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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 Y2931
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y2931
管理番号 1185987 
審判番号 不服2006-10904 
総通号数 107 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2008-11-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2006-05-26 
確定日 2008-10-09 
事件の表示 商願2005-61732拒絶査定不服審判事件についてした平成20年3月19日付け審決に対し、知的財産高等裁判所において審決取消の判決(平成20年(行ケ)第10156号、平成20年8月4日判決言渡)があったので、さらに審理のうえ、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第29類及び第31類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年7月6日に登録出願されたものである。そして、指定商品については、同18年3月20日付の手続補正書により、第29類「食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物(「かつお節・寒天・削り節・食用魚粉・とろろ昆布・干しのり・干しひじき・干しわかめ・焼きのり」を除く。),かつお節,寒天,削り節,食用魚粉,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,食用たんぱく」及び第31類「食用魚介類(生きているものに限る。),海藻類,糖料作物,麦芽,飼料用たんぱく,木,草,芝,ドライフラワー,苗,苗木,花,牧草,盆栽」と補正されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第655880号商標(以下「引用商標1」という。)は、「リッチ」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和38年5月23日に登録出願、第32類「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品(他の類に属するものを除く)」を指定商品として、同39年10月17日に設定登録され、その後、四回にわたり商標権の存続期間の更新登録され、平成18年2月22日に指定商品を第29類、第30類、第31類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がなされ、当該商標権は現に有効に存続するものである。
同じく登録第2722262号商標(以下「引用商標2」という。)は、「Bang Bang」の欧文字を横書きしてなり、平成3年3月25日に登録出願、第32類「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品(但し、サンドイッチ、すし、ピザ、べんとう、ミートパイ、ラビオリ及び他の類に属するものを除く)」を指定商品として、同9年6月27日に設定登録され、その後、同19年6月27日に存続期間満了により商標権が消滅し、同20年3月26日に商標権抹消の登録がなされたものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、別掲のとおり、左側に「生鮮市場」の文字、中央に青色を施した四角形内に、白抜きで大きく二つの芽を描いたと思しき図形を赤色で縁取りし、該図形の右側下端に極めて小さく白抜きで「ich.」の文字、及び右側に青色髭文字風の肉太文字で「ばんばん」と書してなるものであるから、「生鮮市場」の文字、「ich.」の文字を有する図形及び「ばんばん」の文字を組み合わせてなるものと容易に看取し得るものである。
しかして、かかる構成からなる本願商標は、構成全体をもって一体不可分のものとみるべき格別の事情を見いだすことができないものであり、その構成中の「生鮮市場」の文字は、指定商品との関係において商品の販売場所を表したものと容易に認識・理解されるから、自他商品識別力を有しないか、又は極めて乏しい語とみるのが相当である。
そうとすると、本願商標は、その構成中の中央に表された図形部分と「ばんばん」の文字部分とがそれぞれ独立して取引に資されるというべきである。
そして、その構成中の中央に表された図形部分は、その内側に2つの芽を描いた如き図形及び「ich.」の文字を看取し得るものの、2つの芽を描いた如き図形からは、特定の称呼を生ずるものではないが、「ich.」の欧文字部分よりは、その文字に相応した「アイシーエイチ」の称呼が生ずるものとみるのが相当である。また、「ばんばん」の文字部分からは、「バンバン」の称呼を生じ、「強く音を立てて打つ、ばたん(どん)と打つ」との意味を有する擬音語と認められるから、「バンバンという音」又は「勢いよく大量に、または連続して行うようす。」等の観念を有するものとみるのが相当である。
(2)引用商標1について
引用商標1は、前記2のとおり、「リッチ」の片仮名文字よりなるから、その構成文字に相応して、「リッチ」の称呼を生じ、特定の観念を有しない造語とみるのが相当である。
(3)本願商標と引用商標1との類否について
本願商標と引用商標1の称呼及び観念を比較すると、前記(1)及び(2)のとおりの称呼及び観念であるから、類似しないこと明らかであり、また、外観においても別掲及び前記2の構成よりみて、区別し得ること明らかである。
そうすると、本願商標と引用商標1とは、称呼、観念、外観のいずれの点よりみても、非類似の商標であるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するということはできない。
なお、引用商標2の商標権は、商標登録原簿の記載によれば、平成19年6月27日に存続期間満了により消滅し、その抹消の登録が同20年3月26日になされているものである。
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲
別掲
本願商標

審理終結日 2008-03-06 
結審通知日 2008-03-07 
審決日 2008-03-19 
出願番号 商願2005-61732(T2005-61732) 
審決分類 T 1 8・ 263- WY (Y2931)
T 1 8・ 262- WY (Y2931)
最終処分 成立  
前審関与審査官 渡邉 健司佐藤 達夫 
特許庁審判長 中村 謙三
特許庁審判官 末武 久佳
清川 恵子
商標の称呼 セーセンイチバ、セーセンシジョー、リッチバンバン、リッチ、バンバン 
代理人 中井 信宏 

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