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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
無効200435027 審決 商標
異議200590068 審決 商標
審判199935276 審決 商標
平成15ネ3283商標権に基づく差止請求権不存在確認等請求控訴事件 判例 商標
平成17行ケ10030審決取消請求事件 判例 商標

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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y162541
審判 全部申立て  登録を維持 Y162541
審判 全部申立て  登録を維持 Y162541
管理番号 1184593 
異議申立番号 異議2005-90069 
総通号数 106 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2008-10-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2005-02-10 
確定日 2008-08-27 
異議申立件数
事件の表示 登録第4817337号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4817337号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第4817337号商標(以下、「本件商標」という。)は、「極真武道館」の漢字を標準文字で横書きしてなり、平成16年3月15日に登録出願、第16類、第25類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年11月12日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由の要旨
1 商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、その登録に係る第41類の指定役務中「空手の教授」について、異議申立人(以下、「申立人」という。)が所有する次の引用商標(1)ないし引用商標(4)と類似する。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。
(1)登録第4027346号商標(以下「引用商標1」という。)は、「極真会館」の漢字を横書きしてなり、平成6年5月18日に登録出願、第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同9年7月11日に設定登録されたものであるが、その後、同19年6月28日に商標登録を無効にすべき旨の審決が確定し、同年7月3日に本商標権の登録の抹消がされているものである。

(2)登録第4027345号商標(以下「引用商標2」という。)は、「KYOKUSHIN」の欧文字を横書きしてなり、平成6年5月18日に登録出願、第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同9年7月11日に設定登録されたものであるが、その後、同19年6月28日に商標登録を無効にすべき旨の審決が確定し、同年7月3日に本商標権の登録の抹消がされているものである。

(3)登録第4041083号商標(以下「引用商標3」という。)は、「極真空手」の漢字及び「KYOKUSHIN KARATE」の欧文字を二段に横書きしてなり、平成7年2月20日に登録出願、第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同9年8月8日に設定登録されたものであるが、その後、同19年6月28日に商標登録を無効にすべき旨の審決が確定し、同年7月3日に本商標権の登録の抹消がされているものである。

(4)登録第4027344号商標(以下「引用商標4」という。)は、やや図案化された「極真会」の漢字を縦書きしてなり、平成6年5月18日に登録出願、第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同9年7月11日に設定登録されたものであるが、その後、同19年6月28日に商標登録を無効にすべき旨の審決が確定し、同年7月3日に本商標権の登録の抹消がされているものである。

以下、引用商標1ないし引用商標4を一括していうときは、単に「引用商標」という。

2 商標法第4条第1項第10号について
商標「極真」(以下「使用商標」という。)は、故大山倍達氏(平成6年4月26日死亡。以下「大山」という。)によって創出された団体である「国際空手道連盟極真会館」の業務に係る役務「空手の教授、空手の興行の企画・運営又は開催」及び商品「空手に関する雑誌・パンフレット・情報誌、空手着、Tシャツ」を表示するものとして需要者の間に広く認識されている。
そして、本件商標は、使用商標と類似してる。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第10号に該当する。

3 商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、「国際空手道連盟極真会館」が「空手の教授」について使用する著名な使用商標「極真」を含むものであるから、本件商標がその指定役務について使用された場合には、需要者が「国際空手道連盟極真会館」又は「国際空手道連盟極真会館」と組織的・経済的に何らかの関係がある者の業務に係る商品・役務と誤認し出所について混同するおそれがある。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。

4 商標法第4条第1項第8号について
「国際空手道連盟極真会館」は、空手の教授ないし各種空手道選手権大会を主催する団体として有名であり、かつ使用商標「極真」は、同団体が教授する空手の名称としても著名である。ゆえに、使用商標は、「国際空手道連盟極真会館」と同一性を認識させる程に「国際空手道連盟極真会館」の著名な略称であるといえる。
かつ、本件商標は、「国際空手道連盟極真会館」の承諾を得ていない。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第8号に該当する。

