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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない Y25
管理番号 1155516 
審判番号 不服2004-19394 
総通号数 89 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2007-05-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2004-09-17 
確定日 2007-04-13 
事件の表示 商願2003-76035拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「お医者さんのひざベルト」の文字を標準文字をもって書してなり、第25類「保温用サポーター」を指定商品とし、平成15年9月3日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『お医者さんのひざベルト』の文字を普通に使用される程度で書されたものであるが、該文字はインターネットにおいて(http://store.yahoo.co.jp/iimono/14926-0000001.html,http://www.partyzakka.com/mb/dr_depature/hiza.html,http://www.hapima.com/sh/kodawari/0_4_32/default.asp?shop=01000004)等の事例があることより、本願指定商品との関係においては、その商品が『お医者さんが作ったひざ用のベルト』程度の意を容易に認識させるから、これを本願指定商品に使用しても、単にその商品の品質を表したものと理解するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を有するものとは認められない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
(1)本願商標は、前記1のとおり、「お医者さんのひざベルト」の文字よりなるところ、その構成中の「の」は格助詞であって、各種の意味合いを表す用法の一つとして、所有者を示す用法であり(岩波書店発行「広辞苑」参照)、原審においても認定しているように、全体として、その商品が「お医者さんが作ったひざ用のベルト」程度の意味合いを容易に理解・認識させるものということができる。
そして、原審において引用したインターネット情報に記載されている「お医者さんのひざベルト」は、平石クリニックの平石貴久院長の考案に係るひざベルトであり、「医師の私が考案しました」と記載されているように、正に「お医者さんが作ったひざ用のベルト」であることを示しているものということができる。
この点について、請求人は、上記インターネットにおいて紹介されている商品は、請求人の製造に係るものである旨反論している。
確かに、現実に商品として製造しているのが請求人であり、商標として本願商標を採択して販売しているのが請求人であるとしても、そうであるからといって、「お医者さんのひざベルト」の語から「お医者さんが作ったひざ用のベルト」の意を理解・認識させるにすぎないものであることに変わりはない。
そして、近年、専門家である医者が製作したり、あるいは関与した製品であることを謳い文句にしている商品が数多く販売されている実情にある。
このことは、例えば、以下のインターネットのホームページ情報によっても首肯し得るものである。
(a)有限会社TMプランニング、「眠りを追求したらたどり着いた素材と形!睡眠時に首と肩にかかる負担を軽減する医学博士の枕!お医者さんの体圧分散枕」の見出しの下、「・・・『お医者さんの体圧分散枕』は医学の見地から開発された体圧分散効果で、首と肩にかかる負担をやわらげ、・・・。」の記載がある。(http://www.tmplan.gr.jp/tm857m.htm)
(b)ケンコーコム、「勝野式お医者さんの低反発円座クッション」の記載がある。(http://www.kenko.com/product/item/itm_7512975072.html)
(c)ネットプライス、「履くだけでポッコリお腹解消!?お医者さんの姿勢美人スリムサンダル」の見出しの下、「・・・人気のお医者さんシリーズ。その名のとおりお医者さんが開発しただけあって、真面目に作られている優秀グッズなんです。」の記載がある。(http://www.netprice.co.jp/netprice/library/goods/102764/)
(d)「新発売!!お医者さんの★セラミド100%原液★特に、アトピー・敏感肌の方にお薦めです・・・」の見出しの下、「お医者さんの開発した 天然セラミド。」の記載がある。(http://gin.xronx.com/dai9/goods/dai9_goods63.html)
(2)そうとすれば、「お医者さんのひざベルト」の語は、「お医者さんが作ったひざ用のベルト」の如き記述的な意味合いを容易に理解・認識させるにすぎないものであるから、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、単に、商品の品質を表したものと理解させるに止まり、自他商品を識別するための標識とは認識し得ないものといわなければならない。
この点について、請求人は、自身の出願に係る「お医者さんのコルセット」が第25類「腰保護用コルセット」を指定商品として登録されていること(甲第1号証)、その他にも「牛乳屋さんの珈琲」、「たまご屋さんのカステラ」等の登録例があることを挙げて(甲第2ないし第8号証)、本願商標も登録されるべきである旨主張している。
しかしながら、そもそも商標の識別性の判断は、各商標につき、それぞれの構成態様や取引の実情などをも勘案し、個別具体的に判断されるべき性質のものであるばかりでなく、請求人の主張している「お医者さんのコルセット」の登録例も法的な最終判断を経ているものでもなく、また、その他の登録例は、本件とは商標の構成を異にするものであって、事案を異にするものであるから、この点についての請求人の主張も採用できない。
(3)してみれば、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、単に商品の品質を表示するにすぎないものであり、自他商品の識別標識としての機能を有するものとは認められない。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するとして、その出願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2006-07-31 
結審通知日 2006-08-04 
審決日 2006-08-21 
出願番号 商願2003-76035(T2003-76035) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (Y25)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 橋本 浩子 
特許庁審判長 山田 清治
特許庁審判官 久我 敬史
澁谷 良雄
商標の称呼 オイシャサンノヒザベルト、イシャサンノヒザベルト、オイシャサンノヒザ 
代理人 倉内 義朗 

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