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審決分類 審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 132
管理番号 1106525 
審判番号 取消2004-30373 
総通号数 60 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2004-12-24 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2004-03-17 
確定日 2004-10-18 
事件の表示 上記当事者間の登録第1566741号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第1566741号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和53年2月9日登録出願、第32類「味つけのり」を指定商品として、同58年2月25日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

第2 請求人の主張
請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のとおり述べ、証拠方法として、甲第1号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、その指定商品について使用をしていないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。
2 答弁に対する弁駁
(1)使用商標について
本件商標は、黒色の子持ち菱形輪郭内の上部に円輪郭で囲った「梅」の文字を配し、その下に黒色で「おつまみ」、「海苔」の各文字を二段に書した構成よりなるものである。
これに対して、乙第1号証の1、乙第2号証の1、乙第3号証の1に表示された商標(以下「使用商標」という。)は、外側の太線を黒色とし、内側の細線を赤色とした子持ち菱形輪郭内の上部に円輪郭で囲った「梅」の文字を配し、その下に「山本特製」の文字を書し、さらに、その下に赤色で「おつまみ」、「海苔」の各文字を二段に書した構成よりなるものである。
そこで、本件商標と使用商標とを比較すると、菱形輪郭の内側の細線が黒色と赤色であるという点、「おつまみ」、「海苔」の各文字が黒色と赤色であるという点において差異を有するばかりでなく、「山本特製」の文字の有無に顕著な差異を有するものである。
しかして、「山本特製」の文字部分は、被請求人である商標権者の商号「株式会社山本海苔店」の主要部である「山本」を取り入れた部分とみられるもので、該文字は、本件商標の指定商品の分野(海苔)においては、充分に自他商品の識別機能を有するといえるところであるから、「山本特製」の文字の有無が商標の識別機能に及ぼす影響は極めて大きいといい得るところである。
そうしてみると、本件商標と使用商標とは、色彩の差異及び「山本特製」の文字の有無に顕著な差異を有するものであるから、使用商標は、本件商標の使用とはいえないものである。
(2)使用の事実を立証する証拠について
(a)請求人が入手した被請求人の「三越新宿店」の贈答用のカタログ(甲第1号証)をみるに、乙第3号証の1とほぼ同様の掲載態様となっているところ、商品「おつまみ海苔」の部分には、使用商標は一切表示されていない。
この種商品の取引においては、同じ商品についてのパンフレット、カタログ、ちらしへの掲載態様は、同じ掲載形態がとられることが通常であることからすれば、甲第1号証の掲載形態と著しく異なる乙第1号証の1、乙第2号証の1、乙第3号証の1の掲載形態は、極めて不自然といえるものである。
請求人に送付された乙第1号証の1、乙第2号証の1、乙第3号証は、カラープリンターでプリントされたものとみられることから、これらの電子データに、使用商標の構成態様のデータを貼り付けて出力(プリント)したとみられるもので、本件審判の請求を受けて後発的に作成したとみられるものであるから、このような証拠をもっては、業として商標を使用しているとはいえないものである。
(b)乙第1号証の2は、乙第1号証の1(ちらし)を10,000枚刷ったことに対する請求書ではあるが、該ちらしを刷ったことを明示していないこと、及びちらしの構成中に使用商標が表示されていたことが記載されていないから、商標の使用の証拠となり得ないものである。
