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審決分類 審判 査定不服 商8条先願 登録しない Y1416
管理番号 1132841 
審判番号 不服2003-21781 
総通号数 76 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2006-04-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2003-11-07 
確定日 2006-03-09 
事件の表示 商願2002- 80629拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1.本願商標
本願商標は、「JUJU」の文字を標準文字により書してなり、第14類「貴金属,キーホルダー,貴金属製食器類,貴金属製のくるみ割り器・こしょう入れ・砂糖入れ・塩振出し容器・卵立て・ナプキンホルダー・ナプキンリング・盆及びようじ入れ,貴金属製針箱,貴金属製のろうそく消し及びろうそく立て,宝玉の原石,貴金属製靴飾り,時計,貴金属製喫煙用具」及び第16類「写真立て」を指定商品とし、平成14年9月20日登録出願されたものである。
その後、本願商標と同一又は類似する商標で、同一又は類似する商品に使用する他人の同日に提出された登録出願(2002-80363)が存在するため、平成15年3月11日付けで、特許庁長官は、「本願商標は、商標登録出願2002-80363とは、商標法第8条第2項に規定する同一又は類似の商品又は役務について使用する同一又は類似の商標について、同日に商標登録出願があった場合に該当する。したがって、同条第4項の規定によってその出願人と協議し、その結果を記載した書面を指定された期間に提出すること、及び協議が成立しないとき又は書面の提出がなかったときには同条第5項の規定により商標登録を受けることができる者をくじによって決定する」旨の協議命令書を通知した。
そして、指定した期間内に協議成立等の書面の提出がなかったので、同年6月6日付けで、くじの実施を通知し、同年7月11日に3件の競合する登録出願について、くじが実施されたものである。
くじの結果については、同年7月25日付けで、「本願は第三順位とする」旨の調書が送付されている。
なお、本願商標の指定商品については、同15年4月30日付の手続補正書により、第14類「貴金属,キーホルダー,貴金属製靴飾り,時計,貴金属製喫煙用具」及び第16類「写真立て」と補正されたものである。

2.原査定の拒絶の理由の概要
原査定は、上記1.の「くじ」の結果に基づき、本願商標は、この出願と同日に出願された商願2002-80363号商標(以下「引用商標」という。)と同一又は類似の商標であり、同一又は類似の指定商品に使用するものと認められるが、出願人が商標法第8条第2項又は第5項に規定された商標登録を受けることのできる一の商標登録出願人であるとは、認められない。
したがって、この出願は商標法第8条第2項又は第5項の要件を具備しておらず、商標登録を受けることはできない旨認定、判断して本願を拒絶したものである。
引用商標は、「JUJU」の文字と「ジュジュ」の文字とを二段に書してなり、第14類「貴金属,貴金属製食器類,貴金属製のくるみ割り器・こしょう入れ・砂糖入れ・塩振出し容器・卵立て・ナプキンホルダー・ナプキンリング・盆及びようじ入れ,貴金属製の花瓶及び水盤,貴金属製針箱,貴金属製宝石箱,貴金属製のろうそく消し及びろうそく立て,貴金属製のがま口及び財布,貴金属製靴飾り,貴金属製コンパクト,貴金属製喫煙用具,身飾品,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,時計,記念カップ,記念たて,キーホルダー」及び第16類「紙類,紙製包装用容器,家庭用食品包装フィルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,衛生手ふき,紙製タオル,紙製手ふき,紙製ハンカチ,型紙,裁縫用チャコ,紙製テーブルクロス,紙製ブラインド,紙製のぼり,紙製旗,紙製幼児用おしめ,荷札,印刷物,書画,写真,写真立て,遊戯用カード,文房具類,事務用又は家庭用ののり及び接着剤,青写真複写機,あて名印刷機,印字用インクリボン,こんにゃく版複写機,自動印紙はり付け機,事務用電動式ホッチキス,事務用封かん機,消印機,製図用具,タイプライター,チェックライター,謄写版,凸版複写機,文書細断機,郵便料金計器,輪転謄写機,印刷用インテル,活字,装飾塗工用ブラシ,封ろう,マーキング用孔開型板,観賞魚用水槽及びその附属品」を指定商品とし、本願と同日の平成14年9月20日登録出願されたものである。
