• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない Y293043
審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 登録しない Y293043
管理番号 1172552 
審判番号 不服2006-22166 
総通号数 99 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2008-03-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2006-10-02 
確定日 2008-01-16 
事件の表示 商願2005- 62541拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲のとおり、「伊達の牛たん」の文字を筆字風に縦書きしてなり、第29類「牛たんを用いた肉製品,牛たんを用いたスープのもと,牛たんを用いたふりかけ」、第30類「牛たんを用いたべんとう」、第43類「牛たん料理を主とする飲食物の提供」を指定商品及び指定役務として、平成17年7月7日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『伊達の牛たん』の文字を縦書きに書してなることより、本願の指定役務『牛たん料理の提供』は、宮城県仙台市が発祥の地とされ、現在では、同地の代表的な名物として広く一般に認識され、本願の指定商品『牛たんを使用した肉製品等』も土産品、贈答品等として盛んに取引されているという実情がある。また、仙台市は、藩祖『伊達政宗』が城を築き、豪華絢爛な伊達文化が栄えた城下町としても一般に広く知られ、現在も、仙台市周辺地域、又は、同地にゆかりのあることを表すものとして、藩祖の氏に由来する『伊達』の文字が、様々な商品又は役務について使用されている。そうとすれば、本願商標の構成中『伊達』は、ありふれた氏の一つとして認識されるとともに、本願の指定商品(役務)と商標中の『牛たん』の文字との関係からすると、取引者、需要者は、仙台市周辺地域を意味するものと理解し、これを本願指定商品及び指定役務に使用しても、本願商標に接する取引者・需要者は、自他商品(役務)の識別標識としては何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標であるといわざるを得ないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「伊達の牛たん」の文字を筆字風に縦書きした構成からなるものであるところ、「牛たん」を使用した料理は、仙台の名産品として知られているものであり、仙台を中心とする地域において、その提供及びその加工品が土産品等として盛んに販売されている実情にある。
さらに、飲食物の提供や食品を取り扱う業界においては、他の地域の商品等と区別するために旧国名や地名、当該地を容易に認識させる文字などを表示して、産地等を表し、宣伝・広告、販売をすることが、普通に行われているところであり、仙台藩初代藩主伊達政宗の姓に因んだ「伊達(の)」の文字が、仙台周辺の地域を産地・販売地とする商品、あるいは提供地とする役務に普通に使用されている。
上記のことは、たとえば、各種商品等を紹介するインターネットのホームページにおける以下の記事からも十分に裏付けられるところである。
(1)「東北発 みちのく うまい奥の細道.com」の見出しのもと「宮城の米 幻の話題米・・・伊達の米・・・新潟の米にもこの味は負けてない!!・・宮城県は、・・・稲にとって、水気の多い平野は好ましい環境であり、これが宮城が質量ともに卓越した米処になった理由です!」(http://www.umaoku.com/item_f/kome.html)の記載。
(2)「吉川水産株式会社」のホームページにおいて「宮城県産 伊達の銀鮭」(http://www.sen-ysk.co.jp/kodawari/11/index.htm)の記載。
(3)「楽天市場」のショッピングサイトにおいて「お待たせしました!冬の味覚といえばコレ!【冬期限定販売】宮城県産!伊達の生カキ!共同購入!」(http://www.rakuten.co.jp/okasei/547878/550017/)の記載。
(4)「駅弁資料館」の見出しのもと「宮城県・仙台駅・鮭の駅弁(6種類収蔵)伊達のはらこめし」(http://eki-ben.web.infoseek.co.jp/04miyagi_sensake.htm)の記載。
(5)「仙台観光情報サイト せんだい旅日和」の見出しのもと「杜の都に息づく文化を訪ねて 伊達の歳時記 バス・ツアー 伊達の正月は華やぎにあり 豪華絢爛な建築を眺め、由緒ある仙台雑煮を食す旅。」(http://www.sentabi.jp/0000/0006/index.php?f=000000060000)の記載。
(6)「作並温泉 一の坊」のホームページにおいて「みやぎの食材と里山料理の店 木逸亭 伊達の懐石料理のお店・・・一の坊流 伊達の懐石料理 地元みやぎの海・里山の旬の素材に、料理人がちょっぴり遊び心を込めて創りあげた料理です。伊達の粋な懐石料理をどうぞ。」(http://www.ichinobo.com/sakunami/restaurant/kobiki.html)の記載。
