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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y09 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 Y09 審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 取り消して登録 Y09 |
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管理番号 | 1167696 |
審判番号 | 不服2007-12407 |
総通号数 | 96 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2007-12-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2007-04-27 |
確定日 | 2007-12-03 |
事件の表示 | 商願2006-45854拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「イワタUDフォント」の文字を標準文字で表してなり、第9類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成18年5月19日に登録出願、その後、指定商品については、同19年1月22日付けの手続補正書により、第9類「フォント用コンピュータプログラム」に補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、以下のとおり認定、判断して、本願を拒絶したものである。 (1)本願商標は、ありふれた氏と認められ「岩田」に通じる片仮名文字「イワタ」の文字と、「すべての人のためのデザイン」の意味合いの「Universal Design」の略語の「UD」の文字と、「〔印刷〕フォント:同一書体・サイズの活字の一そろい」の意味合いの「font」の表音の「フォント」の文字とを連綴したものと認められ、全体として、これより「岩田のすべての人のためにデザインされたフォント」の意味合いを理解、認識させるものであるから、これを本願の指定商品中、「すべての人のためにデザインされたフォントに関連する商品」に使用しても、需要者が何人の業務に係る商品であるかを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。 (2)本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第2722162号商標(以下、「引用商標」という。)は、「C FONT」の欧文字を横書きに書してなり、昭和60年6月21日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、平成9年6月20日に設定登録され、その後、同19年5月8日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。 3 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号について 本願商標は、前記1のとおり、「イワタUDフォント」の文字を横書きしてなるところ、たとえ、構成中の「イワタ」の文字がありふれた「岩田」の氏を、また、「UD」の文字が商品の品番、等級等を表示するための記号、符号を、そして、「フォント」の文字が「同一書体」を意味する語を、認識させる場合があるとしても、「イワタUDフォント」の文字全体で、直ちに原審説示の意味合いを認識させるものとは認め難く、また、特定の商品の品質等を直接、かつ、具体的に表示したものともいえない。 さらに、当審において調査するも、本願商標を構成する「イワタUDフォント」の文字がその商品を取り扱う取引者、需要者間において、原審説示の意味合いを表す語として取引上、普通に使用されている事実を見出すこともできない。 してみれば、本願商標は、構成文字全体で特定の意味合いを認識し得ない一種の造語よりなるものといわざるを得ない。 そうすると、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであって、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標ということはいえず、かつ、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないものといわなければならない。 したがって、本願商標を、商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく取消しを免れない。 (2)商標法第4条第1項第11号について 本願商標は、前記1に示すとおり、「イワタUDフォント」の文字を横書きしてなるところ、構成各文字は、同じ大きさで等間隔に外観上まとまりよく、一体的に表されており、そして、他に構成中の「イワタUD」と「フォント」の文字とに分断しなければならない特段の事情も見出せない。 してみれば、本願商標は、構成文字全体に相応して「イワタユーディフォント」の称呼のみを生ずるものといわなければならない。 これに対し、引用登録は、前記2(2)のとおり、「C FONT」の欧文字をやや右に傾斜させたように横書きに書してなるところ、各構成文字は、同書同大で外観上まとまりよく一体的に表されており、これより生ずると認められる「シーフォント」の称呼も淀みなく一気に称呼し得るものであり、他に、構成中の「FONT」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情も見出せない。 してみれば、引用商標は、その構成文字全体に相応して、「シーフォント」の称呼のみが生ずるものといわなければならない。。 したがって、本願商標及び引用商標より「フォント」の称呼をも生ずるとし、その上で、本願商標と引用商標が称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく取り消しを免れない。 (3)以上、その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2007-11-21 |
出願番号 | 商願2006-45854(T2006-45854) |
審決分類 |
T
1
8・
272-
WY
(Y09)
T 1 8・ 262- WY (Y09) T 1 8・ 16- WY (Y09) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 大島 護 |
特許庁審判長 |
小林 和男 |
特許庁審判官 |
日向野 浩志 津金 純子 |
商標の称呼 | イワタユウデイフォント、ユウデイフォント、フォント |
代理人 | 牛木 理一 |