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審判番号(事件番号) データベース 権利
不服200821474 審決 商標

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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 Y09
審判 一部申立て  登録を維持 Y09
管理番号 1131554 
異議申立番号 異議2005-90146 
総通号数 75 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2006-03-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2005-03-24 
確定日 2006-01-16 
異議申立件数
事件の表示 登録第4826914号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4826914号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4826914号商標(以下「本件商標」という。)は、「PMC-SIERRA」の文字を標準文字としてなり、平成14年10月24日に登録出願、第9類、第37類及び第42類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成16年12月17日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由
(1)引用商標等
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第2715782号商標(以下「引用商標1」という。)は、「SIERRA」の文字を書してなり、同じく、登録第2715783号商標(以下「引用商標2」という。)は、「シエラ」の文字を書してなり、同じく、登録第2715784号商標(以下「引用商標3」という。)は、「SIERRA」及び「シエラ」の文字を二段に書してなるものである。そして、いずれも、平成3年9月19日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成8年8月30日に設定登録されたものである。
さらに、申立人が商品「コンピュータゲームソフト」に使用しているとして引用する商標(以下「引用標章」という。)は、別掲に示す構成からなるものである。
(2)理由の要点
ア 商標法第4条第1項第11号該当
本件商標は、「PMC-SIERRA」の欧文字を横書きしてなるところ、「PMC-SIERRA」は、「PMC」と「SIERRA」を「-」で結合してなるが、「PMC」が、単に製品の型番・品番等を表示する記号に過ぎないと認識され、その識別力は極めて弱いのに対し、「SIERRA」は、「のこぎり状の山脈;サバの類」の意味を有する英語であるから、本件指定商品との関係で強い出所識別力を有する。よって、その結合の程度は弱いものである。そして、本件商標の「PMC-SIERRA」から、「SIERRA」のみが分離して看取される場合も少なくない。
よって、本願商標と引用商標1とは要部を共通にする類似の商標であり、同2及び同3とは、「シエラ」の称呼を共通にする類似の商標である。また、本件商標と引用商標1ないし3とは同一又は類似する商品について使用するものである。
イ 商標法第4条第1項第15号該当
引用標章は、申立人が1979年より現在に至るまでコンピュータゲームソフトに継続大量に使用し、その商品が世界中に輸出又はオンライン提供された結果、本件商標の登録査定当時、コンピュータゲームソフトの分野で、申立人の業務に係る商品を表示するものとして日本の取引者・需要者の間においても周知・著名となっていた。
本件商標から、「SIERRA」が分離して看取されるので、引用標章とは、要部又は称呼を共通にして類似する。また、引用標章はコンピュータゲームソフトの分野では極めて高い著名性を有しており、引用標章に係る商品は、本件商標中の指定商品「集積回路,メモリチップ,チップセット,集積回路及びメモリチップの開発をするためのコンピュータ用マニュアル(電子媒体に記憶されているもの),コンピュータソフトウェア,集積回路及びメモリチップの開発をするための電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・その他のコンピュータ周辺機器,半導体,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」とは、極めて密接な関連性を有している。
以上の事情に照らせば、本件商標を上記指定商品に使用するときは、その取引者及び需要者において、申立人の業務に係る商品ではないかと混同を生ずるおそれがあり、又は申立人と何らかの関係にある営業主の業務に係る商品ではないかという広義の混同を生ずるおそれがある。したがって、本件商標は、他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある。

3 当審の判断
(1)本件商標は、「PMC-SIERRA」の欧文字を標準文字としてなるものであるところ、「PMC」と「SIERRA」がハイフン(-)を介して一体的に結合されたものであるが、これらの文字の間において主従の関係あるいは軽重の差があるとする理由及び証左を見いだすことができない。
したがって、本件商標の構成中から殊更に「SIERRA」の部分のみが分離抽出されて看取されるとはいえず、当該部分に相応して「シエラ」の称呼をも生ずるものとは認められないから、これを前提とする、申立人の主張は採用できない。
そして、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても、本件商標が引用商標1ないし3に類似する商標であるとすべき理由は見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものとはいえない。
(2)申立人提出の甲各号証によれば、別掲に示す引用標章が商品「コンピュータゲームソフト」について使用されていることは認められるとしても、これらによっては、上記引用標章が、本件商標の登録出願時はもとより、登録査定時においても我が国の需要者の間で広く認識されるに至っていた商標であると認めるまでには足りないといわざるを得ない。
そうとすれば、本件商標の出願時及び査定時において、本件商標を指定商品に使用したときに、本件商標に接する需要者が、申立人の引用標章を想起し、連想して、当該商品を申立人又はこれと何らかの関係を有する者の業務に係る商品であると誤信し、商品の出所について混同するおそれがあったということはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものとはいえない。
(3)以上のとおり、本件商標は商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録は維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別 掲

引用標章

異議決定日 2005-12-27 
出願番号 商願2002-90314(T2002-90314) 
審決分類 T 1 652・ 271- Y (Y09)
T 1 652・ 262- Y (Y09)
最終処分 維持  
特許庁審判長 山田 清治
特許庁審判官 山本 良廣
水茎 弥
登録日 2004-12-17 
登録番号 商標登録第4826914号(T4826914) 
権利者 ピィ・エム・シー-シエラ・インコーポレイテッド
商標の称呼 ピイエムシイシエラ、ピイエムシイ、シエラ 
代理人 野田 久登 
代理人 森田 俊雄 
代理人 深見 久郎 
代理人 竹内 耕三 
代理人 恩田 博宣 
代理人 恩田 誠 

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