5 商標法第4条第1項第7号について
使用商標「極真」は、空手界における指導的流派として確固たる地位を築いている。ゆえに、使用商標を含む本件商標が、役務「空手の教授」に使用される場合には、空手界における秩序を乱し害するおそれがある。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第7号に該当する。

6 結語
本件商標は、引用商標との関係において商標法第4条第1項第11号に該当し、また、大山が創出し、申立人が伝承し指導する著名な空手の名称「極真」との関係において、同法第4条第1項第10号、同15号、同8号及び同7号に該当する商標であるから、いずれによっても、この登録は同法第43条の2の規定により取り消されるべきである。

第3 取消理由の通知の要旨
1 申立人の提出に係る各甲号証を総合すると、以下の事実が認められる。
(1)大山は、昭和39年に「国際空手道連盟極真会館」という名称の空手流派を創設した。この流派による空手は、技を相手の体の寸前で止めて勝敗を競う寸止めルールを採用する「伝統空手」に対し、素手素足で直接相手に攻撃を加える直接打撃制(フルコンタクト)を取り入れたもので、「極真空手」とも称されている。「極真」の文字は、辞書等には見当たらず、大山が創造した語といわれている。

(2)上記「国際空手道連盟極真会館」は、大山が創設した空手を教授又は修業する武道家、道場主、道場生等の集まりである団体を示す名称でもあり、単に「極真会館」ないしは「極真会」とも称され、国内はもとより世界各地にも支部及び道場を設けている。

(3)大山は、「国際空手道連盟極真会館」の下に行われる空手の教授のほか、各種の空手道選手権大会も開催した。特に、1975年に開催された第1回オープントーナメント全世界空手道選手権大会が記録映画「史上最強のカラテ」となり、世界30カ国で上映されたことから、日本のみならず全世界に広まり、大山が死亡した平成6年4月26日当時には、世界140カ国に公認支部道場が置かれ、門弟は1200万人に達する規模に至っていた。
(4)大山ないしは申立人を始めとするその門弟たちによる空手の教授や各種空手道選手権大会には、常に「国際空手道連盟極真会館」、「極真会館」、「極真空手」、「極真会」等の使用商標を要部とする標章が用いられ、選手や道場生等が着用する空手着には「極真会」の文字が付されている。大山死亡後も、空手の教授及び各種空手道選手権大会は、使用商標を用いて継続して行われている。極真会館による各種空手道選手権大会は、1997年からテレビ中継されており、その視聴率及び占拠率も相当程度に達している。
(5)大山ないしはその門弟たる申立人は、空手の教授や各種空手道選手権大会の開催のみならず、空手専門雑誌の発行及び販売や「極真会」、「KARATE KYOKUSHINKAI」等の文字が付された空手衣(空手着及び帯)、Tシャツ等の販売も行っており、いずれも相当数の販売実績がある。上記空手専門雑誌には、常に極真空手ないしは極真会館についての活動内容等が紹介されている。

(6)極真会館は、会員のための情報誌「極真通信」を1996年から発行しているほか、1999年10月にはJR山手線の一車両全部を極真のポスターとする宣伝やバス全体を媒体とする広告等、極真空手についての宣伝広告活動も行っている。

2 以上の認定事実によれば、使用商標は、遅くとも大山が死亡した平成6年4月の時点において、少なくとも空手及び格闘技に関心を有する者の間では、大山率いる空手の流派を示すものとして、ひいては空手の教授を示すものとして広く認識されるに至っていたものと認められる。そして、大山死亡後も、その門弟たちによって極真空手が引き継がれ、その周知性は現在も継続しているものと認められる。

3 一方、本件商標「極真武道館」は、その構成中に使用商標を有してなるものであり、かつ、その指定商品及び指定役務には、使用商標が使用されている役務や商品と少なからぬ関係を有する商品及び役務が含まれているものである。
そうとすれば、本件商標をその指定商品及び指定役務について使用した場合には、これに接する取引者、需要者は、その構成中の「極真」の文字に注目し、周知となっている使用商標を連想、想起し、申立人を始めとする大山が創設した極真空手に携わる者の業務に係る商品又は役務であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがあるものというべきである。

