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審決分類 審判 査定不服 商4条1項11号一般他人の登録商標 登録しない Y12
管理番号 1180996 
審判番号 不服2006-21503 
総通号数 104 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2008-08-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2006-09-25 
確定日 2008-05-20 
事件の表示 商願2005- 34022拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「CALIBER」の文字を標準文字で表示してなり、第12類「陸上の乗物用の動力機械(その部品を除く。),陸上の乗物用の機械要素,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」を指定商品として、平成17年4月15日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4138506号商標(以下「引用商標」という。)は、「CALIBER」の欧文字を横書きしてなり、平成8年12月21日に登録出願され、第12類「スキー場のゲレンデ整地や人・物資輸送などに使用する雪上車(除雪機能を有するものも含む。)並びにその部品及び附属品」を指定商品として、同10年4月24日に設定登録されたものである。

3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標の類否について
本願商標は、「CALIBER」の文字を書してなるから、該構成文字に相応して「カリバー」の称呼を生ずるものであり、特定の観念を有しない造語と認められる。
これに対し、引用商標も「CALIBER」の文字を書してなるから、該構成文字に相応して「カリバー」の称呼を生ずるものであり、特定の観念を有しない造語と認められる。
更に、本願商標は「CALIBER」の文字をもって取引にあたるものと認められ、引用商標も「CALIBER」の文字をもって取引に資されるものといえるから、取引者、需要者の注意を惹く当該構成文字の外観は共通している。
してみれば、本願商標と引用商標とは、観念において比較すべきところがないとしても、その称呼において共通している上、外観においても取引者、需要者の注意を惹く「CALIBER」の文字は共通しているから、商標がその外観、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すると、本願商標と引用商標は類似する商標というべきである。
(2)本願商標の指定商品と引用商標の指定商品の類否について
次に、本願商標の指定商品「陸上の乗物用の動力機械(その部品を除く。),陸上の乗物用の機械要素,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」と引用商標の指定商品「スキー上のゲレンデ整地や人・物資輸送などに使用する雪上車(除雪機能を有するものを含む。)」との類否について判断する。
ところで、「輸送機械器具」とは、「特許庁商標課編 『商品区分解説』 昭和35年4月7日改訂版 社団法人 発明協会発行」によれば、「主として輸送を目的とする機械器具」とされ、各中の概念には「自動車、船舶、航空機、鉄道車両等及びその部品、附属品」が含まれると解される。
そして、引用商標に係る商品は、いわゆる「雪上車」であって、「キャタピラーなどを装備し、雪上・氷上を走ることができるようにした特殊自動車。(株式会社岩波書店 広辞苑第五版)」と認められ、また、寒冷地における人員や物資の輸送に用いられる送迎用雪上車・運搬用雪上車、マイクロバス雪上車、パトロール雪上車等用途に応じた雪上車が、製造・販売を行う各社の広告にも掲載又は出展されていることから、専ら人や物資の輸送に使用される特殊自動車ということができる。
さらに、「雪上車」は、除雪専用、四輪バギー雪上車のように除雪や林間走行等雪上の作業のために使用される特殊自動車ということもできる。
そして、自動車の概念には、「コンクリートミキサー車、散水車、装甲車、トレーラー、フォークリフトカー」等一般に特装車、特殊自動車と呼ばれる車も含まれているものである。
そうとすれば、「雪上車」は、前記のとおり雪上において人や物資の輸送、作業に使用する特殊自動車というべきであって、「自動車」の概念に含まれる商品(車)と認められるから、本願商標の指定商品とは同一又は類似する商品といわなければならない。
(3)請求人の主張
請求人は、請求の理由で引用商標の指定商品と本願の指定商品とはその構造、用途、使用場所、製造者、販売経路、需要者層などが異なり、類似しない旨主張している。
しかしながら、請求人からは、これを裏付ける何らの証左も示されていないものであり、かつ、人及び物資を運搬(輸送)するという用途が一致するものであるから、用途、需要者層が異なるということもできない。
そして、本願の指定商品中の「自動車」は、前記のとおり、主として輸送を目的としているものが含まれると解され、商標法施行規則第6条に基づく「別表」によれば、第12類の「四 自動車並びにその部品及び附属品」の「(一)自動車」中には「雪上車」が例示されており、本願の指定商品中の「自動車」には、前記の認定のとおり引用商標の指定商品「雪上車」が包含されていると認め得るものであるから、請求人の上記主張は採用することができない。
(4)結語
以上のことから、本願商標は、引用商標と類似の商標であって、その指定商品も同一又は類似の商品に使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当するものといわざるを得ない。
したがって、本願商標が商標法第4条1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2007-12-19 
結審通知日 2007-12-25 
審決日 2008-01-07 
出願番号 商願2005-34022(T2005-34022) 
審決分類 T 1 8・ 26- Z (Y12)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 馬場 秀敏木住野 勝也 
特許庁審判長 小林 和男
特許庁審判官 石田 清
小川 きみえ
商標の称呼 カリバー、キャリバー 
代理人 中田 和博 
代理人 足立 泉 
代理人 柳生 征男 
代理人 青木 博通 

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