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審判番号(事件番号) データベース 権利
取消200630417 審決 商標

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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない Y36
管理番号 1177918 
審判番号 取消2007-300159 
総通号数 102 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2008-06-27 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2007-02-16 
確定日 2008-05-07 
事件の表示 上記当事者間の登録第4746068号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第4746068号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成15年5月14日に登録出願、第1類ないし第22類、第24類ないし第32類、第34類ないし第37類及び第39類ないし第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として平成16年2月6日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張の要点
請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定商品及び指定役務中第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,割賦購入あっせん」に係る登録を取り消す。審判請求費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁の理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1ないし第9号証を提出している。
(1)請求の理由
本件商標は、継続して3年以上、日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても、本件商標の指定商品及び指定役務中第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,割賦購入あっせん」について使用された事実がない。
従って、本件商標は、商標法第50条第1項の規定に基づいて、上記指定役務について、その登録を取り消されるべきである。
(2)弁駁の理由
(ア)被請求人は平成19年5月9日付差出の審判事件答弁書において、本件審判の請求は成り立たないとして、概ね次のように主張している。
(A)本審判請求の予告登録前3年以内に日本国内において本件商標は、本件審判請求に係る指定役務中の「有価証券の保護預かり、有価証券の信託の引受け」について、通常使用権者である「レンゴー社員持株会」(以下「持株会」あるいは「通常使用権者」という。)によって継続的に使用されている。
(B)本件の審判は、請求人の商標登録出願に対する拒絶理由を解消するために請求されたものであって、被請求人を害することを目的としているものであるから、その請求は権利濫用として認められるものではない。
しかし、被請求人のかかる主張はまったく失当なものであるから、請求人は以下にその理由を述べることとする。
(イ)本件商標が指定役務「有価証券の保護預かり」「有価証券の信託の引受け」について使用されているという被請求人の主張(A)は、失当である。
(a)被請求人は、乙第1号証として提出した「案内チラシ」が、本件商標の通常使用権者である「持株会」の発行に係るものである旨主張しているが、当該「案内チラシ」はその右上に記載された被請求人の人事部勤労課によって作成されたものであって、単に自社従業員を対象に自社株購入を呼び掛ける社内報に過ぎず、「持株会」によってその指定役務中の「有価証券の保護預かり」「有価証券の信託の引受け」について使用するものではないから、被請求人の通常使用権者による本件商標の使用の主張が失当であることは明らかである。
しかも、当該「案内チラシ」は、「社内電子ネットワーク」において掲載されたと主張しているが、提出された乙第1号証はあくまでも書面としての「案内チラシ」であって、当該「案内チラシ」が現実に「社内電子ネットワーク」において配信されたことを客観的に裏付ける証拠は何ら提出されていない。
かかる事実からも、被請求人の主張は認めがたい。
そもそも、社内に限って配布されるような印刷物が、商標法上の商標の使用証拠として認められるか否かは大いに問題とすべきである。
すなわち、商標法上の「商標」とは、商標法第2条第1項第2号から明らかなように、「業として役務を提供し、又は証明する者がその役務について使用をするもの」であって、しかも商標法上の商標の使用とは、商標法第2条第3項各号に規定され、自他商品・役務を識別する機能を発揮させる行為であるところ、当該「案内チラシ」が社内ネットワークに掲示されたと仮定しても、アクセスは自社従業員に限定され、自社外の不特定の需要者・取引者の目に触れることのない社内の内部資料にとどまるものというべきであり、自他役務を識別するための商標の使用とは認めることはできない。