4 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号の規定に違反して登録されたものであるから、その登録を取り消すべきものである。

第4 商標権者の意見の要旨
商標権者は、上記第3の取消理由の通知に対して、意見書において要旨次のように述べ、乙第1号証ないし乙第27号証(枝番を含む。)を提出した。
1 本件商標を取得した意図
本件商標は、「極真武道館」の文字よりなるところ、現在の「極真会」の総本部と総本部直轄道場は、いかにも手狭で貧弱である。
だが、ゆくゆくは、然るべき場所に「極真流」直接打撃制空手の大会が行える「メッカ」のような存在の建物の建設を望んでいる。
そのときに使用する名称として、本件商標を取得したものである。

2 極真空手と商標権者の経緯
商標権者(梅原初雄)は、帰化した国籍上の本名で韓国名を「盧初雄」といい、大山の門弟の一人である。
商標権者は、1963年に極真の前身「大山道場」に15歳で入門し、1964年に国際空手道連盟極真会館の正式発足後正指導員として後輩の指導に当った者である。
商標権者は、空手への真塾な取組み姿勢と実力が認められて、大山より苗字の一字を贈られ、以降「盧山初雄」と名乗ることになった。
商標権者は、1973年第5回全日本空手道選手権大会に初出場で優勝、翌年の第6回大会で3位、そして「地上最強のカラテ」の1975年第1回全世界空手道選手権大会では準優勝者として、映画の一方の主役を務めており、「ローキックの盧山」の名は一世を風靡したものである。
申立人は、大山逝去後、遺言(乙第6号証)によって、2代目に就任したものであり、商標権者は、一時、申立人の極真一会派を支える立場にあった(乙第7号証)。
しかしながら、申立人の経理関係は不透明であり、また、申立人は、大山が極端なまでに嫌忌してていた「興業」のための空手、ショー空手(乙第11号証)への移行を図った。
商標権者は、申立人の打ち出した総合格闘技的ビジネス空手への移行を憂い、極真の「地上最強のカラテ」の復権を願い、武道としての空手に立ち還るべく独立を決意して、平成15年1月13日に「極真館」を立ち上げるに至った(乙第12号証の1及び2)。
申立人は、正当な2代目を主張していたが、別の裁判において「極真会館館長」の称号を剥奪され、事実上、ここに大山総裁の正当な後継者は断絶したことになる。
そして、商標権者が立ち上げた「極真館」は、発足より独立独歩の道を歩んでいるのであり、極真会各派とは、一線を画してきた。
実例として、開催してきた選手権大会を「第1回」(乙第15号証)からとし、独自のシンボルマーク(乙第16号証)を使用してきた。
このことからも、「極真会館」とは、峻別しているものと、理解して頂けると思慮する。

3 取消理由に対する弁明
(1)第3 1(1)について
「極真」の文字は辞書にあり、大山の造語ではない。辞書には、「ゴクシン」とあるが、大山独自の感性から「キョクシン」と呼ばせたものと推測する(乙第19号証の1および2)。

(2)第3 1(2)について
商標権者も、大山より「埼玉県支部長」に任命され、「極真空手道」の普及に努めてきた者である。

(3)第3 1(3)について
商標権者も「地上最強の空手」の主役の一人である。

(4)第3 1(4)について
申立人の団体は、「極真」の空手団体の一会派にしかすぎず、各会派とも同じ名称の大会を継続していて(乙第14号証)、テレビ中継も申立人のみの独占ではない。
ちなみに、「極真館」も、本年(平成20年6月15日)に行われた第6回全日本ウエイト制大会が、テレビ東京に於いて放映されることが決定している。

