ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 全部申立て 登録を取消(申立全部取消) Y38 |
---|---|
管理番号 | 1108588 |
異議申立番号 | 異議2003-90616 |
総通号数 | 61 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2005-01-28 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2003-09-29 |
確定日 | 2004-11-19 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4686070号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4686070号商標の商標登録を取り消す。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第4686070号商標(以下「本件商標」という。)は、「シネマックス」の片仮名文字と「CINEMAX」の欧文字を上下二段に横書きしてなり、平成14年9月9日に登録出願、第38類「電気通信(放送を除く),放送,放送番組表に関する情報の提供,報道をする者に対するニュースの提供,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」を指定役務として、平成15年6月27日に設定登録されたものである。 第2 登録異議申立ての理由 本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、異議申立ての理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第11号証を提出した。 1.「CINEMAX」の欧文字は、申立人が「ケーブルテレビジョン放送」の役務を表す標章として世界的に著名であるから、本件商標の使用は役務の出所について混同を生ずるおそれがある。したがって、商標法第4条第1項第10号及び同法第4条第15項に該当する。 2.「CINEMAX」の欧文字は、申立人が「ケーブルテレビジョン放送」の役務に使用して、世界的に著名となったものであり、同業者の商標権者が、これをその指定役務について出願することは「不正の目的」による使用に該当する。したがって、本件商標は商標法第4条第1項第19号に該当する。 第3 本件商標に対する取消理由の通知 登録異議の申立があった結果、商標権者に対して示した本件商標の取消理由(平成16年6月29日付取消理由通知書)は、要旨次のとおりである。 <取消理由> 1.申立人の提出に係る甲各号証によれば、次の事実が認められる。 (1)申立人は、メディアであるタイムワーナーグループ傘下の企業であり、ケーブルテレビ放送(テレビチャンネルの名称)について、「CINEMAX」(以下、「引用商標」という。)の文字を米国においては勿論のこと、各国の他我が国においても、有線放送テレビの提供の役務について使用をしていること(甲第2号証、甲第3号証及び甲第8号証)。 (2)申立人の関連企業であるワーナーブラザーズインターナショナルは、本件商標権者の株主であること、また、本件商標権者は、申立人と同種の業務を行っている会社であること(甲第11号証)が認められる。 (3)申立人は、商標「CINEMAX」を各国において、登録商標として商標権を所有していること(甲第4号証及び甲第5号証) 2.以上の申立人提出の証拠及び申立人の主張を総合勘案すると、申立人が使用する商標「CINEMAX」(シネマックス)は、本件商標の登録出願時には、米国においてケーブルテレビ放送(テレビチャンネルの名称)の商標として需要者間に広く知られていたものと認め得るものであり、また、我が国においても、外国の放送テレビの提供を利用する者の間には、知られていたものと推認し得るものである。 加えて、申立人の使用する引用商標と本件商標とは、その構成中欧文字を同一にし、その称呼も共通にする極めて類似するものである。また、申立人が引用商標を使用している役務と本件商標の指定役務とは、同一又は密接の関係にある役務である。 そうしてみると、前記実情、本件商標と申立人の使用する商標とが極めて類似するものであること及び本件商標の指定役務中に申立人の使用する役務と同一の役務を有していることよりすれば、商標権者は、本件商標の採択に際し、申立人の使用する商標と欧文字構成が同一の極めて類似する商標と偶然に一致したものというよりは、申立人の使用商標が需要者間に広く知られていることを知悉し、申立人の使用商標が我が国で登録を得ていないことを奇貨として採択し、外国で広く知られた商標又は我が国で使用されている商標に便乗しようとする意図をもって、本件商標を登録出願したものと認めざるを得ない。 3.したがって、本件商標は、不正の目的をもって使用するものといわざるを得ないから、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものである。 第4 当審の判断 商標権者に対し、上記第3の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。そして、上記第3で述べたとおりの取消理由は妥当なものと認められるので、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項により、その登録を取り消すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2004-10-01 |
出願番号 | 商願2002-76567(T2002-76567) |
審決分類 |
T
1
651・
222-
Z
(Y38)
|
最終処分 | 取消 |
前審関与審査官 | 小田 昌子 |
特許庁審判長 |
涌井 幸一 |
特許庁審判官 |
小川 有三 富田 領一郎 |
登録日 | 2003-06-27 |
登録番号 | 商標登録第4686070号(T4686070) |
権利者 | 株式会社スター・チャンネル |
商標の称呼 | シネマックス |
代理人 | 松嶋 さやか |
代理人 | 山下 雅昭 |
代理人 | 橋本 千賀子 |
代理人 | 東田 潔 |
代理人 | 松原 伸之 |
代理人 | 中山 健一 |
代理人 | 村木 清司 |