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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y0912 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 Y0912 審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 取り消して登録 Y0912 |
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管理番号 | 1118315 |
審判番号 | 不服2003-19539 |
総通号数 | 67 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2005-07-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2003-10-06 |
確定日 | 2005-06-15 |
事件の表示 | 商願2002- 88051拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「Honda Smart Card Key System」の欧文字を標準文字で書してなり、第9類「自動車のドアの施錠及び解錠用電子装置,自動車のドアの施錠・解錠及びエンジン始動用電子装置」及び第12類「自動車のドアの施錠及び解錠用電子装置を搭載した自動車,自動車のドアの施錠・解錠及びエンジン始動用電子装置を搭載した自動車」をを指定商品として、平成14年10月17日に登録出願されたものである。そして、指定商品については、平成15年10月6日付け手続補正書により、 第9類「自動車のドアの施錠及び解錠用にICカードを利用する電子装置,自動車のドアの施錠・解錠及びエンジン始動用にICカードを利用する電子装置」及び第12類「自動車のドアの施錠及び解錠用にICカードを利用する電子装置を搭載した自動車,自動車のドアの施錠・解錠及びエンジン始動用にICカードを利用する電子装置を搭載した自動車」と補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由 (1)拒絶の理由1 原査定は、「本願商標は、『Honda Smart Card Key System』の文字を書してなるところ、その構成中『Honda』の文字はありふれた氏の一つである『本田、本多』を認識させ、中間の『Smart Card』の文字は『集積回路(IC)を組み込んだカード(ICカードともいう。)』を意味するものであることから、『Smart Card Key System』の文字よりは『ICカードを利用する鍵のシステム』といった意味合いを理解させるので、これに接する取引者・需要者は、本願指定商品中の、例えば『自動車のドアの施錠及び解錠用にICカードを利用する電子装置,自動車のドアの施錠・解錠及びエンジン始動用にICカードを利用する電子装置,自動車のドアの施錠及び解錠用にICカードを利用する電子装置を搭載した自動車,自動車のドアの施錠・解錠及びエンジン始動用にICカードを利用する電子装置を搭載した自動車』といった上記文字に相応する商品との関係では、全体として、ありふれた氏の一つを表す『Honda』文字と商品の品質を表す『Smart Card Key System』の文字とを単に結合したものと理解するに止まることから、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標と認めます。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがありますから、商標法第4条第1項第16号に該当します。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 (2)拒絶の理由2 原査定において、本願商標は、商標法第4条第1項第ll号に該当するとして引用した登録第2724332商標(第11類)、登録第4255572号商標(第9類)及び登録第4645527号商標(第12類)は、「SMART」の欧文字を横書きしてなるものである。同じく、登録第3128863号商標(第7類)は、「スマート」の片仮名文字を横書きしてなるものである。同じく、登録第4277907(第12類)は、「SMARTCARD」の欧文字を横書きしてなるものである。同じく、登録第4356623号の1商標(第9類)、登録第4356623号の2商標(第9類)、は、「スマート」の片仮名文字と「SMART」の欧文字を上下二段に横書きしてなるものである。同じく、登録第4356630(第9類)は、「S・M・A・R・T」の欧文字を横書きしてなるものである。同じく、登録第4356634号の1商標(第9類)、登録第4356634号の2商標(第9類)、は、「SMART」の欧文字と「スマート」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなるものである。同じく、登録第4693972号商標(第12類)は、やや図案化した「smart」の欧文字を色彩を施し横書きしてなるものである。さらに、他人の先登録出願であり、「スマート」の片仮名文字と「SMART」の欧文字を上下二段に横書きしてなる商標(商願平11‐26775号)。同じく、やや図案化した「smart」の欧文字を色彩を施し横書きしてなる商標(商願平11‐71786号)。同じく、「SMART」の欧文字と図形よりなる商標(2002‐29649号)を引用している。なお、前記引用した引用商標、商願平11‐26775号、11‐71786号及び2002‐29649号は既に拒絶査定が確定している。 3 当審の判断 (1)拒絶の理由1について 本願商標は、「Honda Smart Card Key System」の文字よりなるところ、その構成中「Smart Card Key System」(スマートカードキーシステム)の文字部分は、「自動車の鍵を身近に所持するだけで、ドアロックの施錠、開錠(解錠)、トランクリッドの開錠(解錠)、エンジン始動システム(装置)」を表示する語として普通一般に使用されていることが認められる(例えば、自由国民社発行「現代用語の基礎知識」の「スマートキーシステム」の項及び集英社発行「イミダス」の「スマートキー」の項等参照)。 そうしてみると、本願商標は、その指定商品を「自動車のドアの施錠及び解錠用にICカードを利用する電子装置,自動車のドアの施錠・解錠及びエンジン始動用にICカードを利用する電子装置」及び「自動車のドアの施錠及び解錠用にICカードを利用する電子装置を搭載した自動車,自動車のドアの施錠・解錠及びエンジン始動用にICカードを利用する電子装置を搭載した自動車」とするものであるから、本願商標中「Smart Card Key System」の文字部分は、その指定商品の品質を表示するにすぎないものであり、自他商品の識別標識としての機能が果たし得ないか希薄なものというのが相当である。 一方、本願商標中「Honda」の文字部分は、ありふれた氏「本田、本多」に通ずる英文字であるとしても、請求人(出願人)が「二輪自動車」(オートバイ)、自動車(乗用車)等に使用した結果、広く知られている商標であることは周知の事実である。 そして、本件商標の指定商品は、前記したとおり、自動車及び自動車に関する商品であるから、本願商標中「Honda」の文字部分は自他商品の識別標識としの機能を十分に果たし得るものというのが相当である。 してみれば、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標ということはできない。また、その商品について品質の誤認を生じさせるおそれはないものである。 したがって、本願は、原査定の理由によって商標法第3条第1項第6号及び商標法第4条第1項第16号に該当するものとして拒絶することはできない。 (2)拒絶の理由2について、 本願商標の構成中「Smart Card Key System」の文字部分は、前記のとおりの意味を有する既成語であること前記(1)のとおりであって、本願指定商品の品質を表示するものであるから、該文字部分中の「Smart」の文字を抽出し、これより「スマート」の称呼をも生ずるとし、その上で、本願商標と引用各商標が称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。 (3)その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2005-05-25 |
出願番号 | 商願2002-88051(T2002-88051) |
審決分類 |
T
1
8・
16-
WY
(Y0912)
T 1 8・ 262- WY (Y0912) T 1 8・ 272- WY (Y0912) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 小松 里美 |
特許庁審判長 |
山田 清治 |
特許庁審判官 |
小林 薫 岩崎 良子 |
商標の称呼 | ホンダスマートカードキーシステム、ホンダスマートカードキー、ホンダ、スマートカードキーシステム、スマートカードキー、スマート |
代理人 | 小田 治親 |