(c)乙第2号証の2は、乙第2号証の1(POP看板)を平成15年11月5日より平成16年3月31日までの間、株式会社クイーンズ伊勢丹錦糸町店の山本海苔店売り場において使用していたことを証するものではあるが、看板上に使用商標が表示されていたことを具体的に証するものではないから、商標の使用の直接的な証拠とはなり得ないものである。
(d)乙第3号証の2は、乙第3号証の1(リーフレット)の納品書ではあるが、使用商標が表示されていたことが記載されていないから、商標の使用の証拠となり得ないものである。
(e)乙第4号証ないし乙第7号証は、いずれも「おつまみ海苔」の納品伝票、物品受領書とみられるものであるところ、使用商標が表示されていたことが記載されていないから、商標の使用の証拠とはなり得ないものである。
(3)使用商品について
本件商標の指定商品である「味つけのり」は、世間一般において、「薄板状の海苔に調味料(調味液)で味を付けた焼き海苔」をいうものであるところ、使用商品は、二枚の短冊状の海苔の間に、胡麻、梅などを挟み込んだ商品であって、上記「味つけのり」とは異なる商品である。
このことは、乙第3号証の1で、商品名表示として、「味附海苔『梅の花』」と「おつまみ海苔」が別の商品として掲載されていること、甲第1号証において、「味附海苔『梅の花』」、「味附海苔『紅梅』」と「おつまみ海苔」が別の商品として掲載されていることからみても明白である。
また、甲第1号証の「おつまみ海苔」の項において、「香り豊かな上質の海苔に、ごま、うめ、玄米などをまぶして、二枚合わせの短冊型に仕上げました。おつまみとして、手軽にお楽しみいただけます。」と記載され、かつ「味附海苔」とは別に表示していることからみても、使用商品は、「味附海苔」ではなく、「おつまみ海苔」であるというべきものである。
そうすると、使用商品は、本件商標の指定商品とは異なる商品であって、本件商標の指定商品には包含されないものである。
(4)したがって、乙各号証をもっては、本件審判の請求前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品のいずれかについての登録商標の使用をしていることを被請求人が証明したとはいえず、その指定商品についてその登録商標の使用をしていないことについて正当な理由があることを被請求人が明らかにしたとはいえないものである。

第3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第7号証(枝番を含む。)を提出した。
1 使用の事実
(1)乙第1号証の1は、被請求人が販売する商品「味つけのり」の販売促進用ちらしである。その右上部には、本件商標が表示され、商品について、「香り豊かな上質の海苔に、ごま、うめなどをまぶして二枚合わせの短冊型に仕上げました。」との説明があり、その上の写真には、包装用の缶とともに、商品の中身そのものが掲載されている。このように、使用商品は、二枚の短冊状の海苔の間に、ごま、うめなどを挟み込んだ「味つけのり」であり、本件指定商品に該当する。
また、このちらしは、本件審判の請求前3年以内である2003(平成15)年11月に作成されたものであるから、このことをもって、本件商標は、本件審判の請求前3年以内にその指定商品につき使用されていたという事実が証明される。
ちなみに、このちらしは、新宿区若松町29-10に所在の藤原印刷株式会社によって印刷されたもので、その請求書(乙第1号証の2)によれば、B5の大きさの「おつまみ海苔チラシ」10,000枚分の費用が、平成15年12月5日付けで被請求人に請求されていることが分かる。
(2)乙第2号証の1は、墨田区錦糸2-2-1アルカキット錦糸町B1に所在のクイーンズ伊勢丹錦糸町店にある山本海苔店の販売所の店頭において、本件商標の付されたPOP看板が商品「味つけのり」とともに設置されているところの写真である。
この看板が本件審判請求前の平成15年11月5日から平成16年3月31日まで同店において使用されていたことは、株式会社クイーンズ伊勢丹のチーフチェッカーである馬場菜摘氏により使用期間とともに証明されている(乙第2号証の2)。写真(乙第2号証の1)の裏には馬場氏の署名捺印もなされている。
