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審決分類 審判 査定不服 商4条1項15号出所の混同 登録しない Z09
管理番号 1119637 
審判番号 不服2002-24147 
総通号数 68 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2005-08-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2002-12-16 
確定日 2005-06-20 
事件の表示 商願2001-16114拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1.本願商標
本願商標は、別掲1に示したとおりの構成よりなり、第9類「電子錠」を指定商品として、平成13年2月26日に登録出願されたものである。

2.原査定における拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、フランス国パリ所在の『ソシエテ ギラ ロッシュ』が被服等に使用して本願出願前より全国的に著名になっている商標と類似するものであるから、この商標を、その指定する商品について使用するときは恰も上記会社と何等かの関係を有する商品であるかの如く商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」として、本願を拒絶したものである。

3.当審の判断
別掲2に示したフランス国パリ所在の「ソシエテ ギ ラロッシュ(原審記載の『ソシエテ ギラ ロッシュ』は誤記である。)」の使用する欧文字の「G」と「L」を組み合わせ図案化してなる標章(以下「原審引用標章」という」は、「毎日グラフ別冊 パリ大図鑑」(毎日新聞社1983年『昭和58年』5月発行)、「’86〜’87ザ・ブランド(海外ブランド・ライブラリー)」(サンケイマーケティング1986年10月発行)、「ライフカタログ世界の一流品大図鑑’86」(株式会社講談社1986年5月発行)、「英和商品名辞典」(株式会社研究社1990年発行)、及び新聞記事データベース情報、インターネット検索情報等を総合して検討すれば、「Guy Laroche(ギ ラロッシュ)」のブランド名とともに、紳士服、鞄、ベルト、時計等に使用され本願商標出願時には、わが国内において広く知られ、著名となっていたものと判断され、かつ、これが現在も継続しているというべきものである。
そして、本願商標は、別掲1に示したとおり、欧文字の「G」と「L」を組み合わせ図案化してなるものであり、他方、原審引用標章は、欧文字の「G」と「L」を組み合わせた別掲2に示したとおりの構成よりなるものであって、これらが類似するものであることは、請求人も認めるところである。
そこで、以下、本願商標が、商標法4条1項15号に該当するか否かについて検討する。
請求人は、本願の指定商品である「電子錠」と、原審引用標章が使用される商品とは、その分野も大きく異なるから混同のおそれは無い旨主張している。
しかしながら、原審引用標章は、これが、フランス パリ在の「ソシエテ ギ ラロッシュ」によって鞄、眼鏡等の商品に使用される標章として、我が国において、本願商標出願前に既に取引者・需要者間において周知・著名であること前記したとおりである。
そして、「ソシエテ ギ ラロッシュ」の販売にかかる商品の一つである「鞄類」においては、鍵付きのものが少なくなく、かつ、スーツケースにおいては、インターネットのウェブサイトにおいて、例えば「牛柄スーツケース75cm8日以上用『電子ロック・消音車輪つきの高級機』」(http://store.yahoo.co.jp/homedecor/85-10839.html)、「スーツケース大型 電子ロック&ダイヤル錠 安心のWロック」(http://www.rakuten.co.jp/fkikaku/225947/225979/)のように電子錠付きの商品が販売されている事実が確認できるものである。
そうとすれば、本願の指定商品である「電子錠」が、請求人のいうところの最先端のエレクトロニクス関連商品であって、ファッション関連の商品とは異なる分野の商品であったとしても、鞄の一種類であるスーツケースに取り付けられ販売される場合が少なからずあることからすれば、本願商標が付された電子錠付きの商品が、上記「ソシエテ ギ ラロッシュ」にかかる商品と同じ場所において販売される場合の少なくないものといえ、また、昨今の産業界の事業展開の実情、及び原審引用標章が欧文字の2文字を組み合わせ図案化された特異な態様であることも総合勘案すれば、本願商標をその指定商品に使用するときは、上記「ソシエテ ギ ラロッシュ」、もしくは、同社と経済的に関連を有する社(者)の取扱いに係る商品であるかのごとく、その商品の出所について混同を生じさせるおそがあるものというのが相当である。
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第15号に該当するとして拒絶した原査定は妥当であり、これを取消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1 本願商標



別掲2 原審引用標章

審理終結日 2005-01-21 
結審通知日 2005-01-25 
審決日 2005-02-07 
出願番号 商願2001-16114(T2001-16114) 
審決分類 T 1 8・ 271- Z (Z09)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 松本 はるみ齋藤 貴博 
特許庁審判長 佐藤 正雄
特許庁審判官 宮川 久成
中束 としえ
商標の称呼 エルジイ 
代理人 浅村 皓 
代理人 岡野 光男 
代理人 大橋 啓輔 
代理人 浅村 肇 

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