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審決分類 審判 全部申立て  登録を取消(一部取消、一部維持) Y2930
審判 全部申立て  登録を取消(一部取消、一部維持) Y2930
審判 全部申立て  登録を取消(一部取消、一部維持) Y2930
管理番号 1167838 
異議申立番号 異議2007-900057 
総通号数 96 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2007-12-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2007-02-05 
確定日 2007-10-10 
異議申立件数
事件の表示 登録第5000706号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5000706号商標の指定商品中、第30類「すし」についての商標登録を取り消す。 本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5000706号商標(以下「本件商標」という。)は、「丸かぶり」の文字を標準文字で表してなり、平成18年2月6日に登録出願、第29類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年9月8日に登録査定され、同年11月2日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立理由
登録異議申立人は、(以下、「申立人」という。)は、本件登録異議の申立理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第86号証を提出した。
本件商標は、「丸かじり」の関西方言であり、全指定商品との関係において「丸かじりする食し方」を意味するものと直ちに理解されるから、指定商品の使用方法(食し方)」、種類、用途、形状又は品質(丸かじりに適した食品)を普通に用いられる方法で表示する。
本件商標は、指定商品中の「すし」との関係においては、節分の夜にその年の恵方を向いて無言で丸かじりして食すると縁起が良いとされる太巻き寿司「恵方巻」の別称である「丸かぶり寿司」を指称する。
本件商標は、「恵方巻」以外の「すし」、その他「丸かじりして食するものでない食品」について使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号、同2号及び同法第4条第1項第16号に該当するから、その登録は取り消されるべきである。

