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審決分類 |
審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない Z12 |
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管理番号 | 1181005 |
審判番号 | 取消2007-300428 |
総通号数 | 104 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2008-08-29 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2007-04-09 |
確定日 | 2008-06-16 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第4313386号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4313386号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成10年6月1日に登録出願、第12類「自動車並びにその部品及び付属品」を指定商品として同11年9月10日に設定登録されたものである。 2 請求人の主張 請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の登録を取り消す、審判費用は、被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由を次のように述べた。 請求人の調査によると、本件商標は、商標権者であるディブラスコ株式会社によって、いずれの指定商品についても日本国内において継続して3年以上使用されていない。 また、本件商標の商標権に専用使用権は設定されておらず、通常使用権も登録されていないことから、本件商標権には通常使用権者も存在しないことが推認し得る。 したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取消しを免れないものである。 3 被請求人の答弁 被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第5号証(枝番号を含む。)を提出した。 被請求人は、取消対象商品中の少なくとも「自動車部品」について、本件商標を使用している。 (1)乙第1号証は、被請求人(裏表紙に、「ディブラスコ(D.Brasco)」と表記)がシィアック社(S.I.A.C.Co.,Ltd.)らと作成し、販売代理店に配布した製品パンフレットである。表紙上段、2頁目「アルミホイール」の写真中、3頁目「エアロカバー」の写真中、同「マフラー」の写真中に、「Superleggera」の商標を付した自動車部品が掲載されている。 なお、乙第1号証に記載された各商品と併せて紹介されている自動車「BAZZA-B Roadster」は、2001年3月に雑誌に試乗記が掲載され、その後、今日においても、シィアック社にて販売が行われているものである(乙第2号証及び乙第3号証)。 (2)乙第4号証は、「商標使用権許諾契約書」であり、シィアック社は本件商標の使用について、被請求人から許諾を受けている通常使用権者であり、その契約期間は、平成12年12月22日より今日に至るまで有効に存続しているものである。 (3)上記シィアック社は、本件取消審判請求の登録前3年以内において、乙第5号証の1ないし11のとおり、少なくとも、アルミホイール(乙第1号証パンフレットの型番TG-203)及びマフラー(乙第1号証パンフレットの型番TSS-052)等の商品を販売して、本件商標を使用していたものである。 以上のとおりであるから、商標法第50条第1項の不使用取消の要件は満たされていない。 よって、答弁の趣旨のとおりの審決を求めるものである。 4 当審の判断 (1)被請求人の提出に係る乙各号証によれば、以下の事実を認めることができる。 乙第1号証は、被請求人の業務に係る自動車「BAZZA-B」のオートアクセサリーパンフレットと認められるものであり、その作成年月日は確認できないが、表紙上段部分には、エンブレム調の商標の下に、筆記体で表された「Superleggera」の綴り字からなる本件商標が表示されている。そして、2頁目には、「TG-203/TOURINGのアルミ鍛造ホイール」、3頁目には、「TSS-052R/TOURING SUPERLEGGERA エアロカバー」及び「TSS-052/SUPERLEGGERA スポーツマフラー」の商品が掲載されており、「アルミ鍛造ホイール」の写真や「エアロカバー」及び「スポーツマフラー」の写真中にも本件商標が付されており、裏表紙には「D.Brasco」、「S.I.A.C.Co.,LTD.」等の社名が記載されている。 乙第4号証は、平成12年12月22日付の「商標使用権許諾契約書」と題する書面であり、本件商標権者(ディブラスコ株式会社)とシィアック株式会社との間で、本件商標外2件の商標権について、期間を本契約締結の日から10年間、地域を日本全国、商品を指定商品のすべてとする使用権の許諾契約をした旨が記載されている。 乙第5号証の1ないし11は、S.I.A.C.シィアック株式会社が、平成17年5月20日から平成19年2月16日にかけて、取引先に宛てた11件の請求書であり、その中の乙第5号証の2の請求書(平成17年7月8日付)には、「SUPERLEGGERAスポーツマフラー TSS-052」外の商品が記載されている。 (2)上記において認定した事実を総合してみれば、被請求人及び本商標権についての通常使用権者と認められるシィアック株式会社(S.I.A.C.Co.,Ltd.)は、乙第1号証のパンフレットを制作したものと認めることができる。 そして、乙第5号証の2の請求書に記載されているスポーツマフラーの型番「TSS-052」が乙第1号証のパンフレットに記載されているスポーツマフラーの型番「TSS-052」と一致していることからみれば、通常使用権者のシィアック株式会社は、本件審判請求の登録(平成19年4月25日)前3年以内である平成17年7月8日当時において、該パンフレットを取引に供していたものとみるのが自然であり、少なくとも、「SUPERLEGGERA(型番TSS-052)」に係るスポーツマフラーを該請求書に記載の取引先に販売したものと推認し得るところである。 さらに、乙第1号証のパンフレットの表紙には、本件商標が表示されているとともに、3頁目の「スポーツマフラー」の写真中にも本件商標が付されており、該「マフラー」は、取消請求に係る本件商標の指定商品中の「自動車部品」の範疇に属する商品と認められるものである。 (3)以上のとおり、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者及び通常使用権者により本件商標を取消請求に係る指定商品中の「自動車部品」について使用していたことを証明したものと認めることができる。 これに対して、請求人は、何ら弁駁するところがない。 (4)したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本件商標 |
審理終結日 | 2008-01-16 |
結審通知日 | 2008-01-22 |
審決日 | 2008-02-04 |
出願番号 | 商願平10-45003 |
審決分類 |
T
1
31・
1-
Y
(Z12)
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最終処分 | 不成立 |
特許庁審判長 |
山口 烈 |
特許庁審判官 |
鈴木 新五 寺光 幸子 |
登録日 | 1999-09-10 |
登録番号 | 商標登録第4313386号(T4313386) |
商標の称呼 | スーパーレジェーラ、レジェーラ |
代理人 | 森川 正仁 |
代理人 | 中田 和博 |
代理人 | 柳生 征男 |
代理人 | 加藤 朝道 |
代理人 | 足立 泉 |
代理人 | 青木 博通 |