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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 登録しない Y36 |
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管理番号 | 1144999 |
審判番号 | 不服2004-21265 |
総通号数 | 83 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2006-11-24 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2004-10-14 |
確定日 | 2006-09-20 |
事件の表示 | 商願2003-113302拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「けんしんビジネスローン日本晴」の文字を横書きしてなり、第36類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成15年12月19日に登録出願されたものであるが、その後、指定役務については、平成16年8月12日付けの手続補正書により「資金の貸付け」と補正されたものである。 2 原査定の引用商標 原査定において、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の17件である。 (1)登録第3297308号商標(以下「引用商標1」という。)は、「けんしん」の平仮名文字を横書きしてなり、第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引」を指定役務として、平成3年法律第65号附則第5条第1項に規定する使用に基づく特例の適用を主張して、平成4年7月24日に登録出願、同9年4月25日に重複登録として設定登録され、現に有効に存続しているものである。 (2)登録第3307914号商標(以下「引用商標2」という。)は、「けんしん」の平仮名文字を横書きしてなり、第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替」を指定役務として、平成3年法律第65号附則第5条第1項に規定する使用に基づく特例の適用を主張して、平成4年7月31日に登録出願、同9年5月16日に重複登録として設定登録され、現に有効に存続しているものである。 (3)登録第3307915号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替」を指定役務として、平成3年法律第65号附則第5条第1項に規定する使用に基づく特例の適用を主張して、平成4年7月31日に登録出願、同9年5月16日に重複登録として設定登録され、現に有効に存続しているものである。 (4)登録第3311344号商標(以下「引用商標4」という。)は、「けんしん」の平仮名文字を横書きしてなり、第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替」を指定役務として、平成3年法律第65号附則第5条第1項に規定する使用に基づく特例の適用を主張して、平成4年9月29日に登録出願、同9年5月23日に重複登録として設定登録され、現に有効に存続しているものである。 (5)登録第3316551号商標(以下「引用商標5」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替」を指定役務として、平成3年法律第65号附則第5条第1項に規定する使用に基づく特例の適用を主張して、平成4年7月30日に登録出願、同9年5月30日に重複登録として設定登録され、現に有効に存続しているものである。 (6)登録第3316552号商標(以下「引用商標6」という。)は、別掲3のとおりの構成よりなり、第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替」を指定役務として、平成3年法律第65号附則第5条第1項に規定する使用に基づく特例の適用を主張して、平成4年7月30日に登録出願、同9年5月30日に重複登録として設定登録され、現に有効に存続しているものである。 (7)登録第3316553号商標(以下「引用商標7」という。)は、「けんしん」の平仮名文字を横書きしてなり、第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替」を指定役務として、平成3年法律第65号附則第5条第1項に規定する使用に基づく特例の適用を主張して、平成4年7月30日に登録出願、同9年5月30日に重複登録として設定登録され、現に有効に存続しているものである。 (8)登録第3317525号商標(以下「引用商標8」という。)は、別掲4のとおりの構成よりなり、第36類「預金の受入れ及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,国債証券・地方証券若しくは政府保証債権の引受け,国債証券・地方証券若しくは政府保証債権の募集又は売出しの取扱い」を指定役務として、平成3年法律第65号附則第5条第1項に規定する使用に基づく特例の適用を主張して、平成4年9月5日に登録出願、同9年5月30日に重複登録として設定登録され、現に有効に存続しているものである。 (9)登録第3322259号商標(以下「引用商標9」という。)は、「けんしん」の平仮名文字を横書きしてなり、第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付及び手形の割引,内国為替取引,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり」を指定役務として、平成3年法律第65号附則第5条第1項に規定する使用に基づく特例の適用を主張して、平成4年8月3日に登録出願、同9年6月13日に重複登録として設定登録され、現に有効に存続しているものである。 (10)登録第3322273号商標(以下「引用商標10」という。)は、別掲5のとおりの構成よりなり、第36類「預金の受入れ及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,有価証券の払込金の受入れ又はその元利金若しくは配当金の支払いの取扱い,国民金融公庫等の政府金融機関・地方公共団体金融機関・財団法人・各種組合の業務の代理,国・地方公共団体・会社等の金銭の収納その他金銭に係る事務の取扱い」を指定役務として、平成3年法律第65号附則第5条第1項に規定する使用に基づく特例の適用を主張して、平成4年9月30日に登録出願、同9年6月13日に重複登録として設定登録され、現に有効に存続しているものである。 (11)登録第3322274号商標(以下「引用商標11」という。)は、別掲6のとおりの構成よりなり、第36類「預金の受入れ及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,有価証券の払込金の受入れ又はその元利金若しくは配当金の支払いの取扱い,国民金融公庫等の政府金融機関・地方公共団体金融機関・財団法人・各種組合の業務の代理,国・地方公共団体・会社等の金銭の収納その他金銭に係る事務の取扱い」を指定役務として、平成3年法律第65号附則第5条第1項に規定する使用に基づく特例の適用を主張して、平成4年9月30日に登録出願、同9年6月13日に重複登録として設定登録され、現に有効に存続しているものである。 (12)登録第3343670号商標(以下「引用商標12」という。)は、別掲7のとおりの構成よりなり、第36類「預金の受入れ及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,クレジットカード利用者に代わってする支払代金の精算 」を指定役務として、平成3年法律第65号附則第5条第1項に規定する使用に基づく特例の適用を主張して、平成4年9月30日に登録出願、同9年9月5日に重複登録として設定登録され、現に有効に存続しているものである。 (13)登録第3343671号商標(以下「引用商標13」という。)は、「けんしん」の平仮名文字を横書きしてなり、第36類「預金の受入れ及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,クレジットカード利用者に代わってする支払代金の精算」を指定役務として、平成3年法律第65号附則第5条第1項に規定する使用に基づく特例の適用を主張して、平成4年9月30日に登録出願、同9年9月5日に重複登録として設定登録され、現に有効に存続しているものである。 (14)登録第3343672号商標(以下「引用商標14」という。)は、「県信」の漢字を横書きしてなり、第36類「預金の受入れ及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証」を指定役務として、平成3年法律第65号附則第5条第1項に規定する使用に基づく特例の適用を主張して、平成4年9月30日に登録出願、同9年9月5日に重複登録として設定登録され、現に有効に存続しているものである。 (15)登録第3343673号商標(以下「引用商標15」という。)は、「KENSHIN」の欧文字を横書きしてなり、第36類「預金の受入れ,資金の貸付け,クレジットカード利用者に代わってする支払代金の精算」を指定役務として、平成3年法律第65号附則第5条第1項に規定する使用に基づく特例の適用を主張して、平成4年9月30日に登録出願、同9年9月5日に重複登録として設定登録され、現に有効に存続しているものである。 (16)登録第4096392号商標(以下「引用商標16」という。)は、「けんしん」の平仮名文字を横書きしてなり、第36類「有価証券の売買,有価証券指数等先物取引,有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引,有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供,金融に関する情報の提供,年金に関する情報の提供,生命保険に関する情報の提供,損害保険に関する情報の提供,税金に関する情報の提供,財務に関する情報の提供,生命保険契約の締結の媒介,損害保険契約の締結の代理,建物の管理,建物の貸与,建物の売買,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸与,土地の売買,建物又は土地の情報の提供,企業の信用に関する調査 」を指定役務として、平成4年9月30日に登録出願、同9年12月26日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 (17)登録第4681288号商標(以下「引用商標17」という。)