(7)「伊達之都」の見出しのもと「伊達の食文化・・・ 『伊達の粋を食卓に!!』と、こだわりの各食品会社が名乗りを挙げ、特別参加という形で製造販売し、伊達藩文化遺産の継承に貢献しています。」の記載。
そうすると、本願商標に接する取引者、需要者は、その構成文字全体から、該商品又は役務が「伊達家ゆかりの仙台周辺において販売又は提供される牛たん」であること、すなわち、商品又は役務の内容を表示、記述したものと理解するに止まるものであって、自他商品又は自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないから、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができないものというのが相当である。
また、本願商標を、前記以外の商品又は役務に使用するときは、その商品の品質又は役務の質について、誤認を生じさせるおそれがあるものというべきである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当なものであって、取り消すことができない。
なお、請求人は、他の登録例を挙げるとともに、「『牛たん』という言葉自体が、広辞苑にも記載されている言葉ではなく、出願人はじめ、仙台の『牛たん』業界関係者の努力により、発祥・発展してきたものであって、本願商標は、一連の構成の商標として周知化を図ってきたものであり、特別な毛筆体で表されているものであるから、商標法第3条第1項第6には該当しない。」と述べている。
しかしながら、一般に、使用する商標を毛筆体で表示することは普通に行われていることであって、本願商標は、「伊達の牛たん」の文字を書したものと容易に認識できるものであり、格別に特異な構成態様ということはできない。
そして、本願商標構成中の「伊達」の文字が、仙台藩初代藩主伊達政宗の氏として認識されるものであって、その伊達家ゆかりの地である仙台周辺を、産地・販売地、提供地とする商品又は役務において、「伊達の」の文字が普通に使用されている語であり、かつ、「牛たん」の文字について、「調理用語辞典」(発売元 株式会社調理栄養教育公社)によると「タン【舌】 動物の舌。料理には牛や豚の舌が用いられるが、牛タンの方が一般的である。」の記載が認められる。
また、請求人の提出に係る資料38には、商品パンフレットに「牛たん舗は我が仙台が発祥の地でございます。」及び「天下一 伊達で生まれた牛たんの香りさそわれ女集う」の記載のもとに商品が紹介されていることが認められる。
してみると、これを本願指定商品及び指定役務に使用しても、その構成全体として、「仙台周辺で販売、提供されている牛のタン(舌)」を表示するものとして理解するにとどまり、自他商品及び自他役務の識別標識としての機能を有するものとは認められないこと、上述のとおりであるから、本願商標は、商標法第3条第1項第6号にいう需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標といわざるを得ない。
そして、登録出願された商標が商標法第3条第1項に該当するか否かは、当該商標の査定時又は審決時において、その商標が使用される商品等の取引の実情等を考慮し、個別具体的に判断されるものであるから、請求人の挙げた登録例の存在によって、その認定は左右されないというべきである。
さらに、請求人は、資料1ないし資料47を提出して、本願商標は、請求人の著名な名称の略称である旨を述べているが、請求人が提出した旅行情報誌、商品のカタログ等において、本願商標の文字のみが用いられているのではなく、該商品の出所を表示したと認められる「(株式会社)伊達の牛たん本舗」等の文字とともに用いられているものであり、請求人の名称の著名性、本願商標並びにその指定商品及び指定役務について、商品の販売数量、宣伝広告の実績、営業の規模等に関する事実及び本願商標が請求人の略称として周知・著名であることを客観的に示すものとして十分なものとはいえないから、請求人が本願商標を、永年の間、使用した結果、識別力を有するに至り、本願商標を構成する文字のみをもって、何人かの業務に係る商品であることを認識することができるものとなったと認めることはできない。
したがって、請求人の上記主張は、いずれも、採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲(本願商標)


審理終結日 2007-11-06 
結審通知日 2007-11-09 
審決日 2007-11-26 
出願番号 商願2005-62541(T2005-62541) 
審決分類 T 1 8・ 272- Z (Y293043)
T 1 8・ 16- Z (Y293043)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 吉田 静子 
特許庁審判長 井岡 賢一
特許庁審判官 鈴木 修
堀内 仁子
商標の称呼 ダテノギュータン 
代理人 小田 治親 
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社   サービスに関しての問い合わせ