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審決分類 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない Y41
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない Y41
管理番号 1165841 
審判番号 不服2006-10506 
総通号数 95 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2007-11-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2006-05-22 
確定日 2007-09-20 
事件の表示 商願2005-13875拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「発毛日本一コンテスト」の文字を標準文字で表してなり、第41類「発毛に関するコンテストの企画・運営又は開催,発毛知識の教授,録画済み磁気テープ・録画済み磁気ディスク・録画済み光磁気ディスクの貸与」を指定役務として、平成17年2月4日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『発毛日本一コンテスト』の構成よりなるものであるが、構成中『発毛』の文字部分が『髪の毛を生やすこと』の意味で一般に認識されていることから、全体として『髪の毛を生やすことに関する日本一を決めるコンテスト』を認識させるものであり、これを本願指定役務中、前記意味合いに照応する役務、例えば、『発毛に関するコンテストの企画・運営又は開催』に使用しても、これに接する需要者は、単に役務の質を表示するものと認識するにとどまるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の該当性について
ア)本願商標は、「発毛日本一コンテスト」の文字よりなるところ、構成中の、「発毛」の文字は、「一度失われた(かのように見える)頭髪を再び生育させること。」(新明解国語辞典 第六版 2006年2月10日 株式会社三省堂発行)、「毛が生えること。」(大辞泉 第1版 1995年12月1日 株式会社小学館発行)を、また、「日本一」の文字は、「1.わが国で第一であること。わが国でもっとも優れていること。また、そのもの。天下一。」(広辞苑 第五版 1998年11月11日 株式会社岩波書店発行)を、さらに、「コンテスト」の文字は、「競技会。競演会。」(新明解国語辞典 第六版 2006年2月10日 株式会社三省堂発行)、「競技会。投票選出会。コンクール。」(広辞苑 第五版 1998年11月11日 株式会社岩波書店発行)を、それぞれ意味する語として、一般に親しまれた語であることから、本願商標は、「発毛」の文字と、「日本一」の文字と、「コンテスト」の文字とを一連に表したものと容易に理解できるものであって、全体として「発毛(一度失われた(かのように見える)頭髪を再び生育させること。毛が生えること。)に関する日本一を決めるコンテスト(競技会。コンクール。)」の意味合いを容易に理解、認識させるものである。
イ)そして、「発毛」の文字が、前記の意味合いを表す語として普通に使用されていることは、新聞記事情報において、以下の(a)ないし(h)の記事があることからも十分に裏付けられるところである。
(a)「化粧品 女性の薄毛に有効手段発見・育毛(企画記事)」の見出しの下、「毛の成長には栄養補給が重要で、成長期の毛にはその供給ルートである毛細血管が多数新生している。一方、成長の止まった休止期の毛ではこれが激減しており、このまま血管が新生されなければ栄養補給が不十分なため毛の成長や発毛は望めない。」との記載(2002年9月25日 化学工業日報 9頁)。
(b)「[にじ]30歳を過ぎたころから、髪の毛が確実に少なくなっている。… /愛知」の見出しの下、「3日、『発毛剤』が国内で初めて発売された。これまでの『育毛剤』より効果が大きいという触れ込みで、発売前から予約が殺到している。・・・問題の効果のほどは、額から後退していく人よりも、頭頂部が薄い人の方が大きいという。私の場合は額からだから、念願の発毛はあまり望めないかもしれない。」との記載(1999年6月5日 毎日新聞 地方版/愛知)。
(c)「[特集ワイド1]最前線リポート『毛生え新薬』開発--ハゲザルがモデル」の見出しの下、「2%溶液では劇的な発毛はなかったが、十分な脱毛抑制効果を確認できたという。」との記載(1998年9月1日 毎日新聞 東京夕刊 2頁)。
