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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない Z07
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない Z07
管理番号 1110077 
審判番号 不服2000-16182 
総通号数 62 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2005-02-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2000-09-04 
確定日 2004-12-02 
事件の表示 平成11年商標登録願第44021号拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 第1 本件商標登録出願
本件商標登録出願は、商標(以下「本願商標」という。)の構成を別掲に示すものとし、第7類「金属加工機械器具」を指定商品として、平成11年5月21日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『鋳造する、鋳型』を意味する英語『CAST』の文字を多数の横細線を用いて表してなるが、普通に用いられる方法の域を脱するものとは認められず、これをその指定商品中『鋳型用金型』について使用するときは、単に商品の品質、用途を表示するにすぎないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法3条1項3号に該当し、前記以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法4条1項16号に該当する。」旨の理由で本願を拒絶したものである。

第3 当審の判断
1 商標法3条1項3号及び同法4条1項16号について
本願商標の構成は、前記したものであるところ、多数の横細線をもって「CAST」の欧文字の外形が表現されるように表してなるものであって、その表現方法はある種の装飾的方法とはいえ、これがいまだ普通に用いられる方法の範囲を脱するものとは認められないものである。
しかして、該「CAST」の欧文字には、英語の配役の意味もあるが、「鋳造する、鋳型」の意味をも有し、この語は、本願の指定商品との関係では「鋳造するための機械」等の意味合いを認識させ、商品の品質、機能を認識させる語というべきである。
そうとすれば、本願商標をその指定商品中「鋳造用金型、鋳造用の機械器具」に使用しても自他商品識別機能を果たし得ないものというべきである。
また、これを前記以外の指定商品に使用するときには、それがあたかも前記の商品であるかの如く、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるというべきである。
2 商標法3条2項について
請求人(出願人)は、本願商標は現在までの使用の事実から、商標法3条2項に該当し、登録されるべきである旨主張して、甲第5号証ないし同第11号証を提出しているので、以下、請求人(出願人)の主張について検討する。
甲第5号証ないし同第8号証は、「デスクトップ型組立ロボット」と題する商品カタログであり、甲第9号証及び同第10号証は、その取扱い説明書と認められるところ、これが、どのような範囲に、どの期間、どの程度配布(宣伝)されたのかが明らかではなく、また、当該組立ロボットがどの程度取り引きされたのかも明らかではない。
また、甲第11号証の証明書は、この証明社(者)が、どのような事実をもって当該事項を証明しているのかが明らかではなく、しかも、この社(者)以外には、該事実を客観的に証明する証左の提出はない。
してみれば、請求人(出願人)が提出した、上記の書証によっては、本願商標が使用をされた結果需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができるものとなっていると認めるに十分ではないから、上記の請求人(出願人)の主張は採用することはできない。
なお、請求人(出願人)は、審判請求書の請求理由の補正(平成13年1月23日付)において、証拠資料を収集中であるとして、審理の猶予を申し出ているが、本願商標にかかる使用証明は、使用者である請求人(出願人)において、相当の時日を経ずとも収集できるというべきであり、上記の日から相当の期間を経た今日の時点においてもその提出がないから、これを待たずに審理した。
3 結論
したがって、本願商標が、商標法3条1項3号及び同法4条1項16号に該当するとの原査定の認定は妥当なものであり、また、本願商標が使用された結果、同法3条2項に該当するものとなっているとはいえないから、原査定を取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 【別掲】
本願商標

審理終結日 2004-09-30 
結審通知日 2004-10-05 
審決日 2004-10-19 
出願番号 商願平11-44021 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (Z07)
T 1 8・ 272- Z (Z07)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 柳原 雪身 
特許庁審判長 佐藤 正雄
特許庁審判官 中束 としえ
宮川 久成
商標の称呼 キャスト、カスト 

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