これらのことから、当該「案内チラシ」は証拠方法として不当であるばかりでなく、その記載内容も本件商標とは無関係なものであるから、本件商標の使用の事実を何ら証明するものではない。
(b)請求人は上記のとおり、被請求人の提出する「案内チラシ」をもって、本件商標の使用とは認め難いものと確信するが、予備的に以下の通り主張するものである。
被請求人は、本件商標登録後、「持株会」に対し、「有価証券の保護預かり」「有価証券の信託の引受け」について、本件商標の使用を許諾していると主張する。
しかしながら、従業員持株会は、福利厚生の一環として従業員の資産形成を図ることを主目的とするものであり(甲第3号証)、自社の社内組織に対して登録商標の使用を許諾するという行為は極めて不自然で、唐突な印象を拭えない。
実際、被請求人は、「持株会」に対し、本件商標の使用を許諾したと主張しながら、その「実施契約書」等の証明書を証拠方法として提出していないことも不自然である。
そもそも、商標法上の役務とは、他人のために行う労務又は便益であって、独立して商取引の目的たりうべきものと解するのが相当であるところ(甲第4号証)、持株会が従業員のために行う株式購入及びその管理は、少なくとも他人のために行う労務又は便益とはいえないから、商標法上の役務とは到底認められない。
(c)被請求人及び持株会の業務について着目すると、被請求人「レンゴー株式会社」の事業内容は、被請求人が答弁書で述べているように、段ボール・板紙の製造を主とするものであり、また、「持株会」は、上に述べたように被請求人の社内組織に過ぎない。
したがって、両者はいずれも「有価証券の保護預かり」「有価証券の信託の引受け」とは何の関わりもないから、このことからも当該役務について本件商標の使用をしているとの被請求人の主張に根拠を認めることはできない。
ここで、従業員持株制度について付言したい。
従業員持株制度を導入している企業は、平成18年3月末現在の東京証券取引所上場内国会社2,345社のうち約8割の1,834社に上り、「信託の引受け」を業務としている証券4社のいずれかと事務委託契約を締結している(甲第5号証)。
仮に被請求人の主張が正しいとすれば、従業員持株制度を導入し、持株会を有している企業は、その業種に関わらず、「有価証券の信託の引受け」を業務としているという非常識な解釈が通用することになってしまう。
一方の「有価証券の保護預かり」は、銀行法でいう保護預かりを意味すると解するのが相当であるが(甲第8号証)、被請求人は、「有価証券の保護預かり」を業務としていることについても、何ら立証を行っていない。
(d)なお、自社従業員を頒布対象とする当該「案内チラシ」には、片仮名書きの「レンゴー」の文字が散見されるが、これらの文字は、被請求人の会社名の略称を示すものに過ぎず、本件商標とは無関係の存在であり、かつ、その構成態様をも異にするものである。
本件商標は、図案化された片仮名から成る肉太文字であり、「レンゴ」の各文字が部分的に連結し、商標全体が一体としてまとまりよく表されているのに対し、当該「案内チラシ」のタイトルに表された「レンゴー」の文字は、既存の字体から成る白抜き文字で、各文字がそれぞれ独立し、一体としてのまとまりを欠いており、本件商標とはその構成が異なるものというべきであるから、本件商標と社会通念上同一のものとは認め難いものである。
(e)小括
以上のとおりであるから、被請求人の提出した証拠方法は、なんら本件審判請求の取消対象役務に係る使用を立証するものではない。
加えて、被請求人は、本件商標を取消対象役務に係る役務について使用していなかったことについて、正当な理由があることを明らかにしていない。
よって、本件商標は、商標法第50条の規定により、本件審判請求に係る取消対象役務についての登録を取り消すべきものである。
(ウ)次に、本件の審判は、被請求人を害することを目的としているものであるから、その請求は権利濫用として認められるものではないという被請求人の主張(B)は、失当である。
確かに、被請求人が指摘するように、請求人は商標出願を行い(商願2006-46430)、商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶理由通知を受け、この拒絶理由を克服するために、本件審判を請求するものである。
しかし、商標登録の出願をする者が、その障害となる先行登録商標を排除するために、その不使用取消審判請求をすること自体は何ら違法ということはできない(裁判例同旨:東京高判平17・12・20〔平成17年(行ケ)10095号〕、甲第6号証)。
そもそも、商標法第50条による商標登録の取消しの審判は、空権化した商標権を個別に消滅させる目的で設けられ、本来何人も請求できるものであるから、被請求人の主張は的外れなものである。
しかも、本件審判の請求が被請求人を害する目的のものと認めるに足りる証拠は存在しないから、被請求人の主張は根拠を欠いている。
請求人ユナイテッドコマーシャルバンクは、米国の銀行であり、米国や中国を中心に50の支店を有しており、現実に本件商標の使用をしている(甲第7及び第8号証)。
かかる事実は日本における現在乃至将来の信用の蓄積を推認させるに十分なものであり、商標登録に値するものである。
一方、被請求人は、第1類から第45類の全区分における全ての商品・役務について本件商標の登録を受けているが、常識的に考えれば、全ての商品・役務について登録商標を使用する事態はありえない。