(d)「【体の悩み聞いて効く】濃い毛」の見出しの下、「これらの薬剤は新しい発毛は抑制するものの、すでに存在する多毛に対しては効果はないので、脱毛クリームなどとの併用を薦めます。」との記載(1998年1月22日 産経新聞 東京朝刊 18頁)。
(e)「暮らしWORLD:気になる『女性』育毛剤 男性向けとの違いはデザイン」の見出しの下、「ひと口に『育毛剤』と言っても『発毛する』とうたう医薬品の『発毛剤』と、『発毛を促進する』にとどまる医薬品、医薬部外品がある。医薬品は薬局、薬店でしか販売できないが、医薬部外品はスーパー、コンビニでも扱える。」との記載(2005年7月27日 毎日新聞 東京夕刊 4頁)。
(f)「[消費事情フロント]育毛剤、5年ぶり市場拡大 ハーブ、漢方、女性専用…」の見出しの下、「■発毛メカニズム」のタイトルに続き「新商品は、各メーカーが発毛の仕組みを分析し、それぞれが独自の有効成分を配合したことを売り物にしている。」、「毛根にある発毛促進因子が、アデノシンの働きかけによって増えることを発見。頭皮にアデノシンを直接補給して発毛する力を回復する、としている。」、「センブリなど3種類の生薬を配合し、相乗効果で頭皮の血行を良くするなどして発毛を促すという。」との記載(2005年3月27日 読売新聞 東京朝刊 11頁)。
(g)「アートネイチャー、ジャスダックに上場、社長会見『女性市場を開拓』」の見出しの下、「国内男性向け市場は発毛・育毛剤などの普及で成長が頭打ちになっている。」との記載(2007年2月19日 日経流通新聞 11頁)。
(h)「『髪ナビ!』、育毛剤・かつら、体験者の評価紹介(健康がいどガイド)」の見出しの下、「多くの日本人男性が抱える薄毛の問題。インターネットコンサルティング会社のペンシルが運営する『髪ナビ!』(http://www.kaminavi.com/)は発毛や育毛について様々な情報を集めた総合サイトだ。」との記載(2006年4月25日 日本経済新聞 夕刊 14頁)。
ウ)また、「日本一コンテスト」の文字が、「日本一を決めるコンテスト(競技会。競演会。コンクール。)」の意味合いを表す語として普通に使用されていることは、以下の(i)ないし(o)の新聞記事情報において、「○○日本一コンテスト」のように、コンテストの内容(対象となるものや事柄)を冠し、「○○に関する日本一を決める競技会、競演会、コンクール」の意味合いで使用されていることからも十分に裏付けられるところである。
(i)「梅酒日本一コンテストを開催 大阪天満宮」の見出しの下、「学問の神様、菅原道真公をまつっている大阪天満宮(大阪市北区)で24日、梅酒の日本一を決定する初めての大会が始まった。」との記載(2007年2月25日 FujiSankei Business i 15頁)。
(j)「大子のコメ、日本一 大久保さんのコシヒカリ 『お米日本一コンテスト』/茨城県」の見出しの下、「大子町の農家の米が日本一に--静岡市で昨年11月に開かれた『お米日本一コンテスト』で、同町山田の農家大久保憲治さん(60)が出品したコシヒカリが最優秀賞を受賞した。」、「同コンテストは04年から毎年開かれている。主催の『全国お米まつりinしずおか実行委員会』によると、3回目のコンテストには38道府県から315点が出品され、3日間かけて審査された。」との記載(2007年2月3日 朝日新聞 東京地方版/茨城 26頁)。
(k)「ゴルフ 日本一の“飛ばし屋”に藤本あきらプロ」の見出しの下、「日本プロゴルフ協会が公式記録として認定する第15回ドライビング日本一コンテストが16日、静岡・東名カントリークラブでドライバーショットを自慢する“飛ばし屋”16人が参加して行われ、藤本あきらプロ(31)=東名厚木CC=が290ヤードで初優勝、賞金200万円を獲得した。」との記載(1993年10月17日 毎日新聞 東京朝刊 17頁)。
(l)「見せた競った毛刈りの腕前-滝川で『ひつじコミュニケーション』」の見出しの下、「【滝川】ひつじコミュニケーション’91(日本緬羊協会主催)最終日の十四日は、滝川市北部の丸加高原伝習館で、日本では初めてという羊毛刈り日本一コンテストが開かれ、訪れた約三千人が高原の初夏を満喫した。同コンテストには全国から経験者十八人が出場した。」との記載(1991年7月15日 北海道新聞 朝刊全道 29頁)。
(m)「家庭のギョーザ日本一コンテスト 宇都宮(青鉛筆)」の見出しの下、「▽宇都宮商工会議所(〇二八-六三七-三一三一)が、家庭のギョーザの日本一を決める初コンテストを開く。今月末まで全国に公募し、一番おいしかった作品を『家庭餃子(ギョーザ)大賞』として表彰する。賞金は十万円。」との記載(2000年1月7日 朝日新聞 東京朝刊 35頁)。
