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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) Y16
管理番号 1150154 
審判番号 取消2006-30211 
総通号数 86 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2007-02-23 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2006-02-14 
確定日 2006-12-27 
事件の表示 上記当事者間の登録第4612372号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第4612372号商標の指定商品中、第16類「印刷物」については、その登録は取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第4612372号商標(以下「本件商標」という。)は、「COMME CA EASYLIVING」の文字(「CA」の「C」の下部にはフランス語におけるセディーユ記号が付されている。以下同じ。)を横書きしてなり、平成14年2月13日に登録出願され、第16類「事務用又は家庭用ののり及び接着剤,封ろう,印刷用インテル,活字,青写真複写機,あて名印刷機,印字用インクリボン,自動印紙はり付け機,事務用電動式ホッチキス,事務用封かん機,消印機,製図用具,タイプライター,チェックライター,謄写版,凸版複写機,文書細断機,郵便料金計器,輪転謄写機,マーキング用孔開型板,電気式鉛筆削り,装飾塗工用ブラシ,紙製幼児用おしめ,紙製包装用容器,家庭用食品包装フィルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,型紙,裁縫用チャコ,紙製のぼり,紙製旗,観賞魚用水槽及びその附属品,衛生手ふき,紙製タオル,紙製テーブルナプキン,紙製手ふき,紙製ハンカチ,荷札,印刷したくじ(おもちゃを除く。),紙製テーブルクロス,紙類,文房具類,印刷物,書画,写真,写真立て」、ほか第3、第6、第8、第9、第12、第14、第15、第18、第20ないし第22、第24ないし第28、第34、第35、第37、第40、第41及び第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として平成14年10月11日に設定登録され、その後、商標法第50条第1項の規定に基づく商標登録の取消審判により、第41及び第35類に属する役務について登録を取り消す旨の審決の確定登録が平成18年4月13日及び同月20日になされているものである。

2 請求人の主張の要点
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁の理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1ないし第3号証を提出している。
(1)請求の理由
本件商標は、その指定商品中第16類「印刷物」に関して、継続して3年以上日本国内において使用された事実がないから、商標法第50条第1項の規定により、その登録が取消されるべきものである。
(2)弁駁の理由
(ア)被請求人の提出に係る乙第1及び第2号証は、「絵はがき」の実物である。しかし、これは販売促進又は宣伝広告のために配布される物品(いわゆる「ノベルティ」)であり、商標法上の「商品」ではない。商標法上の「商品」というためには、それ自体が交換価値を有し、独立の商取引の目的とされるものでなければならない。次の審決に示されているとおりである。
「(書証に示される)下敷及び羽ペンは、いずれも被請求人が製造販売する本来の商品(はきもの)について、販売促進の目的で取引者、需要者に景品等として無償で提供するものであって、被請求人が業として、製造販売する商品とはいえず、商標法上の商品とは認められないものである。」(審判57-21652号:甲第2号証)
また、自己の業務に係る楽器を購入した顧客に対し、当該楽器の登録商標を使用したTシャツ等を無償で配布する行為は、被服等を指定商品とする他人の登録商標権を侵害するものではないとした商標「BOSS」に関する判決(大阪地裁昭和61年(ワ)第7518号、昭和62年8月26日判決、無体裁集19巻2号268頁)は、以下のように説示している(甲第3号証)。
