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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y093738
審判 全部申立て  登録を維持 Y093738
審判 全部申立て  登録を維持 Y093738
管理番号 1123301 
異議申立番号 異議2004-90661 
総通号数 70 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2005-10-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2004-10-25 
確定日 2005-09-12 
異議申立件数
事件の表示 登録第4788857号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4788857号商標の登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4788857号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、2002年2月15日域内市場における調和のための官庁においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成14年7月18日に登録出願、第9類、第37類及び第38類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同16年6月14日に登録査定、同年7月23日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の3件の登録商標を引用している。
(a)登録第4372691号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成10年10月19日に登録出願、第35類、第36類、第38類、第39類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同12年3月31日に設定登録されたものである。
(b)登録第4436560号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成11年12月15日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年12月1日に設定登録されたものである。
(c)登録第4519114号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(4)のとおりの構成よりなり、平成11年12月14日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同13年11月2日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用各商標とは、一見して、欧文字「i」を図案化した商標であると認識し得る商標であって、その構成文字に相応して「アイ」の称呼を生じ、欧文字「i」の観念を生じ、外観においても共通性が認められるものであり、引用各商標の周知・著名性は、両商標の類似性を一層増幅するものである。そして、本件商標の指定商品及び指定役務と引用各商標の指定商品及び指定役務とは同一又は類似するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
(3)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、平成11年の「iモード」サービス開始以来、引用各商標を主たる営業として提供する役務「移動体電話による通信」及びその関連商品「電話機械器具(特に携帯用電話機械器具)」について継続して使用してきたものであり、引用各商標は、本件商標の登録出願時において、通信業界等において周知・著名性を獲得していたものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
(4)よって、本件商標の登録は、取り消されるべきである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、別掲(1)に示したとおり、暗黒色のやゝ縦長の方形内の中央部分に、橙色の長方形を縦に表し、その上方に白抜きの円を配した構成からなるものである。
他方、引用各商標は、別掲(2)ないし(4)に示したとおり、その図形部分は、太めにして短めの棒状図形の上下部分を緩やかな曲線をもって表し、かつ、両サイドを左右対称に2ヶ所波打たせたように表し、その上方に、横長の楕円形を該棒状図形と同じ幅になるように配した構成からなるものであって、黄色系の色で彩色されているものである。
そこで、本件商標と引用各商標とを比較するに、これらの各商標は、申立人が主張しているように、欧文字の「i」をモチーフにしているとしても、本件商標は、暗黒色の方形図形部分と「i」状の図形部分とが全体として、一体的に表現されているものであって、暗黒色の方形図形部分の印象も決して弱いとはいえないものである。これに対して、引用各商標は、「i」状の図形が独立して表されており、全体に丸みをもって表現されており、しかも、該「i」の文字は、上下から圧迫され、押しつぶされたような独特な形状をもって表されているものである。
そうとすれば、本件商標と引用各商標とは、その構成態様において著しい差異を有しており、この差異は、比較的簡潔な構成よりなるこれら商標の外観に与える影響は大きく、図形全体から受ける視覚的印象を全く異にするものというべきであるから、これらを時と処を異にして離隔的に観察するも、外観において相紛れるおそれはないものといわなければならない。
また、少なくとも、本件商標からは、特定の称呼、観念を生ずることはないものと認められるから、本件商標と引用各商標とは、称呼及び観念については比較すべくもない。
したがって、本件商標と引用各商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。
(2)商標法第4条第1項第15号について
上記したとおり、本件商標と引用各商標とは、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者・需要者をして引用各商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品及び役務が申立人あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品及び役務の出所について混同を生じさせるおそれはないものというべきである。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別 掲
(1)本件商標


(2)引用商標1(登録第4372691号商標)


(3)引用商標2(登録第4436560号商標)


(4)引用商標3(登録第4519114号商標)

(本件商標及び引用商標1ないし3の色彩については、原本参照)
異議決定日 2005-08-23 
出願番号 商願2002-60204(T2002-60204) 
審決分類 T 1 651・ 263- Y (Y093738)
T 1 651・ 262- Y (Y093738)
T 1 651・ 261- Y (Y093738)
最終処分 維持  
特許庁審判長 佐藤 正雄
特許庁審判官 宮川 久成
山本 良廣
登録日 2004-07-23 
登録番号 商標登録第4788857号(T4788857) 
権利者 インテンス リミテッド
商標の称呼 アイ 
代理人 長谷川 芳樹 
代理人 高柴 忠夫 
代理人 浜田 廣士 
代理人 高橋 詔男 
代理人 志賀 正武 
代理人 渡邊 隆 
代理人 佐藤 英二 

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