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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない Y28
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない Y28
管理番号 1162568 
審判番号 不服2006-28367 
総通号数 93 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2007-09-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2006-12-20 
確定日 2007-08-08 
事件の表示 商願2005-48806拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第28類「スキーワックス,遊園地用機械器具(業務用テレビゲーム機を除く。),愛玩動物用おもちゃ,おもちゃ,人形,囲碁用具,歌がるた,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,運動用具,釣り具,昆虫採集用具」を指定商品として、平成17年5月20日に立体商標として登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、裸の乳幼児を表現し、頭が丸く、髪は中央が突出した形であること、ふっくらとした頬や丸く大きな目、その表情等が、わが国においてよく知られている『キューピー人形』の特徴を備えているものと認められるところ、インターネット情報によれば、『キューピー人形を模して作られた人形型おもちゃ』等が製造・販売されている実情が見受けられる。そして、これらの商品(人形)は、その容姿に多少相違する点があるとしても、いずれも先に述べたキューピー人形の特徴を有する形状で、わが国において『キューピー人形』と認識、指称される『人形型おもちゃ』と認められる。したがって、商品等の機能、美感等とは関係のない、独特の工夫がなされた形状とは認めがたい本願商標は、これをその指定商品中『おもちゃ,人形,愛玩動物用おもちゃ』について使用するときは、『キューピー人形を模して作られた人形型』の商品である、すなわち商品の形状・品質を表示するにすぎず、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないものと判断するのが相当であるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、『キューピー人形を模して作られた人形型のおもちゃ・人形・愛玩動物用おもちゃ』以外の『おもちゃ,人形,愛玩動物用おもちゃ』について使用するときは、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断をして、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
(1)立体商標は、商品若しくは商品の包装又は役務の提供の用に供する物(以下「商品等」という。)の形状も含むものであるが、商品等の形状は、本来それ自体の持つ機能を効果的に発揮させたり、あるいはその商品等の形状の持つ美感を追求する等の目的で選択されるものであり、本来的(第一義的)には商品・役務の出所を表示し、自他商品・役務を識別する標識として採択されるものではない。
そして、商品等の形状に特徴的な変更、装飾等が施されていても、それは前記したように、商品等の機能又は美感をより発揮させるために施されたものであって、本来的には、自他商品を識別するための標識として採択されるのではなく、全体としてみた場合、商品等の機能、美感を発揮させるために必要な形状を有している場合には、これに接する取引者・需要者は当該商品等の形状を表示したものであると認識するにとどまり、このような商品等の機能又は美感と関わる形状は、多少特異なものであっても、未だ商品等の形状を普通に用いられる方法で表示するものの域を出ないと解するのが相当である。
また、商品等の形状は、同種の商品等にあっては、その機能を果たすためには原則的に同様の形状にならざるを得ないものであるから、取引上何人もこれを使用する必要があり、かつ、何人もその使用を欲するものであって、一私人に独占を認めるのは妥当でないというべきである。
そうとすれば、その立体商標が指定商品との関係において、商品等の機能又は美感とは関係のない特異な形状である場合はともかくとして、商品等の形状と認識されるものからなる立体的形状をもって構成される商標については、使用をされた結果、当該形状に係る商標が単に出所を表示するのみならず、取引者・需要者間において、当該形状をもって同種の商品等と明らかに識別されていると認識することができるに至っている場合を除き、商品等の形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標として商標法第3条第1項第3号に該当し、商標登録を受けることができないものと解すべきである。
(2)これを本願についてみれば、本願商標は、別掲のとおりの立体形状よりなるところ、これは、裸の乳幼児を表現した人形であって、頭が丸く、髪は中央が突出した形であること、ふっくらとした頬や丸く大きな目、その表情等がわが国においてよく知られている「キューピー人形」の特徴を備えているものといえる。
そして、これらの特徴は、いずれも商品(人形)の機能、美感を発揮させるために必要な形状といえるものであって、いまだ商品の形状を普通に用いられる方法で表示するものの域を出ないものと解するのが相当である。
ところで、辞書類やインターネット情報等によれば、「キューピー人形、キューピー人形を模した形状をした人形型のおもちゃ」等について、以下の事実が認められる。
(A)「キューピー人形」が一般的な人形として知られていること
a)「広辞苑(第五版)」(株式会社岩波書店発行)には、「キューピー(Kewpie)」の項が設けられていて、「オニール(Rose O'Neill 1874-1944)のキューピッドの絵を模したセルロイド製のおもちゃ。頭の先がとがり、目の大きい裸体の人形。1910年代にアメリカで発売。」と記載されている。
b)「新明解国語辞典(第六版)」(株式会社三省堂発行)には、「キューピー」の項が設けられていて、「頭の先がとんがり、裸で目の大きい、おもちゃの人形」と記載されている。