本件の審判は、むしろ、被請求人が使用しない大部分の商品・役務を含む全区分の全商品・役務について商標登録を受けた結果、善意の第三者の商標選択の範囲が不当に狭められ、商標登録出願の障害となる本件商標登録を排除せざるを得ず、多大な労力と時間を費やさざるを得なかった理不尽な実例の一つと捉えるべきである。
(エ)むすび
以上のように、本件商標が、被請求人及び通常使用権者とされる者によって、指定役務「有価証券の保護預かり」「有価証券の信託の引受け」について本件審判請求の登録前3年以内に使用されたという事実は存在せず、また、本件審判請求は、決して権利濫用に当たるものではないから、請求の趣旨に記載した通りの審決を希求する。

3 被請求人の答弁の要点
被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1及び第2号証を提出している。
(1)被請求人である「レンゴー株式会社」においては、従業員持株制度を導入しているが、その主体となるのは、民法第667条第1項にもとづく組合として設立された従業員持株会「レンゴー社員持株会」である。被請求人「レンゴー株式会社」は、本件商標の登録後、この「持株会」に対し、指定役務「有価証券の保護預かり、有価証券の信託の引受け」について、本件商標の使用を許諾している。
同「持株会」においては、現在に至るまで継続して、本件商標を「有価証券の保護預かり、有価証券の信託の引受け」について使用している。
(2)そこで、本件商標の使用の一例を示すと、「社員持株会」の案内チラシ(乙第1号証)に示すとおりであるが、これは被請求人において、同社従業員が自由に閲覧や印刷をすることができる社内電子ネットワーク上の掲示板である「IRIS電子掲示板」で、2006年(平成18年)11月14日付けで従業員向けに案内すべく掲示したものである。この案内チラシには、本件商標「レンゴー」の表示がある。
また、「持株会」は、一般的な従業員持株会と同様に、加入した従業員の毎月の給与・賞与から天引きされる拠出金と、会社側の補助金(持株奨励金)の合計金額をもって、被請求人の株式を購入しているもので、同会の理事長は、加入した従業員の信託を受けて、購入した株式を管理している。
乙第1号証について、「持株会」に対し、その事実を証する証明書を手配したので、乙第2号証として提出する。
(3)以上のとおり、被請求人の通常使用権者である「持株会」は、本件商標を、「有価証券の保護預かり、有価証券の信託の引受け」について、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において使用していることは明らかである。
(4)なお、請求人「ユナイテッド コマーシャル バンク」は、平成18年5月22日付けで商標「図/聯合銀行/UNITED COMMERCIAL BANK」を出願しており(商願2006-046430)、この商標出願に対して、本件商標を引用商標として商標法第4条第1項第11号に該当するとの拒絶理由通知を受けている。請求人は、この拒絶理由を解消するため、本件審判を請求したものであるが、これは、被請求人を害することを目的とするものであり、その請求は権利濫用として認められるものではない。
そもそも被請求人は、主として段ボール・板紙を製造するもので、特に段ボールについては、日本で初めてこれを事業として開始し、その生産量は国内最大手の企業である。
請求人の出願に係る商標は、その構成中に「聯合」の文字を有するものであり、これより生じる「レンゴー」の称呼を被請求人の著名な略称「レンゴー」と共通する類似の商標であるから、請求人がこれをその指定役務について使用すると、被請求人の業務に係る役務、あるいは被請求人と経済的又は組織的に何等かの関係がある者の業務に係る役務であると誤認し、その役務の出所について混同するおそれが極めて高いものである。
したがって、請求人の上記商標出願は、商標法第4条第1項第15号に該当するものであって、登録されるべきものではなく、かかる商標出願についての拒絶理由を解消するために請求された本件審判は、被請求人を害することを目的とするものであって、その請求は権利濫用として認められるものではない。
(5)まとめ
上述のとおり、被請求人の通常使用権者である「持株会」は、本件商標を、「有価証券の保護預かり、有価証券の信託の引受け」について、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において使用していることは明らかであり、このような本件商標の登録は商標法第50条第1項の規定により取消されるべきものではない。
また、請求人による本件審判請求は、被請求人を害することを目的とするものであって、その請求は権利濫用として認められるものではないから、不適法なものであり、却下されるべきものである。

4 当審の判断
(1)まず、請求人は「従業員持株会は、福利厚生の一環として従業員の資産形成を図ることを主目的とするものであり、自社の社内組織に対して登録商標の使用を許諾するという行為は極めて不自然で、唐突な印象を拭えない。被請求人は、『持株会』に対し、本件商標の使用を許諾したと主張しながら、その『実施契約書』等の証明書を証拠方法として提出していない」旨予備的に主張しているので、この点について検討する。
通常使用権は、商標権者が他人にその商標権について使用の許諾をすることにより発生するものであり、例えば、商標登録原簿に登録されることが効力を生ずる要件とはなっていない。そして、被請求人が主張する如く「『持株会』に対し、指定役務『有価証券の保護預かり、有価証券の信託の引受け』について、本件商標の使用を許諾している」旨主張していることからも、持株会は本件商標に関する通常使用権者であるといい得るものである。
