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審決分類 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない X31
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない X31
管理番号 1190749 
審判番号 不服2008-6628 
総通号数 110 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2009-02-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2008-02-22 
確定日 2008-12-12 
事件の表示 商願2007- 15756拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「ペリカンマンゴー」の片仮名文字を上段に、「PELICAN MANGO」の欧文字を下段に、二段に併記してなり、第31類に属する「マンゴー」を指定商品として、平成19年2月8日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)
原査定は、「本願商標は、『ペリカンマンゴー』の文字と、その英文字『PELICAN MANGO』の文字を併記してなるところ、『ペリカンマンゴー』は、マンゴーの姿がペリカンのくちばしの形に似ていることから、『ペリカンマンゴー(フィリピンマンゴー)』の愛称で親しまれ普通一般に使用されているものであるから、これをその指定商品中『ペリカンマンゴー』に使用するときは、単に該商品の品質を表示するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを行ったところ、別掲に示すとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対し、平成20年7月23日付けで証拠調べの結果を通知した。

4 職権証拠調べに対する請求人の対応
前記「証拠調べ通知」に対して、所定の期間を指定して意見を申し立てる機会を与えたところ、請求人からは何らの意見もない。

5 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「ペリカンマンゴー」の片仮名文字を上段に、「PELICAN MANGO」の欧文字を下段に、二段に併記してなるところ、上段の「ペリカンマンゴー」の文字は、下段の「PELICAN MANGO」の欧文字の読みを特定したものと、容易に理解、認識させるものである。
そして、前記3の証拠調べ通知で記載した事実からすれば、「ペリカンマンゴー」の文字は、マンゴーの種類の一、例えば「勾玉の形をした果皮が黄色いマンゴー」又は「フィリピン産のカラバオ種のマンゴー」を表す語として、書籍、新聞をはじめ、実際に商品を取引き、販売する市場においても、「ペリカンマンゴー」の文字が、前記意味合い有するマンゴーの種類を表す文字として使用されている実情を窺い知ることができるものである。
してみれば、本願商標を、その指定商品中「ひらたい形をして、果皮や果肉が黄色いフィリピン産のマンゴー」に使用するときは、これに接する取引者、需要者に「マンゴー」の種類を表したものと理解させるに止まるものであって、単に商品の品質を表してなるにすぎないものであるから、自他商品の識別標識としての機能を有する商標とは認識し得ないものというべきであって、かつ、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと判断するのが相当である。
なお、請求人(出願人)は、原審における意見書において、「出願人(請求人)が、『ペリカンマンゴー』又は『PELICAN MANGO』の文字を有する登録商標を保有していること。」、及び、当審における審判請求の理由において、「『ペリカンマンゴー』及び『PELICAN MANGO』の文字はフィリピンマンゴーの通称、愛称を表わすものではなく、請求人(出願人)の営業努力により築き上げたマンゴーのブランド名である。また、本願商標中の『ペリカンマンゴー』の文字は普通名称化したものでも、慣用商標化したものでもなく、自他商品の識別標識として機能するものである。」旨、主張している。
