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審決分類 審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 025
管理番号 1189171 
審判番号 取消2007-301510 
総通号数 109 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2009-01-30 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2007-11-22 
確定日 2008-12-05 
事件の表示 上記当事者間の登録第3362762号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第3362762号商標(以下「本件商標」という。)は、「PHILOSOPHY」の欧文字を表してなり、平成7年11月13日に登録出願、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,エプロン,えり巻き,靴下,ショール,スカーフ,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,マフラー,耳覆い,ヘルメット,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類(「靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具」を除く。),スリッパ,運動用特殊衣服」を指定商品として、同9年11月28日に設定登録され、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
なお、本件審判の請求の登録日は、平成19年12月11日である。

2 請求人の主張の要点
請求人は、「本件商標の登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求めると申し立て、その理由として、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存在しないから、その登録は、商標法第50条第1項により、取り消されるべきである旨主張している。

3 被請求人の答弁の要点
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第6号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)商標権者である被請求人は、本件審判請求の予告登録前3年以内に日本国内において、本件商標をその指定商品について実際に使用しており、不使用を理由に取り消される理由は何ら存しない。
(2)以下、本件商標の使用事実の一例を示す。
ア 本件商標の使用者
株式会社コンクェスト(被請求人:商標権者)
イ 本件商標の使用に係る商品
セーター
ウ 本件商標の使用時期
平成10年から現在
証明範囲での使用時期は、平成19年9月から現在
エ 本件商標の使用場所
新潟県新潟市中央区古町通り6番街979-1に所在のTRANSPARENT 新潟店(株式会社コンクェスト直営店)
オ 本件商標の使用の事実を示す書類
乙第1号証:中国・上海に所在のSHANGHAI FLYING HORSE IMP.& EXP.CORP.LTD.が、本件被請求人に宛てて発行した2007年9月25日付けインボイス写
乙第2号証:上記インボイスに関係する運送状(B/L)写及び輸入申告控写
乙第3号証の1:上記インボイスに表示されている品番「TCQ781003SDA」が記載されている洗濯ネーム片が縫着されたセーターの裏側の複写
乙第3号証の2:上記セーターの襟ネームが取付けられた周辺の拡大写真及び当該セーターを裏返して洗濯ネーム片を表に出して一緒に撮影した写真
乙第4号証:TRANSPARENT 新潟店の2007年10月ブランド別売上一覧表
乙第5号証:TRANSPARENT 新潟店の2007年11月ブランド別売上一覧表
乙第6号証:被請求人が運営するTRANSPARENT 新潟店の内部を撮影した写真
(3)乙第1号証ないし乙第3号証によって明らかなとおり、被請求人は中国・上海に所在のSHANGHAI FLYING HORSE IMP.& EXP.CORP.LTD.を介して「PHILOSOPHY」ブランドのニット製被服類を151枚、日本国内で販売のために輸入した。
商標法第第2条第3項第2号は、商品又は商品の包装に標章を付したものを譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために、展示し、輸入する行為等を「使用」と定義しており、本件商標「PHILOSOPHY」を付したニット製被服類が国内販売のため、本件審判の請求日前に輸入されていた事実から、本件商標は、日本国内においてその指定商品につき使用されていたことが明らかである。
乙第4号証及び乙第5号証は、TRANSPARENT 新潟店の2007年10月及び11月の月別売上一覧表であり、本件「PHILOSOPHY」ブランド商品が10月は23枚、11月は36枚販売されたことが示されている。
乙第6号証は本件審判の請求後に被請求人会社の社員が撮影したTRANSPARENT 新潟店の店舗内部の写真であり、現在も継続して本件商標「PHILOSOPHY」が表示された婦人用被服が販売されている。
(4)上記のとおり、本件商標は、商標権者が、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、その指定商品について使用されていたことは明らかであり、商標法第50条第1項の規定により取り消される理由は何ら存しない。よって、被請求人は答弁の趣旨のとおりの審決を求める旨主張している。

4 請求人の弁駁
請求人は、被請求人の答弁に対し弁駁していない。

5 当審の判断
(1)乙第1号証ないし乙第6号証(枝番号を含む。)によれば、以下の事実が認められる。
ア 乙第1号証は、2007年9月25日に作成されたインボイスと認められるところ、商標権者の住所及び氏名、輸入された商品が「KNITTED SWEATER」であること、商標が「PHILOSOPHY」であること、貨物個数が3個であること、品番がTCQ781003SDAであること、仕入れた商品の数量が151であること及び仕入総額が2385.80である旨の記載がある。
イ 最初の乙第2号証(審決注:乙第2号証は2種類存在する。)は、2007年9月25日に作成されたインボイスに関係する運送状と認められるところ、商標権者の住所及び氏名、右上にVSH-1024 7845、左上に406 SHA 0758 2245及び左中央に3CTNSの記載がある。
ウ 次の乙第2号証は、2007年9月25日に申告された輸入(納税)申告控と認められるところ、商標権者の住所及び氏名、AWB番号が102 47845であること、MAWB番号が406 07582245であること、貨物個数が3個であること、仕入書価格A-FOB-USDが2385.80であること、数量が151NOである旨の記載がある。
エ 乙第3号証の1はセーターの写真と認められるところ、織りネームに商標権者の住所及び名称及び品番TCQ781003SDAである旨の記載がある。
オ 最初の乙第3号証の2(審決注:乙第3号証の2も2種類存在する。)は、セーターの写真と認められるところ、セーターの襟口に商標「PHILOSOPHY」が縫い込まれている。
カ 次の乙第3号証の2もセーターの写真と認められるところ、セーターの襟口に商標「PHILOSOPHY」が縫い込まれており、織りネームに商標権者の名称と品番TCQ781003SDAを確認することができる。
キ 乙第4号証は、商標権者が運営するTRANSPARENT新潟店のブランド別売上一覧表と認められるところ、同店が2007年10月に商標「PHILOSOPHY」を付した被服を23枚、257,730円販売していることが認められる。
ク 乙第5号証は、商標権者が運営するTRANSPARENT新潟店のブランド別売上一覧表と認められるところ、同店が2007年11月に商標「PHILOSOPHY」を付した被服を36枚、186,730円販売していることが認められる。
(2)してみれば、本件商標の商標権者は、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、指定商品中「セーター」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたものと認めることができる。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲
審理終結日 2008-07-08 
結審通知日 2008-07-14 
審決日 2008-07-28 
出願番号 商願平7-116614 
審決分類 T 1 31・ 1- Y (025)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 土井 敬子 
特許庁審判長 渡邉 健司
特許庁審判官 平澤 芳行
杉山 和江
登録日 1997-11-28 
登録番号 商標登録第3362762号(T3362762) 
商標の称呼 フィロソフィー 
代理人 長谷川 綱樹 
代理人 八鍬 昇 
代理人 藤谷 史朗 
代理人 杉村 憲司 

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