は、「日本晴れ」の文字を標準文字で書してなり、平成14年8月9日に登録出願され、第36類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同15年6月13日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記1のとおり「けんしんビジネスローン日本晴」の文字よりなるものであるところ、「けんしん」の文字と「ビジネスローン」の文字及び「日本晴」の文字を字種を異にして書してなるものであり、その構成自体が長音符号を含めて14文字という比較的冗長であって、これより生ずると認められる「ケンシンビジネスローンニホンバレ」の称呼も冗長で一気に称呼し得るほど簡潔とはいい難いものであり、また、これが特定の意味合いを有する一連の語句として一体的に捉えられ、一般に親しまれているとみるべき特段の事情も見い出せないから、上記3つの語を結合してなるものと容易に認識されるというのが相当である。 そして、本願商標構成中の「ビジネスローン」の文字部分は、「自営業者や中小企業を対象とした小口・短期のローン商品」の意味合いを表したものと認識され、その前後に位置する各語が、ハウスマークあるいは、個別役務の商標として認識される場合も決して少なくないといえるものである。 そうとすると、本願商標は、構成中の「けんしん」及び「日本晴」の文字部分もそれぞれ独立して自他役務の識別標識としての機能を有すると判断するのが相当であり、「けんしん」の文字より「ケンシン」の称呼をも生じ、「日本晴」の文字より「ニホンバレ」の称呼及び「空に一点の雲もない好天気、疑念などの全く晴れること。」の観念を生ずるものといえる。 一方、引用商標1ないし引用商標13及び引用商標16は、「けんしん」の平仮名文字のみからなる商標、又は、その構成中にすべて「けんしん」の平仮名文字を有するものであり、引用商標14は「県信」の漢字を書してなり、引用商標15は「KENSHIN」の欧文字からなるものであるから、引用商標1ないし引用商標16は、上記構成文字に相応して「ケンシン」の称呼を生ずるものと認められる。 また、引用商標17は、「日本晴れ」の文字を書してなるものであるから、これよりは「ニホンバレ」の称呼及び「空に一点の雲もない好天気。疑念などの全く晴れること。」の観念を生ずるものである。 そうとすると、本願商標と引用商標1ないし引用商標16とは、外観において相違し、観念については比較することができないことを考慮しても、「ケンシン」の称呼において相紛れるおそれのある類似の商標であり、また、本願商標と引用商標17についても、その外観において相違するも「ニホンバレ」の称呼及び「空に一点の雲もない好天気、疑念などの全く晴れること。」の観念において、相紛れるおそれのある類似の商標であるといわなければならない。 そして、本願商標の指定役務は、引用商標1ないし引用商標17の指定役務と同一又は、類似の役務である。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。 なお、出願人は、自己の登録商標として、「けんしん」の文字を有する商標(登録第3335549号及び登録第4111165号)を所有しており、該登録商標が、引用商標1ないし引用商標16とこれまで併存していた事実にかんがみれば、本願商標と引用商標1ないし引用商標16も同様に出所混同が生じないものと解され、登録されてしかるべきである旨主張しているが、前記登録第3335549号商標と引用商標1ないし引用商標15については、サービスマーク登録制度の導入に伴う特例措置により重複登録されているものであるから、出願人の前記主張を採用することはできない。 さらに、請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標と各引用商標とは非類似である旨主張しているが、出願された商標と各引用商標との類否判断は、該商標の構成態様と指定商品又は指定役務とに基づいて、個別具体的に判断されるものであり、他の登録例の存在によって、上記判断が左右されるものではないから、この点についても請求人の主張は、採用することができない。 よって、結論のとおり審決する。 (別掲1) 引用商標3 (色彩については、原本を参照されたい。) (別掲2) 引用商標5 (別掲3) 引用商標6 (別掲4) 引用商標8 (色彩については、原本を参照されたい。) (別掲5) 引用商標10 (別掲6) 引用商標11 (別掲7) 引用商標12 (色彩については、原本を参照されたい。) |
審理終結日 | 2006-07-21 |
結審通知日 | 2006-07-24 |
審決日 | 2006-08-10 |
出願番号 | 商願2003-113302(T2003-113302) |
審決分類 |
T
1
8・
252-
Z
(Y36)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 石田 清 |
特許庁審判長 |
田代 茂夫 |
特許庁審判官 |
内山 進 藤平 良二 |
商標の称呼 | ケンシンビジネスローンニッポンバレ、ケンシンビジネスローン、ケンシンビジネス、ケンシン、ニッポンバレ、ニホンバレ |
代理人 | 中川 邦雄 |