たしかに、請求人の関連会社と思われる株式会社タイコーフランチャイズが、昭和50年代に「PELICAN MANGO」の文字を有する商標を、マンゴーに使用していた事実を窺い知ることはできるものの、「ペリカンマンゴー」及び「PELICAN MANGO」の各文字が、出願人により築き上げられたマンゴーのブランド名であるとまでは、提出された全証拠を仔細に検討しても、その事実を見出すことはできない。
また、「ペリカンマンゴー」及び「PELICAN MANGO」の各文字が、これに接する取引者、需要者に「ひらたい形をして、果皮や果肉が黄色いフィリピン産のマンゴー」であること、すなわち、マンゴーの種類の一を理解させるに止まり、単に商品の品質を表してなるにすぎないものであって、自他商品の識別標識としての機能を有する商標とは認識し得ないといわざるを得ないこと、前記認定のとおりである。
そして、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の適用時期は、査定時又は審決時と解されているところ、現時点において、「ペリカンマンゴー」及び「PELICAN MANGO」の文字からなる本願商標が、指定商品「マンゴー」との関係において、マンゴーの種類の一を理解させるに止まり、単に商品の品質を表してなるにすぎないものである以上、請求人(出願人)が、当該各文字を有する登録商標の商標権者であるとしても、そのことが、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かの判断に影響を及ぼすものではない。
そうとすれば、請求人の前記のいずれの主張も採用することはできない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別 掲
証拠調べ通知の内容
第1 本願商標を構成する「ペリカンマンゴー」及び「PELICAN MANGO」の文字に関して行った職権による証拠調べによれば、以下の事実が認められる。
1 「ペリカン」及び「PELICAN」の各文字が有する意味。
「ペリカン目ペリカン科の水鳥の総称。」
2 「マンゴ」及び「MANGO」の各文字が有する意味。
「ウルシ科の常緑高木。東南アジアの原産。枝の頂に黄色小花を付け、楕円形、黄色の核果を結ぶ。代表的な熱帯果実で広く栽培。」(何れも「広辞苑第五版」)
3 「ペリカンマンゴー」の文字が、マンゴーの種類の一を表す語として、書籍、新聞に掲載されている事実。
(1)「料理材料大図鑑 マルシェ Marche」(1998年7月10日第六刷発行 発行所 株式会社講談社)において、「トロピカルフルーツ」の項によれば、「フィリピンマンゴー マンゴーの主産地はインドと東南アジア。輸入されているアジア産は、ペリカンマンゴーと呼ばれるフィリピン産の黄色いカラバオ種。」との記載と共に表面が黄色いマンゴーの写真(116頁)、また、「マンゴー 日本に輸入されているのは主にフィリピンやメキシコ産など。フィリピンからはペリカンマンゴーとも呼ばれるカラバオ種が輸入されている。果皮も果肉も黄色で、偏平な勾玉形をしており、甘く、濃厚な味わい。」(498頁)との記載。
(2)「熱帯の有用果実」(2000年3月1日初版第1刷発行 発行所 トンボ出版)において、「マンゴー」の項によれば、「日本には主にフィリピンやメキシコから輸入された果実が販売されています。フィリピン産のものはペリカンマンゴーと呼ばれる黄実系の‘カラバオ’[‘Carabao’]です。メキシコ産のものは、アップルマンゴーと呼ばれている赤実系の‘アーウィン’、‘ヘイデン’[‘Haden’]、‘ケント’[‘Kent’]です。」との記載。
(3)「502品目1590種まいにちを楽しむ食材健康大事典」(2005年11月20日第1刷発行 発行所 株式会社時事通信出版局)において、「マンゴー」の項によれば、「●ペリカンマンゴー フィリピン産のカラバオ種。形は平らで果皮は黄緑色や黄色。酸味があり、日本人好みの味といわれる。」との記載。
(4)「FOOD‘S FOOD 新版 食材図典 生鮮食材篇」(2006年9月1日初版第6刷発行 発行所 小学館)において、「マンゴー」の項によれば、「品種は多いが、果実が平たく果皮は黄色で果肉の鮮黄なフィリピン産のカラバオ種と、果実が丸みを帯び果皮が緑で赤みがさし、果肉がオレンジ色のメキシコ産のアップルマンゴーとが多く輸入されている。フィリピン産は通年、メキシコ産は3?10月に出回る。」との記載及び「ペリカンマンゴー」の文字と共に表面が黄色いマンゴーの写真。
