ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 Y25 審判 全部申立て 登録を維持 Y25 審判 全部申立て 登録を維持 Y25 審判 全部申立て 登録を維持 Y25 審判 全部申立て 登録を維持 Y25 審判 全部申立て 登録を維持 Y25 審判 全部申立て 登録を維持 Y25 |
---|---|
管理番号 | 1121814 |
異議申立番号 | 異議2004-90577 |
総通号数 | 69 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2005-09-30 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2004-09-17 |
確定日 | 2005-07-03 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4778928号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4778928号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4778928号商標(以下「本件商標」という。)は、「島唄」の漢字を縦書きしてなり、平成15年11月6日に登録出願、第25類「Tシャツ」を指定商品として、平成16年6月18日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由 (1)商標法第3条第1項第2号について 本件商標は、その商品「Tシャツ」について慣用されている商標である。 (2)商標法第3条第1項第6号について 「島唄」を表示するTシャツは、以前より多種多数販売されているから、本件商標は、需要者が何人かの業務に係る商標であることを認識することができない商標である。 (3)商標法第4条第1項第7号について 本件商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標である。 (4)商標法第4条第1項第10号について 本件商標は、他人(ロックバンド「THE BOOM」)の業務に係る商品(著名な楽曲「島唄」)を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標又はこれに類似する商標であって、その商品若しくは役務に類似する商品について使用するものである。 (5)商標法第4条第1項第15号について 本件商標は、他人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがある商標である。 (6)商標法第4条第1項第19号について 本件商標は、他人(ロックバンド「THE BOOM」)の業務に係る商品(著名な楽曲「島唄」)を表示するものとして日本国内又は外国の需要者の間に広く認識されている商標と同一又はこれに類似する商標であって、不正の目的をもって使用するものである。 (7)したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第2号、同第6号及び商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第15号、同第19号に該当するものであるから、その登録を取消されるべきものである。 3 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第2号及び同第6号について 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、その商品「Tシャツ」について慣用されている商標であり、「島唄」を表示するTシャツは、多種多数販売されているから、本件商標は、需要者が何人かの業務に係る商標であることを認識することができない商標である、旨述べている。 しかしながら、慣用商標とは、過去に自他商品の識別力を有していたが、同種類の商品に関して同業者間に普通に使用されるに至った結果、識別力を失ったものをいうところ、申立人の提出に係る証拠よっては、沖縄県那覇市宇栄原3丁目20-21に所在する具志堅 勇が、「島唄」、「SHIMA UTA」及び蛇味線の図を前面に印刷した「Tシャツ」を、平成13年に517枚、同14年に1608枚、同15年に6175枚及び同16年1月〜3月までに1440枚販売し、沖縄県那覇市宮城1-15に所在する真栄田 義治が、「島唄」及び蛇味線の図を前面に印刷した「Tシャツ」を、平成13年に500枚製造、販売したことが認められるにすぎず、他に「Tシャツ」ついて「島唄」が慣用されてることを立証する証左は見あたらない。 してみると、本件商標は、商品「Tシャツ」について慣用されている商標ということはできない。 また、本件商標は、これをその指定商品に使用しても、商品の品質等を具体的に表示するものとはいえず、自他商品の識別機能を有するものであるから、需要者が何人かの業務に係る商標であることを認識することができるものと判断するのが相当である。 (2)商標法第4条第1第7号について 本件商標は、これが沖縄文化圏の民謡を指称する文字(語)であるとしても、該文字自体が、矯激、卑猥なものではなく、また、本件商標がその指定商品に使用された場合、適正な商取引の秩序を乱し、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標であるものと認め得る具体的な根拠は見いだし得ないものである。 (3)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について 申立人の提出に係る証拠よれば、「島唄」が、ロックバンド「THE BOOM」のアルバム「思春期」(1992年1月にリリース)に収録され、また、1993年6月にシングルリリースの楽曲名として採択、使用され、全国的にも100万枚を超えるヒットとなったことは認めるとしても(甲第一号証)、本件商標の指定商品「Tシャツ」が、前記ロックバンド「THE BOOM」の業務に係る商品、例えば「楽曲を録音、録画したCDやDVD」と同一又は類似するものいうことはできない。 また、「島唄」は、「本土から遠く隔てられた離島に伝わる民謡一般を呼ぶが、民謡が盛んな沖縄県の島々や、奄美大島など特定の地域の唄を指す場合が多い。・・・1970年代に沖縄の「喜納昌吉&チャンプルーズ」が島唄をロック調にしてデビューし、90年代にはロックバンド「THE BOOM」、そして2002年ワールドカップではアルゼンチン・チームの応援歌になり、奄美大島出身の歌手「元ちとせ」によっても唄われている。(2003年1月1日発行『情報・知識imidas2003』) してみれば、前記書証によっても、「THE BOOM」がリリースした楽曲名として、本件商標の登録出願時を経て登録査定時において継続して、需要者の間に広く認識されているものとは認められないから、本件商標は、他人の業務に係る商品と出所の混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。 (4)商標法第4条第1項第19号について 本件商標は、前記(3)のとおり、他人(ロックバンド「THE BOOM」)に係る楽曲名として日本国内又は外国の需要者の間に広く認識されている商標といえず、かつ、不正の目的をもって使用するもという特段の理由もないものである。 (5)結語 したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第2号、同第6号及び商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第15号、同第19号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2005-06-14 |
出願番号 | 商願2003-103377(T2003-103377) |
審決分類 |
T
1
651・
16-
Y
(Y25)
T 1 651・ 22- Y (Y25) T 1 651・ 272- Y (Y25) T 1 651・ 222- Y (Y25) T 1 651・ 12- Y (Y25) T 1 651・ 25- Y (Y25) T 1 651・ 271- Y (Y25) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 石井 千里 |
特許庁審判長 |
山田 清治 |
特許庁審判官 |
岩崎 良子 小林 薫 |
登録日 | 2004-06-18 |
登録番号 | 商標登録第4778928号(T4778928) |
権利者 | 赤木 頼明 |
商標の称呼 | シマウタ |
代理人 | 鈴木 宣幸 |
代理人 | 鈴木 宣幸 |