(3)乙第3号証の1は、本年のお中元用リーフレットである。ここでも本件商標の使用が確認できる。裏面の右下部にあるように、これは2004(平成16)年4月の日付となっているので、本件審判の請求の後の使用となるが、このことにより本件商標が今後も継続的に使用されてゆくものであることが分かる。
なお、乙第3号証の1は、新宿区下落合1-8-2に所在の株式会社東洋印刷所において印刷されたものであり、全90,000部のうち15,000部が、平成16年4月27日付けで被請求人へ納品された(乙第3号証の2)。
(4)乙第4号証ないし乙第7号証は、それぞれ有名デパートの横浜高島屋、宇都宮東武百貨店、日本橋三越、東急ストア北越谷店の納品伝票あるいは物品受領書である。
(a)乙第4号証における品名「ノリオツマミゴマ」は、前記使用商品のうち「おつまみ海苔ごまの味」を表しており、これが数量として10個、平成16年3月11日付けで被請求人より横浜高島屋に納品された。
(b)乙第5号証における品名「オツマミ6カンセット」は、「おつまみ海苔6缶セット」を表しており、これが5セット、平成16年2月10日付けで宇都宮東武百貨店に納品された。なお、「おつまみ海苔」には、前記ちらしやカタログにあるように、えび、うに、ごま、うめ、玄米という5種類の味があり、乙第4号証は、このうちの「ごま味」を指している。乙第5号証の「6缶セット」は、それぞれの味が1缶ずつ(「ごま味」のみ2缶)入った詰め合わせのセットであり、乙第1号証の1や乙第3号証の1に、「6缶詰合せ」としてその写真が掲載されている。
(c)乙第6号証における品名「ノリオツマミウニ」、「ノリオツマミエビ」及び「ノリオツマミゴマ」は、それぞれ使用商品の「うにの味」、「えびの味」及び「ごまの味」を表しており、これらが順に15個、30個、15個ずつ、平成16年3月13日付けで日本橋三越に納品された。
(d)乙第7号証の品名は、そのまま「おつまみ海苔えび」、「おつまみ海苔梅」と表され、これらがそれぞれ10個ずつ、平成16年3月9日付けで東急ストア北越谷店に納品された。
(e)上記商品は、商品名において、また、税抜き売単価(個々の缶で500円、6缶セットで3,000円)においても、乙第1号証の1あるいは乙第3号証の1に示される金額と一致しており、紛れもなく被請求人により販売されているものである。しかも、ここに挙げたものの日付は、いずれも本件審判の請求前3年以内のものであり、本件商標が付されたちらしやカタログに基づいてこれらは販売されているので、本件商標の使用が証明されている。
2 むすび
このように、本件商標が使用されていることは疑いのない事実である。
したがって、以上の証拠、理由により、本件商標が本件審判の請求前3年以内に、本件指定商品である「味つけのり」について使用されていることは明らかである。

第4 当審の判断
1 乙第1号証の1ないし乙第2号証の2及び乙第4号証ないし乙第7号証によれば、以下の事実を認めることができる。
(1)2003年(平成15年)11月に作成された被請求人の取扱いに係る商品を掲載したちらしには、使用商標として、黒色の太線をもって描かれた菱形輪郭内に、赤色の細線の菱形輪郭を描き、該細線の輪郭内に、円輪郭で囲った「梅」の文字(「円輪郭で囲った『梅』の文字」を、以下「丸梅マーク」という。)を上部に配し、該丸梅マークの下部に、黒色で「山本特製」の文字を書し、該「山本特製」の文字部分の下部で、輪郭内のほぼ中央に赤色で「おつまみ」の文字を書し、さらに、該「おつまみ」の文字の下部に赤色で「海苔」の文字を書してなる商標が表示され、該使用商標の表示のもと、「ごまの味」、「うめの味」、「うにの味」、「玄米の味」及び「えび・ちりめんじゃこの味」の「おつまみ海苔」が掲載され、これら商品の説明として、「香り豊かな上質の海苔に、ごま、うめなどをまぶして二枚合わせの短冊型に仕上げました。おつまみとして、手軽にお楽しみいただけます。」の記載がある。また、ちらし下部には、丸梅マークと「山本海苔店」の文字が横書きされている(乙第1号証の1)。
(2)東京都新宿区に所在の藤原印刷株式会社が被請求人に宛てた「15年12月22日締切」の請求書には、「12/05」、「おつまみ海苔チラシ」「10,000枚」の記載があり(乙第1号証の2)、これより、上記ちらしは、平成15年12月5日に、藤原印刷株式会社より印刷代金として請求された10,000枚のうちの1枚であると推認される。
