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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y03091618212426
審判 全部申立て  登録を維持 Y03091618212426
審判 全部申立て  登録を維持 Y03091618212426
審判 全部申立て  登録を維持 Y03091618212426
管理番号 1187749 
異議申立番号 異議2007-900588 
総通号数 108 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2008-12-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2007-12-21 
確定日 2008-10-27 
異議申立件数
事件の表示 登録第5079946号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5079946号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5079946号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成16年10月8日に登録出願、第3類、第9類、第16類、第18類、第21類、第24類及び第26類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として平成19年9月28日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第3161642号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなり、平成4年10月26日に登録出願、第5類「油剤」を指定商品として平成8年5月31日に設定登録され、その後、平成18年1月10日に商標権の存続期間の更新登録がされているものである。加えて、申立人は、別掲(3)のとおりの構成からなる登録第1021583号、別掲(4)のとおりの構成からなる同第1316852号、別掲(5)のとおりの構成からなる同第2058586号、別掲(6)のとおりの構成からなる同第1316853号、別掲(7)のとおりの構成からなる同第1316854号、別掲(8)のとおりの構成からなる同第2709204号、別掲(9)のとおりの構成からなる同第2709205号、「TIGER BALM」の文字からなる同第2709206号、「タイガーバーム」の文字からなる同第2709207号、別掲(10)のとおりの構成からなる同第2710729号、別掲(11)のとおりの構成からなる同第2713150号、別掲(12)のとおりの構成からなる同第3138970号、「TIGER」の文字からなる同第3138971号、別掲(13)のとおりの構成からなる同第3138972号、「タイガー」の文字からなる同第3138973号、別掲(12)のとおりの構成からなる同第4480161号、別掲(14)のとおりの構成からなる同第4481734号、別掲(15)の立体商標からなる同第4505437号、「萬金油」の文字を標準文字で表示してなる同第4521941号、別掲(16)のとおりの構成からなる同第466057号、別掲(17)のとおりの構成からなる同第466058号、「TIGER BALM」及び「タイガーバーム」の文字を2段に書してなる同第4691843号及び別掲(18)のとおりの構成からなる同第97613号の各商標を引用している。
以下、引用商標を含め上記登録商標を一括して「申立人商標」ということがある。

3 登録異議申立ての理由の要点
(1)本件商標は、文字部分と図形部分のいずれも独立して要部となるものであり、それぞれが申立人商標中の図形又は文字と出所を混同する程に相紛らわしいものであるから、申立人商標とは類似するものである。また、本件商標の指定商品中第3類「化粧品,香料類,皮膚の手入れ用化粧品,頭髪用化粧品」と申立人商標の一部の指定商品とは同一又は類似の商品である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)申立人商標は、「薬剤」を中心に使用されている世界的な著名商標であり、我が国でも周知性を獲得している商標であるから、申立人商標と類似する本件商標がその指定商品に使用された場合には、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