「被告は、前記のとおり、BOSS商標をその製造、販売する電子楽器の商標として使用しているものであり、前記BOSS商標を附したTシャツ等は右楽器に比すれば格段に低価格のものを右楽器の宣伝広告及び販売促進用の物品(ノベルティ)として被告の楽器購入者に限り一定の条件で無償配布をしているにすぎず、右Tシャツ等はこれを入手する者が限定されており、将来市場で流通する蓋然性も認められない。そうだとすると、右Tシャツ等は、それ自体が独立の商取引の目的物たる商品ではなく、商品たる電子楽器の単なる広告媒体にすぎないと認めるのが相当である…」
乙第1及び第2号証の「絵はがき」が販売促進又は宣伝広告のために配布される物品であると請求人が判断した根拠は次のとおりである。
(a)被請求人は、「この二つの『絵はがき』は2005年の母の日と父の日に『写真立て』を購入した顧客にのみ、購入時に提供した商品である。」と述べている。つまり、被請求人自身、これらの絵はがきは別の商品(写真立て)を購入した人に対してのみ配布した商品(「景品」というべきであろう)であると自白している。「提供」とはおそらく無償配布を意味するのであろう。この絵はがきは入手する者が限定されており、将来市場で流通する蓋然性が認められない。
(b)乙第1及び第2号証の「絵はがき」には、表に「FIVEFOXesCO.,Ltd. Question? Advice? Everything...OK! Please Call our "CUSTOMER SERVICE" Free-dial 0120-114563」とあり、販売促進又は宣伝広告が目的であることは商品上からも明白である。
(c)乙第1及び第2号証の「絵はがき」には、価格が表示された包装袋がない。請求人が、大阪府内のデパートや文房具店などで調査したところによると、商品の「絵はがき」は、一つ残らず、複数枚が1セットとなって透明ビニールの袋に入れられており、その袋に値段シールが貼られていた。これが現在の我が国における通常の「絵はがき」の販売形態といってよいと思う。乙第1及び第2号証の絵はがきは、袋から取り出した単体なのかも知れないが、もしそうであれば、価格が表示された包装袋を提出してもらいたい。価格の表示は商品として必須の要素であると考える。なお、もし偽造等の詐欺行為があれば、商標法第79条により処罰される可能性があることに注意されたい。
(d)乙第1及び第2号証の「絵はがき」が現実に販売されたという証拠が提出されていない。「絵はがき」に関する販売伝票その他の販売記録を提出してもらいたい。それにより「本件不使用取消審判請求の予告登録前3年以内」の使用かどうかも分かる。
(イ)乙第1及び第2号証の「絵はがき」に記載された「COMME CA EASY LIVING」の文字は商標ではない。なるほど「絵はがき」に直接書き込まれた文字であり、登録商標の文字列と一致するが、これは、商品識別標識としての商標ではない。いわばTシャツの表や裏に大きく書き込まれた文字と同じく、一種の意見表示か審美的造形とでも見るべきものである。これを見て商標と思う人はほとんどいないであろう。請求人の前記調査においても、商品「絵はがき」の商標は、一つ残らず包装袋に記載されており、絵はがき自体に大きく書き込まれたものはなかった。
(ウ)乙第3号証以下の証拠は何を立証しようとしているのか不明である。
乙第3ないし第6号証の絵はがきは、請求人が顧客に開店やバーゲンセール等を知らせ、来店を勧誘するために配布した郵便はがきである。「商品」でないことは誰の目にも明らかである。
乙第9ないし第16号証は店舗広告配布物であり、乙第17ないし第22号証はホームページからの店舗紹介抜粋である。しかし、ここには商品の「絵はがき」が一切現れていない。
乙第23号証は、「COMME CA EASY LIVING」関連商品の売り上げ実績表であり、乙第24号証は、その商品販売店のリストである。しかし、ここにも商品の「絵はがき」が一切現れていない。

3 被請求人の答弁の要点
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1ないし第24号証を提出している。
(1)被請求人は、本件商標を、その指定商品中、第16類の指定商品「印刷物」の包括的記載に含まれる商品、「絵はがき」について使用しているので、本件審判請求は成立しない。以下、その使用事実を立証する。
(ア)被請求人は、自ら経営し、全国に数多く展開している「COMME CA STORE」 、 「COMME CA ISM」(日本有名商標集掲載商標)の店舗の中に、「COMME CA EASYLIVING」を付した販売コーナーを設けている。この販売コーナーにおける「COMME CA EASYLIVING」商標を付した商品販売は、2000年より全国で250店舗よりスタートし、2004年時点で292店舗、2005年では320店舗と着実に増加している。大型ショッピングセンター、例えばイオンやジャスコ、サティ等において積極的に専門店による商品展開をし、さらに伊勢丹や高島屋などの有名百貨店にも進出している。また、「COMME CA EASYLIVING」を付した商品の2005年度の年間売上げは、約12億7千7百万円にも及んでいる(乙第23及び第24号証)