(3)被請求人は、上記(1)の「おつまみ海苔」を店頭販売をするにつき、平成15年11月5日より同16年3月31日まで株式会社クイーンズ伊勢丹錦糸町店内にある山本海苔店の販売所において、POP看板に使用商標を表示したことが推認される(乙第2号証の1及び2)。
(4)被請求人は、平成16年2月10日から同年3月13日にかけて、横浜高島屋、宇都宮東武百貨店、日本橋三越及び東急ストア北越谷店に「おつまみ海苔」を納品したことが認められる(乙第4号証ないし乙第7号証)。
2 前記1で認定した事実を総合すると、被請求人は、本件審判の請求の登録(平成16年4月7日)前3年以内である平成15年11月ころから同16年3月末にかけて、使用商品である「おつまみ海苔」について、使用商標を表示して広告したこと、被請求人は、同じく本件審判の請求の登録前3年以内である平成16年2月10日から同年3月13日にかけて、上記「おつまみ海苔」を日本国内において取引をしたことが認められる。
3 使用商標が本件商標と社会通念上同一と認められる商標であるか否かについて
(1)本件商標は、別掲のとおり、太線をもって描かれた菱形輪郭内に、細線の菱形輪郭を描き、該細線の輪郭内に、丸梅マークを上部に配し、該丸梅マークの下部に1行程度の間隔をもって、かつ、輪郭内のほぼ中央に「おつまみ」の文字を書し、さらに、該「おつまみ」の文字の下部に「海苔」の文字を書してなるものであって、いずれも黒色で表されている。
(2)使用商標は、前記認定のとおり、黒色の太線をもって描かれた菱形輪郭内に、赤色の細線の菱形輪郭を描き、該細線の輪郭内に、丸梅マークを上部に配し、該丸梅マークの下部に、黒色で「山本特製」の文字を書し、該「山本特製」の文字部分の下部で、輪郭内のほぼ中央に赤色で「おつまみ」の文字を書し、さらに、該「おつまみ」の文字の下部に赤色で「海苔」の文字を書してなるものである。
(3)本件商標と使用商標とを比較すると、これらの構成中の細線の菱形輪郭部分並びに「おつまみ」及び「海苔」の各文字部分が、本件商標は黒色であるのに対し、使用商標は赤色であるという点、本件商標は、丸梅マークの下部に1行程度の間隔があるのに対し、使用商標においては、該箇所に「山本特製」の文字が書されている点において差異を有するものである。
そこで、使用商標が本件商標と社会通念上同一と認められない商標という程度に本件商標と構成態様を異にする商標であるか否かについて検討するに、使用商標は、その構成中、「山本特製」の文字部分を除いた他の構成部分は、色彩を本件商標と同一にするものとすれば、本件商標と同一の商標であることは明らかであるから、登録商標の使用ということができる(商標法第70条参照)。
そして、使用商標中の「山本特製」の文字部分は、「山本」が我が国においてありふれた氏であり、また、「特製」が「特別に作ったもの」を意味する語であるから、全体として自他商品の識別標識としての機能を有しないものというのが相当である。
そうすると、本件商標と使用商標にあって、自他商品の識別標識としての機能を発揮する上で、「山本特製」の文字の有無の差異は、構成全体に影響を及ぼすことはないといわなければならない。
したがって、使用商標は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標と認められる。
4 使用商品について
使用商品は、前記認定のとおり、「おつまみ海苔」であって、商品説明によれば、「海苔に、ごま、うめなどをまぶして二枚合わせの短冊型に仕上げました」とあり、短冊型の海苔の片面に、ごま、うめなど付け、これらのごま、うめなどを挟むように短冊型の海苔を2枚合わせた商品と認められる。そして、該短冊型の海苔は、これにごま、うめ、うに、玄米、えび・ちりめんじゃこをまぶすことによって、ごまの味、うめの味、うにの味、玄米の味及びえび・ちりめんじゃこの味となるものと認められる。
「味つけのり」は、一般的に、「乾海苔(ほしのり)の一。みりん・醤油あるいは香辛料などを混ぜた調味液を付けあぶって乾燥させたもの」(広辞苑第5版)であるところ、近時、食品加工技術のめざましい進歩により、様々な商品が日々開発され、市場に出回っているという状況にあり、また、需要者の好みも多様化する中で、「味つけのり」の分野においても、従来から存在する「みりん・醤油あるいは香辛料などを混ぜた調味液を付けあぶって乾燥させたもの」に常に限られるというものではなく、海苔の味をつける材料に様々なものが出現することは、上記取引の実情にあって、自然の成り行きといえる。