(n)「26、27日に奈良市で麺フェア。」の見出しの下、「会場では、同連合会の統一ブランド『超麺』の冷やしうどん試飲会、機械による麺づくり日本一コンテスト、全国の名産、特産のめん類の展示などがある。」との記載(1992年5月23日 日本経済新聞 地方経済面(近畿C) 27頁)。
(o)「全ト協、10月に東京でドライバー日本一コンテストを開催。」の見出しの下、「全日本トラック協会(会長大橋実次氏)は、プロ運転者日本一を決める全国トラックドライバー・コンテストを十月に東京で開催する。」との記載(1984年5月28日 日経産業新聞 16頁)。
エ)そして、本願商標の指定役務には、「発毛に関するコンテストの企画・運営又は開催」や「発毛に関するコンテストを内容とする録画済み磁気テープ・録画済み磁気ディスク・録画済み光磁気ディスクの貸与」が含まれていると認められるものである。
そうすると、「発毛日本一コンテスト」の文字よりなる本願商標をその指定役務中、前記した役務に使用するときは、これに接する需要者は、単に役務の質(内容)を表示するものと理解するに止まり、自他役務の識別標識とは認識し得ないとみるのが相当であり、また、前記役務以外の役務である「発毛に関するコンテスト以外の事柄を内容とする録画済み磁気テープ・録画済み磁気ディスク・録画済み光磁気ディスクの貸与」に使用するときは、役務の質(内容)の誤認を生じさせるおそれがあるといわなければならない。
オ)請求人の主張について
請求人は、「発毛」という言葉を毛髪業者として最初に使用し始めたのは請求人であり、また、「発毛コンテスト」を行っているのは請求人のみであるから、唯一のコンテストであるため識別可能である旨主張している。
しかしながら、「発毛」の語は、前記したとおり、一般的な辞書に掲載されている語であり、「一度失われた(かのように見える)頭髪を再び生育させること。毛が生えること。」等を意味する語として、一般に使用されているものである。そして、本願商標は、全体として、役務の質を表示するものと認識されるに止まるものである。
また、「商標法3条1項3号の趣旨は、同号に列挙されている商標は、商品や役務の内容に関わるものであるために、現実に使用され、あるいは、将来一般的に使用されるものであることから、出所識別機能を有しないことが多く、また、これを特定人に独占させることは適切でないために登録することができないものとされていると解される」(東京高裁 平成11(行ケ)410号 平成12年6月13日判決参照)。さらに、「商標法3条1項3号は、取引者、需要者に指定商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様につき、それ故に登録を受けることができないとしたものであって、該表示態様が商品の品質を表すものとして必ず使用されるものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において必ずしも要求されないものと解すべきである」(東京高裁 平成12年(行ケ)第76号、平成12年9月4日判決参照)と判示されているから、本願商標についても同様に解すべきであって、請求人の主張は当を得ていないものであって採用することができない。
また、請求人は、「コンテスト」には複数の意味があり、本願商標は「発毛について論争する」、「発毛を争う」等の意味も存在し、企業姿勢を示すこれらの意味もこめているものである旨主張し、甲第2号証を提出しているが、甲第2号証は、英和辞典のコピーと思われるものであって、英語の「contest」の語の意味が、片仮名で書された「コンテスト」と同一の意味合いで一般に理解されているとは、直ちにいい難いところである。
そして、我が国における一般的な国語辞典における「コンテスト」の意味及び「○○日本一コンテスト」が、「○○に関する日本一を決める競技会、競演会、コンクール」の意味合いで一般に使用されているものであることは、先に述べたとおりであるから、請求人のこの主張も採用することができない。
さらに、請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべき旨主張しているが、出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に当たるものであるかどうかの判断は、当該商標の構成態様と指定商品、指定役務とに基づいて、個別具体的に判断されるものであって、請求人が挙げる登録例が存在することのみによって、本願商標が同号に該当することを否定することはできず、また、本願商標についての同号該当性の判断が、これらの各登録例に拘束されるものでもないから、該主張も採用することができない。