(2)次に、被請求人の提出に係る証拠についてみれば、以下の事実が認められる。
(ア)乙第1号証は、通常使用権者の「案内チラシ」と認められるところ、被請求人は「通常使用権者は、一般的な従業員持株会と同様に、加入した従業員の毎月の給与・賞与から天引きされる拠出金と、会社側の補助金(持株奨励金)の合計金額をもって、被請求人の株式を購入しているもので、同会の理事長は、加入した従業員の信託を受けて、購入した株式を管理している。」旨主張しており、「案内チラシ」にも同様の内容が記載されているように、該「案内チラシ」は、その右上に記載された被請求人の人事部勤労課によって作成されたものであって、請求人が主張する如く、自社従業員を対象に自社株購入を呼び掛ける社内報といえるとしても、通常使用権者は、従業員という需要者の信託を受け、購入した株式を管理しているといえるものである。
また、該「案内チラシ」には、別掲(2)のとおり、上段に大きく「レンゴー社員持株会」の文字(以下「使用標章」という。)が掲載されており、該文字は、右側から水色、ピンク、オレンジ、黄、黄緑、紺といった色彩のグラデーションが施されて、かつ、各文字毎に黒色で縁取りがされているところ、文字毎に異なる色彩で表示された「社員持株会」の文字に比べて、全体として水色のグラデーションが施された「レンゴー」の文字部分は、まとまりよく表示され、他の文字部分と視覚上分離して看取され得るものである。しかも、その構成中「社員持株会」の文字部分は、「有価証券の保護預かり、有価証券の信託の引受け」との関係においては、役務の質、内容を表示するものであって、自他役務の識別標識標識としての機能を果たし得ないものといえる。
そうとすると、その構成全体は、常に不可分一体にのみ認識されなければならない格別の事情も見出し難いものであるから、自他役務の識別標識としての機能を果たし得る「レンゴー」の文字部分をもって取引に資される場合も決して少なくないものといえる。
してみれば、該「レンゴー」の文字部分は、本件商標とはその書体に多少の違いがあるものの、その綴りを同じくするものであって、使用標章は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標ということができる。
(イ)乙第2号証は、「案内チラシ」に関して通常使用権者により被請求人に証明した証明書と認められるところ、該「案内チラシ」が2006年11月14日付けで「社内電子ネットワーク」に掲示されたことを推認し得るものである。
(3)以上の認定事実を総合すると、少なくとも、本件審判の請求の登録日(平成19年3月7日)前3年以内には、被請求人の従業員が購入した株式を管理する通常使用権者である「持株会」が存在していたと認められる。
そして、被請求人の提出に係る証拠を総合勘案すれば、通常使用権者が本件商標と社会通念上同一と認められる商標を役務「有価証券の保護預かり,有価証券の信託の引受け」について使用していたものと認められる。
(4)請求人は、乙第1号証の「案内チラシ」が被請求人の人事部勤労課によって作成されたものであって、単に自社従業員を対象に自社株購入を呼び掛ける社内報にすぎない旨主張している。
しかしながら、上記のとおり、通常使用権者が従業員という需要者の信託を受け、購入した株式を管理しているといえるものであって、それが商標法上の役務でないとまではいえないから、請求人の主張は採用することができない。
(5)また、被請求人は、本件審判の請求は、被請求人を害することを目的とするものであって、その請求は権利濫用として認められるものではないから、不適法なものである旨主張している。
しかしながら、請求人は、商標登録出願を行い、本件商標を引用して拒絶理由通知を受けており、その障害となる本件商標を排除するための本件審判を請求しているものであって、これ自体は何ら違法ということはできないから、被請求人の主張は採用することができない。
(6)以上のとおり、本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定役務中「有価証券の保護預かり,有価証券の信託の引受け」について通常使用権者により使用されていたものと認められるから、商標法第50条の規定により、請求に係る指定役務についての登録を取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
(1)本件商標



(2)使用標章

(色彩は原本参照。)


審理終結日 2007-11-29 
結審通知日 2007-12-04 
審決日 2007-12-17 
出願番号 商願2003-39158(T2003-39158) 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (Y36)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 深沢 美沙子 
特許庁審判長 小林 和男
特許庁審判官 石田 清
小川 きみえ
登録日 2004-02-06 
登録番号 商標登録第4746068号(T4746068) 
商標の称呼 レンゴー 
代理人 鳥居 和久 
代理人 東尾 正博 
代理人 土屋 良弘 
代理人 鎌田 文二 
代理人 岡野 光男 
代理人 浅村 肇 
代理人 浅村 皓 
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