(5)第3 1(5)について
申立人の資料による空手専門誌とは、「ワールド空手」であり、申立人の一会派の内容のみを掲載している、いわば「自己宣伝」のための「機関誌」である。

(6)第3 1(6)について
極真の各会派も、宣伝活動を行っており、その際、公共の媒体を利用するか否かはかかる費用の多寡の問題にすぎない。

(7)第3 3について
極真各会派の勢力争いが高じて、狭い地域に他会派の道場がひしめく現象が生じ、「極真館」道場の近辺も、また、同様の状況になっている。
しかしながら、入門希望者が「極真○○派」と「極真館」とを間違えて入門した例は、一度も報告されていない。
このことは、今や、極真各派と「極真館」の方向性の違いは入門希望者(少年部の父兄等)にとって、既に周知の事実となっている証左である。
また、空手着については、商標権者と申立人は、同一の製造会社を使用している。商標権者と申立人の空手着の製造元、販売元、店舗が同一であるという事実は、取引者、需要者が、商標権者と申立人とを峻別している証左である。
さらに、格闘技関連の情報誌でも「極真会館○○派」と「極真館」を混同した例は報告されていない。

4 まとめ
以上のとおり、本件商標をその指定商品及び指定役務について使用しても、本件商標権者は、大山が創設した極真空手に携わる者である。
そして、取引者・需要者は、そのことを理解・認識しているので、何等出所の混同を生じるようなことはない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではないから、その登録を取り消される理由はない。

第5 当審の判断
1 商標法第4条第1項第15号について
商標権者の意見書及び証拠によれば、商標権者(梅原初男)は、韓国名を「盧初雄」といい、1963年に極真の前身「大山道場」に15歳で入門し、1964年に国際空手道連盟極真会館の正式発足後正指導員として後輩の指導に当った大山の門弟の一人である。
その後、大山より苗字の一字が与えられ、「盧山初雄」と名乗ることになった。
大山亡き後、商標権者(梅原初男)は、大山が嫌忌していた興業のための空手、ショー空手へ参戦・敗戦し続けた申立人の運営を嫌って当該極真会館を離脱し、「地上最強のカラテ」の復権を賭けて、「極真空手道連盟極真館」を立ち上げたものである(乙第12号証の1及び2)。
以上によれば、商標権者(梅原初男)は、大山が創設した極真空手に携わる者であった。
すなわち、大山が創設した極真空手及びそれを運営した当該極真会館と組織的・経済的に関係がある者であったことが認められ、極真会館を離脱後も継続して極真空手に携わっている者であることが認められる。
また、大山亡き後、当該極真会館からいくつもの派が独立し、その名称中に「極真空手」の流れをくむことを表すために「極真」の語をいれて活動し、大会などを運営していることが認められる(乙第24号証)。
そうすると、商標権者(梅原初男)は、極真空手及びそれを運営した当該極真会館と組織的・経済的に関係がある者であったことが認められ、当該極真会館を離脱後も継続して極真空手に携わっている者であるから、本件商標をその指定商品又は指定役務について使用しても、需要者をして、大山が創設した極真空手に携わる者の業務に係る商品又は役務であると認識されるものの、その出所について混同を生ずるおそれはないというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではない。

2 商標法第4条第1項第8号について
上記1認定のとおり、本件商標の商標権者(梅原初男)は、大山が創設した極真空手及びそれを運営した当該極真会館と組織的・経済的に関係がある者であったことが認められ、当該極真会館を離脱後も継続して極真空手に携わっている者であるから、同法第4条第1項第8号の「他人」というべきではない。
のみならず、本件商標の商標権者は、前述のとおり、極真会館を離脱後も「極真空手道連盟極真館」を立ち上げ、その名称は、空手に携わる分野において相当程度知られていると認められる(乙12号証の1及び2並び乙第14号証)。
そうすると、本件商標「極真武道館」は、商標権者がこれを使用する場合には、「極真」の語はこれに接する需要者をして、商標権者の立ち上げた極真空手を教授する道場等の名称である「極真館」を表した語として把握され、認識されるというべきである。ゆえに、商標法法第4条第1項第8号の「著名な略称を含む」ということができない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号に違反して登録されたものではない。