(イ)「COMME CA EASYLIVING」販売コーナーでは、本件商標を付したエプロン等のキッチンウェア一や生活雑貨をはじめ、第16類に属する文房具類や写真、写真立てなど、種々の小物商品を販売している。生活雑貨・小物商品専門の販売コーナーである。
これらの小物商品の展示・販売のために、本件商標を付した宣伝・広告用の「案内はがき、絵はがき、ポストカード」等を、多数作成し、広告・宣伝してきた。
生活雑貨や小物商品の販売は、幾つもの異なる種類の商品を同一売り場に集めて販売するという、特殊な形態をとっている。「COMME CA EASYLIVING」の販売コーナーにおいても、本件商標を付した数十種類もの商品を集めて、展示・販売を行っている。したがって、個別商品の広告は、商品に小さく付されている本件商標によるものだけであり、販売コーナーを示す商標の広告が主になっている。商品の宣伝でなく、販売コーナーという場所の広告であるから、センス・ムードといった感覚的な内容の「絵はがき、案内はがき、パンフレット」が中心になっている。
(ウ)証拠として、以下の乙第1ないし第22号証を提出する。
(a)乙第1及び第2号証は、本件商標を付した「絵はがき」であり、この二つの「絵はがき」は2005年の母の日と父の日に「写真立て」を購入した顧客にのみ、購入時に提供した商品である。
(b)乙第3ないし第6号証は、配布案内絵ハガキであり、これらは伊勢丹新宿店「COMME CA EASYLIVING」コーナーで配布したものである。
(c)乙第7及び第8号証は、大阪天王寺ミオクリップ店と東京のアトレ亀戸店のパンフレットであり、これらは新規開店時に配布したものである。
(d)乙第9ないし第16号証は、店舗広告配布物のコピーであり、乙第17ないし第22号証は、ホームページからの店舗紹介抜粋である。
(2)上記の証拠により、請求人の本件不使用取消審判の請求の予告登録日3カ月以前に、被請求人が第16類中の指定商品「絵はがき」について使用していることは明白である。

4 当審の判断
(1)被請求人は、本件商標を商品「絵はがき」について使用していると主張し、証拠を提出しているので、提出された各乙号証について検討する。
(ア)乙第1及び第2号証は、絵はがきの現物(以下「本件商品」という。)と認められるところ、その裏面には、ポットの如き器物を撮影した写真(乙第1号証)又は幾何図形(乙第2号証)と共に、本件商標と同一といえる「COMME CA EASYLIVING」の文字が表示されていることが認められる。
しかしながら、「絵はがき」とは、「裏面に絵や写真のある郵便葉書」をいい(岩波書店発行「広辞苑第5版」)、商品「絵はがき」についての自他商品の識別標識としての商標は、絵はがきの隅等の余り目立たない位置に小さく表示されるか又は絵はがき自体に直接付されず複数枚を封入した包装袋等に表示されるのが通例であることからすると、本件商品の目立つ位置に比較的大きく表された上記「COMME CA EASYLIVING」の文字は、本件商品の「絵」ないしはデザインの一部又はそれと一体のものとして認識し把握されるものであって、自他商品の識別標識たる商標としては認識されないというべきである。
そうすると、本件商品に表わされた「COMME CA EASYLIVING」の表示をもって、本件商標が本件商品について使用されているということはできない。
さらに、被請求人は、「COMME CA EASYLIVING」の販売コーナーにおいて文房具類や写真、写真立てなどの種々の小物商品を販売しており、該販売コーナーを示す絵はがき、案内はがき、パンフレットを中心に広告している旨、また、本件商品は、「写真立て」を購入した顧客にのみ提供したものである旨主張してる。そして、本件商品自体が独立した商品として取引されていることを示す証拠はない。
そうであるならば、本件商品は、商品「写真立て」の販売促進又は宣伝広告のために配布される付随的なものであって、それ自体が独立して商取引の対象となる商品とはいい難いものである。
仮に、本件商品が被請求人のいう販売コーナーの宣伝広告の一つとして配布されたものであるとする余地があるとしても、それは該販売コーナー自体を宣伝広告するものにすぎないし、該販売コーナーにおいて「絵はがき」さらには本件取消請求に係る「印刷物」を取り扱っていることを示す証拠も見当たらず、商品としての「絵はがき」、「印刷物」等について具体的に宣伝広告するものではない。したがって、本件商品に表わされた「COMME CA EASYLIVING」の表示をもって、本件商品ないしは商品「印刷物」に関する広告ということはできない。
