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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y25
審判 全部申立て  登録を維持 Y25
審判 全部申立て  登録を維持 Y25
管理番号 1154018 
異議申立番号 異議2006-90334 
総通号数 88 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2007-04-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2006-07-21 
確定日 2007-03-10 
異議申立件数
事件の表示 登録第4945031号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4945031号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第4945031号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成17年9月29日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同18年3月23日に登録査定、同年4月14日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録商標は、以下の(a)ないし(d)のとおりである。
(a)登録第1484397号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和52年7月15日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同56年10月30日に設定登録され、その後、2回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、指定商品について、平成14年3月27日に第14類、第18類及び第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がなされているものである。
(b)登録第1492452号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和52年7月15日に登録出願、第22類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同56年12月25日に設定登録され、その後、2回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、指定商品について、平成14年5月1日に第18類及び第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がなされているものである。
(c)登録第1529549号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和52年7月15日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同57年7月30日に設定登録され、その後、2回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、指定商品について、平成14年10月2日に第20類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がなされているものである。
(d)登録第1673009号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和52年7月15日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同59年3月22日に設定登録され、その後、2回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、指定商品について、平成16年9月29日に第9類、第18類、第20類、第25類及び第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がなされているものである。
(以下、引用商標1ないし引用商標4をまとめていうときは、単に「引用商標」という。)

第3 登録異議の申立ての理由の要点
申立人は、要旨以下のとおり主張し、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第14号証(枝番を含む。)を提出している。
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、2つの「D」の文字を互いに向かい合わせた態様からなるものであるから、「デイデイ」の称呼を生ずる。これに対し、引用商標は、2つの「D」の文字を互いに向かい合わせた態様からなり、「デイデイ」の称呼が生ずるものである。本件商標と引用商標は、2つの「D」の文字を互いに向かい合わせた態様であるという外観及び「デイデイ」の称呼を共通にする類似の商標である。また、本件商標と引用商標は、指定商品も互いに抵触するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
申立人は、2つの「D」を互いに向かい合わせた引用商標と同じ態様の図形商標を、本件商標の登録出願前より、国際分類第25類の商品をはじめとする様々な商品について日本を含む世界各国で広く一般的に使用してきたものであり、申立人の業務に係る「洋服,コート」を含む数多くの商品について登録し(甲第2号証ないし甲第14号証)、長年にわたり使用してきたものであって、当該図形商標は周知・著名である。
そして、本件商標は、周知著名な当該図形商標と誤認・混同を惹起する程に類似性を有するものであるから、これがその指定商品について使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に違反して登録されたものである。
(3)以上のように、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に該当するものであるから、その登録は取り消されるべきである。

第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用商標とは、別掲(1)及び別掲(2)のとおりの構成よりなるところ、両商標は、いずれも欧文字「D」の文字を互いに向かい合わせた態様からなると見られなくもないが、本件商標は、「D」の文字状の縦線の部分はやや太く同じ大きさで、弧の線は向かい合う部分に沿って太くなり、しかも向かい合う「D」の文字状の間にダイヤモンド様の台形の上部に4本のとげを有する特異な幾何図形を顕著に配してなるものであるから、全体として、あたかも眼鏡のごとき印象を有するものである。
一方、引用商標は、同じ太さの肉太で「D」の文字が縦長に潰され、あたかも右上下部の角部分の丸い縦長長方形図形が向かい合わせになっているがごとき幾何図形で、しかも向かい合っている部分にはなにも介在しているものではなく、全体として一つにまとまった感のある幾何図形として認識されるものである。
そうすると、本件商標と引用商標とは、その構成態様を著しく異にするものといえ、両者とも簡単な構成要素からなるものであって、その構成の差が全体としても視覚的印象に与える影響は大きく、本件商標と引用商標とを時と処を異にして離隔的に観察しても、外観において相紛れるおそれはないというべきである。
また、本件商標と引用商標は、特定の称呼、観念を生ずることはないというのが相当であるから、両商標の称呼、観念については比較することができない。
してみれば、本件商標と引用商標は、称呼、観念及び外観のいずれからみても非類似の商標といわなければならない。
2 商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
申立人が、引用商標の周知・著名性を立証するものとして提出した甲第2号証ないし甲第14号証は、上記引用商標を含めた我が国の登録商標の商標登録原簿謄本、商標公報及び出願・登録情報の詳細の各写しであり、他に引用商標の周知・著名性を立証する証拠は何ら提出していない。そうすると、申立人が我が国において複数の登録商標を所有していることは認められるとしても、これらの証拠のみをもって、直ちに引用商標が申立人の業務に係る商品を表示するものとして、本件商標の登録出願時に取引者、需要者の間に広く認識されていたとするには不十分なものといわざるを得ない
加えて、本件商標と引用商標とは、上記1で判断したとおり、商標自体が明らかに別異なものとして需要者等に印象付けられるものであって、本件商標に接する需要者等が引用商標を連想、想起することはないというべきであるから、本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者・需要者をしてその商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。
3 まとめ
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲(1) 本件商標


別掲(2) 引用商標


異議決定日 2007-02-20 
出願番号 商願2005-90785(T2005-90785) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (Y25)
T 1 651・ 261- Y (Y25)
T 1 651・ 25- Y (Y25)
最終処分 維持  
前審関与審査官 小川 きみえ 
特許庁審判長 澁谷 良雄
特許庁審判官 石田 清
山本 良廣
登録日 2006-04-14 
登録番号 商標登録第4945031号(T4945031) 
権利者 株式会社ミュージックギャラリー・ヒロ
商標の称呼 デイデイ 
代理人 蔦田 正人 
代理人 蔦田 璋子 

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