3 商標法第4条第1項第10号について
本件商標の商標権者を「他人」というべきでないことは、上記2に述べたとおりである。
次に、本件商標と使用商標の類否について検討する。
本件商標は、「極真武道館」の文字よりなるところ、それぞれの文字は、同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔で書されているものであるから、外観上一体に把握し得るものである。
また、本件商標全体より生ずる「キョクシンブドウカン」の称呼も、格別冗長とはいえず、一連に称呼し得るものである。
そうとすれば、本件商標からは、「キョクシンブドウカン」の称呼のみを生ずるというべきである。
一方、使用商標は「極真」の文字よりなるものであるから、「キョクシン」の称呼を生ずる。
そして、取引者、需要者が、本件商標から生ずる「キョクシンブドウカン」の称呼と使用商標から生ずる「キョクシン」の称呼とを聴別し得ることは明らかである。
また、本件商標は特定の観念を有さない一種の造語を表したものというのが相当であるから、本件商標と使用商標とは、観念を比較することができない。
さらに、本件商標「極真武道館」と使用商標「極真」の外観は、明らかに相違している。
してみれば、本件商標と使用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれも類似しない非類似の商標というべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものではない。

4 商標法第4条第1項第7号について
空手、剣道等の武道の分野においては、同属の流派でありながら、考え方の相違等、様々な理由から分派、独立し、別々に活動し、その際、自己の活動の名称中に、各武道の流派名をいれ、かつ、他の派と区別するために、その流派名の前後に他の文字を付加して使用していることは周知なことである。
これを本件商標についてみるに、本件商標権者(梅原初男)は、前述のとおり、大山が創設した極真空手及びそれを運営した前記極真会館の関係者であったものであるから、大山亡き後、前記極真会館から分派、独立し、活動する際の名称中に「極真空手」の流れをくむことを表すために「極真」の語をいれ、これに他の文字を付加した「極真武道館」の名称を採択使用することは、その活動上必要性があるというべきである。
現に、前記極真会館からいくつもの派が独立し、その名称中に「極真」の語をいれて活動し、大会などを運営していることが認められる(乙第10号証)。
また、本件商標「極真武道館」が、「極真会館」あるいは、その空手の流派名である「極真」それのみではないから、申立人の主張及び証拠によっても、独り本件商標権者が「極真」の語を商標として独占するために登録出願したともいうことができない。
そうすれば、本件商標権者が、本件商標を自己の取り扱う商品、役務の商標として、登録出願をし、登録を受けることは不当であるとはいえず、かつ、本件商標を登録し、使用することが直ちに空手界における秩序を乱し、害するおそれがあるともいえない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものではない。

5 商標法第4条第1項第11号について
引用商標の商標権は、第2 1で述べたとおり、商標登録を無効にすべき旨の審決が確定し、その商標権の抹消登録がされているものであるから、仮に本件商標が引用商標と類似するとしても、商標法第4条第1項第11号に該当するとする登録異議の申立ての理由は解消した。

6 結論
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第8号、同第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、本件商標の登録は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2008-08-08 
出願番号 商願2004-24136(T2004-24136) 
審決分類 T 1 651・ 25- Y (Y162541)
T 1 651・ 26- Y (Y162541)
T 1 651・ 271- Y (Y162541)
最終処分 維持 
前審関与審査官 山田 忠司 
特許庁審判長 井岡 賢一
特許庁審判官 小川 きみえ
佐藤 達夫
登録日 2004-11-12 
登録番号 商標登録第4817337号(T4817337) 
権利者 梅原 初雄
商標の称呼 キョクシンブドーカン、キョクシンブドー 
代理人 伊東 忠彦 
代理人 石田 純 
代理人 吉田 研二 
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