判 全部申立て 登録を維持 X16 |
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管理番号 | 1194080 |
異議申立番号 | 異議2008-900295 |
総通号数 | 112 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2009-04-24 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2008-07-22 |
確定日 | 2009-03-11 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5139923号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5139923号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5139923号商標(以下「本件商標」という。)は、「おもしろ消しゴム」の文字を標準文字で書してなり、平成19年11月8日に登録出願、第16類「消しゴム」を指定商品として、平成20年6月13日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由の要点 (1)引用商標について 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、その業務に係る商品「定規」に、別掲(1)のとおりの構成よりなる商標(以下「引用商標1」という。)を継続して使用している(甲第2ないし12号証)。 また、同じく「テープディスペンサー」に、別掲(2)のとおりの構成よりなる商標(以下「引用商標2」という。)を継続して使用している(甲第6ないし11号証)。 そして、申立人の「おもしろ」シリーズ商品の一つである上記「定規」は、2000年(平成12年)から2008年(平成20年)に至るまで、また、「テープディスペンサー」は、2002年(平成14年)から2008年(平成20年)に至るまで大量に販売した実績がある(甲第13号証)。 かかる事実から、引用商標1及び2は、本件商標の登録出願時には、申立人の業務に係る商品「定規、テープディスペンサー」を表示するものとして、需要者の間に広く認識されていたものである。 引用商標1及び2中の「スケール」及び「テープカッター」の文字部分は、商品の普通名称であり、自他商品の識別力を有しない部分であるから、「おもしろ」の文字部分に自他商品の識別力を有する。 (2)本件商標について 本件商標は、その構成中「消しゴム」の文字部分は、商品の普通名称であり、自他商品の識別力を有しない部分であるから、「おもしろ」の文字部分に自他商品の識別力を有する。 (3)本件商標と引用商標1及び2との対比 以上のとおり、本件商標と引用商標1及び2は、「おもしろ」の文字を共通にする称呼及び観念上類似する商標である。また、本件商標の指定商品「消しゴム」と引用商標1及び2が使用される「定規、テープディスペンサー」は、類似の商品である。 (4)むすび したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。 3 当審の判断 (1)本件商標と引用商標1及び2の類否 本件商標は、前記1のとおり、「おもしろ消しゴム」の文字を標準文字で書してなるものであるところ、その構成中の「消しゴム」の文字部分は、指定商品を表すものであり、商品の普通名称と認めることができる。 一方、本件商標中の「おもしろ」の文字部分は、「おもしろい」の語幹であり、後半部の「消しゴム」の文字を修飾するための語であって、該語自体、格別に強い自他商品の識別機能を有するものとは認められない。 そして、本件商標は、「おもしろ」の文字と「消しゴム」の文字とを外観上一体不可分に結合したものであり、また、これらの文字を結合したことにより、「普通の消しゴムと変わったところがあるおもしろい消しゴム」なる観念を生じ、本件商標が使用される商品「消しゴム」の特性を暗示させるものであるから、観念上も一体のものとして把握されるものである。 そうすると、本件商標は、構成全体をもって、一体不可分の商標を表したと認識されるものであるから、これより「オモシロケシゴム」の一連の称呼のみを生ずるものであって、「普通の消しゴムと変わったところがあるおもしろい消しゴム」の観念を生ずるものといわなければならない。 してみれば、本件商標より「おもしろ」の文字部分のみを分離・抽出し、そのうえで、本件商標と引用商標1及び2とが称呼及び観念において類似する商標であるとの申立人の主張は、前提において誤りがあるものといわざるを得ない。他に本件商標と引用商標1及び2とが類似するとみるべき理由は見いだせない。 以上によれば、本件商標と引用商標1及び2は、称呼、観念及び外観のいずれの点においても非類似の商標というべきである。 なお、付言すれば、甲第2号証ないし甲第13号証を総合すると、申立人がその業務に係る「定規、テープディスペンサー」に、引用商標1及び2を使用していたことは認められるものの、その周知性を立証する証拠は、申立人の発行に係るカタログを主とするものであり、また、「おもしろシリーズ売上実績」にしても、これらの売上が市場においてどの程度のシェアを占めていたのか明らかではなく、申立人の提出した証拠のみをもってしては、引用商標1及び2が申立人の業務に係る「定規、テープディスペンサー」を表示するものとして、本件商標の登録出願時にその需要者の間に広く認識されていたと認めることは困難であるといわざるを得ない。 したがって、本件商標が商標法第4条第1項第10号に該当するとする申立人の主張は理由がない。 (2)むすび 以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号に違反してされたものと認めることはできないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲 (1)引用商標1 (色彩については原本参照) (2)引用商標2 (色彩については原本参照) |
異議決定日 | 2009-02-20 |
出願番号 | 商願2007-113640(T2007-113640) |
審決分類 |
T
1
651・
252-
Y
(X16)
T 1 651・ 253- Y (X16) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 田村 正明、庄司 美和 |
特許庁審判長 |
井岡 賢一 |
特許庁審判官 |
小川 きみえ 佐藤 達夫 |
登録日 | 2008-06-13 |
登録番号 | 商標登録第5139923号(T5139923) |
権利者 | 株式会社イワコー |
商標の称呼 | オモシロケシゴム、オモシロ |
代理人 | 大塚 明博 |
代理人 | 渡辺 喜平 |
代理人 | 岡野 功 |