(2)商標法第3条第2項の該当性について
請求人は、「本願商標は、請求人に係る商標として、全国的に著名となっており、商標法第3条第2項により登録されるべきである。」旨主張し、これについての証拠方法として甲第24号証ないし同第47号証を提出している。
しかしながら、提出された証拠によれば、「発毛日本一コンテスト」の文字は、請求人が主催する「発毛に関するコンテスト」について使用されていることは認められるものの、冊子、ホームページにおけるコンテストの報告記事、新聞折込広告チラシ(甲第24号証、同第25号証、同第27号証ないし同第32号証)において使用されている「発毛日本一コンテスト」の文字は、いずれも、請求人の代表的出所標識である「リーブ21」、「毛髪クリニック リーブ21」、「毛髪専門 リーブ21」のいずれかの文字がその冊子、チラシ等に記載されているものであって、特に、「リーブ21」の文字部分は顕著に表されているものである。
また、新聞記事(甲第33号証ないし同第36号証、同第38号証ないし同第42号証)においては、例えば、「『毛髪クリニック リーブ21』が主催する『第6回発毛日本一コンテスト』」、「発毛日本一コンテスト(リーブ21主催)」、「発毛クリニック『リーブ21』の『発毛日本一コンテスト』」、「リーブ21主催の『発毛日本一コンテスト』」、「『リーブ21』の『第6回発毛日本一コンテスト』」、「リーブ21が発毛日本一コンテスト」のように、「発毛日本一コンテスト」は、請求人が主催するものである旨の記載がある。
さらに、雑誌記事(甲第43号証ないし同第47号証)においても、コンテストの模様の写真においては、「発毛専門 リーブ21」、「Reve-21」、「毛髪クリニック リーブ21」の文字が、そのコンテスト会場ステージ上や優勝者等が持つ賞金が記載されているパネル上に顕著に記載され(甲第43号証、同第44号証、同第46号証及び同第47号証)、記事中にも「発毛日本一コンテスト」は、請求人が主催するコンテストである旨の記載がある。
してみると、請求人による前記した本願商標の使用の実際を総合して勘案すれば、請求人の取り扱いに係る役務「発毛に関するコンテストの企画・運営又は開催」は、「リーブ21の発毛日本一コンテスト」として知られているとまではいい得るとしても、これらの使用からは、本願商標のみが独立して自他役務の識別標識として機能しているものと認めるに足りないといわなければならず、提出された証拠によっては、本願商標が「発毛に関するコンテストの企画・運営又は開催」に使用された結果、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができるに至ったものとすることはできないから、本願商標は商標法第3条第2項の要件を具備するものとはいえないものである。
なお、請求人は、補正の必要があれば、本願の指定役務を補正する用意がある旨述べているが、本願商標が、単に役務の質(内容)を表示するものと理解され、又は、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあることは、上記(1)ア)ないしエ)に記載のとおりであり、また、仮に本願の指定役務を「発毛に関するコンテストの企画・運営又は開催」に補正したとしても、本願商標は、商標法第3条第2項の要件を具備するものといえないものであることは前記のとおりである。
(3)むすび
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2007-07-06 
結審通知日 2007-07-12 
審決日 2007-07-31 
出願番号 商願2005-13875(T2005-13875) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (Y41)
T 1 8・ 272- Z (Y41)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 蛭川 一治根岸 克弘 
特許庁審判長 小林 和男
特許庁審判官 長澤 祥子
海老名 友子
商標の称呼 ハツモーニッポンイチコンテスト、ハツモーニッポンイチ、ニッポンイチコンテスト、ニッポンイチ 
代理人 内山 美奈子 

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