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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項15号出所の混同 取り消して登録 Y34 |
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管理番号 | 1129124 |
審判番号 | 不服2004-10883 |
総通号数 | 74 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2006-02-24 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2004-05-25 |
確定日 | 2006-01-06 |
事件の表示 | 商願2003-46625拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「PARKER」の欧文字を標準文字として表してなり、第34類「パイプ,その他の喫煙用具(貴金属製のものを除く。),マッチ」を指定商品として、平成15年6月6日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶理由の要点 原査定は、「本願商標は、本願の出願前において、イギリス国 イースト サセックス ビーエヌ9 0エーユー ニュー ヘイブン エステイト ロード在『パーカーペン プロダクツ』の有する著名商標『PARKER』の文字と同一の綴字からなり、該商標は、我が国においても、全世界的にも周知・著名なもので、文房具等のアパレル関連商品と指定商品の需要層において近接する本願指定商品の分野において、本願出願人が本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する我が国の一般的需要者は、前記の『パーカーペン プロダクツ』の子会社等の関係にある事業者の業務に係る商品であると誤認し、商品の出所について広義の混同を生ずるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」旨、認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記1のとおり「PARKER」の欧文字を表してなり、その構成文字に相応して「パーカー」の称呼を生ずると認められるものであるところ、該文字は、小学館ランダムハウス英和大辞典(19991月10日 第2版 株式会社小学館発行)の「parker」の項によれば、「パーカー1 Charles Christopher ,jr:米国のジャズサクソホーン奏者、作曲家;モダンジャズの創始者といわれる」を始め、人名が記載されている他、「《商標》パーカー:米国Parker Pen社製の万年筆。」等の意を有するものである。 そして、本願商標「PARKER」について、インターネットによれば、 (1)インターネット「パイプカタログ・パーカー」において、「PARKER」の文字と、「パーカーはイギリスのメーカー現在はダンヒルの傘下で高品質なパイプを手がけています。」との記載とともに、商品「パイプ」が紹介されている(http://www.lsando.com/pipes/parker/)。 (2)「パイプと喫煙具の情報&ショップ『パイプコミュニケート』パーカー・オブ・ロンドン」においては、大きく「Parker」の欧文字と「OF LONDON」の欧文字を二段に表したもの及び「パーカー・オブ・ロンドン」の片仮名文字があり、「1923年にダンヒルの子会社として誕生しました。1967年にはダンヒルに吸収合併され現在に至っています。パーカーオブロンドンのパイプは1930年代から1950年代にかけてアメリカ、ヨーロッパの市場では大人気でした。第二次世界大戦後はイタリア、フランス、デンマークのパイプのファクトリーパイプメーカーに押されて、忘れ去られたような状況が続きました。しかし、2002年の春からまたアメリカで紹介され話題となり、リバイバルしました。 1930年代から50年代の時期にはパイプだけでなく、超高級な喫煙道具のブランドとしての地位 がありました。その中にシルバーで出来たライターがありました。ライターはフリント式オイルライター。シェープは菱形の変形で特徴があます。ライターには“PARKER”の刻印の他に“BEACON”(灯台の意)のシリーズ名があります。また、別 に灯台をデザインした丸いマークがボトムプレイトに刻印されています。パテントナンバー、レジスターナンバー入りで、かなりレアーなアイテムでコレクターの垂涎の的となっています。」との記載とともに、商品が掲載されている(http://pipejapan.com/shop/kaigai/parkeroflondon/parkeroflondon.html)。 上記事情等によれば、請求人(出願人)は、永年に亘って本願商標を請求人の業務に係る商品「喫煙用具」等に使用し、我が国の取引者、需要者間、とりわけこの種の商品の愛好家の間において広く知られているものと認めることができる。 そうとすると、たとえ、本願商標の出願前に、引用商標が、商品「万年筆,ボールペン」等に使用され著名となっていたとしても、本願商標の指定商品と引用商標の使用商品とは、その用途、需要者及び取り扱い業者並びに生産及び流通経路を異にするばかりでなく、本願商標は、請求人(出願人)の使用する商標として、周知、著名なものと認められるから、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者が、引用商標を想起又は連想し、当該商品が原審説示の者と何らかの関係を有する者の取り扱いに係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるとはいえないものである。 したがって、本願商標を商標法第4条第1項第15号に該当するとした原査定は、妥当でなく取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2005-12-14 |
出願番号 | 商願2003-46625(T2003-46625) |
審決分類 |
T
1
8・
271-
WY
(Y34)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 八木橋 正雄 |
特許庁審判長 |
柴田 昭夫 |
特許庁審判官 |
岩崎 良子 田中 亨子 |
商標の称呼 | パーカー |
代理人 | 松嶋 さやか |
代理人 | 村木 清司 |
代理人 | 松原 伸之 |
代理人 | 中山 健一 |
代理人 | 橋本 千賀子 |
代理人 | ▲高▼部 育子 |