その後、平成15年3月11日付けで協議命令書を通知し、協議が成立しないため、同年7月11日のくじが実施され、その結果、「本願を第二順位とする」旨の調書が同年7月25日付けで送付されている。
また、その指定商品については、同15年4月14日付の手続補正書により、第14類「貴金属,貴金属製靴飾り,貴金属製喫煙用具,時計,キーホルダー」及び第16類「写真、写真立て」と補正され、さらに、「くじ」の後、同年8月4日付けの手続補正書により、第14類「貴金属,貴金属製靴飾り,貴金属製喫煙用具,時計,キーホルダー」と補正され、同年9月26日に商標登録第4713549号として設定登録されたものである。

3.請求人(出願人)の主張の要点
請求人(出願人)は、本件審判請求の理由として以下のように述べている。
(1)一の商標登録出願人を決めるとして行われた「くじ」で、第二位以下の出願人を決定することはできない。
本願商標は、3件の同日に係る商標登録出願について商標法第8条第5項に基づく「くじ」の結果、相手が補正を行い、補正後に新たに発生した競合関係を一の商標登録出願人を決めるとして行った「くじ」の第二順位と第三順位の間の関係を抽出して適用したものである。即ち、一の商標登録出願人を決めるとして行われた「くじ」で、明らかにの第二の出願人を決めている。一の商標登録出願人とは一人の出願人であり、決して複数の出願人とはならない。第二順位、第三順位は、第一順位の者が諸事情により権利取得を断念した場合の予備的な選定に過ぎないものである。
(2)「くじ」の後、補正等により新たに競合関係が発生した場合、(第二順位以下は)再度、協議を行い不調の場合は「くじ」を行うべきであり、それをしなかった今回の運用は、法目的に反するものである。
商標法第8条第2項や同第5項の規定によれば、商標法8条の法令が意図することは、同日出願の場合に、協議前置とし、それが不調の場合に、公正なくじを行うものである。ところが今回の運用では協議前置とする法の意図するところを壊しかねない運用となっている。
すなわち、特許庁の解釈では、「くじ」後の補正で競合関係が解消されたときでは、第二、第三順位の出願人でも登録を可能とするものであるが、今回の場合のように、複数の出願が存在し、商品・役務も部分的に様々に競合している場合では、「くじ」の結果を考えながら協議を行なった場合にはその協議の対象そのものが極めて複数の選択肢となり得るあらゆる補正の態様や第二順位、第三順位などを想定することを強いることになり、その協議対象が極めて大きく拡がって、事案によっては協議自体収拾することがはなはだ困難になることは明らかである。
したがって、今回の特許庁の運用は、協議前置とした法目的に明らかに反しており、「くじ」の前提となっていた出願自体を「くじ」後に補正して新たな競合関係が発生した場合は、再度協議前置、不明の場合に「くじ」という手順を踏む必要がある。
そのような公平を維持する制度が存在しながら実施せず、安易に登録した引用商標には法律上明らかな暇庇があると言わざるを得ない。
したがって、引用商標を以て、本願商標が拒絶理由を受け、拒絶査定される理由はない。

4.当審の判断
本願商標及び引用商標は、共に「ジュジュ」の称呼を共通にする類似の商標であり、その指定商品も同一又は類似するものであって、かつ、同日に出願されたものであること前述のとおりである。そして、くじの結果についても、前記1.のとおりである。
そこで、請求人(出願人)は、上記3.のように述べているので、以下、この点について判断する。
(1)商標法における「くじ」の趣旨
商標法は、同法第8条第2項において「同一又は類似の商品又は役務について使用をする同一又は類似の商標について同日に二以上の商標登録出願があったときは、商標登録出願人の協議により定めた一の商標登録出願人のみがその商標について商標登録を受けることができる。」旨、及び同第5項において「第二項の協議が成立せず、又は前項の規定により届出がないときは、特許庁長官が行う公正なくじにより定めた一の商標登録出願人のみが商標登録を受けることができる。」旨規定し、同一又は類似の商品又は役務について使用をする同一又は類似の商標について同日に二以上の商標登録出願があったときは、先ず、商標登録出願人の協議により、協議が成立しないときに特許庁長官が行う公正なくじにより、商標登録を受けることができる一の出願人を定めるのである。