4 当審の判断
(1)本件商標の商標法第4条第1項第11号該当性について
本件商標は、別掲(1)のとおり、図形と文字の組合せからなるところ、図形部分はそれ自体何を表したものか一見して直ちに判別し難いものであり、その下に顕著に表された「Le TIGRE」の文字部分より生ずる称呼をもって取引に資される場合も少なくないものというべきである。
しかして、上記文字部分中の「Le」がフランス語の定冠詞であり、同じく「TIGRE」が「虎」を意味するフランス語の単語であるとしても、我が国においてはフランス語はそれ程親しまれた外国語ではないことからすると、上記文字部分は一連一体の一種の造語として看取され、英語風に「レティグレ」の如く称呼されるものと判断するのが相当である。
もとより、本件商標は、図形部分と文字部分がそれぞれ独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものといえるが、図形部分は、動物を描いた如き図形ではあるものの具体的に何を表したものか定かでなく、特定の動物を想起し得ないものである。そうすると、本件商標は、全体として、「レティグレ」の一連の称呼のみを生じ、既成の親しまれた観念を想起し得ないものというべきである。
他方、引用商標は、別掲(2)のとおりの構成からなるところ、中央に描かれた写実的な「虎」の図形とその下に顕著に書された「TIGER BALM」の文字部分より、「タイガーバーム」の称呼及び「虎」の観念を生ずるものといえる。
しかして、本件商標から生ずる「レティグレ」の称呼と引用商標から生ずる「タイガーバーム」の称呼とは、構成音数が相違するのみならず、構成音を悉く異にするものであり、全体の音感・音調が明らかに異なり明瞭に区別することができるものである。
さらに、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものであり、また、本件商標が既成の親しまれた観念を想起し得ないものである以上、観念について両商標を比較すべくもない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
そして、引用商標の指定商品「油剤」と本件商標の指定商品中第3類「化粧品,香料類,皮膚の手入れ用化粧品,頭髪用化粧品」とは、用途、用法、流通経路、需要者等を異にするものであって、非類似の商品というべきものである。
また、申立人が引用する他の申立人商標は、それぞれの構成に照らし、いずれも本件商標と類似するものとはいえないし、その多くは指定商品も本件商標の指定商品と非類似のものである。
もっとも、申立人商標のうち、登録第4480161号、同第4481734号及び同第4691843号の各商標は、本件商標の指定商品中第3類「化粧品,香料類,皮膚の手入れ用化粧品,頭髪用化粧品」と同一又は類似の商品を指定商品とするものではあるが、それぞれの商標の構成において、本件商標とは大きく異なり相紛れるおそれのないものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(2)本件商標の商標法第4条第1項第15号該当性について
申立人は、申立人商標を使用した万能塗り薬(外用消炎鎮痛薬)は「タイガーバーム」と呼ばれ100年以上に亘りアジアを中心に世界70ヶ国で愛用されており、申立人商標は世界的に周知著名となっている旨主張し、証拠を提出している。
提出に係る証拠によれば、申立人商標が100年以上前から使用され、その製品が「タイガーバーム」と称されていることが窺えるものの、具体的な使用状況を示す証拠は殆どが英文によるもので(訳文もない)、しかも、その内容も香港、シンガポール等のアジア地域やヨーロッパの一部等の外国におけるものが中心であり、販売実績、宣伝広告費用等を示す証拠についても同様である。申立人は、我が国においては、戦後直ぐに上陸し、現在は龍角散を通じて販売されている旨主張するが、2000年6月23日発行の龍角散宛の請求書以降の書類が数件見られるに止まり、それよりも前のものは見当たらないし、具体的な宣伝広告の事実を示す数件の新聞、雑誌、チラシ等もすべて本件商標の登録出願後に発行されたものであり、他に宣伝広告の期間、範囲、頻度、媒体、規模等を具体的に示すものはない。
そうすると、申立人の提出に係る証拠によっては、申立人商標が、申立人の業務に係る商品を表示する商標として、本件商標の登録出願時において我が国の取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。
その他、申立人商標が、申立人の業務に係る商品を表示する商標として、本件商標の登録出願時において我が国の取引者、需要者の間に広く認識されていたことを認めるに足る証拠はない。
そして、上記(1)のとおり、本件商標と申立人商標とは相紛れるおそれのない非類似の商標である。
かかる事情の下において、本件商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者が申立人商標ないしは申立人を連想、想起するようなことはないというべきであり、該商品が申立人又は同人と経済的・組織的に何等かの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれもないものと判断するのが相当である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれの規定にも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
(1)本件商標


以下、申立人商標
(2)引用商標(登録3161642号商標)

(3)登録第1021583号商標


(4)登録第1316852号商標(色彩については原本を参照)


(5)登録第2058586号商標


(6)登録第1316853号商標(色彩については原本を参照)


(7)登録第1316854号商標(色彩については原本を参照)


(8)登録第2709204号商標(色彩については原本を参照)


(9)登録第2709205号商標(色彩については原本を参照)


(10)登録第2710729号商標


(11)登録第2713150号商標


(12)登録第3138970号商標、登録第4480161号商標


(13)登録第3138972号商標


(14)登録第4481734号商標(色彩については原本を参照)


(15)登録第4505437号商標(1/4図面)(色彩及び他の図面については原本を参照)


(16)登録第466057号商標(色彩については原本を参照)


(17)登録第466058号商標(色彩については原本を参照)


(18)登録第97613号商標


異議決定日 2008-10-09 
出願番号 商願2004-92876(T2004-92876) 
審決分類 T 1 651・ 261- Y (Y03091618212426)
T 1 651・ 271- Y (Y03091618212426)
T 1 651・ 262- Y (Y03091618212426)
T 1 651・ 263- Y (Y03091618212426)
最終処分 維持  
前審関与審査官 泉田 智宏田口 善久 
特許庁審判長 渡邉 健司
特許庁審判官 鈴木 修
酒井 福造
登録日 2007-09-28 
登録番号 商標登録第5079946号(T5079946) 
権利者 ケネス コール プロダクションズ(エルアイシー)インコーポレイテッド
商標の称呼 ルティーグル、ティーグル、ティグレ 
代理人 渡邊 隆 
代理人 志賀 正武 
代理人 田島 壽 
代理人 原 隆 
代理人 鈴木 博久 
代理人 青木 篤 
代理人 高柴 忠夫 

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