c)「コンサイスカタカナ語辞典(第3版)」(株式会社三省堂発行)には、「キューピー」の項が設けられていて、「キューピッドをかたどった人形。目は丸く大きく、頭はとがっている。」と記載されている。
d)「大辞林(第二版)」(株式会社三省堂発行)には、「キューピー【kewpie】」の項が設けられていて、「キューピッドを戯画化した人形。頭の先がとんがり目が大きい、裸体の人形。」と記載されている。
(B)「キューピー人形、キューピー人形を模した形状をした人形型のおもちゃ」等が多数製造・販売されていること(平成19年5月14日及び15日インターネット検索)。
a)「【楽天市場】キューピー人形のハピコレ」の標題のもと、「ローズオニールキューピー人形やディズニー、スヌーピー、・・・などキャラクターグッズを販売しています。ローマ神話の愛の使者キューピッドに由来するキューピーのコンセプトは「幸せを運ぶこと♪」。結婚祝い、出産祝い、開店祝い、誕生日プレゼントなどギフト贈り物にもご利用くださいネ!」の記載ともに、各種の形態の商品(キューピー人形等)を紹介している。
(http://www.rakuten.co.jp/haco/)
b)「【楽天市場】限定キューピーストラップ:携帯グッズ専門店のストラップヤ!」の標題のもと、「ストラップヤ楽天市場店は携帯ストラップ・携帯グッズの専門店です。ちまたでは扱っていないような携帯ストラップから、マスコミで話題の携帯・・」の記載ともに、各種の形態の商品(キューピー人形を模したストラップ)を紹介している。
(http://www.rakuten.co.jp/keitai/387921/705623/705737/)
c)「【キ】キューピー人形携帯ストラップ-yahoo!ショッピング」の標題のもと、「お弁当楽しいな?♪ソーセージキューピーストラップ(赤ソーセージ)、幸福の天使☆キューピー人形タキシードセット、駄菓子の王道☆うまい棒キューピーストラップ(とんかつソース味) 」等の記載とともに、各種の形態の商品(キューピー人形を模したストラップ)を紹介している。(http://store.yahoo.co.jp/keitai/bfcdb5a4a5ada5e3a5e9b7cf-a1daa5ada1dba5ada5e5a1bca5d4a1bcbfcdb7c1b7c8c2d3a5b9a5c8a5e9a5c3a5d7.html)
d)有限会社ツボノのキューピー人形の通信販売のためのウェブサイトにおいて、「手工芸業界でお馴染みのドールマークの手工芸人形・・・皆様に親しまれて30年・TBN印キューピー人形」の記載ともに、各種の形態の商品(キューピー人形)を紹介している。(http://www.kewpie-doll.com/)
e)ローヤル株式会社のウェブサイト中「ベビートーイ(6ケ月ごろから)つかむ・はなすの指運動をお手伝い! SOFT TOYS」の項において、「おすわりキューピー」等の記載ともに、各種の形態の商品(キューピー人形)を紹介している。
(http://www.toyroyal.co.jp/catalloge/b-toy/6/soft%20toys/index.html)
f)株式会社セキグチのウェブサイト中「商品カタログ」の項において、「キューピー、最高級合成樹脂人形、ピスクキューピー」等の記載ともに、各種の形態の商品(キューピー人形)を紹介している。
(http://www.store-mix.com/ko-bai/product.php?pid=458691)
g)有限会社サンカンヒカルズが運営するインターネットショップ「楽彩都(らくさいと)」において、「ビスクキューピーオルゴール バイオリン【おもちゃ・ホビー】、ビスクキューピーオルゴール 指揮者1点【おもちゃ・ホビー】」等の記載ともに、各種の形態の商品(キューピー人形のオルゴール)を紹介している。(http://www.sekiguchi.co.jp/index_g.html)
以上のとおり、「キューピー人形」は、わが国の取引者、需要者に、一般的な人形として親しまれ、認識されているものであり、また、キューピー人形、あるいは、キューピー人形を模したとみられる人形型のおもちゃ等が、製造・販売されている事実が認められる。
そうとすると、「キューピー人形」の特徴を持つ本願商標は、取引者、需要者に「キューピー人形」の特徴をもつ人形の一形状を表してなるものと認識されるものといわざるを得ない。
したがって、本願商標を、その指定商品中の「おもちゃ、人形、愛玩動物用おもちゃ」について使用するときには、これに接する取引者、需要者は、これを「キューピー人形、あるいは、キューピー人形を模して作られた商品」であること、すなわち、「キューピー人形、あるいは、キューピー人形を模した形状をした人形型のおもちゃ・人形・愛玩動物用おもちゃ」であると認識し、単に商品の形状を表示するにすぎないものと理解するにとどまり、自他商品を識別するための標識とは認識し得ないものと判断するのが相当であり、かつ、これを「キューピー人形、あるいは、キューピー人形を模した形状をした人形型のおもちゃ・人形・愛玩動物用おもちゃ」以外の「おもちゃ、人形、愛玩動物用おもちゃ」について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
(3)なお、請求人(出願人)は、過去の登録例を挙げて述べるところがあるが、それらは本願とはその構成態様等において事案を異にするものであり、本願商標は上記のとおり判断するのが妥当であるから、採用することができない。
(4)したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すべき限りではない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
本願商標
第1/3図



第2/3図



第3/3図



審理終結日 2007-06-04 
結審通知日 2007-06-08 
審決日 2007-06-19 
出願番号 商願2005-48806(T2005-48806) 
審決分類 T 1 8・ 272- Z (Y28)
T 1 8・ 13- Z (Y28)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 佐藤 達夫半田 正人小川 きみえ 
特許庁審判長 伊藤 三男
特許庁審判官 森山 啓
岩崎 良子
代理人 岩木 謙二 
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