(5)「NHKテレビテキスト 趣味の園芸8月号 No.425」(2008年8月1日発行 発行 日本放送出版協会)において、「育てよう熱帯の果物パパイア、マンゴー」の項によれば、「マンゴー たくさんの品種があるが、実が丸みを帯びて果皮が赤く色づくアップルマンゴーと、実が扁平で果皮が黄色く色づくペリカンマンゴーという2つのタイプに大別される。」との記載及び「黄色く細長い形のペリカンマンゴー。」の文字と共に表面が黄色いマンゴーの写真。また、「表紙の写真」の項によれば、「熱帯の果物 右からアップルマンゴー、ドラゴンフルーツ、ペリカンマンゴー、ペピーノ・・」との記載及び表面が黄色いマンゴーの写真。
(6)「甘?い香りに誘われて… フルーツ食べたい いっぱい食べたい」の見出しのもと、「【専門店のパーラー おいしい食べ方提案】(略)なにしろフルーツを知り尽くしているだけに、パーラーのメニューも素材本位。もちろん砂糖は控えめ。『目でも食べて』という三島さんイチオシの『マンゴーパフェ』には、フィリピン産ペリカンマンゴーがたっぷり一個半のる。そのマンゴーは、箱ごと毛布にくるんで熟させる手のかけようだ。」との記事(2005.06.11 愛媛新聞朝刊)。
(7)「アップルマンゴー いかが 大玉で甘みしっかり デザート向き」の見出しのもと、「トロピカルフルーツの定番として日本でも人気が定着したマンゴー。台湾が新たに、赤く、やや大玉のアップルマンゴーで日本に市場参入してきた。(略)マンゴーは、黄色く平べったい『ペリカンマンゴー』と、赤く丸い『アップルマンゴー』に大別される。フィリピン産はペリカンマンゴー、メキシコ産はアップルマンゴーが多い。どちらかというとアップルマンゴーのほうが、大きく、甘みが強いので、価格はペリカンマンゴーより高めだ。」との記事(2006.7.31 中日新聞朝刊9頁)。
(8)「マンゴー輸入額が最高更新 知名度アップ、49億円超に」の見出しのもと、「輸入マンゴーは値段が安く、フィリピン産『ペリカンマンゴー』、メキシコ産『アップルマンゴー』など、品種ごとの味の違いを楽しめるのも、人気を後押ししているとみられる。」との記事(2007.07.02 共同通信)。
(9)「頑張る中小飲料メーカー特集:各社動向=丸源飲料工業」の見出しのもと、「マンゴーは今年も昨年に引き続き好調で、主力フルーツの一つに成長した。IQFをはじめマンゴー加工品を品揃えし、NB、PBを問わず数量が増えている。現在はアップルマンゴーやペリカンマンゴーに加え、アルフォンソマンゴーを加え、品種を多数揃え、単品・ブレンド品ともに同社ならではの組み合わせを使い分けていく。マンゴーのことなら『丸源飲料』というところまでもっていきたい意向だ」との記事(2007.07.30 日本食糧新聞)。
(10)「『タカラ CANチューハイ 直搾り マンゴー』発売(宝酒造)」の見出しのもと、「◆商品特徴=リキュール(発泡性)。シリーズ新アイテム。アルコール分5%。フィリピン産のペリカンマンゴーを使用。追熟させた果実から皮と種を取り除き、丁寧に裏ごしして搾った、マンゴーの本来の豊かな香りと芳醇な甘みが楽しめる味わい。果汁1%使用。」との記事(2008.04.18 日本食糧新聞)。
2 「ペリカンマンゴー」の文字が、マンゴーの種類の一を表す語として、市場において使用されている事実。
(1)「FRUIT MART(フルーツマート)」のウェブサイトにおいて「ペリカンマンゴー」の項に、「マンゴーはピスタチオやカシューと近い間柄のフルーツです。マンゴーの品種は栽培されている地域によって全て違うと言われるくらい沢山あります。その中でもペリカンマンゴーは『カラバオ種』という品種で、フィリピンで栽培されています。」及び「【ペリカンマンゴーの姿形】表面が黄色く、平たい楕円形をしています。」との記載、並びに表面が黄色いマンゴーの画像(http://www.fruit-mart.co.jp/fruit/pelicanmango.html)。
