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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服200520688 審決 商標
不服20076439 審決 商標
不服200618768 審決 商標
不服20063550 審決 商標
不服200511635 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商3条1項5号 簡単でありふれたもの 登録しない Y09
管理番号 1175918 
審判番号 不服2005-4933 
総通号数 101 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2008-05-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2005-02-23 
確定日 2008-03-21 
事件の表示 商願2004-32175拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「HF」の文字と「W」の文字とを「-(ハイフン)」を介して「HF-W」と横書きした構成よりなり、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,磁心,抵抗線,電極,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM」を指定商品として、平成16年4月6日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、ローマ文字2字『HF』とローマ文字1字『W』をハイフンで連結した『HF-W』の文字を普通に用いられる方法で横書きしてなるところ、ローマ文字2字と同1字をハイフンで連結してなる等の表示は、その指定商品等について、商品の規格、型式又は種別を表示するための記号、符号として、取引上普通に使用されているのが実情であるから、ローマ文字2字と同1字とを組み合わせてなる構成の文字商標は、取引者が自由に採択使用し得るものであり、自他商品の識別機能を具備しないものと認める。してみれば、取引者、需要者が本願商標に接するときは、単に商品の規格、型式等を表す記号の類型の1つとして理解、把握するものであるから、本願商標は、極めて簡単かつありふれたものと認めるのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「HF-W」の文字を書してなるところ、該文字は、全体として一定の意味合いを表す語又は表示として、一般に親しまれているものとは認められないものであるから、かかる構成にあっては、ローマ文字の2字「HF」とローマ文字の1字「W」の各文字をハイフンをもって結合してなるものとして看取されるとみるのが相当である。
ところで、電気機械関連の業界をはじめとする様々な産業分野において、それぞれの自己の業務に係る各種商品について、その商品の管理又は取引の便宜性等の事情から、ローマ文字2文字にアラビア数字やローマ文字をハイフンで結合した標章等を特定の商品の品番、型式又は規格等を表示するための記号又は符号として商取引上類型的に採択・使用されている実情がある。
そして、これは本願指定商品及びそれらと関連ある商品の分野においても、かかる標章が、商品の品番、型式又は規格等を表示するための記号・符号として採択・使用されている実情が、例えば、次のようなインターネット情報の記載からも十分に裏付けられるところである。
(1)「むせんZONE25」の見出しのもと,ロッドアンテナAH-7/21/28用オプション AH-R マルドルロッドエレメント 型番AH-R」との記載(有限会社むせんZONE25のホームページ(http://item.rakuten.co.jp/m-zone25/ah-r/))。
(2)「Panasonic」の見出しのもと,「制御部品 ソリッドステートリレー AQ-Fソリッドステートリレー」との記載(http://www.mew.co.jp/ac/control/relay/solid-state/aq-f/index.jsp))。
(3)「製品カタログ」の見出しのもと,「型番 CV-S 架橋ポリエチレン絶縁ビニルシース電力ケーブル(遮へい付)」との記載(住電日立ケーブル株式会社のホームページ(http://www.hst-cable.co.jp/pdf/P9.pdf))。
(4)「製品仕様書」の見出しのもと,「消防用ケーブル 型番 小勢力HP-S」との記載(住電日立ケーブル株式会社のホームページ(http://www.hst-cable.co.jp/pdf/P39.pdf))。
(5)「TANNOY ARENA series」の見出しのもと,「センターチャンネルスピーカシステム AR-C」との記載(株式会社ティアックエソテリックカンパニーホームページ(http://www.teac.co.jp/av/pdf/tann_arena0603.pdf))。
(6)「marantz 報道資料」の見出しのもと,「OPSODIS Surround System ES-150 仕様 「HF-C」中高音用密閉型スピーカーシステム・簡易防磁型」との記載(株式会社マランツコンシューマーマーケティングのホームページ(http://www.marantz.jp/ce/news/press/2005/es150.html))。
(7)「edenki 商品情報」の見出しのもと,[TP-A]Tプラグ 製造元:マーベル」との記載(有限会社イーデンキのホームページ(http://www.edenki.co.jp/shopdetail/024011000001/brandname))。
(8)「I・O DATA 製品リスト」の見出しのもと,SDメモリーカード SD-F/Sシリーズ」との記載(株式会社アイ・オー・データ機器のホームページ(http://www.iodata.jp/prod/pccard/sd/index.htm))。
(9)「VX Revolution」の見出しのもと,「ノートPCをもっと高機能に。パワフルな新機能で大量文書を高速閲覧。精確なクリック・トゥ・クリック操作でリスト、スライド、画像コレクションをナビゲート。ウェブ検索もクリック1つでラクラクです。・・・型番:VX-R」との記載(株式会社ロジクールホームページ(http://www.logicool.co.jp/index.cfm/mice_pointers/mice/devices/165&cl=jp,ja))。
(10)「POWER AMPLIFIER」の見出しのもと,「MX-R mono amplifier Ayre MX-Rは、アンプ・デザインの概念を変え新たなベクトルに向かわせる大胆な手法によって設計されています。・・」との記載(アクシス株式会社のホームぺージ(http://www.axiss.co.jp/Ayrelineup.html))。
以上のように、ローマ文字2文字にローマ文字1文字をハイフンを介して組み合わせた標章は、商品の品番、型式又は規格を表すための記号・符号表示として、取引上普通に用いられている状況が認められる。
してみれば、本願商標は、ローマ文字の2字「HF」にローマ文字の1字「W」をハイフンで連結させたものであって、その態様等に格別特異な点も見出せないものであり、かかる構成よりなる本願商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者・需要者は、商品の型式・品番又は規格を表示するための記号・符号の一類型を表示したものと理解するにとどまるというのが相当であって、当該商品の出所を示す識別標識としては認識しないといわざるを得ないから、結局、本願商標は、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標といわなければならない。
なお、請求人(出願人)は甲第1号証を提出し、「本願商標は『産業用パソコン』について『HF-Wシリーズ』として使用され、『シリーズ商標』として使用されているので、『HF-W』の部分の後に続く数字または数字とローマ文字の1字の組み合わせが商品の規格等を表示するための記号・符号として認識されることがあっても、『HF-W』の部分は識別標識として認識されている取引の実情からも、本願商標は十分に自他商品の識別機能を
発揮しているといえる。」旨述べている。
しかしながら、請求人提出の資料をもってしても、本願商標に自他商品識別力が生じていたものと認めるに十分なものとはいえず、請求人の主張及び資料を総合してみても、本願商標「HF-W」のみをもって、自他商品の識別標識として機能しているものとは認め難く、本願指定商品を取り扱う業界において、ローマ文字2文字とローマ文字1文字をハイフンで結合してなる標章が、商品の品番、型式などを表示するものとして普通に採択使用されていること前述のとおりであるから、請求人の主張は採用することができない。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第5号に該当するものとして、本願を拒絶した原査定は妥当なものであって、取り消すべき限りではない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2008-01-16 
結審通知日 2008-01-22 
審決日 2008-02-04 
出願番号 商願2004-32175(T2004-32175) 
審決分類 T 1 8・ 15- Z (Y09)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 久我 敬史 
特許庁審判長 中村 謙三
特許庁審判官 清川 恵子
小畑 恵一
商標の称呼 エッチエフダブリュウ、エイチエフダブリュウ 
代理人 井上 学 

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