3 本願商標に対する取消理由
登録異議申立人の提出に係る甲第1号証ないし甲第61号証及び職権において調査した結果によれば、「丸かぶり」について、以下の事実が認められる。
(1)「恵方巻-Wikipedia」(甲第1号証)の「概要」の項に、「…まるかぶり(関西方言で『まるかじり』の意)…」と記載されている。
同じく「恵方巻-Wikipedia」(甲第1号証)の「発祥」の項に、「現在の恵方巻の起源は、江戸時代末期から明治時代初期にかけて、大阪・船場の商人による商売繁盛の祈願事として始まったといわれる。…(中略)…以後恵方巻の習慣は、昭和初期の大阪でも行われたようで、節分の『丸かぶりずし』の広告チラシには、『節分の日に丸かぶり ?この流行は古くから花柳界にもてはやされていました。恵方に向いて無言で壱本の巻寿司を丸かぶりすれば其の年は幸運に恵まれる』と記載されていた。」と記述されている。
また、同じく「恵方巻-Wikipedia」(甲第1号証)の「全国的普及」の項に、「現在では、程度の差こそあれ、商業的に売り上げの落ちる1月後半?2月初旬の販売イベントとして、ほぼ全国展開されている。こうした恵方巻の全国販売はセブン-イレブンが先駆けであり、1989年に広島県の加盟店オーナーの発案により販売を開始したところヒット商品となった。中国、関西、九州の各地方など西日本での発売を経て、1998年にコンビニエンスストア初の恵方巻全国販売を開始した。このヒットを受けてローソンも2001年より、ファミリーマートでも2003年?2004年を境にして全国販売が行われることとなった。…」とも記述されている。
(2)「ミツカングループウェブサイト?ニュースリリース 06/01/13」(甲第2号証)に、「…“恵方巻き”とは、節分に食べる太巻き寿司のこと。『節分の夜にその年の恵方を向いて、家族そろって無言のまま巻き寿司を丸かぶりし(そのため、恵方巻きは『丸かぶりずし』とも言われます)、一年の健康や幸せ、商売繁盛を願う』という関西の伝統的な食習慣のひとつです。」との記載がある。
(3)「株式会社セブン・イレブン・ジャパンのホームページに付帯したウェブサイト「セブンーイレブンまるわかり豆知識その14」(甲第3号証)に、「今では、どこでも見られる恵万巻ですが…。…事の始まりは1989年、広島県のセブン・イレブンより。…95年には関西以西の地区に、そして98年には全国のセブン‐イレブンで恵方巻を販売するようになりました。…恵万巻は別名を「まるかぶり寿司」とも言われてます。」との記載がある。また、株式会社オールアバウトが運営する生活情報サイト「All About 」(甲第4号証及び甲第5号証)に、「Le’s 季節行事! 掲載日:2006年01月24日 節分1:恵万巻(丸かぶり寿司)の謎を解明」の表題の下に、「恵万巻(丸かぶり寿司)の商品写真、恵万巻の巻き方のアンケート調査の比率、・丸かぶり(かじること)するから『丸かぶり寿司』」などの掲載、記述がある。
(4)甲第6号証ないし甲第28号証は、掲載日は2002/01/27から2006/02/04の間のインターネットを利用した新聞記事検索サービス「日経テレコン21」による検索結果情報の写しであり、いずれも本件商標の登録査定日【平成18年(2006年)9月8日】前である該新聞記事に、「丸かぶり寿司…全国に広がる」「丸かぶり寿司は東日本地域での認識度アップに比例して、…」などの掲載、記述がある。
(5)「ニュースリリース-ローソン」、「ニュースリリース 2005年 FamilyMart」(甲第56号証ないし甲第61号証)外の大手コンビニエンスストア等が本件商標の登録査定日前の2005年12月21日付け、2005年12月27日付け、2006年1月5日付け、2006年1月4日付けのニュースリリース記事に、商品「丸かぶり寿司」の写真と共に該商品の説明及び予約を開始する旨の記述が掲載されている。
(6)また、職権において調査したところ、「節分の食風習(お台所メモ)【大阪】」と題する1990年1月29日付け朝日新聞大阪夕刊10頁によれば、「関西では恵方に向かって家族一同が無言でのり巻きを1本丸かぶりすると厄よけ、健康と運に恵まれるとか。昔の風習をすし商が昭和24年に復活させて節分行事に。」旨、記載されている。
「長引く不況、『福』よ来い 神戸市内各地で節分の行事/兵庫」と題する1994年2月4日付け朝日新聞大阪地方版/兵庫によれば、「3日は節分の日。神事のほかに豆まきや巻きずし丸かぶりなど、伝統的な行事や風習が各地で行われた。長引く不況のなか、少しでも福を招きたいと、神戸市内の百貨店などでは、お手軽な巻きずしや魔よけになるというイワシを買い求める人らの列ができた。節分の風習としてすっかり定着した巻きずしの丸かぶり。」旨、記載されている。
「首都圏情報 コンビニ」と題する1998年1月29日付け東京新聞朝刊18頁によれば、「セブン-イレブン…節分の夜に恵方(縁起の良い方向)を向いて食べると、幸福を招くという西日本の風習にあわせ「丸かぶり寿司恵方巻」370円を発売中。今年の恵方「南南東」を向いてどうぞ。」旨、記載されている。
「ペットボトル(コンビニへ行こう)【大阪】」と題する1999年2月1日付け朝日新聞大阪夕刊3頁によれば、「丸かぶり寿司(ローソン)380円。家族の健康を祈り、恵方(東北東)を向いてまるかじりするという節分の風習に合わせ、1日から3日まで限定販売の太巻きずし」旨、記載されている。
「<卓上四季>丸かぶり」と題する2000年2月3日付け北海道新聞朝刊全道1頁によれば、「今日は節分。この日の行事として、ごく一部の風習だったのにここ数年で全国に広がったのが『丸かぶり』だ。…北海道には九〇年代中ごろに上陸した。九七年からは、札幌などの海苔とすしの業界が、巻きずしを…『丸かぶり』してもらう行事を北海道神宮で続けている」旨、記載されている。
「首都圏情報 コンビニ」と題する2001年1月25日付け東京新聞朝刊18頁によれば、「ローソン…節分の日に『恵方』(今年は南南東)に向かって巻き寿司を丸かぶり、家族の幸運を祈る風習に合わせ『丸かぶり寿司』370円、『丸かぶり寿司1/2』190円の予約を28日まで受け付け。2月1?3日にお渡し」旨、記載されている。
「お買いもの情報 コンビニ」と題する2001年1月25日付け東京新聞朝刊25頁によれば、「ミニストップ…節分の招福行事『丸かぶり』 節分の夜、縁起のよい方角『恵方(今年の恵方は北北西)』に向かって、巻き寿司を丸ごと食べると幸福を招くという。こうや豆腐・かんぴょう・卵焼き・キュウリ・あなごなど『丸かぶり寿司 恵方巻』370円 予約も受け付け中」旨、記載されている。
「スーパー、コンビニ 『節分食』販売を強化 各地の食文化を商品化」と題する2003年1月23日付け日本農業新聞4頁によれば、「セブン-イレブン・ジャパンは一九九七年から『丸かぶり寿司』を全店舗で販売している…ローソンも二〇〇一年から『丸かぶり寿司』を、今年から同寿司の半分の大きさの『サラダまるかぶり寿司』『丸かぶり中巻』を加えて三種類の巻き寿司を売り出した。店頭販売は今月二十八日からだが、前年より一週間早く七日から予約申し込みを始めている。『申し込みは好調で昨年より五倍の受注状況。関西の風習だが、関東でも人気がある』」旨、記載されている。
(7)以上よりすると、本件商標「丸かぶり」は、本件商標の指定商品第30類中「すし」との関係では恵方巻と呼ばれる太巻き寿司の別称と認められる「丸かぶり寿司」を直ちに想起させるものであるから、これを「恵方巻と呼ばれる太巻き寿司」使用しても、単に商品の使用の方法又は品質を表示するものとみるのが相当であり、また、本件商標を上記商品以外の「すし」について使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるというべきである。
(8)したがって、本件商標は、その指定商品中、第30類中の「恵方巻と呼ばれる太巻き寿司」については商標法第3条第1項第3号に該当し、上記「恵方巻と呼ばれる太巻き寿司」以外の「すし」について使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号にも該当する。

4 商標権者の意見
商標権者は、上記3の取消理由通知に対して、指定した期間内に意見書を提出していない。

5 当審の判断
本件商標は、上記3で述べたとおりの取消理由があるものと認められるので、本件商標の指定商品中「すし」についての登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により取り消すべきものである。
また、本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品については、本件商標がその品質を表示するものとして普通に使用されているという事実及び慣用されている商標であるという事実は見出せないものであり、かつ、商品の品質の誤認を生じさせるおそれもないものである。
したがって、本件登録異議の申立てに係る指定商品中の「すし」以外の指定商品については、商標法第3条第1項第3号、同2号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものではなく、取り消すべき理由がないものであるから、同法第43条の3第4項の規定により登録を維持する。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2007-08-23 
出願番号 商願2006-9458(T2006-9458) 
審決分類 T 1 651・ 12- ZC (Y2930)
T 1 651・ 272- ZC (Y2930)
T 1 651・ 13- ZC (Y2930)
最終処分 一部取消 
前審関与審査官 佐藤 達夫 
特許庁審判長 井岡 賢一
特許庁審判官 渡邉 健司
鈴木 修
登録日 2006-11-02 
登録番号 商標登録第5000706号(T5000706) 
権利者 株式会社ミツカングループ本社
商標の称呼 マルカブリ 
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