これは、商標法では、先願が拒絶されても同条第3項の規定により先願権は残らないことから、協議が成立しない場合に両方とも商標登録を受けられないものとすると、その直ぐ後に同様な商標登録出願をした者の方に商標登録をしなければならない不合理があるからであると解される。
(2)一の出願人を決める「くじ」で、第二位以下の出願人を決定することについて
上記(1)の観点から、例えば、くじにより第一位となった出願人が、その後、商標登録出願の取り下げなどにより、その出願が初めからなかったことになり、その地位が失われれば、第二位の出願人が繰り上がることとしても、決して商標法第8条第5項の趣旨に反するものとは云えないというべきである。
そして、くじの際に予め順位を定めておくことは、決して商標法第8条第2項及び同第5項の趣旨に反するものではなく、このことは、実施後に、定められた順位の関係で、第2順位の出願が第1順位の出願と抵触する指定商品を削除補正等することにより、拒絶理由が解消した場合においても、順次登録されることは決して不合理なものと言うことはできず、また、かかる場合に補正ができないとする規定もないことよりすれば、これを違法ということはできないと解するのが相当である。
そうとすれば、この点についての請求人(出願人)の主張は採用できず、引用商標は、商標法第8条第2項及び商標法第8条第5項のいずれにも違反して登録されたものということはできない。
(3)「くじ」の後、新たに競合関係が生じた場合、再度、協議を行い、不調のときは「くじ」を行うとの主張について
請求人(出願人)は、「くじの前提となった出願自体をくじの実施後に補正して新たな競合関係が発生した場合は、再度協議前置、不明の場合に「くじ」という手順を踏む必要がある。」旨主張する。
しかしながら、特許庁長官が行う公正な方法による「くじ」を実施し、一の商標登録出願人を定め、同時に2位以下の順位を定めることは、前記のとおり商標法第8条第2項及び同第5項の趣旨に反するものではなく、かえって、補正等を行うことによって抵触関係を解消することができるのであり、これを、補正の毎に再度協議あるいはくじを実施するならば、審査実務及び当事者間に過度の負担を強いるものであって、極めて煩雑であるといわざるを得ない。
したがって、この点に関する請求人(出願人)の主張も採用できない。
なお、サービスマーク登録制度導入に伴う平成3年法律第65号附則第4条第2項は、「この法律の施行の日から6月間にした役務に係る商標登録出願については、新法第4条第1項(第11号及び第13号に係る部分に限る)及び第8条第1項の規定は、適用しない。」とし、同第3項で「前項の商標登録出願についての新法第8条第2項の規定の適用については、同日にしたものとみなす。」旨規定している。つまり、施行の日から6月間にした役務に係る商標登録出願は、出願の前後を問わず同日にしたものとみなし、特例出願を除き、出願人の協議により、協議が成立しなかったときは、公正なくじによることとし、これまでに多数の「くじ」が実施された。なかでも、最大のものは8件の出願について「くじ」が実施(平成9年11月26日)され、何れも1回の「くじ」で定めた順位に従い処理が行われている。
(4)結論
よって、本願商標が商標法第8条第5項の規定に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2004-10-06 
結審通知日 2004-10-12 
審決日 2005-03-09 
出願番号 商願2002-80629(T2002-80629) 
審決分類 T 1 8・ 4- Z (Y1416)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 鈴木 修 
特許庁審判長 山田 清治
特許庁審判官 小林 薫
岩崎 良子
商標の称呼 ジュジュ 
代理人 佐藤 勝 
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