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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服200225215 審決 商標
不服200322975 審決 商標
不服20035262 審決 商標
不服200265061 審決 商標
不服200225216 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない Z05
管理番号 1118176 
審判番号 不服2003-853 
総通号数 67 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2005-07-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2003-01-14 
確定日 2005-05-20 
事件の表示 商願2001-69829拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第5類「薬剤,歯科用材料,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,医療用腕環,失禁用おしめ,人工受精用精液,乳児用粉乳,乳糖,はえ取り紙,防虫紙」を指定商品として、平成13年8月1日登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、青色地模様内に脊柱を中心とするレントゲン写真様の図形を描き、やや下部の椎骨及び関節部分をありふれた赤色円輪郭で囲み、該椎骨に向けて左下方向から赤色三角矢印様の図形を描いてなるものであるから、これに接する取引者・需要者は、椎骨の治療用の商品であると認識するに止まり、これをその指定商品中椎骨の炎症である脊椎炎治療用薬剤等に使用しても、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1号第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、別掲のとおり、青色長方形内に脊柱部分のレントゲン写真を表示したと認められる図形を描き、そのレントゲン写真の椎骨及び関節部分をありふれた赤色円輪郭で囲み、該椎骨に向けて左下方向から赤色三角矢印様の図形を描いてなるものであるところ、例えば、「小林製薬グループ爽快ドラッグ」のホームページ(http://www.rakuten.co.jp/soukai/498083/499638/506290/)「アンメルシン コンドロパワー錠180粒」の商品パッケージ上に青色の背景に赤色で丸印がされた膝のレントゲン写真風の図形の表示があることや、「佐藤製薬株式会社」のホームページ(http://www.sato-seiyaku.co.jp/top/healthcare/pharmacy/bone-muscle4.html)「プロジェシックゲル・ローション」(http://www.search.sato-seiyaku.co.jp/pub/search/disproduct.php?productid=685)の商品パッケージ上に青色の背景に、肩、肘及び腰の部分に四重丸の黄色で印がされた人体の平面図形の表示があることからみると、本願指定商品中の薬剤の分野においては、一般に関節痛や筋肉痛用の薬剤の効能・適応箇所などの患部を示すために、身体の一部を表した図形、または、身体の一部を撮影したレントゲン写真やそれらを図案化した図形が、商品パッケージ上に使用されており、さらに、それら商品のパッケージ上に使用される前記の図形において、商品の効能が発揮される患部を限定するために、赤や黄色の目立つ色を使って、その箇所を丸印で囲んだり矢印等のしるしを付けたりすることが普通に行われているものである。
そうすると、本願商標の構成中、脊柱部分のレントゲン写真を表示したと認められる図形は、指定商品との関係からみれば、商品の効能が発揮される患部を表したものと理解されるものであり、また、その構成中の赤色円輪郭と赤色三角矢印様の図形は、該レントゲン写真の特定の箇所を示すためにつけられた印とみるのが自然であって、本願商標は、全体として、単に商品の効能・効果が発揮される患部を表示したものと認識されるにすぎず、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないものとみるのが相当である。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品中、脊椎炎治療用の商品に使用しても、単に商品の品質を表示するにすぎないものであり、また、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと認められる。
なお、請求人は、本願商標の構成は、骨盤近辺のレントゲン写真とその上を丸く囲んだ赤字の線と赤色の二等辺三角形を組み合わせ、ひとつの図形として作り上げられたものであり、「椎骨用の商品」を表すものとして、取引者、需要者の間で、普通に取引されている事実は、なんら見つけられないもので、請求人が独自に案出した一つの図形商標であるから、これをその指定商品に使用しても、自他商品識別としての機能を充分果たし得るものであり、かつ、商品の品質の誤認を生じないものである旨主張しているが、本願については、前記認定のとおり判断するのが相当であるから、請求人の主張を認めることはできない。
さらに、請求人は、過去の登録例を挙げて本願商標も同様に登録されるべき旨主張しているが、登録出願された商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるかどうかの判断は、当該商標の構成態様と指定商品に基づいて、個別具体的に判断されるものであって、他の登録例の存在によって、上記判断が左右されるものではないから、この点についての請求人の主張は、採用することができない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であり、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲(1)(色彩については原本参照のこと。)

審理終結日 2005-03-09 
結審通知日 2005-03-18 
審決日 2005-03-30 
出願番号 商願2001-69829(T2001-69829) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (Z05)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 高山 勝治 
特許庁審判長 茂木 静代
特許庁審判官 津金 純子
内山 進

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