そして、本件使用商品は、「味つけのり」の味つけに一般的に用いられている「みりん・醤油あるいは香辛料など」に代わるものとして「ごま、うめなど」を用いて、海苔に味をつけたとみるのが相当であり、したがって、「味つけのり」の範疇に属する商品とみることができる。
5 請求人の主張
(1)請求人は、使用商標中の「山本特製」の文字部分は、被請求人の商号「株式会社山本海苔店」の主要部である「山本」を取り入れた部分とみられ、本件商標の指定商品の分野(海苔)においては、充分に自他商品の識別機能を有するといえるから、「山本特製」の文字の有無が商標の識別機能に及ぼす影響は極めて大きい旨主張する。
しかしながら、被請求人の商号である「株式会社山本海苔店」について、「株式会社」の文字部分を除いた「山本海苔店」が、海苔を取り扱う分野でその需要者に知られているとしても、上記商号が単に「山本」と略称されて、需要者の間に広く認識されているという証拠の提出はない。
したがって、使用商標中の「山本特製」の文字部分は、前記認定のとおり、自他商品の識別標識としての機能を有しない部分とみるのが相当である。 そうすると、本件商標と使用商標は、「山本特製」の文字部分の有無の差異により、その同一性が損なわれるものであるから、使用商標が本件商標の使用とは認められないとする請求人の主張は、前提において誤りがあるというべきである。
(2)請求人は、甲第1号証(三越新宿店の贈答用の被請求人カタログ)に掲載の「おつまみ海苔」には、使用商標の表示がない一方で、同じ商品が掲載されている乙第1号証の1、乙第2号証の1、乙第3号証の1に使用商標の表示があることは、通常の取引形態からみれば不自然であり、また、請求人に送付された乙第1号証の1、乙第2号証の1、乙第3号証は、カラープリンターでプリントされたものとみられることから、カタログ、パンフレット、ちらしの電子データに、使用商標の構成態様のデータを貼り付けて出力(プリント)したとみられるもので、本件審判の請求を受けて後発的に作成したとみられるものであるから、このような証拠をもっては、業として商標を使用しているとはいえない旨主張する。
しかしながら、甲第1号証は、被請求人の取扱いに係る商品の総合カタログ的なものであって、これに掲載された商品は、被請求人の代表的出所表示標識である丸梅マークと「山本海苔店」の文字によって、自他商品の識別機能を果たしているというべきであり、個々の商品ついて使用する個別的な商標の表示がないとしても何ら不自然ではない。そして、被請求人は、本件審判において審理の対象となるべき本件審判の請求の登録前3年以内において登録商標を使用した事実を立証するものとして、本件商標と社会通念上同一と認められる使用商標の表示されたちらし、POP看板、リーフレットを提出したのであるから、甲第1号証に使用商標が表示されていないことをもって、ちらし、POP看板、リーフレットが本件取消審判を免れるためにだけ作成したものであるとする請求人の主張は失当である。
その他、乙各号証に関する請求人の主張はいずれも理由がなく、他に前記認定を覆すに足る的確な証拠の提出はない。
6 むすび
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が本件請求に係る指定商品に本件商標と社会通念上同一と認められる商標の使用をしていたことを証明したと認め得るところである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 本件商標


審理終結日 2004-08-18 
結審通知日 2004-08-20 
審決日 2004-09-07 
出願番号 商願昭53-7146 
審決分類 T 1 31・ 1- Y (132)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 小野里 高次原 隆 
特許庁審判長 茂木 静代
特許庁審判官 内山 進
津金 純子
登録日 1983-02-25 
登録番号 商標登録第1566741号(T1566741) 
商標の称呼 ウメ、マルウメ、オツマミノリ 
代理人 小谷 武 
代理人 吉武 賢次 
代理人 矢崎 和彦 
代理人 小泉 勝義 
代理人 宮嶋 学 
代理人 木村 吉宏 
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