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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 Y03 |
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管理番号 | 1118466 |
異議申立番号 | 異議2004-90586 |
総通号数 | 67 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2005-07-29 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2004-09-27 |
確定日 | 2005-06-15 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4781464号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4781464号商標の登録を維持する。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第4781464号商標(以下「本件商標」という。)は、「プレステジアス」の片仮名文字を上段に、「Prestigious」の欧文字を下段に、それぞれ横書きしてなり、平成15年10月15日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年5月6日に登録査定、同年6月25日に設定登録されたものである。 第2 登録異議の申立ての理由 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、商標法4条1項11に違反してされたものであり、本件商標の登録は取り消されるべきであると申し立てた。 1 引用商標 申立人の引用する登録第938125号商標(以下「引用商標」という。)は、「PRESTIGE」の欧文字を横書きしてなり、昭和41年9月19日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同46年11月27日に設定登録されたものである。なお、指定商品については、その後、平成15年11月12日に指定商品の書換登録により、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品となっている。 2 商標法4条1項11号について 本件商標は、欧文字部分を英語読みして「プレスティージャス」の称呼をも生ずるものである。 一方、引用商標は、英語読みして「プレスティージ」の称呼が生ずる。 この両称呼は、識別上重要な部分を占める語頭音を含む「プレスティージ」を同じくし、相違は語尾「ャス」の有無のみである。しかも、共にアクセントが4音目の「ti(ティ)」の部分にあり、インパクトのある破裂音であることから、直後にある語尾「ャス」は、この音に埋もれ、彼此聴別し難い類似商標といえる。 また、本件商標は、「名声のある、権威ある」等を意味する形容詞であり、引用商標である「PRESTIGE」(名声、権威)を語尾変化させ、形容詞化したものであって、両商標は、名詞と形容詞の関係であり、形容詞においては同一又は類似の意味があることから、観念においても類似する商標といえる。 したがって、本件商標の登録は、商標法4条1項11号に違反してされたものであるから取り消されるべきである。 第3 当審の判断 本件商標は、前記したとおりの構成からなるところ、その構成中の「Prestigious」の語は、日常一般に親しまれている欧文字からなるものとはいい難い。 しかして、そのような欧文字からなる商標に接した取引者・需要者は、外国語として最も親しまれている英語風の読み方をするのが一般的ではあるが、その場合にあっても、英語として正しい発音を探求して発音するというのではなく、単に英語風に自然に無理なく発音できる読み方をするにすぎない。そして、そのような欧文字に仮名文字が併記されている場合において、その仮名文字部分が欧文字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく認識し得るときは、取引者・需要者は、該仮名文字の読みをもって欧文字の読みと理解するものとみるのが自然であるから、その仮名文字部分より生ずる称呼がその商標より生ずる自然の称呼というのが相当である。 そうとすれば、本件商標は、仮名文字部分が欧文字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく認識し得るものであるから、該仮名文字部分に相応した「プレステジアス」の称呼が本件商標の自然の称呼というべきである。 一方、引用商標は、その構成文字に相応して「プレスティージ」の称呼を生ずるものと認められる。 してみれば、本件商標から生ずる「プレステジアス」の称呼と引用商標から生ずる「プレスティージ」の称呼とは、後半部とはいえ、「テジアス」と「ティージ」という音構成において明らかな差異を有し、全体の語調・語感も異にするものであるから、互いに明瞭に聴別し得る差異を有するものと認められる。 また、本件商標は、上記したとおり、日常一般に親しまれているとはいえない欧文字からなるものというべきであるから、英語の成語として、一定の意味合いを有することを否定するものではないが、商取引において、直ちに特定の親しまれた観念を想起・認識させるものとはいえないから、両商標を観念において類似するものということはできない。 その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき特段の理由は、見出せない。 したがって、本件商標の登録は、商標法4条1項11号に違反してされたものではないから、同法43条の3第4項の規定により、登録を維持すべきものとする。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2005-05-30 |
出願番号 | 商願2003-90445(T2003-90445) |
審決分類 |
T
1
651・
262-
Y
(Y03)
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最終処分 | 維持 |
特許庁審判長 |
佐藤 正雄 |
特許庁審判官 |
宮川 久成 山本 良廣 |
登録日 | 2004-06-25 |
登録番号 | 商標登録第4781464号(T4781464) |
権利者 | 株式会社コーセー |
商標の称呼 | プレステジアス |
代理人 | 加藤 義明 |
代理人 | アインゼル・フェリックス=ラインハルト |