(2)「I.G.S(アイジーエス)」のウェブサイトにおいて、「マンゴ(フィリピン)」の項に、「ペリカンマンゴーと呼ばれる、フィリピン産の黄色いカラバオ種です。扁平な勾玉形をしています。」との記載及び表面が黄色いマンゴーの画像(http://www.igs-tokyo.co.jp/SHOP/fruit_005.html)。
(3)「Yahoo!ショッピング 有限会社水梅屋」のウェブサイトにおいて、「トロピカル【南国】フルーツ」の項に、「【御中元ギフト】フィリピン産【ペリカンマンゴー】4?6個入り」との記載及び表面が黄色いマンゴーの画像(http://store.shopping.yahoo.co.jp/mizuumeya/h-50.html#)。
(4)「キルフェボン」のウェブサイトにおいて、キルフェボンメニュー〈季節のケーキ〉」の見出しのもと、「ペリカンマンゴーとチーズケーキ」の文字と共に黄色い果肉のマンゴーを使用したケーキの画像(http://www.quil-fait-bon.com/menu/detail/2008summer_05.html)。また、「キルフェボンメニュー〈定番のケーキ〉」の見出しのもと、「ペリカンマンゴーのババロア」の文字と共に黄色い果肉のマンゴーを使用したババロアの画像(http://www.quil-fait-bon.com/menu/detail/all18.html)。
(5)「横浜大世界DASKAMARKET」のウェブサイトにおいて、「マンゴープリン」の商品説明中に、「フィリピン産ペリカンマンゴーとクリームでまろやかに作り上げました!」との記載。また、マンゴープリンの容器表面に「フィリピン産のペリカンマンゴー使用」との文字の表示(http://www.quil-fait-bon.com/menu/detail/2008summer_05.html)。
(6)「永谷園」のウェブサイトにおいて、「もちぶるWマンゴーデザート」の商品説明中に、「もちもち・ぷるぷるの食感が魅力のカップデザートです。ベースにはマンゴーの王様と呼ばれる『アルフォンソマンゴー』のピューレを使用。シロップには『ペリカンマンゴー』のピューレを使用しました。2種類のマンゴーを使うことで、マンゴーの芳醇な甘味と香りがたっぷりお楽しみいただけます。」との記載。また、商品の容器側面に「アルフォソン&ペリカンマンゴー」との文字の表示(http://www.nagatanien.co.jp/products/detail.php?pcode=h013)。

第2 以上の事実よりすれば、本願商標は、「ペリカンマンゴー」の片仮名文字を上段に、「PELICAN MANGO」の欧文字を下段に、二段に併記してなるところ、その構成中、「ペリカンマンゴー」の文字は、下段の欧文字の読みを特定したものと容易に、理解、認識させるものである。
そして、現時点において「ペリカンマンゴー」の文字は、マンゴーの種類の一、例えば「勾玉の形をした果皮が黄色いマンゴー」又は「フィリピン産のカラバオ種のマンゴー」を表す語として、書籍、新聞において普通に使用されており、また、実際に商品を取引き、販売する市場においても、「ペリカンマンゴー」の文字が、前記意味合い有するマンゴーの種類を表す文字として使用されている実情を窺い知ることができるものである。
してみれば、本願商標を、その指定商品中「ひらたい形をして、果皮や果肉が黄色いフィリピン産のマンゴー」に使用するときは、これに接する取引者、需要者に「マンゴー」の種類を表したものと理解させるに止まるものであって、単に商品の品質を表してなるにすぎないものであるから、自他商品の識別標識としての機能を有する商標とは認識し得ないものといわざるを得ず、かつ、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するといわざるを得ない。



審理終結日 2008-10-01 
結審通知日 2008-10-10 
審決日 2008-10-21 
出願番号 商願2007-15756(T2007-15756) 
審決分類 T 1 8・ 272- Z (X31)
T 1 8・ 13- Z (X31)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 梶原 良子 
特許庁審判長 鈴木 修
特許庁審判官 岩崎 安子
小畑 恵一
商標の称呼 ペリカンマンゴー、ペリカン 
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