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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 104
管理番号 1174194 
審判番号 取消2007-300260 
総通号数 100 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2008-04-25 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2007-03-09 
確定日 2008-02-12 
事件の表示 上記当事者間の登録第1428673号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第1428673号商標(以下「本件商標」という。)は、「SWEETHEART」及び「スイートハート」の文字を二段に書してなり、昭和51年10月21日登録出願、第4類「化粧品、香料類」を指定商品として同55年7月31日に設定登録、その後、平成2年7月27日及び同12年8月1日の2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張の要点
請求人は、本件商標の指定商品中「第4類 化粧品」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由として、本件商標は、前記商品について継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれもが使用した事実がないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである旨主張している。

3 被請求人の答弁の要点
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第14号証を提出した。
(1)乙第1号証及び同第2号証は、本件登録商標の概要及び構成である。
(2)乙第3号証は、被請求人が製造するシルククリーム(化粧用クリーム)の写真であり、商品の外箱及びガラス容器には、製造元として被請求人の名称が記載されている。
(3)乙第4号証に示す納品書は、被請求人が当該商品をニシカワ商事向けに販売納品した事実を示すものである。
(4)乙第5号証及び同第6号証に示す納品書(控)は、上記ニシカワ商事が当該商品を(株)オプトレツクスジャパンヘ販売した事実を示すものであり、当該商品は、これら一連の書類の品名欄において「スイートハートシルククリーム」と表示されている。尚、品名欄に同時に記載されている「アイリン洗顔フォーム」、「アイリンウォーターゲル」等の化粧品は、被請求人が商標登録している第1974479号(乙第7号証)を使用した商品である。
(5)乙第3号証の写真に示した商標が本件登録商標の正当な使用であることについて
ア 特許庁審判便覧の「登録商標の不使用による取消審判」(乙第8号証)には、登録商標の使用と認められる事例として、平仮名及びローマ字の相互間の使用が認められている。
イ 乙第3号証の写真に示す本件使用商標の態様
(ア)外箱裏側及びガラス容器の裏側に「スイートハート」の片仮名文字を横書きしたもの
(イ)外箱表側及びガラス容器表側に「SWEET」の欧文字と「HEART」の欧文字とを上下二段に一体的に併記したもの
ウ 「SWEETHEART」は「恋人、愛人」の意味合いを有する平易な英語(乙第9号証)であって、カタカナ語辞典(乙第10号証)や「広辞苑」(乙第11号証)においても「スイートハート」の文字の見出しでその英語の綴りと共に収録されており、我が国内でも慣れ親しまれた語であるから、「スイートハート」の片仮名文字からなる本件使用商標は、本件登録商標の上段文字「SWEETHEART」と同一の「スイートハート」の称呼及び「恋人、愛人」のみの観念が生ずるものである。又、本件使用商標は、本件登録商標の下段文字「スイートハート」の使用そのものである。
エ 従って、本件使用商標は本件登録商標と社会通念上同一のものであって、本件使用商標は本件登録商標の使用と認められるべきものである。尚、本件使用商標の使用態様の「SWEET」の欧文字と「HEART」の欧文字とが上下二段に併記された部分については、外観上の一体感が強く、その上、外箱及びガラス容器の裏側には「スイートハート」の文字が表示されていることからしても、この上下二段の文字部分が独立して他の商標と比較されたり、混同を生じさせたりすることは有り得ないものであるから、この使用態様は不正使用には当たらないものである。
(6)乙第12号証ないし同第14号証は、審決取消請求事件の判決において、不使用取消審判にかかる登録商標と使用商標とが社会通念上同一の商標と認められ、その使用商標は登録商標の使用であると認定されているものである。
本件登録商標より生ずる称呼、観念は、ともに「スイートハート」及び「恋人、愛人」であり、本件登録商標をたとえ片仮名文字部分のみ又は欧文字部分のみで使用したとしても、やはり、社会通念上、本件登録商標と同一の範囲内の使用と認め得るものである。
(7)以上の通り、本件登録商標は本件審判請求の登録前3年間、その指定商品「化粧品」について、日本国内において使用されているので、本件審判請求には理由がない、との審決を求める。

4 当審の判断
乙第3号証ないし同第6号証によれば、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品中に含まれる「化粧用クリーム」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたと認め得るところである。
一方、請求人は上記3の答弁に対し、弁駁していない。
したがって、本件商標の指定商品中、請求に係る商品についての登録は、商標法第50条の規定により取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2007-11-26 
結審通知日 2007-11-30 
審決日 2007-12-17 
出願番号 商願昭51-71604 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (104)
最終処分 不成立  
特許庁審判長 石田 清
特許庁審判官 日向野 浩志
長柄 豊
登録日 1980-07-31 
登録番号 商標登録第1428673号(T1428673) 
商標の称呼 スイートハート 
代理人 鮫島 武信 

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