(イ)乙第3ないし第6号証は、「COMME CA EASYLIVING」コーナーにおける販売セールについて案内する「絵はがき」の写しと認められ、それぞれの表面又は裏面に「COMME CA EASYLIVING」の文字が表示されていることが認められる。
しかしながら、これらの「絵はがき」は、一種の広告宣伝として配布されるものであって、それ自体が独立して商取引の対象となる商標法上の商品といえるものではなく、そこに付された「COMME CA EASYLIVING」の表示は該「絵はがき」についての商標ということはできない。また、これらの「絵はがき」は、上記コーナーに関する広告であるとしても、上記販売セールの開催期間等について記述するに止まり、個別具体的な商品の記載は一切ない。
したがって、これらの証拠をもって本件商標が本件商品をはじめとする「絵はがき」について使用されているものと認めることはできない。
(ウ)乙第7ないし第16号証は、各種店舗に関するパンフレットの現物又は写しであり、それぞれ「COMME CA EASYLIVING」コーナーについて記述されていることが認められる。
しかしながら、これらパンフレットにおける記述は、上記コーナーについて説明するものであって、その取扱い商品については「レディス・生活雑貨」、「生活雑貨・レディスファッション」、「ハウスカジュアルウェアと小物」、「レディースホームファッション・生活小物」等と記載されているに止まり、具体的な商品は不明であって、本件商品をはじめとする商品「絵はがき」についての記載は一切ない。
したがって、これらパンフレットは、上記コーナー又は商品に関する一種の広告とみる余地があるとしても、本件商品をはじめとする商品「絵はがき」に関する広告ということはできないから、これらの証拠をもって本件商標が本件商品をはじめとする「絵はがき」について使用されているものと認めることはできない。
(エ)乙第17ないし第22号証は、インターネットのホームページの写しと認められ、それぞれ「COMME CA EASYLIVING」又は「コムサイージーリビング」のコーナーについて記載されていることが認められる。
しかしながら、これらのホームページにおいても、「レディスホームファッション」等と記載されるに止まり、具体的な商品は不明であって、本件商品をはじめとする商品「絵はがき」についての記載は一切ない。
したがって、上記(3)と同様、これらの証拠をもって本件商標が本件商品をはじめとする「絵はがき」について使用されているものと認めることはできない。
(オ)乙第23及び第24号証は、「COMME CA EASYLIVING」の年間売上高、店舗数又は店舗展開情況を示す一覧表と認められるところ、これらには具体的な商品及び商標の使用情況が一切示されていない。
したがって、これらの証拠をもって本件商標が本件商品をはじめとする「絵はがき」について使用されているものと認めることはできない。
(カ)その他、本件商標が本件商品をはじめとする「絵はがき」について使用されているものと認めるに足る証拠はない。
(2)以上のとおりであるから、被請求人は本件商標が本件請求に係る指定商品について使用されていることを立証したものとはいえない。
そうすると、本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品について、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用されていなかったものといわざるを得ない。また、その使用がされていないことについて正当な理由があるものとも認められない。
したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定に基づき、その指定商品中「結論掲記の商品」についての登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2006-10-25 
結審通知日 2006-10-31 
審決日 2006-11-14 
出願番号 商願2002-10222(T2002-10222) 
審決分類 T 1 32・ 1- Z (Y16)
最終処分 成立 
特許庁審判長 高野 義三
特許庁審判官 中村 謙三
井岡 賢一
登録日 2002-10-11 
登録番号 商標登録第4612372号(T4612372) 
商標の称呼 コムサイージーリビング、コムサ、イージーリビング 
代理人 林 信之 
代理人 竹内 卓 
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